日本地域保育協議会・ウバネット

日本地域保育協議会・ウバネット

設立の背景と趣旨


一方、保育所などの施設型集団保育施設は、認定こども園の創設、子育て支援センター化などでこのような多様化に向かい合おうとしています。しかし、彼ら公的施設のみにこういった多様化の波を受け止めさせるのが非常に困難になっているのは、待機児童問題や民営化への試行錯誤などを見ても明らかです。
そこで大切になってくるのは、公的な施設だけに保育の責務を背負わせることではなく、私達地域に住む住民や自主グループ、NPOが果敢に保育に対してコミットメント(関与)していくことです。例えばそれは預かり合いのグループであったり、自宅を開放する家庭内託児室であったり、保育園の送り迎えをするファミリーサポートであったり、通年自宅でお預かりする保育ママであったり、様々な形をとることができます。この柔軟な形態、そしてそれまで知り合わなかった人々が保育を通して家族のような関係を取り結んでいく。そういった活動が施設の足りないところ、追い付かない部分を補完していけるのです。これら「地域保育」が、これまでの施設型保育と合わさることによって、子育てに関わる「ニーズの超多様化の波」を受け止めることが可能になってくるのです。
そうなった時に一番大切なこと。それは地域保育に関わる人材の、保育技術の絶えざる向上です。地域の人々の善意が自発性を生む地域保育だからこそ、それぞれがしっかりとした保育技術を学び、技術を磨き、こどもたちに事故やトラブルのない保育環境を提供してあげることが大切になってきます。しかし現状では地域保育に関わる全ての方がそういった学びができる環境にあるとは言い難い状況です。
だからこそ、私達は地域保育に携わる方々が、学び合い技術を身につけられる場を創りたいと思うのです。幸い、これまで地域保育に熱心に取り組み続けてきた団体があります。海外の優れた地域保育の技術を研究してきた団体もあります。そういった団体のノウハウを、地域保育に携わる草の根の、あるいは地方自治体の方々にもシェアしていこうと思っています。
そのため私達は『日本地域保育協議会』を設立し、担い手を育成し、「子育てを通して地域と繋がり合える社会」を創り出すことを、ここに約束したいと思います。


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