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ちーこ♪3510

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2014.05.23
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カテゴリ: 映画ドラマ鑑賞
「ある愛へと続く旅」
2012年 スペイン・イタリア
監督:セルジオ・カステリット
出演:べネロペ・クルス、エミール・ハーシュ、アドナン・ハスコヴィッチ、ジェーン・バーキン

べネロペ・クルス 主演作、
90年代ボスニア紛争を背景とした男女、親子の愛情を模索する旅の物語。
イタリア人ジェンマ(べネロペ)はボスニア・サラエボでアメリカ人カメラマン、ディエゴと恋に落ち結婚。
不妊に悩む夫婦はボスニアで親友のゴイゴを通し、アスカに代理母を頼もうとするが。
ボスニア紛争の中、ジェンマの夫への愛、そしてその後育てた息子ピエトロへの愛が描かれる。
イタリアで息子と暮らすジェンマにボスニアの親友ゴイゴから電話がかかるところから物語は始まる。

<大いにネタバレあり!!>



私は、久しぶりな「 ベネロペ・クルス 」のラブストーリーだなという軽い気持ちで、
この映画(DVDだけど)を観てしまったのだ。
ところが、予想をはるかに超えて、国際情勢や社会に、様々な困難な状況が織り込まれて、
特に後半は、女性の人生として悲しい運命の二人(ジェンマとアスカ)に、
ただの第三者として観なくては、どちらかの女性にでも感情移入しようものなら、
とても辛いストーリーだった。

映画の始まりで、べネロペ・クルスは中年役で登場、
老け顔のべネロペの表情から、一気にこの物語の真相が暴かれていく。
ある意味、サスペンス的な要素がある。
しかし、老け顔のべネロペも哀愁があり、いい感じなのだ。
(老けていく自分とはかけ離れていて、愕然とする・・・)
ボスニア紛争は多少は知識はあるが、あまりに勉強不足。
日本から遠い地での出来事として、身近には思えなかったが、
こういう映画を観ると、
あらためて国籍問わず、こうも人間は残酷になれるものだと思わされる。

最初の登場で、ジェンマの息子ピエトロの顔立ちが、
父母には似てないなと疑問に思っていたのだけど、
こういう結末は想像できずに私の予感は当たってしまい、
この物語はハッピーエンドでもない、終わりもない、
母にも息子にも、誰にも、生きていく重いテーマを突き付ける。
それでもジェンマは前向きに生きていくだろうと思わせているのが救いだ。
ただ、ディエゴはジェンマへの愛が消えたのではなくて、
自分の責任感や虚無感や人としての使命感から、
ジェンマと平和なイタリアから離れざるを得なかったと思わせ、
それが自殺につながったものではないかと想像される。
誰も悪い人物ではないのに(謎の残るゴイゴではあるが)とても辛い映画となった。

しかし、
アスカ役の サーデット・アクソイ のきれいなまっすぐな目としっかりした輪郭の印象がすごい!!
トルコ系女優のようだが、
2011年「卵」「ミルク」2010年「ソフィアの夜明け」に出演しているということで、
次回は、ぜひ観ておきたい。




「ある愛へと続く旅」という少しダサいタイトルではあるが、
映画を観る前に参考にしておく知識として、

ボスニアは共産圏で初めて1984年冬季オリンピックを行った国。
その後ボスニア紛争は1992年~1995年まで続き、
「民族浄化」という名のもとに、旧ユーゴスラビアにて、宗教の違う民族で紛争となり、
セルビア軍兵士によるムスリム人女性(イスラム教)へのレイプが戦略として実行され、
2万人ともいうムスリム人女性がレイプされたという。
その後、その女性たちは出産したものもあり、さらに苦悩な人生を送らねばならない。
映画のアスカはムスリム人として登場したわけがあったのだ。



あ、・・・・今、日本で話題の、
アスカといったら、あの人だけど・・・・(@_@;)

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最終更新日  2014.05.24 15:08:03
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