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「アンナ・カレーニナ」英映画 2012年制作監督:ジョー・ライト・・・「プライドと偏見」の監督出演:キーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ、アーロン・テイラージョンソン有名なトルストイの小説の映画化。舞台は19世紀末ロシアの上流階級社会映画化は何度目なんだろう。何度も映画化されるほど、名作なのか。私は高校生くらいに、先にトルストイの小説を読んだけど、さすがに若いので、登場人物の誰れにも共感できなくて退屈だった。その後やはり高校生の頃、映画「アンナ・カレーニナ」を観た。たぶんテレビでやったのだと思う。政府高官の夫のある身でアンナが子供を置き去りにして愛人に走るなど不倫を理解しがたかった。しかし、アンナが列車に飛び込むシーン、それも列車が近づいてきている表情とか、鮮明に記憶がある。その時のドレスが、赤だったのか、黒だったのか、シルエットともども印象にある。かなり古い映画だったので、モノクロ映画だったように思うが、アンナ役は、ヴィヴィアン・リーだったのかと思う。その後、アンナ役をソフィー・マルソーがやった映画も観たが、アンナのイメージを壊してしまう。ソフィーは見た目が軽すぎて、苦悩が見えにくい。さて、今回の「アンナ・カレーニナ」実はアンナよりアレクセイ・カレーニン役のジュード・ロウが目当てだった。しかし、ジュード・ロウも老けたせいか、物静かな知的な夫役のせいか、スクリーンで存在感が薄かった。しかし、ジュード・ロウのブルーの瞳は健在、私はあの瞳が好きなのだ。愛人の伯爵ヴィロンスキーの独特なオーラが抜きんでていた。自信過剰な男で私の気には障ったけど。アンナ役のキーラ・ナイトレイは、本当にきれいな女性だ。自分の魅力を知った上での生き方が、夫にも愛人にも苦悩を与えるが、結局ヴィロンスキーへの絶望感から自殺するという悲劇な女性だ。知的な夫のアレクセイに比べ、情緒不安定で短絡的なアンナを表す。今回の映画はアンナだけではなくて、その周辺の人物まで描いていた。アンナの義姉の妹キティが、かわいらしさと献身的な愛情と、爽やかなシーンを見せてくれるのが唯一明るい未来。キーラ・ナイトレイ、絵画で観る色白ロシア貴族とは少しイメージが違う気がしたが、衣装も美しいので、大きな表情がスクリーンにでると、ため息がでるよ。
2013.10.19
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韓国映画「愛してる。愛してない」 2011年制作監督 イ・ユンギ出演 ヒョンビン、イム・スジョン 直木賞作家・井上荒野の短編小説『帰れない猫』をイ・ユンギ監督が韓国バージョンで映画化。離婚を決めた若い夫婦の最後の一日。空港へ向かう車の中で妻が突然別れを切り出す。妻は他に好きな人ができて、家を出て行くのだ。夫はその事実を知りながらも取り乱すわけでもない。やがて別れの日、外は朝から土砂降り、ソウルの交通もマヒしているという。そんな中、夫は妻の荷造りを手伝い、最後の食事も2人の思い出のレストランも予約し、美味しいコーヒーを淹れる。妻はそんな夫に苛立つ。そんな中、小さな子猫が迷い着き、家に入り込んで探せない。シーンは車の中と、最後の別れの日のふたつ。雨のせいか、別れのせいか、ふたりの性格のせいか、雨音のせいか、常に暗くて曖昧で、だるい。ヒョンビンの髪型、姿勢がなんとも彼をつまらなくして、表情さえ前髪で見えない。スジョンについては、無口で無表情で、けだるいポーズがそれを演技というなら、いまひとつ的はずれ。誠実で几帳面な夫をさらに追い込む高慢ちきさが、私は気に入らない。心理描写で勝負する映画なのだと思うが、観ている者に伝わらないのは、スジョンのせいかもしれない。言動が地味すぎてインパクトが足りない。反対に飼い猫を探しに来た飼い主夫妻が、いかにも韓国人タイプ(私の私感にすぎないが)で、気さくで明るくて饒舌なことが、率直だがずうずうしくて物見高くて無礼だ。作家、井上光晴の娘の井上荒野の小説。(井上光晴は大正の終わりの生まれなので、義父と同世代、荒野さんもまさしく私の世代)こういう心理描写はやはり日本人の感覚かもしれない。韓国でこの小説を映画化しようとした意気込みは感じる。作家の二世作家という背景は興味をそそられるが、吉本ばなな、山村紅葉、阿川佐和子同様、井上荒野もその仲間。のちに父光晴のことを書いた本があるが、小説家って感性の人なので、悲しいかな、家庭人でないことが多い。私の唯一気に入ったシーンは、ごく稀なヒョンビンの笑顔のシーン。大きなえくぼが、私を一瞬微笑ました。
2013.10.05
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「テッド」Tedセス・マクファーレン監督 米国2012年制作マーク・ウォールバーグ、ミラ・キュニス、マクファーレン主演コメディ映画でありながらR指定・・・・1985年のボストン郊外。10歳のジョン・ベネット少年は引っ込み思案のいじめられっ子だったが、テディベアのテッドに命が宿るように祈ると、願いがかなった。2人は永遠の親友となり、27年後2012年になってもジョンとテッドは一緒に暮らしていた。「生きるぬいぐるみ」と話題になったテッドも、すっかり落ちぶれ、ジョンも仕事もしないレンタカー屋の従業員。ジョンの彼女は広告代理店勤務のキャリアウーマン、ローリー。付き合って4年の記念日から、話は展開していく。かわいいはずのテディベアは、ジョンとともに歳を取り、ここでは、巷によくいそうな、下ネタ好きの下品な「おっさん」という、なんとも笑えない現実なのだが、テッドはなんだかみんなを笑わせるコツをつかんでいて、もはや、テディベアとおっさんのミックスが愉快。子供には不適切だろうと思われるマリファナを吸い、夜の女性たちも引き入れ、部屋に〇ンチまでしているというお下劣パワー全開なのだが、ジョンとローリーの恋の成就には身を引いて一役かう。人生に目的もなく、大人になりきれないジョンとテッドが、キャリア志向の大人のローリーに感化されて、独立した大人になっていく話なのだが、いろいろ皮肉な要素がいっぱいだ。マリファナ、売春、ゲイ、セクハラ、格差社会、変質者、誘拐、現実のアメリカは、当たり前?の日常?「フラッシュゴードン」というテレビドラマに子供の頃から熱中するジョンとテッド、その主人公の俳優登場、そして年齢を越えてリバイバルしたり、結構いろいろな有名映画のシーンのパロディが出てきたり、分かる人には楽しい映画となっていた。私としては、スーパーのレジ打ちをするテッドの姿が一瞬愛らしいと思ったが、所詮おっさんだった。(笑)一瞬赤いエプロン姿がかわいいかなと思った自分が悔しい^^;日頃気取った生活を強いられている人々には、こういうお下劣万歳的なコメディ映画はストレス解消、すっきりするかもしれないが、テディベアがかわいいかもと子連れで観るのはいけない映画だ^^;大入り満員の映画にしたら、ちょっと皆さんどうなの?って感じ。単に面白い映画だと語るに尽きる。それなりに友情、愛情を感じるシーンはあれど・・・まぁ、お気楽な気持ちで観るに限る。人生、覇気のない毎日より、前向きにいるほうがいいことありそうな気がするね。
2013.10.03
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2012年公開 西部劇 「ジャンゴ 繋がれざる者」監督 クエンティン・タランティーノ出演 ジェイミー・フォックス、レオナルド・ディカプリオ、クリストフ・ヴァルツヴァルツは、アカデミー助演男優賞を受賞私は子供の頃から別の「ジャンゴ」を知っている。1965年~1970年くらいに流行ったマカロニウェスタン。フランコ・ネロ主演のジャンゴが棺桶に大道具を入れて引きずりながら戦う「続荒野の用心棒」が、子供心に衝撃すぎて、今でもシーンが忘れられない。でも、今見ると、きっとリアルさはなくて、ほのぼのムードだったんだろうな。フランコ・ネロもクリント・イーストウッドも西部劇が出世作だと思う。ジュリアーノ・ジェンマとかもね、外せないよね。用心棒・・さて、2012年「ジャンゴ・・」は、元黒人奴隷であったが、ドイツ系だというドクターシュルツに解放されて、共に賞金稼ぎを始めた。南北戦争前の人種差別のひどい時代だと言う設定の割には、ドイツ人シュルツのおかげで、ジャンゴは自由だ。見事な早撃ちのシュルツもジャンゴも敵に容赦はない。そして、ついにジャンゴの妻のいるフランスかぶれのカルビン・キャンディの農園に乗り込むことになる。昔の西部劇と違い、乱闘シーンも過激になり、流血のシーンも多い。しかしジャンゴが多くの白人黒人を容赦なく撃ち殺すシーンは、歴史的な背景からして、昔の西部劇と趣がちょっと違うような気がした。そして、キャンディ役のデカプリオ、もともとレオ様のファンであるため、劣悪な農園主のレオ様も、好意的にみてしまう自分であった。しかし、悪役もこなし、悲運のギャッツビーもこなし、レオ様はやはりいい俳優だと思った。2時間半を越える長編なのだが、全く中だるみしないし、銃撃シーンが多くて、アッと思ううちに終わった。タランティーノ、さすがだ。そして、少し風刺もこめての場面も。私はいったい何歳だろうと思われそうな過去の西部劇大流行り時代は、もう来ないかもしれないな。マカロニウェスタンなんて、イタリアやドイツで作られたからマカロニ。
2013.09.24
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「二階の悪党」韓国映画2010年製作主演:ハン・ソッキュ キム・ヘス監督:ソン・ジェゴン第一印象、キム・ヘスは、なんてかわいくて色っぽいんでしょう!!けれど、お色気満載映画でもなく、一応、サスペンスコメディ??ぽい。サスペンスコメディというジャンルがあるのかどうか?そして、ハン・ソッキュがタイトル通りの「二階の悪党」役。古美術密輸、窃盗という悪人なんだけど、ハン・ソッキュが演じるところで、善人に見えてしまう。善人に見えるところから、経済難により二階の部屋を貸す家主のキム・ヘスに小説家だと偽り、簡単にだましてしまうんだけど。勝手にこっそり家主の家に出入りしたり、キム・ヘスと結局いい仲になったり、好き放題しながら、その家に隠された密輸品を探すという役。怪しさはぬぐえず、ヘスの娘に、隣の住人に、若い警官に、行動は見張られていて、結局、密輸骨董文化財品を見つけることなくまた捕まってしまうハン・ソッキュ。間抜けな役どころはそれなりに面白かったけれど、私の目は、始終キム・ヘスに奪われ、精神過敏な若い未亡人役のヘスは、まさにはまり役だった。そして、佇む姿だけで色っぽく、コンプレックスとヒステリーな感じが良く出ていて、好演だったりする。(実際のキム・ヘスは東国大学映画科卒、成均館大学院で演技を学んだ才女だけど)サスペンス映画としては、かなり地味だけど、それなりにやはり暴力シーン、カーアクションあり、やはり韓国映画にはこれだというお決まりがある。ヘスの中学生の娘ヨンアが顔のコンプレックスから目を整形してしまうんだけど、結局かわいくなくなっちゃうという皮肉も混ぜて・・・
2013.09.18
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「ふがいない僕は空を見た」2012年制作 日本第24回山本周五郎賞に輝いた窪美澄の同名小説の映画化主演 永山絢斗 田畑智子 原田美枝子監督 タナダユキ前半は、アニメ同人誌販売イベントで出会った男子高校生と、コスプレが趣味の不妊に悩む主婦との関係を大胆な性愛描写とともに描き、後半は二人の周囲の人々の苦悩と日常を「生きる」という観点から描く。田畑智子のヌードで話題になった映画であるが、後半は、人間の「生きること」「生きていくこと」を根底に、苦悩する人々の姿ややるせない人生を見せてくれる。前半が興味本位の高校生の登場という感じだったが、伏せんであって、後半大きな悲しい展開。現実、どうにもならない、どうでもよい家族に苦しめられる子供たち、「どうして産んだの?」と訴える福田君。でも、どうでもいい人生をただあきらめて生きていくのじゃなくて、よりよい人生を目指してごらんというメッセージがある。私的には、いい映画だった。特に原田美枝子の演じる母と助産婦という役が、心安らげて、みんなに優しい。生まれてきたからには、必ずメッセージがあるんだという。
2013.09.04
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2013年制作 山田洋次監督「東京家族」小津安二郎監督「東京物語」」の現代家族事情版ともいえる。瀬戸内海の島から、東京で暮らす三人の子供達のところに平山周吉老夫婦がやってくるところから始まる。東京郊外で開業医の長男家族には、西村雅彦と夏川結衣、美容院を営む長女には、中嶋朋子舞台技術で働く次男には妻夫木聡、その彼女に蒼井優、そして老夫婦は橋爪功と吉行和子と、山田洋次監督らしい配役で、見ていて落ち着きのあるところ。東京で忙しい日常を送る子供達と、老夫婦のタイミングが合わず、夫婦は慣れない東京を右往左往する。背景には、みなとみらい、スカイツリー、品川、浅草など、今の東京。そのうち、吉行和子演じる母が倒れ急逝し、一同は育った瀬戸内海の島に戻り葬儀を行うこととなった。東京と広島を行き来する私には、とても感情移入できる映画だった。3分ごとに電車が来る分刻みの日常の東京、心に余裕のない人々と堅実という言葉が流行らない生活。瀬戸内海の小島で生きてきた平山夫婦には、すでに興味のない場所だ。山田洋次監督が選んだ瀬戸内海の小島のロケ地は、私の育った島ではないが、馴染みのある場所だった。私の島は大きな橋で本土とつながったが、このロケ地はいまだに船で渡るのみ。島の民家は昔の姿を残し、猫の道のように入り組む。それゆえ、山田洋次監督に選ばれたのだろう。10年近く前にこのロケ地の島で、叔父の葬儀をした。ずっとこの島で商売をして生きてきた人だった。私より10歳くらい上の子供達4人は、当時も島には残っていない。一人ぼっちになった叔母は島に頑張って住んでいたけど、今年86歳、認知症を発症し、今は長男の近くのホームに入居した。同じような事情で島を離れ、空き家になった家をロケに借用したようだった。小高い場所にある家から輝く海と小島が見える。みかんと小魚と人々ののどかさと、現代からは取り残されたようであるが、ここでたくましく、静かに一生を終えることができるのなら、羨ましいともいえる。一人ぼっちになった平山老人は、東京の子供達に引き取られるわけでなく、地域の人々に助けられながら、余生を生きていく。東京の生活に安らぎは見出せないと悟った東京への旅だったのだ。もし私が長生きするのなら、今は誰も住んでいない故郷の島の家をもらうだろう。小高い場所にある墓から、光る海と小舟と小島が見えて、私は幼い頃から島を出るまで、祖父に連れられて、庭の小菊をちぎって、お水と線香を持って、毎日夕刻に墓に通った。そして毎日、祖父と夕日と海をただただ眺めていた。時間の止まった日常は贅沢だと、半世紀生きてきて気づく。私の子供達も東京で生きていくようだけど、東京で定年を迎えたら、パパとは速攻で地元に戻るよ!!
2013.08.04
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ネタバレ、あるよ!「華麗なるギャツビー」(The Great Gatsby)1974年制作アメリカ映画のリメイク 2012年制作。F・スコット・フィッツジェラルドの小説『グレート・ギャツビー』の映画化作品ロバートレッドフォード(ギャッツビー) ミア・フォロー(デイジー)主演の映画のリメイク版で、(この時はミアフォローがかわいかった!!)今回のギャツビー役は、私の大好きな、レオナルド・デカプリオ!!大人になったデカプリオの笑顔が、そりゃもうかわいくて、大きな画面の彼にふわふわしてました、ワタクシ^^;舞台は第一次世界大戦後の1920年代。 アメリカ東部の上流階級社会。お城のような邸宅で、豪華絢爛、派手なパーティを催すギャッツビーの正体は?ギャッツビー宅で行われるパーティの派手な演出といったら、ちょっと気が遠くなりそうなほど。いや、めちゃくちゃすぎて、ドン引きするほど^^;この映画のジャンルは恋愛映画だと言える。ギャッツビーの大純愛ものだと言えるかな。反面、富と貧困、純粋さと狡さ、本物と偽物、多くの相反するものが描かれていて、悲しい最期を迎えるギャッツビーに、胸が痛い痛い。彼の純真な想いが辛すぎるほど、人間て利害関係で生きていると言うこと。そして、過去を振り出しにはできない、という教訓。最後のプールのシーンは、自分でもあっと思うほど、前の作品を観た記憶が蘇った。前作のレッドフォードのシーンを思い出したけど、なんたってデカプリオ、すごく演技も磨かれて、迫力が増した。表情がレッドフォードよりずいぶん印象的に思った。綺麗な顔すぎて、線の細いレッドフォードに比べ、骨のありそうなレオ、このくらい芯の入った感じの体つきと顔がいい。デイジー(キャリー・マリガン)と富豪の夫トム(ジョエル・エドガートン)も、まさに適役。ミア・フォローはふわりとしてかわいかったけど、庶民派だもんね(笑)お嬢さん育ちのデイジーの優柔不断さ、生まれつき富の力を与えられ自信に満ちたトム、またディジーの従妹として語り部のような役に扮するニック(トビー・マウワイア)も、イメージの通りなキャスティングに思えた。ニックって、視線が観客に近いけど、映画の中で唯一、常識ある人物だけど、ギャッツビー死後、大恐慌を迎えて、いろいろ精神的にマイって、カウンセリング受けてるんだよね。私の欲目かもしれないけど、デカプリオは、これから、アンソニー・ホプキンスとか、ジャック・ニコルソンのような、存在感のある演技派俳優になるんじゃないかなと期待してる。決して大きくはないブルーの瞳に魅せられてマス~今回2Dで観たのだけど、3Dもあるようで、そちらももう一度観てみたいな!きっと、パーティシーンはさらに豪華に見えるし、立体レオの笑顔を見ることができるなんて!(^^)音楽もとても素敵だった!衣装はプラダ、ミュウミュウと、とても素敵!!さて、映画観た後は早速現実に返り、牛乳やらお豆腐やら買い物をする庶民にどっぷり戻り、駐車場料金無料になるかなと心配しながら、あまりのギャップに、ガックシ(~_~;) 評価の低い方もいるそうですが、派手すぎるパーティシーンはリアルさを欠くが、映画の非現実を理解して楽しめば、それは良しとしたい。登場人物は、当時の享楽的な人物を描ききれていて、キャスティングとしたら、こんな人いそうだよねとうなずける方々なので、リアルだったけど。しかし、富の傲慢さといったら、半端じゃなくて、庶民にはリアリティ無い(@_@;)
2013.06.24
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「リンカーン」2013年4月公開スピルバーグ監督ゴールデンウイークの子供向け映画の多い中、都内に出ないで、横浜港北センターで、スピルバーグの話題作「リンカーン」を観に行った。長編で地味な映画と捉えがちではあるが、とんでもない、中だるみすることもなく、淡々と描かれている事実であろうアメリカの現実に、目を離せない。ただ、アメリカの歴史を少し勉強しておく方がより理解しやすいように思うが。リンカーンの後半、南北戦争、奴隷制度の廃止について、力を尽くしてきたこと、暗殺されるまでのリンカーンの政治政策、手の内、それは、とても人間的で、穏やかで強い。リンカーンが妻や子供との会話で、あまりにも普通の夫で父であったことが分かり、共感を得ることがあった。リンカーンは貧しい家で生まれたが、独学で多くの本から知識を得て、大統領の地位を得た信念の人。リンカーンの伝記と思いがちの映画のタイトルだけど、奴隷制度の廃止決定の下院議会での出来事に集約され、娯楽映画にも絶対引けをとらない大人の映画だった。リンカーン役のダニエル・デイ・ルイスは、まさにリンカーン!!アメリカの南北戦争も対外国ではない分、特に悲しい戦争であった。今や、韓国と北朝鮮、悲しい終わりのくることが、目に見えそう。トム・クルーズの派手なアクション映画も楽しいけど、たまには、こういう映画も素敵(*^^*)しかし、あまりに子供向けの映画上映が多すぎ!!映画館は小さな子どもばかりで、大騒ぎ。映画の帰りにスポーツ店寄って買い物してたら、帰宅が8時すぎてしまい、パパが待ちくたびれているから、今夜はピザ注文にした。うちの近くに宅配ピザ屋が多くて、選んでいたら、結局9時になった。(~_~;)
2013.04.27
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2011年韓国でロングランだった韓国映画「サニー」をDVDで観た。それぞれに仕事や家族を持ち暮らしている女性たち、ソウルの女子高時代の仲間「サニー」のメンバーを探しあてて、新たな友情作りというストーリー。韓国ドラマの「不治の病」ももちろん盛り込まれ、それぞれの家族事情、それぞれの青春の思い出を解決していき、これからのメンバーの明るい未来が垣間見えてエンディングになる。今回は、ラストシーンで、私的にはすっごくがっかり。いかにも韓国の「棚からぼた餅」的な終わり方。癌で亡くなるひとりの遺産を友情だかなんだか、手っ取り早いハッピーエンド、遺言通り仲間で分けちゃうという、人のお金で幸せを掴んじゃうという韓国人のあこがれの結末。一気につまらない映画になっちゃったわ。時代は昔といえど、映画「チング」の女性版というような、女子高生のはちゃめちゃぶりは、「ヨルチョン(熱情)のお国柄」とはいえ、あまりに幼くて、傍若無人!それでも笑えるシーンが多くて、しんみりするシーンも多くて、良い映画ではあったけど、結局、いろいろお金で解決しちゃう終わり方、そろそろ見たくないなと思うこの頃。日々、地道に生きている者の、ヤッカミかな~~!
2012.12.11
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サラの鍵2010年製作 フランス映画原作者 タチアナ ド ロネ(新潮社)アメリカ人ジャーナリスト、ジュリアの取材を中心に話は展開していく。1942年ナチスに加担したフランス政府により、パリに住むユダヤ人一斉検挙で、幼いサラの家族は収容所へ。弟を守るため、納戸に隠し、鍵をかけてしまったことで、サラの苦悩は始まる。収容所から逃げて、パリのアパートへ向かうサラ。一方、現代のジュリアとの接点も重要なポイント。今の若いフランス人も知ることがないフランスの大罪、ユダヤ人迫害の事実を突き詰めた原作の元、制作された映画。この映画、アメリカ人ジュリアから見たフランスの事実ということが、すごく冷静であり、情緒に頼らないところが好きだ。ただ、サラを守るフランス人の登場が、話の展開上必要とはいえ、少し無理なように思えたりするのは、私が素直じゃないからかも?でも、幼いサラの後悔の人生を思うと、何と悲しく、辛い。ジュリアの取材により、突然に事実を知るということが良いのかもわからない。サラの息子にしても、ジュリアの夫の家族にしても、知らずにいたほうが良いと思う判断だったはず。でも、悪い事実なら知らずにいたほうがよいというのも、正しくもない。人間、背負って生きていくものがあるからこそ、正しく生きていけるのかも。語り続けることこそ、未来が開ける。これは原爆も同じかもと、広島の私は思う。歴史を繰り返さないためにも、重い映画ではあるけど、オススメの映画である。パンはやっぱり美味しいフランスパン!田園都市線ではカフェのある「PAUL」(フランスのパン屋さん)が何軒かあり、嬉しい。羽田空港にもセレクトされたショップがあり、毎回「カヌレ」を買うが、今回プチパンを買った。硬いカチカチの外とやわらかい中身が好き。暑い夏、ついでにKIHACHIでソフトクリームを食す^^
2012.07.09
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大きな岩のような悲しみは、やがてポケットの中の小石に変わるこのセリフがすごく印象的。4歳の子を事故で亡くした夫婦の哀しみと、現実の受け入れ、癒しがテーマのようなので、少し重い映画だった。「喪失」「受容」「再生」という言葉で表すようなテーマ。主役のベッカ演じるニコール・キッドマンは私は冷たい印象の女優だけれど、今回は子供を失うという現実を受け入れ、新しい人生を再生していこうとする役は、結構向いていたと思う。さばさばした顔なので、打ちひしがれる姿は演じられないよね。ベッカの夫が哀しみをマリファナで癒すってのが、いかにもアメリカぽい。「子供を失った親たちの会」に参加して、違和感を覚えるベッカ。「神に召された」「神の意志」という宗教心に異議を唱える。私も、そもそも、子供を失うという共通点はあるが、境遇も家族関係も思考も亡くなった要因も全く違うものなので、相手の気持ちが手に取るように分かり合えるということはないと思っている。癒しは「時間」だと思っている。それは「忘れるのではなくて、悲しみに強くなる」というベッカの母親の言葉が、当てはまるように思えた。最近読んだのは、渡辺和子著「置かれた場所で咲きなさい」(幻冬舎 2012年4月25日発行)現在85歳のキリスト教宗教者の語る本。(ノートルダム清心学園理事長)「時間の使い方は、そのまま、いのちの使い方なのです、置かれたところで咲いてください」という。神様の意志で今の環境に置かれたのなら、ひたすら、置かれた場所で頑張るしかない。でも、その場所がミステイク、間違っていたりしたら、訂正してほしいよ、神様!!
2012.06.27
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おなじみトム・クルーズ主演スパイアクション映画 2011年制作 シリーズ4豪華娯楽映画だし、シリーズものなので、安心して展開を楽しめる映画だった。ブタペスト、モスクワ、ドバイ、ムンバイと舞台を移しながら秘密諜報部員イーサン(トム・クルーズ)とそのチームの活躍は、スパイの未来型機器を使いながら、おおいに楽しめた。50歳目前の若いといえないトム・クルーズの体力維持や身体能力は尊敬できるくらいガンバっているのが分かる。依然に比べて身軽には見えなくなっていても、走って、飛んで、跳んで、転んで、それはそれは魅かれる要素十分。ドバイの高層ホテルでのスパイダーマンのようなシーンは、「あ!」と身をすくめた高所の苦手なパパであったが、私は高所大好きである(笑)トム・クルーズ、私には当時ロードショーで観た、若い頃の映画1986年「7月4日に生まれて」の印象が強く、アクションだけを売りにせず、ヒーローよりも悪役でもいいから、いろんな役柄をこなしていくトム・クルーズの今後の活躍も観ていきたいところだ。お正月には、こういうリアリティのない、楽しい大作は家族で歓迎!!夫婦2000円で観てきたんだけど、年末から会社を休んでいるパパも、そろそろ上京予定で、いつもの単身赴任生活に戻っていく。年末年始、日頃の倍以上の家事をしてきた私は、日頃ひとりとは違い、かなり手荒れがして、みんなが東京に戻って、少し自分の時間をもつことにしている。
2012.01.07
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2011年アメリカ制作 ゲイリー・マーシャル監督年越しのカウントダウン目前のニューヨーク、 今年やり残した事にもやもやを抱える登場人物達が、一年の最後に心残りをやり遂げようと奔走する。メイン舞台はタイムズスクエアのカウントダウンショー、そこにまつわる人々の愛情のストーリーの展開。ラブコメディというジャンルかと思われる。登場人物は、タイムズスクエアのショーのプロデューサー、人気ロックスター、人気シェフ、ナース、ガン患者、離婚歴のある母、その娘、自転車便配達員、重役秘書、御曹司青年、コミック画家、バックダンサー、出産間近の夫婦とさまざま。それぞれが、なんらかの関わりを持ち、ストーリーは展開していく。最後はみんなハッピーという心のなごむお話。サラ・ジェシカ・パーカーは、ここでは地味な離婚歴ある母役、しかし思いもつかない登場を果たす。でも、このシーンはリアル感なく、私は興ざめ。しかし、この映画は年末のニューヨークを素敵に演出している。勤務歴の長い重役秘書はミッシェル・ファイファー、私はこの人、ダイアン・キートンのイメージと重なってしまう。年末にほっこりと観る映画であるが、派手派手なトムクルーズを観たいというパパを置いて、今年初めての映画は娘とこの映画を観に行った。今度はパパに付き合わないとね。歳をとって悪いことばかりじゃなくて、二人でいつも2000円という夫婦割もあることだしさ~~(^^;)
2012.01.04
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フランス映画 2010年制作2008年に死去した国際的なフランス人デザイナー、イヴ・サンローランのドキュメント映画。フランス国営テレビで放映した、サンローランの私生活をふくめたドキュメント映画。サンローランの才能を見抜き、日常生活をカバーしてきた実業家で生涯のパートナーのピエール・ベルジェのサンローランの回想インタビューを中心に進められる。サンローランの一途なデザイナー人生とそれを愛情を持って全面的に支えてきたベルジュの想い出が語られる。21歳の頃から才能を発揮したサンローランは、ディオールでデビュー、その後ピエール・ベルジュとともにイヴ・サンローランを立ち上げ、ファッション業界で活躍するも、うつ病、ドラッグ、アルコール中毒に悩まされる時期もあり、ベルジュとの強いきずなで立ち直る機会を持つ。時代の波には勝てず、オートクチュール全盛期は終わり、引退を発表。それがいい引き際であったとベルジュは語っていた。これは、ドキュメンタリーなので、生前の写真や動画やベルジュの語りや、私にはかなりシュールだ。この時代に、イヴとベルジュは同性愛者として堂々と世間を生きて、エイズ撲滅運動にも寄与していたのを初めて知った。サンローランのごついメガネの奥のブルーの瞳は、いつもベルジュを見つめていたのかと思うと、こういう愛情もありなんだと肯定しちゃうよ。一見クールで蝋人形のように見えた(失礼・・)サンローランにも、かなり熱い人生が。本当に50年以上連れ添ってお互いを必要としていたことが、インタビューでもわかる。ベルジュのサンローランへの想いの著書があるので、読んでみようと思う。栄光と挫折、苦悩と克服、彼を支える人たち、若い頃からデザイナー一筋第一線を歩いてきた私生活のサンローランは、あまりに謎で、興味深い。 サンローランのデザインは、いつも高貴でシンプルで美しい青や紺色が好きだけど、デパートのショップで、ブラウス、スカート、靴、バッグをバブリーななんとなくクリスタル独身時代に買ったこともあるが(ストッキングさえサンローラン)今や時代は急速に変化し、プレタポルテどころか、ユニクロに家族のヒートテックや安いセーターを買いに、それもバーゲンの土日しか寄らないという現実の私である。ジュードを巻いたソールのサンローランのサンダルが懐かしい。それにしても、いろいろなケースの自由な人生を謳歌できるおフランスは、魅力的年末年始、忙しい中も、夜遅くまでDVD鑑賞、こうして今年も過ぎていく。来年も相変わらず、普通の主婦の日記ではありますが、どうぞ仲良くしてくださいね。健やかで穏やかなお正月をお迎えください。
2011.12.31
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アメリカ映画「メイド イン マンハッタン」2002年 ウエィン・ワン監督歌手でも有名なジェニファー・ロペス主演の、ホテルのメイド、シングルマザーのマリサの身分違いの恋とサクセスストーリー。 ネタバレあり「プリティウーマン」に似た背景ではあるが、ジェニファー演じるマリサはシングルマザーで10歳の息子に母として愛情を持って地道に生活している姿と、キャリアアップを願ってメイドの仕事も誠実にこなして働くポジティブな姿は、私はとても好感が持てた。それは、「プリティウーマン」の時代を経て、今の女性の生き方への変化だ。さすがアメリカ映画で、「チャンスは誰でもある、チャンスを掴むかどうかだ」というセリフは、チャンスを掴めない人たちにも明るい笑顔にさせる魔法があるようだ。欧米、もちろんアメリカも、ラテン系には生活がたいへんで、映画の中にもある白人上院議員クリフに言い放つジェニファーのセリフ、「実際にブロンクスに行ってみてから、その演説をするがいいわ、私はブロンクスで生まれて育ったのよ」は、実際にプエルトリコ系のジェニファーの生い立ちそのものだ。上院議員候補クリスは、二世議員で裕福な暮らしをしてきたわがまま坊ちゃまだが、結構打算もなく、ジェニファーを素直に受け入れられるところはすごい。ただ、メイドと上院議員の恋は、あまりに現実味のない恋愛ストーリー。歌手で華やかなジェニファーが、こんなに質素な堅実な役がぴったりとは、むしろびっくりだった。そして物語の展開には、タイというマリサの息子が活躍し、そしてこの子がかわいい。マリサとタイの母子のシーンはどれも優しく、とても素敵だった。サクセスストーリーなので、マリサは恋人とキャリアを手にするが、全然派手でない感じが、意外と好きかも。「プリティウーマン」のような華やかさのない物語、お金の魔力の嫌みがない、いい映画だと思えた。
2011.12.19
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「トゥヤーの結婚」2006年制作 監督 ワン・チュアンアン 内モンゴルの荒野を舞台に、過酷な生活の中、愛する家族のためにたくましく生きる女性トゥヤーを描いた2007年ベルリン国際映画祭金熊賞グランプリ受賞作内モンゴル自治区、北西部のはてしなく広い荒野、水を求めて井戸を掘る時(たぶんダイナマイト)に負傷し半身不随の夫と幼い子ふたりの面倒を見ながら、トゥヤーは女手ひとつで馬やラクダに乗り、多くの羊を追い、遠くの水汲みを始め、家事をこなしていくうち、無理がたたり、身体を痛めて仕事ができなくなった。トゥヤーが決心したのは、夫と離婚して、家族(もちろん夫も)を連れて生活の楽な人と再婚するということ。次々と気立てのいいトゥヤーに求婚者が現れ、トゥヤーが再婚する相手を見つける。このモンゴルの地の生活は、私にはかなりカルチャーショックだった。あまりの荒れた大地に、砂埃の中で生活する人々、それも車も携帯もある今の時代のことである。根底に「貧しさ」があるのだが、彼女は家族を守ることに全力を注ぎ、自殺をしようとした夫に生きる意味を諭す。泥臭い真っ黒な顔のトゥヤーが愛らしく思うのは、がっちり体型の彼女が私と重なるのか?夫は、徳光さんにそっくりで、ちょっとびっくり(笑)トゥヤーは、たくましく生きる女性だが、環境がそうさせた感が強い。彼女はエンディングで涙を流す。家族をはたして守れたかという現実を目のあたりにして。アジアにおける女性像とは全く異なるモンゴルの女性に、価値観の違いはあれど、流れるものは家族への愛なんだと痛感させられる映画だった。トゥヤーの重ね着したモンゴルの民族着がとてもきれいだと思った。
2011.12.11
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ヤコブへの手紙 2009年制作 フィンランド 監督クラウス・ハロ原題「POSTIA PAPPI JAAKOBILLE」フィンランドの片田舎、恩赦によって12年ぶりに出所した女性レイラは、貧しくも良心とともに生きる年老いた盲目の牧師のもとで働くことになる。身寄りのないレイラはヤコブ牧師のもとに住み込んで、ヤコブ牧師の元へ毎日来る多くの相談の手紙を読み上げ、ヤコブ牧師の返事を代筆するという仕事をした。やがて手紙の来なくなったヤコブ牧師は、人のために生きるという自分の役目の終わりを感じていた。レイラとヤコブ牧師の淡々と描かれている生活の中で、真の良心、宗教心、祈り、自分の役目を語りながら、ヤコブ牧師とレイラの心のふれあいでレイラのかたくなな心が解放されていく。フィンランドの風土に合わせた薄暗いトーンの映像の中に、美しい景色と宗教の崇高さとがかみ合わさって、短編だけど、地味ないい映画だった。盲目の年老いたヤコブ牧師は、質素な暮らしの中で生かされている自分に気づく。この世の中で、ヤコブ牧師のような生き方はなかなかできないだけに、心の再生できる映画だったように思う。地味な地味な映画なんだけど、観てよかった感はかなり強い。老いていく様は、私の親世代も同様だけど、その日まで受け入れて生きていく心の準備と崇高な気持ちって持てたら最高だろうなと思う。レイラの生い立ちは、日本でもありうる環境で、心の開放は難しいものがあるけど、まわりが無関心ではいけないものだ。しかし、フィンランドは日の当たらない国だけあって、激しい内容の映画は向かないみたいだ。でも、世俗を離れた北欧の静かな生活って、あまりに現実離れしているだけに憧れてしまう。
2011.12.04
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「雲南の少女 ルオマの初恋」(ルオマは17歳)中国映画2007年 チアン・チアルイ監督 タイトル通りの雲南省ハニ族の17歳のルオマの純愛物語。おばあちゃんとふたり暮らしのルオマは、とうもろこしを売りに市場へ。そこで知り合った昆明出身(漢族?)のカメラマン、アミンと、ユネスコ世界遺産のハニ族の棚田の前で観光客と写真を撮るという仕事を始める。しかし、アミンは昆明の恋人に仕送りしてもらいながら生活し、家賃も払えない状態で、昆明に戻ることになる。友達から聞いたエレベーターに乗りたくて、一緒に昆明に行こうとするルオマだった。とにかく、映像がすごくきれいで、魅せられてしまう。自然の光は棚田に反射して、こんなに美しく輝くものなのか。雲南省は、私がすごく憧れているところで、麗江(リージャン)のナシ族もすごく会いたいのだけど、ハニ族も素敵。このハニ族の美しさ、風習の素朴さ、純粋さに、日本も昔はこうだったのだと言えるかわからない。都会のスマートさと古い風習を守るということ、このハザマで、若者は葛藤する。雲南省には昆明空港から入らないといけないんだけど、観光地化され過ぎるのは残念。 キャストはカメラマン以外はハニ族の人たち、もちろんルオマもハニ族の娘。かわいい、かわいい、ルオマちゃんに会いに、すぐにでも雲南省に行きたくなる映画だった。大きな都会の北京、上海、そして大連、あまりにも違う毎日の、それでも同じ国内の中国雲南省、中国って国はやはり奥深い・・
2011.11.16
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韓国映画「オアシス」2002年 イ・チャンドン監督 出所したばかりの前科者の問題児ジョンドゥと重度脳性まひのコンジュと彼らを囲む家族と韓国社会をリアルに取り上げ、社会に疎まれるふたりの物語と表現したらいいのか。身体障害者コンジュを演じたムン・ソリは、迫力があり、その演技力の素晴らしさは、ほかに誰がこの役を演じられるだろうかと思わせる。また、次々と問題を起こすジョンドゥ役のソル・ギョングも、支離滅裂な中に、はかなさがあり、純粋さがあり、彼もまさに心打つ演技だ。韓国社会は、ハンディのある者を疎み、社会から排除する傾向が強く、日常生活する上で、健常者とフェアであることが少なく、差別と優越感、嫌悪感、自己防衛と憐みなど、混沌とした社会だ。この映画はそういう韓国社会をリアルに描く。また、家族の在り方もクローズアップされる。福祉という元で、兄に利用されながらも生活するコンジュのあきらめに、光をもたらせたのは結局ジョンドゥなのである。ジョンドゥも家族に利用されながらも受け入れてきた。ジョンドゥとコンジュには愛があったと鑑賞後の感想に書かれていることが多い。しかし、最初の出会いは最悪なものであり、それは許しがたいものであるが、結果的に愛が芽生えればOKという風には、私は思えないものがある。ただ相手を理解し始め、ひたすら尽くすジョンドゥの姿はけなげだ。コンジュも自分を受け入れてくれたジョンドゥに愛を感じ始める。しかし、ありきたりの常識を持つ周りには理解されない。ジョンドゥは自分の身にも憤慨せず、コンジュも意思を持ちながらも、周りに理解されないままに過ごしていくのだ。このストーリーの展開は、予想できなかったが、愛と呼ぶのかどうか疑問はあるけど、ふたりの未来に光はある。重いテーマだが、ぜひ、お勧めしたい韓国映画だと思う。自分にも振り返らされるテーマだが、日本社会も同様に思う。このテーマの映画を韓国で制作した監督に拍手するとともに、これだけの演技のできるムン・ソリの聡明さにはびっくりさせられた。ほかに出演している映画やドラマが彼女の良さを引き出していないのか?
2011.11.14
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邦画「阪急電車 片道15分の奇跡」 2011年制作監督;三宅善重 原作;有川浩兵庫県・阪急電車沿線に住んで電車に乗り合わせる乗客にスポットをあて、それぞれの人生、ひとりひとりの現実を交差させながら、ふとしたきっかけでふれあいながら前に進んでいく物語。会社の後輩に婚約者を取られた女性に中谷美紀、ひとり暮らしでたまに孫と一緒に過ごす老女に宮本信子 孫に芦田愛菜DVの彼氏に悩む女子大生に戸田恵梨香、など豪華キャスト西宮に住んだことがない私も、阪急電車宝塚線は乗ったことがある。私の転勤族の妹家族が仁川(にがわ)の社宅に住んでいて、遊びに行ったことがある。宝塚南駅では伝統のある宝塚ホテルに泊まった。関西学院大学もこの映画に協力していて、かなりロケ地に使われていた。関西学院大学も正門まで坂道をずっと歩くが、街並みがきれいなところだ。この阪急電車沿線は、瀟洒なお宅が多く、いわゆる高級住宅街。PTA仲間でランチに出かける設定のおばちゃま達も、ああいう風に電車で大声で話す迷惑な感じな人はあまりいないと思うので、わざとらしい演出だろうが映画なので。だいたいランチに電車ではなくて、マイカーの外車で出かける人が多いだろう(笑)妹も子供の小学校入学に幼稚園の友達に勧められて、ランドセルも学習机もオーダーしたというエピソードがあり。子供たちが通った幼稚園はみんなそのまま私学の附属小学校に行くという学園だった。自宅に外車数台あり、玄関はロータリーになっていて、庭にプールあり、軽井沢に別荘あり、外国に仕事を引退した両親が移住していて、子供たちも海外で生まれたので、今は二重国籍という友達たちだった。おじいちゃまの作った会社をどうせ継ぐので、子供たちも日本で受験戦争に巻き込まず、海外の大学にでも入れればいいわ、英語だけは真面目にという毎日あくせくしない余裕が、田舎育ちの私には漫画の世界のようで衝撃的だった(笑)妹も引っ越したすぐに、朝、前の大きなお宅に行き、門のまわりをホウキで履いているご婦人に挨拶したら、通いのお手伝いさんだったということがあった。久しぶりにあの頃を思い出しながら、この映画をほんわかと見た。宮本信子さんの優しさと厳しさと、率直な性格は、とてもすがすがしかった。わざとらしいところは否めないが、地味ながらいい映画だったと思う。「フリーター、家を買う。」の作者の小説のドラマ化だった。 PS,ファンキーな恰好した、なまりの強い大学生の男の子が、大学で関西弁の友だちになまりのことで笑われる場面があるんだけど、その方言って、広島弁じゃないですか!!ふ~~ん悪かったね、私も広島じゃけど!!関西弁がええわけでもありゃせんし!!うちら、広島弁が恥ずかしいと思ったことはないけん、堂々としとればいいと思うとる。なんで広島弁が笑われんにゃいけんのんかね・・・ぷんぷん(韓国ドラマだったら、ソウルの裕福なうちのお手伝いさんがだいたい大邱なまりっていう設定があるよね、大邱の人、怒らんの??)↑↑↑この広島弁の正しいイントネーションで話せる方が行き来するブロガーさんにも数人いらっしゃるのが心強い!(笑)
2011.11.13
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「再会の食卓」ワン・チュアンアン監督中台分断で離れ離れとなった元夫婦の40年ぶりの再会を綴った感動ドラマ。ベルリン国際映画祭で銀熊賞(最優秀脚本賞)を受賞。上海で暮らす玉娥(ユィアー)のもとに、ある日一通の手紙が届く。それは、戦争によって生き別れ、逃れた台湾でその後の人生を送ってきた元国民党軍兵士の夫・燕生(イェンション)からのものだった。彼は、40年ぶりに中国に戻り、ユィアーと再会することを願っていた。当のユィアーは、現在の夫・善民(シャンミン)と再婚し、今では子どもたち、孫たちに囲まれ平穏な日々を送っていた。そんなユィアーの家族たちにとって、イェンションの突然の来訪は少なからぬ戸惑いをもたらすが…ネタバレあり。中国・台湾分裂の歴史に翻弄された老夫婦と台湾から戻れなかった元夫の再会を元に、家族の在り方が問われる物語。「再会の食卓」の通り、台湾から元妻に40年ぶりに会いに上海にやってきたお客様を、貧しいながらにもてなす老夫婦家族。何度も食卓を囲むルー一家のシーンが出てくる。元夫が妻を台湾に連れて帰りたいと申し出したところから、展開していくのだけど、最初、40年も連れ添った夫や子供たちを置いていく妻が理解できなかったし、連れていくことに反対しない夫も理解できなかったが、国民軍と共産党軍に分かれ、ともに戦ってきた老いた二人の背景や、お酒が入って本音を語る老人ルーの心情が私には痛々しかった。結末として、こうなるはずと予想された通りではあるが、新しい新居に移ってきた老夫婦の元には、もう子供家族の姿はない。しかし、この妻ユィアの気持ちが全くわからないでもないけど、40年苦楽を共にした夫から離れようとするキッパリさは、とても薄情に思えてしまうが、生きていくための結婚だったと語り、余生を自分のためだけに使いたかったという、なんだか人生は切ないね。リニアモーターカーや高層マンションやら、海外に出かける若者たち、普及する携帯電話などと、映像で40年の上海の移り変わりが見えて、変化についていけない人々や、ついて行って失うものなどが見え隠れする。上海の変わりゆく街並みがたくさん映像にあって、久しぶりに上海に出かけてみたくなった。.
2011.10.20
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ウォンビン主演の韓国映画2010年話題作「アジョシ」ウォンビン、入魂の映画をぜひ!!!ほのぼの感のあるタイトルとは、あまりに違う内容だったけど。韓国語本編で鑑賞したので、細かい会話は分からないけど、ウォンビンは超寡黙な役だし、やくざたちは「〇ッシー」なセリフ多くて(笑)ストーリーは理解可能ネタバレあり相変わらず、この手の韓国映画、暴力的なシーンが多い。それも、殴るだけのシーンや乱闘シーンではなくて、幼児誘拐、臓器売買、麻薬売買の内容なので、グロテスクな部分が多く、苦手な部分は多かった。さて、久しぶりに見たウォンビンは、甘いマスクは10年前と全く変わらない。今回はかっこよく、強靭な体力と素晴らしい身体能力を見せてくれる。ドラマ「秋の童話」で見せた幼い甘い部分もなく、映画「ブラザーフッド」で見せた人情味も家族のつながりもない。ひたすら、孤独な女の子を助けたいという意思のみで、非情な殺人を重ねるが、観ているものはウォンビンを肯定するだろう。そして、ウォンビンの訳ありシーン登場で、彼の行動に同情心も湧き上がるだろう。髪を切るシーンで、素晴らしい鍛えた裸体披露が話題。兵役のある国、韓国、一生に一度は鍛えた体になるんだろうなと思うが、自分の鍛えた体に自己陶酔しそうな男性が多そうな気がした。もともと口数の少ないウォンビンはやはり寡黙な役が似合うと思った映画だった。子役のソミという女の子の演技力も話題。あまりの劣悪な環境の「ゴミ箱」というあだ名の女の子の役なので、そのインパクトのほうが強くて、悲しい少し前に見た韓国映画「俺たちの挽歌」韓国題名 無敵者(無籍者?)の、銃撃戦場面で観たチュ・ソンモやソン・スンホンのようなすっきり感、爽快感の全くない、私にはとても悲しい映画に思えた。 日本も今月、日本語字幕付きロードショー。字幕付きの映画もゆっくり見てもいいけど、辛いシーンはあまり見たくない。足の長いウォンビンの全速力ダッシュは、はまる!!日本のアジョシもガンバロ~~!!
2011.09.21
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2010年アカデミー賞受賞作品イギリス映画「英国王のスピーチ」 ネタバレあり幼い頃から吃音に悩むヨーク公アルバート(のちの英国王ジョージ6世)が、オーストラリア人の言語療法士ライオネルの力を借りて克服し、1936年、兄のエドワードの退位により国王となり、国民に見事なスピーチをするというストーリー。ヨーク公アルバート役のコリン・ファースは、はまり役だったけど、ほかの配役が今一つだと思った。内容的には、アルバートとライオネルの友情、国王へのプレッシャーの克服と回りの信頼感、見守る妻の愛情というところ。「吃音は生まれながらでない」というライオネルの元、幼少期からの傷ついた心を癒しながら、国王にふさわしく使命感を持ち、国民の信頼を得ていく様は、人間的な国王が見えて正解だったと思う。反面、兄のエドワードについては、有名なアメリカ人シンプソン夫人との様子が、いかにも軽く品がなく描かれていて、(それも実物とそっくりな女優さんじゃない@@)どんなにこのシンプソン夫人がイギリス国民から嫌われていたか、想像できる。シンプソン夫人って皇室との確執から、のちにヒットラーとのやり取りあり、少しファシズムチックになるのよね。やはり、嫌われる要素大よね(--;)内面を描く映画なので、大げさな事柄もないけど、歴史に沿って描かれているので理解しやすい。このジョージ6世って、こうして英国民に多大に影響を与え、誇りをもって国王の座にあった、誰からも愛される国王になっていった人。ドイツのヒットラーのスピーチの素晴らしさは、アルバートも一目置くものであった。スピーチで人を感動させることって、テクニックもいるんだろうけど、それでも一生懸命さって人に伝わるものだと信じたい。ヨーク公の子供たちに接する様子は、自分にはなかった家族の愛情を再生しているかのようで、キュンとした。のちのエリザベス2世がこの娘なのよね。PS 私はあまりイギリスに好印象がないのだけど、このジョージ6世のような国王が続いたらよかったのにな。
2011.09.17
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旅行に出るっていうのに、準備も後回しにして、私の大好きな大好きな、カトリーヌ・ドヌーヴ主演「しあわせの雨傘」をDVDで観た。2010年フランソワ・オゾン監督作品。ドヌーヴもフランス映画も超久しぶり(最近、韓国中国映画優先だから・・)ネタバレあり「しあわせの雨傘」最初から赤いジャージ姿の67歳になるドヌーヴ登場。(後で青いジャージ姿も披露^^)まさかのジャージもなんて気品のある!!彼女(笑)この年齢でこの美しさとオーラと、もう尊敬、羨望なドヌーヴにくぎ付けなのだ。ブルジョワの奥様のドヌーヴの社会デビューというサクセスストーリーなんだけど、フランスならではのエスプリ、ジョーク、皮肉が入っていて、コミカルなストーリーの中、何度も笑った。日本映画ではこういう展開は考えられないだろうという、かなり大人な話題もあり、こういうところがフランス映画を好きにさせる。コミカルなストーリーの中にも、女性の価値観と人生観と、男性には怖い内容(?)があり、大人な男女どちらにもおすすめできるお話だった。ドヌーヴ初作「シェルブールの雨傘」にかけて、傘つながりにしているところがポイントね^^ドヌーヴを初めて観たのは、映画「シェルブールの雨傘」だったか、「昼顔」だったか覚えてないけど、<昼顔ってあの頃よく観たなと思うが(--;)「昼顔」のけだるい午後を過ごすドヌーヴマダムの美しさは、高価なフランス人形のようで、たぶん中学生か高校生だった私は、会ったこともないフランス人にあこがれたものだ。私の号泣した映画「ダンサーインザダーク」は、アイスランドの歌手ビョーク主演でチェコの米国移民の問題作だったけど、少し出演していたドヌーヴの存在感が大きくて、地味な洋服を着たノーメイクに近いドヌーヴも忘れられない。ドヌーヴの映画作品は、「哀しみのトリスターナ」や「恋のモンマルトル」「終電車」など観たと思う。「哀しみのおわる時」では、マルチェロ・マストロヤンニと恋に落ち、最期を看取ったドヌーヴだが、私はマルチェロ・マストロヤンニがイケメンでなかったので、イメージ先行な私はがっかりした記憶がある。ドヌーヴ、まだまだ映画で活躍してほしいな~韓国ばかりももうそろそろフランスでも行ってみてもいいんじゃ??マイルどれだけ貯められるかな・・・
2011.08.21
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昨日夕方から時間ができたので、娘と二人でレイトショー(1000円)に行ってきた。ブラット・ピットとショー・ベン出演で話題の「ツリーオブライフ」 ネタバレあり(観に行く予定の方はパスしてね)私にはあまりに抽象的な映画だった、特に前半は、宗教的な世界観イメージ中心な映像の連続で、恐〇の登場に、テンション急降下、気持ちがもうついていけなくなった。それでも後半、家族中心な回想シーンに変わり、ホッとして少し気分復帰。DDT散布(これが分かる世代って、もう貴重なのかも?)の時代の古きアメリカ家庭の生活は、とても興味があるが、「善人になるな」と「成功しろ」という父親役のブラッド・ピットのセリフには、背景や彼の心理が私に伝わらず、残念だった。3人の男の子は、アメリカならではのエピソードを作ってくれて、幼心にキリスト教の「神」への畏敬を感じさせる生活って仏教主流の日本には馴染みがないので、新鮮だった。またこのお母さんはもの静かで魅力的な人だったが、「善人」な母の本音がもう少し見たかった。アメリカ映画は娯楽大作映画を期待してしまう私。たまには、こういう映画もいいかも??実は、最初は、イノセントスリラー映画「モールス」に行こうとした。映画はオリジナル版「エリー」のリメイク版だけど、かなり評価がいい。けれど、あえてお盆に、血の祭り的な残虐シーンがある映画を観に行くこともないなと思った。娯楽映画というより、切ない悲しいホラー映画として高い評価、次回行きたいけど、切り落とされる身体のシーンが多そうで、ひとりで行く勇気がまだ出ないでいる。少し我慢してDVDを待とうかな・・・ asmkace2011様よりお借りしました。ありがとうございます。
2011.08.15
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「グッドモーニング プレジデント」2010年7月封切だったこの映画を見逃していたので、DVDでレンタルし始めて早速観た。だって、私の大好きなチャン・ドンゴンの出演映画を見逃してるなんて!!それに、私が好きな韓国ハラボジ、イ・スンジェさんも出演してるし!!「グッモン、プレジデント」韓国英語なので、ハングルだけでは、すぐには私にはわからない題名(笑)前に映画「キングコング」の時も、韓国大学生が「キンコンが~・・」と話し、キンコンとは、何ぞや??とすぐ思いつかなかった経験がある・・ネタバレありチョンワデ(青瓦台)専属シェフの想い出という形で3人の大統領の人情味あるエピソードと政治戦略をコメディにしながら、描いている映画。でも、日本人の私にしたら、日本への見方が韓国側がこうであるなら、これは、いまひとつ、いやそれ以上に「おかしいよ!」と言いたい内容だった。しかし、現歴代の大統領を参考にコメディにしちゃう感じは好きだな(笑)さしずめ、金大中大統領が中心な感じがした。収賄事件や裁判やもちろん特赦など、実際に韓国大統領にはつきものだものね。イ・スンジェ演じるキム・ジョンホ大統領のエピソードは、光復節の恩赦問題から始まる。人間臭い面とホワイトな部分を追及しようとする部分と苦悩する大統領、スンジェハラボジは、やはり上手だなぁでも最初から光復節とは、なんだかどんよりな展開を想像させたが、やはり・・・チャン・ドンゴン演じるチャ・ジウク大統領は小さな息子を亡くなった妻の後、ひとりで育てている。ここでは防衛問題で、北朝鮮幹部と密談し協力して、日本の自衛隊の領土侵略・米国援護を阻止するというお話。日本人大使館の男性(日本人役の韓国人なので、日本語が妙・・)を小ばかにするコメディ部分もあり、あれ、??韓国って休戦中の北朝鮮と手を組んで、日本とアメリカをやっつけるって?こういう展開が望ましいのか?ととても違和感があった。領土問題って言っても、トンヘ(東海)は日本海で、ぜんぜん領土侵略じゃないし、やはり竹島問題(独島)を出してくるんだぁとコメディも後味悪いものになった。しかし、チャン・ドンゴン、やはりモッチダ私生活では結婚したドンゴンさん、映画のキスシーンは妻のコ・ソヨンがクレームを入れてなくなったという。仕事とプライベートは分けてよね、ソヨン!!と言いたいけど。後、ここでは臓器移植問題も交えている。最後の3人目の女性大統領は、田舎者で人のいい夫に悩まされるというエピソード。ここでは地方出身者の無礼講をネタしてるわ。でもアメリカやヨーロッパの大統領や権力者のように、浮気や不倫問題で悩ませないのが、さすがに韓国映画か?と思った。(笑)映画の根底にあるのは、韓国社会の正義。コメディとみるには私にはお気楽な映画には思えなくて、むしろ、この監督、すごいかも?と感心したよ。
2011.08.13
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韓国俳優カン・ドンウォンは、特別好きなタイプではなかったのに、なぜか出演映画はかなり観ることが多い。観れば観るほど、ファンになる。韓国ブームが始まり、私が初めて彼にお目にかかったのは、ドラマ「1パーセントの奇跡」ラブコメディを演じていたカン・ドンウォン、長身に目の大きなイケメン。声がこもった話し方なのが、歯切れが悪く惜しいなと思っていたが、あまりセリフが多くなく、寡黙なタイプや詭弁でない役にはぴったり。(笑)映画「私たちの幸せな時間」には、死刑囚役で、かなり感動し、世間の評判の悪かった映画「M」でも、ミステリアスな役に口数は少なく、とてもかっこよかった!(^^)!(ネタバレあり)映画「義兄弟」も北朝鮮のスパイ役。そう、やはり口数が少ない寡黙な演技重視な役よね(笑)ブロ友yanpaさんが先に観てらして、ブログにありで、私もあわてて観たよ^^ただ、イケメンで北の政治系大学で洗脳訓練を受けながらも人情味があり、北の指示にも疑問を持つ役割は、韓国側の都合のいい理想の北朝鮮スパイのようだ(笑)だから、ラストは、「へっ@@??」というあまりにも無理なハッピーエンドにしていた。むしろ、誰かをかばって死んじゃうとか、そういうラストは、ありきたり??(--;)韓国側の政府情報局員の役は、ソン・ガンホ!!イケメンじゃない分、安心して演技のできる名優だよね。本当にどこにでもいそうな、韓国人アジョッシな風貌。明洞や東大門の小さな自分のお店で靴でも売っていそうなおじさんが、生活臭丸出しで、いい味出してるけど、これは演技なのか素なのかと、なんだかずるい感じだよ、ガンホさん!!(笑)この前に映画「クロッシング」を観たせいか、北の非道なスパイ行動も、おなかをすかせて、ひとりで死んでいかなければいけない小さな子供たちの前ではなんのインパクトもなくなってしまった。それは私が母だからなのかもしれない。この映画、もうひとつの定義は、ベトナムなんじゃないかと思う。韓国人の見るベトナムは、現実にまさにこうだろうな。入国審査の時に出くわした、フィリピン人やベトナム人に怒鳴るふてぶてしい韓国人の審査官を思い出した。ベトナム、美しい人と国、私は一度、行ってみたいところなのだ。
2011.08.02
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前から観たいと思っていた映画「クロッシング」をDVDで観た。北朝鮮の現実をテーマに作られた韓国映画。脱北者の取材4年をかけて作られたと聞く。当たり前に生きることの難しいこの国は、これから先も未来が見えない。飢えの苦しみと、同じ民族同志の残酷な密告と賄賂と、貧困の末路、隣国の動向、同じ民族の韓国のこれからの動きも大きな課題。ピョンヤンでの暮らしは、裕福で不自由なく生活している映画も見たが、言論の自由はなく、常に監視体制なので、本当の意味の自由はないよね。「貧しくても結核の薬を買いたくて、危険を冒して命がけで渡った中国、潜伏して渡った韓国、そして韓国では、結核の薬は保健所で無料で配布してもらえるという事実」家族の死を受け入れられない現実。最近の北朝鮮ニュース、15日付の韓国紙、東亜日報は、北朝鮮が韓国との交渉窓口となっていた担当者約30人を、銃殺するなどして粛清したと報じた。韓国政府筋の話として伝えた。 同紙によると、粛清された約30人は韓国との非公式接触を担当。約10人が銃殺され、残りは交通事故などを理由に、死亡または行方不明として扱われているという。同筋は「北朝鮮には現在、韓国と対話できる相手がいない」とし、南北関係に大きな影響を及ぼす可能性があるとの見方を示した。北朝鮮の韓国担当のお役人、なぜに30名射殺・・・この国の正義はいったいなんなんでしょう。この国から目を離してはいけないそう確かに思わせてくれる映画だった。花火大会、午後8時から義母の病室から鑑賞。とてもきれいに見えた。夏はやはり花火^^義母は約45年ぶりに打ち上げ花火を見たといった・・・まだうちのパパが小学生じゃないか・・・
2011.07.23
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映画館ワーナーマイカル、月曜日はレディスデーで女性1000円の日で、水曜日は二人で2000円デーで、映画の好きな友達とささっと行ってきた。観た後お茶をしながら、感想を語りながらリラックスしてきた。「ブラックスワン」2010年アメリカ制作主演 ナタリー・ポートマンはアカデミー主演女優賞をとったらしい。ネタばれありバレエダンサー、ニノ(ナタリー)は、トップダンサー・ベスの代わりに、「白鳥の湖」の主役スワンに選ばれる。スワンとブラックスワンを踊り上げなければならない。ニノの性格はブラックスワンは難題だった。そこから、彼女のストレス、幻覚・妄想が始まる、サイコスリラー。ニノはやはりバレエダンサーだった母親の期待と執着の元に育てられ、また、ライバル・リリーやべロニカに主役を奪われないかという焦り、恐怖心や、トップを奪われたベスの末路を目のあたりにして、潔癖で完璧主義の自分にとうとう別の自分が現れ始め、最後には、彼女なりの完璧なスワンを踊ることになるというストーリー。実力の世界で生きるタフさ、辛辣な精神力、生き延びるために培う手段、バレエの世界だけではないけど、芸術もまたスポーツ界にしても、そうであって生き延びてきた人にはその完成度に絶賛の評価が行くんだよね。と、平凡な世界の私は、ただただ、ため息。この世の中、なんてストレスが多いんでしょうね。ニノ母娘、母と娘の関係も一目おくものがあった。ダンサーだった母は娘に執着し、自分の夢を追わせ、娘はそれに答えてきたが・・・。母を疎み、歯車も狂い、母が壊れる娘に気付いた時には遅かったのだ。ニノの完璧主義は、次第に狂気に変わってしまった。同じ歳の娘のいる友達とも話した。私らにも娘がいるからね、用心用心。(というより、心配するばかりだけど)あまり登場はなかったけど、役を下されたベス役は、ウィノナ・ライダーだったことが、エンドロールで気付いた。彼女の生い立ちも複雑で、女優の才能もあるが、いろいろ事件を起こし、ニノのように人格障害を患ったように思う。それでも、1994年「若草物語」のジョー役はとてもイキイキとしていて印象深く、「オータム イン ニューヨーク」では、リチャード・ギアに愛情注がれる若い帽子デザイナーシャーロット役も、はかなくて純粋で、とても美しかった。今回のベス役は、落ちぶれていくトップダンサー役だったが、彼女だったのかと、少しびっくりした。先週、上映始まったばかりだけど、今日はそこまで劇場に人が入っていなかった。そうそうR15だよ。幻想と倒錯の世界、いや、幻覚と妄想、私の日常にはまったく関係なく過ぎ、スーパーで食材を買い、自転車で帰宅した。
2011.05.18
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中国映画「山の郵便配達」 1999年制作(フォー・ジェンチー監督)前から観たくて、やっと観ることができた。1980年代、中国の湖南省西部の山村、農村に生きる人々が映し出されている。郵便配達といっても、道なき道の山村へ、リュックひとつで届ける仕事。貧しくて、清くて、寡黙で、愛情がたくさんの親子。誇りを持って続けてきた郵便配達を息子に引き継ぐ旅。一仕事終えて村に帰ってくるのを待ち続ける母と息子の人生。山村の人たちとふれあう父と子と、そのひたむきに生きる人生。成長した息子におぶわれて、涙を流す年老いた父がいる。山村の緑の映像が美しい。谷間の田畑は、うちの義父義母の働いていそうな光景。私はこの山村が日本でもそうであったことを知る年代なんだな。今、原発問題でいろいろと破壊されていく生活にあり、まさに、心が澄んでいくような映画だった。「次男坊」と呼ばれているシェパード犬が、いい味だしていて、うちにも犬がいるので、犬を飼うことの理由を映像で見た感じ。「山の人は山で生きる」この言葉が正しいかどうか、答えはないが、自分が生きていく場所は、生まれてくる前から決まっているのかもしれない。そうなると、私は、「瀬戸内海に浮かぶ島に生きる」のが一番似合っているのかもしれないな。こういう中国映画は前から大好き。おしゃべりな映画ではなく、映像が訴える。地味でも秀作の中国映画は探せばたくさんある。今、息子が留学している友達から上海に行こうと誘われているが、上海は上海(笑)、私も好きな街ではあるが、エネルギッシュで騒々しくて多弁で不夜城な。郵便配達の山村の中国とは、まったく違った中国。
2011.05.11
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震災からパタパタして上京したり帰ったりを繰り返し、なかなか観にいけなかった韓国映画「戦火の中へ」今日は、ワーナーマイカルシネマ、レディスデー1000円だし、上映が終了まじかなので、夕方から急いで行ってきました。 韓国では、朝鮮戦争というより、6・25、いわゆるユギオで呼ばれている。朝鮮戦争の映画ということで、チャン・ドンゴンとウォンビン主演の「ブラザーフッド」と比べられることが多いけど、まったくテーマが違うので、「戦火の中へ」もとてもよかったです。同じ民族、北朝鮮との辛い戦争、苦戦していた韓国、集められた15歳の学徒兵の朝鮮戦争ストーリー、実話に基づいて作られたものなので、エンディングで生き残った方のインタビューがあり、最後まで席を立たないでほしいです。戦争のシーンは本格的なもので、色味を落としているスクリーンだから、過激な場面も観客もすくわれます。少年ひとりひとりの背景はなにも語らず、戦争シーンにこだわっているようです。戦闘シーンがかなり多いですが、北朝鮮の少佐も非情なところだけでなく、人間味のある役に描かれていたのが印象的でした。BIGBANGのTOPは、純朴なこの役はあてはまっていたのですが、グォン・サンウも同年代の役をしているのは、少し違和感(笑)朝鮮戦争は、まだ終止符ではありませんね。他国の事情とはいえ、どうか、「祖国の統一」の大義のもと、大事な命が奪われることを正義としないでほしいなと思います。韓国ブームで日本観光客が多く訪れるようになった韓国、平和な日本人が韓国の現状に少しでも気づける映画になればと思います。
2011.04.18
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今週は月曜火曜と映画館へ出かけた。ネタばれあり!2月28日月曜日、最近韓国映画にハマった友人と韓国映画「男たちの挽歌」 ソン・スンホン、チュ・ジンモ主演とあるが、この映画は、チュ・ジンモの演技に引き込まれちゃうねあのウルウルの目に、情感あふれる演技で、ますますジンモファンになる。「ゴースト」で松嶋奈々子と共演したソン・スンホンも、あの綺麗な目を険しくして、とても好演ですが、私はジンモのどうしようもない表情に引かれてね。悪役やくざ(といってもやくざはすべて悪役だけどね)でチョ・ハンソンも頑張ってたけど、チェ・ジウと共演した韓国映画「連理の枝」の恋愛映画のチョ・ハンソンのほうが好きだな。チョ・ハンソンは結構やくざ役やってるんだけど。ストーリーは香港映画版「男たちの挽歌」とは少しシチュエーションを変え、韓国背景らしく、脱北者の設定で始まる。彼らがいかに過酷な人生を歩んできたか、語るシーンが多い。またロケ地は、タイ、釜山(やはり、ここか)など、いかにもやくざ映画の本拠地的な。やっと見つけ出した境界線で生き別れた弟、ともに辛い経験をして一緒に歩んだ北の同志、なんだか、そこを突かれると痛いわ~とウルウルしてくる。銃撃シーンも多いけど、女性が観てもかなり良い映画だった。これ、ジョン・ウー監督、すごいなぁ~しかし、さすがにやくざ映画日頃聞かない話さない韓国語、〇ッシー、〇ッキヤ~、かなり(笑)女性の出演者がない(笑)ハルモニ数人。やくざの美学に女性は不要なのかと、邪念なく真剣に彼らと向き合える。3月1日火曜日 映画の日 ひとりでとことこ、「ヒア アフター」霊能者役のマット・デイモンを見るために出かけた。マット・デイモンのとってもアメリカ人らしい容姿が大好きなのだ。マットには、ブラッド・ピットやジョニー・デップようなセクシーさは一切必要ないもんね(笑)「グッド・ウィル・ハンティング」でマットの繊細な演技に惚れ、「リプリー」では、共演のジュード・ロウの完璧な美しさをも隠してしまう彼の深い表情だった。ジュード・ロウは、むしろカッコよすぎて瞳に引き込まれ、演技が霞んで困るよね(笑)さて、「ヒア アフター」3人の接点までに時間を取り、出会ってその後の盛り上がるストーリーが短く、彼らのその後を想像するにもちょっと物足りない。マットは霊能者としての役は、はまり役だっただろうけど、本領発揮には少し残念。話題ほど、ストーリーの盛り上がりに欠けたかも。しかし、トム・クルーズほどの派手なオーラもないのに存在感のあるマットディモン、いい俳優だなぁ。 さて、今日は乳がん患者の義母の検査通院日。私はいつもの付き添い。CTも特に大きな変化もなく、このまま再発したガンを持ちながらも日常生活に支障なく過ごせるのはありがたい。点滴治療もこのまま、頑張ろう今年も桜が眺められるね、お義母さん。
2011.03.02
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家族の引っ越しも終わり、地元で手術を控えてる愛犬と二人(?)ゆっくりのんびり静かに暮らしている。今まで忙しくて見逃した映画も、挽回したくて観ている。韓国映画「牛の鈴音」yanpaさんのブログで紹介されて、ぜひ観たかった。韓国の山村で牛とともに農業を営む老夫婦のドキュメンタリーは同じ年代で農家の義父義母が重なり、感慨深いものだった。子供を育て上げ、大地とともに静かに過酷に毎日を送る夫婦の姿は、生きる意味を考えさせられる。本当にあの映画のように義母は私に自分の人生のはかなさをたたみかけるように話す(笑)そして、あの富と地位に激しくうるさい韓国で作られた映画ということに感動したわ。韓国映画「アンティーク」チュ・ジフンが好きで観たかったが、韓国で明るく同性愛を語りながらも幼児誘拐のシビアなストーリーが面白かった。キム・ジェウクは韓国ドラマ「コーヒープリンス」のイメージから抜けきれないが、あの軽くて素敵な(?)役を好演してると思う。そして、今週はマッドデイモンの「ヒア アフター」と韓国映画「戦火の中で」韓国映画「男たちの挽歌」を観るのに映画館に行く予定。3月1日は映画の日で1000円。毎週1日あるレディスディ1000円をあてにして。横浜では夫婦2000円を利用することが多い。こうしてしばらく地元で静かにつつましく暮らして行く予定。ブロガーの皆さんの旅日記を見せてもらいながら、まだ予定のない次の旅の案を練りながら。さて、予告編で見つけたケミストリーが歌う韓国歌詞の挿入歌、意外性があり、なんだか好きだな。YOU TUBU chama0712さんよりお借りしました。コマスミダ!「男たちの挽歌」はソン・スンホン主役で話題になってるけど、私が観たいのは、チュ・ジンモさん。チョ・インソンとの映画「霜花店」ジンモさんの演技に惚れてしまってしかし、数々観た(笑)ヤクザな主役は、私のナンバー1はイ・ビョンホンでもなく、グォン・サンウでもなく、チョ・インソンでもなく、ソン・スンホンでもなく、ヒョンビンでもなく、チョ・ハンソンでもなく、イ・ソジンでもない。「チング」のドンス役のチャン・ドンゴンなのドンゴンさんは役に徹するのに濃いまつ毛も抜いてチャレンジしたやくざ役、さてジンモさんがどんなやくざか、楽~~~しみあっ、ちょっとマニアック??(笑)
2011.02.27
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相変わらず安静の愛犬と家でのんびりするつもりが、この1週間で町内会の高齢の方が2人続けてお亡くなりになり、通夜・葬儀と続けて帳場お手伝いをしてきました。いつも留守をしているはずが、たまたま地元に居る時で、犬の怪我のために上京も遅らせていて、こんな時に舞い込んだ訃報ですが、何かお役に立ててよかったです。さて、2月19日から日本でロードショー、韓国映画「戦火の中へ」ぜひ観たいと思っています。ドラマ「アイリス」出演で話題になったBIGBANGのTOPが主演。グォン・サンウやキム・スンウも出演しています。全国でもあまり上映する映画館がなく、限られているようです。東京でも数館、地元では1館です。もともとアジア映画は好きなのに、私が初めて韓国映画を意識して映画館で観たのは「シュリ」でも、世間ほど私には韓国映画にインパクトがなく、後に観た「チング」「ブラザーフッド」で韓国映画興味急上昇したのでした。今回の「戦火の中へ」は朝鮮戦争テーマの映画で、チャン・ドンゴンとウォンビンの「ブラザーフッド」が頭をよぎりますが、新しい気持ちで観たいと思います。韓国でタイムリーに観られた皆様、いかがでしたか?私は恋愛映画も大好きなのに、韓国映画はどうも恋愛ものよりテーマの違う映画に気持ちがいきます。you tubu junjunTeamHDさんからお借りしました。
2011.01.20
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福岡空港に夕方着いて、娘と連絡を取ると、夜はレイトショーを観るのに友達と約束してるという返事で、娘の大学の親友たちと4年目にして初めて会って一緒にキャナルシティで映画を観ることになったで、夜10時開演のレイトショー、母娘で観る映画にはどうかと思うが、村上春樹原作トライ・ユン・アン監督(ベトナム系フランス人)「ノルウェイの森」松山研一、菊池凛子、水原希子、玉山鉄二出演実は原作は読んでいたが、私は世間の評判ほど面白くなかった・・・もし私が、高校生や大学生の時だったら、ドキドキ面白かったかもしれないし、または東京に住んでいたら風景や人物を想像できて面白かったかもしれない。それでも、この映画「ノルウェイの森」を観たいなと思ったのはこの監督なのである。この人の今までの作品「夏至」「青いパパイアの香り」は大好きな映画だったから。娘の友達たちと待ち合わせ、簡単に会釈、みんな日本語は上手だが、この映画が理解できるだろうか?彼女たちは金髪やら浅黒い肌の日本人ではないから。 (ネタばれあり)さて、感想だけど、原作の回想シーンが省かれているのが残念。キャストの違和感は否めない。菊池凛子は演技は評判だけど、この「直子」役はもっと透明なインパクトの少ない人がよかったのではと思った。20歳前後の女の子には思えないのだ。水原希子も評判はいいようだけど、私は「緑」はもっと気位の高そうな、高慢ちきそうに見える子がよかったと思う。性描写が多いが、過激なものはなくて想像範囲の場面が多く(たとえば、顔のアップだけで)18歳以上限定にしなくてもと思うほどであるが、閉口したのは、場面を選ばない露骨な性単語の数々。外国人の友達に、時代は違うが、こんなに大学生は自由奔放なのかと思わせるじゃない(笑)さすがにね、いつでもどこでもこの発言はないでしょ(笑)ベストセラーの作品を映画化するのは難しい。読者は自分なりに「ワタナベ」を作り上げ、自分も「ワタナベ」になっているから。背景も想像しているので、視覚的にも裏切られることにもなる。しかし、この時代、東京の背景はすごくよく撮れていて、松山研一の「ワタナベ」もとても馴染んでいる。大学やらファッションやら、小さいながらもすでに生まれていた私には、「あり」な世界であった。ベトナム人の監督がここまで読みこんでいるのか??感心したけど。登場人物で私が納得いくのは松山研一の「ワタナベ」ではなく先輩の玉山鉄二の「ナガサワ」女遊びの激しい彼だけど、それはなぁなぁの「ワタナベ」より私には魅力がある。読者が入れ込むのはなぁなぁの「ワタナベ」だろうけど。「ナガサワ」に魅せられた女の子ハツミも出てくるが、私は直子より緑より共感できる。ただ、ハツミも自殺してしまう結末なのだが、この物語のテーマ「生か死か」に忠実すぎるよな・・・それにしても、、松山研一のしゃべり方。昔私も学生だった頃、東京で会った東京生まれ東京育ちの男子学生がこういうしゃべり方をしていて、すっごく懐かしかった(笑)キャナルシティから深夜1時歩いて帰宅、徒歩20分・・(なぜなら、娘も友達も自転車できていた・・)いろいろ用事を済ませると就寝は午前3時半長い一日だったこと・・
2010.12.22
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平井堅が挿入歌を歌うということで平井堅大ファンの友人と一緒に、上映中の地元の映画館で観ました。日韓映画「ゴースト~もう一度抱きしめたい」主演 ソン・スンホン 松嶋奈々子 ネタばれあり!~~私の感想から~~大ヒット作「ゴースト~ニューヨークの幻」をベースにした作品だが、まったく別なものとして観たほうがいい。陶芸家として来日しているソン・スンホン演じるジュノと女性企業家として成功している松嶋奈々子演じるナナミの出会いから別れまで。ソン・スンホンは、日本語も無理なくこなし、端正な顔立ちとマッチして、誠実な人物像を醸し出す。韓流ファンにはたまらない甘い映像だが、清潔感あるラブシーンは、それを見込んだ観客へのサービスのような気がして、それで「サランヘ」と語るには、もうひとつ二人の気持ちが見えないし、そのせいでスンホンのせっかくの「サランヘ」の言葉に重みがない。松嶋奈々子に関しては、私があまり気にいってる女優でないので、評価は厳しい。今回の映画は、あの単調にセリフをしゃべる甘ったるい声はかなりマイナスに思う。キャラクター作りも、女性企業家の迫力も感じられないし、だいたいスタイルがいいのは分かるが、あの洋服はないだろうとテンション下がり始める。動く人形のようで、残念だった。ストーリーも、登場した時点で誰が悪者か、すっかり察知してしまい、ドキドキ感もはらはら感も、また感動もなく、エンドロールまで行ってしまった。最後の平井堅の挿入歌まで、「ここで?」と思うほど映画になじまない。せっかくの平井堅の歌声がもったいない。しかし樹木希林さんと子役の女の子は、とても演技が上手!!かろうじて、この二人が、ストーリーを持ち上げてくれている。厳しい感想にはなったけど、甘いマスクに黒目がちの眼、精悍なソン・スンホンは、この映画でも、評価を落とすことはないだろう。彼は頑張っていた!!ただ、ソン・スンホンの服は、白いシャツに白いTシャツばかり。もう少し、おしゃれな彼でもよかったのにとエンドロールを見ると、韓国人スタイリストだった・・・・やっぱり・・・映画を観終わって、友達とコーヒーを飲みながら、じゃぁ誰が松嶋奈々子の代わりになるかと考えたが、いまいち日本女優が思い出せない。小雪??米倉涼子?鈴木京香?竹内結子?う~~~んお時間ある方にはおすすめ(笑)
2010.11.17
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韓国映画「京義線」2007年監督 パク・フンシク主演 キム・カンウ、ソン・テヨン(グォン・サンウの奥さん)ソウルの地下鉄運転士マンスと、非常勤大学講師ハンナの日常と心の傷。二人の接点は、傷を抱えて乗り込んだ京義線でイム・ジンガン駅で降りたこと。マンスは運転中の投身自殺事故で3日間の休暇中。ハンナは先輩の教授との不倫が奥さんに分かり、傷心。私は二人の傷心のレベルは違うと思うが、ここイム・ジンガンで出会い、語り合うことで人生の再生を果たす二人。地味だけど、とても心に響くいい映画だった。特にマンスの地下鉄の運転席からの光景が、新鮮だ。それも、この映画の大半を占め、鉄道ファンにもたまらないかも。運転席に座るマンスの誠実さ、実直さ・素直さが、すごく好きだ。それゆえ、投身自殺がフラッシュバックして、精神的に追い込まれるのだけど。反対にハンナの心の傷は、ひとりよがりに思えてしまう。傷を作ったのは彼女だけでないから。でも、1年後の彼女の立ち直りにはほっとするものがある。人生、捨てたもんじゃない。前向きに生きることがベストなのだ。私がここ東京に生活して、驚くのは電車の人身事故の多さ。マンスのように、運転席に座るのは緊張の時間だろう。これから、人身事故で電車の遅れるアナウンスや掲示板を見るたびにこの映画を思い出すかもしれない。昨夜は、megurinさんとたそがれちえぞうさんにお会いして、私の楽しいひと時でした。カムサハムニダ。これも人生の楽しみ。さて、また羽田空港から東京を離れ2時間後、娘の待つ福岡へ向かいます。
2010.11.12
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先日の映画「十三人の刺客」の前に、予告編でリメイクされた「ゴースト」11月ロードショーがありました。「ゴースト ニューヨークの幻」の日本版リメイクですが、出演は、韓国俳優 ソン・スンホンと日本の女優 松嶋奈々子日本語を話すソン・スンホンと韓国語を話す松嶋奈々子がいました。舞台は日本なので、ソン・スンホンが日本語を努力したものと思われます。内容を見てみると、本元の「ゴースト」とはいろいろ変えているところが多く、別なものと考えていいような感じでした。前にもイ・ジュンギと宮崎あおい主演「初雪の恋」も制作上映されましたが、(とりあえず劇場で観ました)同様に、日本の韓流ファンの動員を見込んだ作品なのかなと思いました。1800円払って観たくないかも?1000円なら観てもいいかもと思っていると、ワーナーマイカルでペア試写会応募があったので、応募してきましたが、当たればいいな~~あれ?私、その時、どこにいるのかな(笑)誰と行くのかな?(笑)挿入歌は平井堅さん、このせつない歌は映画を盛り上げそうです。そういえば、ポーランド人の友達Mさんもソン・スンホン大好きだったな^^一緒に行こうかな~でも、男性が日本人で女性が韓国人という設定はあまり見かけませんね(笑)
2010.10.15
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日曜日なので、ひさしぶりにパパと横浜市営地下鉄港北センターにあるワーナーマイカルで映画「十三人の刺客」を観ました。私的には好みのジャンルが違うので、「悪人」を観たかったのですが、まぁたまにはパパの意見にも従ってネタばれあります。13人というのは、「アンラッキーナンバー」という翻訳がありますね。そういえば、なるほどね。役所広司、市村正親など、名優を筆頭に、最近人気の伊勢谷友介(龍馬伝の高杉晋作・あしたのジョーの力石徹など)やスマップの稲垣吾朗の出演が目を引きます。暴君稲垣吾朗は、ところどころに素が見え隠れするような?(笑)また伊勢谷友介の現代的なかっこよさを、あんなにユニークな汚い格好の役にはめるとはと意外性が。R12指定なのに、前には小学4年生くらいの男の子を連れた家族が座りました。なぜ連れてきたのでしょう?切腹シーンや暴君による残忍な殺生シーンもあり、夢に出そうなのにと思いました。やはり、子供の心になんらかの影響があり、親と来た娯楽映画だからでは済まされないものがあります。欧米で好かれそうな映画なので、ベネチア映画祭出品です。日本での人気はいかがでしょう?アリエッティが万人向きではありますが「悪人」は地元に帰り、ひとりでゆっくり観に行くことにします。
2010.10.10
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楽天ブログ「ありす325」さんの日記から情報を得て、7月は博多まで映画を観に行くことにしました。ブログってありがたいですね~遠くにいてもブロガーの皆さんから新鮮な情報をいただけて。福岡アジア映画祭7月2日~2週間にわたりますが、週末のみのアジアの映画上映、娯楽映画もありますが、少しテーマが重いものが多いみたいです。広島上映を待っていても、さすらい生活の私が都合いいかどうかわかりません。娘の用事もこの日に合わせ、思い切って博多へ行くことにしました。5枚綴り6000円のチケット、私は2作品、残りは娘やその友のためにと、ローソンで買いました。さて私が遠出しても観ておきたかった映画、「ヒロシマ・ピョンヤン~棄てられた被爆者」伊藤孝司監督 ジャーナリストの伊藤監督のドキュメンタリー映画です。 かなり重いテーマですが、どうしても観ておきたい。先日、地元商店街に現れた女優・吉永小百合さんは、実は被爆者の語り部として朗読をされていて、その調査ロケに来られていたということです。8月6日13歳で被爆し、その後原爆の後遺症を60年間ずっと患い、3年前に他界した叔母がいる私は、予告動画のYOU TUBUだけでも叔母が重なり、涙があふれてしまいました。娘が博多の大学で日本語のパートナーをしている韓国人女子学生Jもアジア映画祭に行きたいと言います。彼女はソウル出身、イファヨデ(梨女大)から留学してきている22歳の子です。「ヒロシマ・ピョンヤン」は観るかしらでもいい機会なので、たぶん一緒に行くことになるでしょう。その後、関心があれば夏休みに広島に連れてきてもいいでしょうし。ただ、並んで観るのは、たぶん涙が止まらない私が恥ずかしいので、やめとこうと思います。ぜひ、興味があれば、ご覧ください。横浜でもあるようです。 ヒロシマ・ピョンヤン www.jca.apc.org/~earth/iinkai.htmlまた、話題の映画としては、カン・ドンウォン主演「チョン・ウチ」キム・ボム主演「飛翔」また、かなり問題になったフィリピンの「イメルダ」韓国映画「ヨーグルトアジュマ」などもあるので、5枚綴りを有効に使いたいと思います。 7月は、早朝の山笠も観にくるんですが・・・実は博多は、現在山笠のメッカに住んでいます。
2010.06.16
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2010.05.29
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2月はあっという間に過ぎていきます。今月は、博多から戻り、忙しい毎日です。2月はもう1週間しかありません。気分転換に仕事帰りに帰省中の娘と待ち合わせて、映画を観てきました。恋愛映画「バレンタインデー」が気になり、最終上映時間で観てきました。監督ゲイリー・マーシャル、有名な「プリティ・ウーマン」の監督です。俳優陣も、ジュリア・ロバーツ、キャシー・ベイツ、シャーリー・マクレーンなど豪華なメンバーです。舞台もロサンゼルス。豪華メンバーゆえか、登場人物が多すぎて、それぞれの出番が少なく、私的には、内容に集中できない感じでした。 う~ん・・・このメンバーだからまだ退屈しなかったのだけど、ちょっと内容はありきたり。でも、娘の年頃なら、恋愛シュミレーションでいいかもしれないというところです。さて、愛犬と娘に留守番を頼み、24日、上京するっていうのに、まだパッケージしてません。朝早く出るので、今から準備しなくちゃね~洗面道具も着替えもすでに置いてあるものがあるので、私が持っていくものといえば、東京横浜では手に入りにくい食材ですでも、こういうのって重いんだよね~~
2010.02.23
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