小さな宝物

小さな宝物

2007年12月11日
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カテゴリ: 愛読書

錦繍改版

186.錦繍

「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。

先日TVで 彗星物語 がドラマ化されていて「うわ~懐かしい」って気持ちが溢れてきて
宮本輝さんの本が読みたくなりました。
宮本輝さんは私が20歳くらいの時にはまって読んでいた作家さんです。
この「錦繍」は昭和50年代に書かれた本で登場する二人の人物の年齢は
今の私よりちょっと上なくらいなんだけど手紙での文章のやりとりを読むと
もっともっと年上のように感じられます。
この時代、まだメールなんてものは全く存在しなかったときの
この厚い手紙の持つ意味の深さと広さに心を打たれ、また日本語の
美しさを改めて知ることになった一冊でした。
物語は全て二人のやりとりする手紙だけで語られています。
私は女性なのでどうしても女性側の立場になって読んでしまいました。
信じていた人に裏切られ、それでもなお愛を感じ、別れを悔やんだ女性。
この本の中で感じる女性の強さ。
(主人公だけでなく手紙に登場する人物も)
そういう強さを私も持っているのかなあ・・・・。
持ちたいなあ・・・・そう思いました。






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最終更新日  2007年12月12日 11時45分49秒
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