ジュエリーデザイナーのインドア三昧。

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Jun 8, 2015
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「ブロークン・フラワーズ」



2005年アメリカ映画。ジム・ジャームッシュ監督。
第58回カンヌ国際映画祭において審査員特別グランプリ。

主人公の初老の男性、ドン(ビル・マーレイ)はコンピューター関連で一山当て、
現在は悠悠自適. . . のはずが、カサノバ的生活や、煮え切らぬ態度の結果、
恋人に去られてしまい、一人寂しい生活に。

ある日突然配達された、ピンク色の封筒に入った匿名の手紙。
内容は「実はあなたの19歳になる息子がいる」というものだった。

といっても匿名なので誰の事かよくわからない。
仲の良い隣人ウィンストン(ジェフリー・ライト)に丸め込まれ、
当時付き合っていた女たちの家を訪れ、探りを入れて誰が
その手紙を送ったのか突き止める旅にでることに. . .

そんな感じの話ですが、訪れる先の昔の彼女たちが
豪華。ジュリー・デルピー、シャロン・ストーン、
私にとっては「シックスフィート・アンダー」の母親役のイメージが大きい!!
フランセス・コンロイ、ジェシカ・ラング、ティルダ・スゥイントン。
なんちゅうすばらしいチョイスでしょうか、彼女陣。ゴージャスすぎ。
やるな、主人公。こんな女性たちと付き合っていたとは。

最初に来た手紙の「ピンク」が全般的にキーワードとなって、
行く先先で色々な「ピンク」が出てくるのも秀逸。
アキ・カウリスマキ映画よりは淡々とはしてないけど、
アメリカ映画にしてはもう、かなり淡々の部類なのですが、
その「間」が面白い。主演のひとたちが、過剰すぎる演技合戦をしないのがまたいいです。
単に私の好みかもしれませんが、演技のうまさ、というのを感じるときというのは、
暴れたり叫んだり過剰な演技をする(おなかいっぱい)という方向ではなく、
いかに「静」の演技ができるかというところで感じ入ることが多いのです。

大げさに顔をしかめたり、オーバーアクションで熱演するとか、
ちょっとしんどい(それが求められる演出ってのもありますが)
ので、静かにただ立っているだけで内面もにじみ出てくる、というような演技が好きです。

隣人と主人公の関係も素敵でした。
嘘をつくんだけどすぐばれて、しかもそれを嘘をつかれた側は
「嘘だったじゃん」って全く突っ込まず、
嘘をついた側も「いや、これは違うんだ」とか言わない。

お互い分かりあっているからこういう感じなのかなという。
女関係には恵まれない主人公ですが、こんなに分かり合える友人がいて、
幸せ者だと思います。

ラストはいろいろと考える部分ですが、余韻というか、そういうものでもあるのかも。
幾通りも考えられる可能性を、つらつら考えてみるのもまた楽し。

ここからややストーリーに抵触するため、小さい文字にします。
読みたくない人はすっ飛ばしてください。


手紙自体が嘘だったのか?
または、付き合ってた彼女が他にいて忘れてるだけとか。
あるいは、誰かが嘘をついている。
もしくは. . .


爆発的に興奮するほど面白いです、というより、スルメのように
噛むと味わいがある映画。

と、頭を使って、咀嚼をしてみると楽しい映画でありました。
ちょっと、監督や脚本家の考える「実は」というのも知りたくはありますが。


「タイピスト」




フランス映画というと、芸術的で時に難解、ヒステリックでエキセントリック、
イメージで言うとBGMは不協和音のヴァイオリン的映画
(たとえば「美しき諍い女」「変態島」「王妃マルゴ」「ポセッション」など)と、

(関係ないけどアジャーニ度とベアール度数高いです、
こっちタイプの映画→私見)

「アメリ」「デリカテッセン」「TAXi」など、コケティッシュで
キュートで、ああフランスと思いながらも、エンターテインメント的
割とわかりやすい映画、

に分かれるというイメージが私の中ではあるのですが
(中間とか、その他の映画とかもあるでしょうが)
この映画は、エンターテインメント的なほうの映画です。
面白かった。録画保存はしてないけど、すればよかったかなとか。
もう一度観たいような、そんないい映画でした。

50年代フランス。故郷の辺鄙すぎるほどの田舎町を飛び出した主人公ローズ。
秘書になる夢を抱いて保険会社に就職するも、仕事が絶望的なほどできず、
すぐに首になる。
ただし. . . 彼女はタイプライターの腕は独学ではあったが天才的で、
上司はそれを見抜いており、もしもタイプライター早打ち世界選手権で
優勝するなら、首にはしない、という条件が出た。
当然ローズは張り切って、上司とタッグを組んで特訓の日々. . .

特に女性っぽいとか、あーフランスっぽいキュート!っていうのが大好きな
方ではない(でも別に大嫌いなわけではない。たまたまもっと好みのものが
自分にはあるため、第三者としてかわいいなと思うくらい)けど、
ピンクのかわいらしすぎるタイプライターや、
50年代らしきポップな服装もほほえましい。
美人じゃないけどキュートといえる主人公と、イケメン過ぎない上司が
リアリズムな感じ。(?)

男性が「女がすきそうだな」とかいかにも言いそうですが、
確かに好きな人は多いのかもしれないですね。
ストーリーの上司と主人公の関係、ちょっとあれ、
マイ・フェア・レディ(映画のほう)のヒギンズ教授とイライザを
連想しました。ベースにしてるかどうかは別にして。

※調べてみると、監督、やっぱり意識してたみたいです。
そりゃそうだ、ここまでやってて「そんな映画は意識していない」といったら
嘘つきすぎる。


バーナード・ショーの「ピグマリオン」(原作のほう)は、
もっとシニカルで辛いストーリーですもんね。

って、とにかく、挫折有、頑張りあり、恋有涙あり、親子愛有、
スポ根的シーン多数、ライバルあり、インテリアやファッション、
雑貨や車、町並み、色々楽しめるポイント満載です。

ラストは予想してても、ドキドキワクワクする。何度でも観たくなる。
そういう、映画の楽しさが詰まった作品。
なんていうか、人間のいい面をみて、ほのぼの、みたいなテイストです。
シニカルすぎる人だと、キーッとなる可能性もあり。






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Last updated  Jun 8, 2015 10:43:49 PM


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