イスラエル軍は8月10日、住民が避難しているアル-タバインの学校を3機のミサイルで攻撃、100人以上が殺され、数十人が負傷したと伝えられている。このミサイルの爆発は強力で、遺体は全て肉片になっているため、誰なのかを確認することが困難なようだ。
昨年10月に戦闘が始まって以来、イスラエル軍は病院や学校をターゲットにしてきた。国連児童基金(ユニセフ)によると、イスラエル軍はガザの避難民が暮らす学校の50%以上を直接爆撃したという。「ハマスは学校や病院などを拠点にしている」という口実でイスラエル軍はガザの住民を根絶やしにしようとしている。
彼はサムエル記上15章3節の話もした。そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。これこそがガザでイスラエルが行っていることだ。また ギラド・エルダン国連大使は10月8日に安全保障理事会で「これはイスラエルの9/11だ」と演説 、 ヨアブ・ギャラント国防相はパレスチナ人を「獣」だと表現 した。
イスラエルはそうした宣言通りのことをしている。「ハマス」は彼らにとって口実に過ぎない。パレスチナ人を根絶やしにしようとしているのだ。それが「イスラエル」なる国の歴史でもある。そうした残虐行為を繰り返しているイスラエルをアメリカやイギリスをはじめとする西側の国々は支援している。アメリカ民主党の大統領候補、カマラ・ハリス副大統領も例外ではない。
アメリカ軍と同様、イスラエル軍は非武装の人びと、特に子どもや女性を虐殺しているが、ハマスに勝つことができないでいる。8月12日にはヒズボラが30発以上のロケット弾でイスラエル北部と西ガリラヤを攻撃、 Xなどで流れている映像を見ると、防空システムのアイアンドームは突破されたようだ 。
ヒズボラは司令部をベイルートから移動させたと言われ、大規模な攻撃を準備しているのではないかと言われている。すでにイスラエル国内では人びとの間に動揺があり、国外へ脱出する光景も見られる。
アメリカの情報機関は大統領と国家安全保障チームに対し、イランは怯えており、何らかの重大な報復措置を講じる可能性は低いと説明しているという。ネオコンは何度間違えても「脅せば相手は屈する」という教義から離れられないようだが、 元CIA分析官のラリー・ジョンソンはその見方を否定している 。彼によると、イランはイスラエルとは異なって感情に流されて行動することはなく、ロシアと強力な情報、監視、偵察能力の支援を受け、次の行動を計画している。
イスラエルでは、イスマイル・ハニヤ暗殺に対する報復を行うかどうかイランは決めかねていると伝えられている一方、情報機関の評価として、イランは報復としてイスラエルを直接攻撃する準備を整え、 数日以内に攻撃する可能性 が高いとしている。
学校にたいすミサイル攻撃は挑発という側面もあるのだろう。ヒズボラどころかハマスにも自力で勝てないイスラエルとしては状況を悪化させてアメリカをイランとの戦争へ引き込もうとしている可能性がある。