《櫻井ジャーナル》

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2014.01.09
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 東京都知事選の候補者として細川護煕の名前が挙がっている。小泉純一郎との連携も模索しているらしい。内政面では強者総取りの新自由主義政策を推進、対外的にはジョージ・W・ブッシュ政権の軍事侵略を支援した小泉。思慮が浅く、脇が甘く、腹が据わっていないために政権を放り出した細川。ふたりが手を組んで何をするというのだろうか。

 小泉は単純なフレーズを掲げ、他の政策を隠す名人である。自身が首相を務めた2001年から06年に国有資産の私有化と規制緩和を推進、社会的な強者にとって有利で不公正な社会システムを作っていった。庶民からカネを巻き上げ、大企業や富裕層へ上納するということであり、安倍晋三政権とも共通する。

 その当時、小泉は単純なフレーズを叫び続けていた。「民間ができることは民間にやらせろ」、「古い自民党をぶっ壊す」、「日本を変える」、「構造改革なくして景気回復なし」等々。「郵政民営化」と唱えれば全てが解決されるような宣伝も繰り広げられた。

 実は、アメリカの広告業界ではクライアントの心をつかむフレーズは単純で浅薄なものが良いとされている。「論理的に説明する」のは愚の骨頂ということ。小泉はこの原則を実践したわけだ。

 小泉政権の経済政策を象徴する人物が竹中平蔵。小渕恵三内閣(1998年から99年)が設置した首相諮問機関の「経済戦略会議」に中谷巌らと一緒に参加、2001年に小泉内閣が始まると経済財政政策担当大臣に就任、第1次改造で金融担当大臣を兼務し、第2次改造では内閣府特命担当大臣(金融担当/経済財政政策担当)、2004年の改造で金融担当は外れ、郵政民営化担当相になる。経済財政担当は2005年の第3次小泉内閣まで続いた。

 「経済戦略会議」が設置される前、1996年に「日米21世紀委員会」の第1回会合がアメリカのメリーランド州で開かれている。この委員会はCIAとの関係で有名なアメリカのシンクタンク、CSISのプロジェクト。1998年5月まで続く。

 「日米21世紀委員会」の日本側メンバーは:
 宮沢喜一(名誉委員長)
 堺屋太一(委員長/後に経済企画庁長官)
 田中直毅(副委員長)
 土井定包(委員/大和証券)
 福川伸次(委員/元通産事務次官)
 速水優(委員/後に日銀総裁)
 稲盛和夫(委員/京セラ名誉会長)
 猪口邦子(委員/上智大学教授)
 小林陽太郎(委員/富士ゼロックス会長)
 中谷巌(委員/一橋大学教授)
 奥山雄材(委員/元郵政事務次官)
 山本貞雄(委員/元京セラ専務)
 小島明(顧問/日本経済新聞)

 ちなみに、福川と小林は日米欧三極委員会のメンバーであり、宮沢の娘、啓子はアメリカの外交官で駐日領事を経てマレーシア駐在大使を務めることになるクリストファー・ラフルアーと結婚している。要するに、アメリカとの関係は深い。

 郵政民営化では、さまざまが疑惑の行動が指摘されている。その中心に郵政民営化担当相だった竹中がいるのは当然だろう。

 疑惑の一例を挙げると、この竹中は2002年、西川善文と伴にゴールドマン・サックスのヘンリー・ポールソンCEOやジョン・セインCOOと会っている。ポールソンはその後、2006年から09年まで財務長官を務め、セインは2007年にメリルリンチのCEOになる。この証券会社は不正廉売が問題になった「かんぽの宿」の売却にからむアドバイサーだ。

 小泉が「脱原発」を掲げたとはいっても、こうした強者総取りの新自由主義を捨てたとは言えない。小泉が首相に就任した2001年はジョージ・W・ブッシュが疑惑の選挙で大統領になった年。ブッシュ政権はその後、偽情報を流してアフガニスタンやイラクを先制攻撃しているが、そうした軍事侵攻を小泉は後押しした。そのアフガニスタンやイラクでは今も建造物が破壊され、住民が虐殺されている。

 アメリカでは2001年から憲法が機能を停止、ファシズム化が急速に進んでいる。ファシズムとは巨大資本が国家を支配する体制であり、TPPはそのための協定。2020年に東京で開催が予定されている夏期オリンピックも「治安対策」を名目として監視システムを強化し、監獄化が進むだろう。

 以前にも書いたことだが、オリンピックがあるから治安対策が必要なのではなく、監視体制を強化するためにオリンピックを開催するのだ。ナチスと同じように、オリンピックを利用しようとしている。オリンピックは国家安全保障会議の設置、国家安全保障基本法案や特定秘密保護法案とセットになっている。





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最終更新日  2014.01.10 11:24:29


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