小さな宝物

小さな宝物

2008年01月21日
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カテゴリ: 愛読書

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

21.砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

大人になんてなりたくなかった。傲慢で、自分勝手な理屈を振りかざして、くだらない言い訳を繰り返す。そして、見え透いた安い論理で子供を丸め込もうとする。でも、早く大人になりたかった。自分はあまりにも弱く、みじめで戦う手段を持たなかった。このままでは、この小さな町で息が詰まって死んでしまうと分かっていた。実弾が、欲しかった。どこにも、行く場所がなく、そしてどこかへ逃げたいと思っていた。そんな13歳の二人の少女が出会った。山田なぎさ―片田舎に暮らし、早く卒業し、社会に出たいと思っているリアリスト。海野藻屑―自分のことを人魚だと言い張る少し不思議な転校生の女の子。二人は言葉を交わして、ともに同じ空気を吸い、思いをはせる。全ては生きるために、生き残っていくために―。

ひさーしぶりにラノベというものを読みました。
桜庭さんの古い作品も読んでみたいなあと思って
通ってる図書館で探したらこの一冊が・・・・。
なんか借りるのがちょっと恥ずかしくて(。-_-。)ポッって
なってしまいました(^^ゞ
だって絵が可愛すぎるんだもの・・・・。
でも勇気を出して借りられたからこんど有川浩さんの「塩の街」の
最初ヴァージョンの方も借りてみようかなと思ってます。

このお話はやっぱりラノベっぽい雰囲気がとっても漂ってますね~。
でも中学生くらいの時って自分が小さな世界の中で必死にもがいて
生きてるってことになかなか気がつかないんです。
だってそれがその時の世界そのものなんだもの。
私も大人になりたくなくて、でも早くその小さな社会からは
大人になって逃げ出したかった。
今思うとなんであんなに真剣に悩んでたんだろうとか
本気になってたんだろうとか思うこともあるけれど
その頃はそれが自分の精一杯だったんだなあって
そんなことを思い出す1冊でした。

文章は荒削りで少し読みにくい部分はあるけれど
桜庭さんらしい文章表現だなあと思いました。






今日はもう一冊読みました。
吉村典子さんの「子どもを産む」って本です。
1992年初版の本なので内容的には少し古さは否めなかったです。
そう考えると高度生殖医療の進歩ってすごいものがあるなあって思うし
(これからもまだまだ進歩していくと思うし)
お産についての考え方も変ってきてるよなあって思います。
この当時は「豊かなのに子供を産まないのは何故か」というのが
論点になっていて「子どもを産み育てることに希望が持てないからでは
ないか」ってことになるんだけど
その希望が持てない要因にあげられてることが環境破壊だの原発だの
受験制度だのとあげられているのを見てこの頃はまだ
いい時代だったんだなあと思ってしまいました。
著者の方は高度生殖医療にはとても否定的でしたし
子どもを必ず持たなくてはいけないと考える社会はどうかと苦言を
呈されていますがご本人が3人の母であることを考えると
なかなかその言葉を鵜呑みにすることは出来ないですね・・・・。





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最終更新日  2008年01月21日 23時05分13秒
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