ジュエリーデザイナーのインドア三昧。

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Sep 5, 2015
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ジョー・ウォルトン 東京創元社文庫





15歳の少女モリが主人公。双子である主人公は、かつて双子の片割れを失い、
脚が不自由になっている。心を病んでいる母親から逃れ、一度も会ったことのない実父に
引き取られ、さらに親族により寄宿学校に入れられてしまう。

足の不自由さその他からいじめられ、冷やかされる日々の中、
モリは大好きなSFをはじめとするたくさんの小説と、
自分(とかつての双子)だけが知る魔法やフェアリーの秘密を支えに生きてゆこうとする。
繊細で知的な少女は、図書館に自分の居場所を見つけ. . .

1980年前後の英国が舞台です。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・英国幻想文学大賞受賞作。


この本は、ストーリーも面白くはあるものの、なによりも素晴らしいのが、
主人公の少女が読んだ、そしてストーリーの中で言及される実在の小説のリストです。
中を読みながら、自分でメモをしていたんですが、なんと
最後に、あとがきにリストがついてましたーーーーー。ヒー。

あとがきを先に読んじゃうと、ストーリーが書いてる(いわゆるネタバレ)こともあるので、
用心して最後まで読んでなかったのに。リストがあるならそういってよ。
と思うんですが、まあしょうがない。かなり読んでるものが多かったんですけど、
ここで気が付いたこと。自分が読んだ小説で、他人と議論できるほど
覚えてないという事なんですよこれが。
主人公が、読んだSFとかについて討論するサークルに入ったりするんだけど、
もうさっぱりこういうの、したいと思いません。そこは共感できませんでした。

みなさん、そんなに覚えてるのか。だいたい、多分ですがSFが好き、とかファンタジーが
好きとか(今回出てくるリストはだいたいにおいてそのジャンルが多いんですが)

あとミステリが好き、とか、ホラーが好き、時代物が好き、とか、
さらにもっと特化してクリスティーが好きだとか、いやいや池波正太郎は
もう1冊につき100回は読みましたよとか、そういう人って話について
すごく語れますよね???
あれ、私にはありません。っていうかジャンルがバラバラすぎるのか、
頭がそういう作りじゃないのか、「あのときの●●の行動の△△があとで××を. . . 」とか、
「あのひとがこれをこうすることによってこうなったのは、こうですよね?」とか、

もうぜーんぜん、さっぱり無理です。覚えてません。

時々、ジャンルによってはイヤーな読者(と私には思える)がいるので、
「えっ、そんなこと覚えてないの?(馬鹿じゃないの?っていうかほんとに読んだの?)」とか、
「●●の時代小説は、だいたい女が読むものじゃないよね。読みましたっていう女性が時々
いるけどさ、読んだ回数聞いたら3回なのよ、笑っちゃってさ。読んだうちに入らないよね。
案の定ちょっと話について質問したらさ、わかんないわけよ。
っていうか女性がさ、彼の本を何度読んでもちゃんと意図された読み方を
きるわけがないんだけどね。」とか言う人がおりますので. . .

そういう人にはたぶん格好の餌食になってしまうタイプです。
いやいや、覚えられないんですよ。なんか頭に問題があるのかもしれませんし、
そもそもSFが大好きなのに、科学知識がゼロなんですよ、とか、
(本の中で理論的に間違っている部分がいくつあったかとか言う話は無理です)
ミステリ好きだけど、ホームズの中の推理をすべて覚えてませんとか、
クリスティーのおちをすべて覚えてませんとか、登場人物の名前言われても
誰だかわからない人のほうが多いですとか、
そういうタイプです。
あと、作者の意図はこういうものじゃないのかとか、突っ込みません。そういうタイプです。
推理物も、読みながらこの人が犯人じゃないかとか思いつつ読まないほうで、
ただ、できるだけストーリーに入り込んで、その世界観にひたる、
そこにいるかのように感じながら読むタイプです。

考えるとだいたいそう、時代物でもファンタジーでもSFでも、
その世界観に入り込んで、その世界の住人になりつつ進んでいくので、
中の人と同じ当惑とか、謎に対する思いとか、事件に対する恐怖はあるんだけど、
でも「解決しよう」とはしないんですね。って言い訳かなあ。

だけど、なんででしょうねえ、読むと面白いんですよね。まあいいじゃないですか。
読みたい人がその人なりに読めば。ね。


ってことで、最後にこの本についていたリストを付記します。
読み返そうかなあ、っていう情熱を掻き立ててくれるリストでありますね。
世界には、素晴らしい本があふれてます。
まあ、ほとんどがSF・FTに偏ってるので、「なにこれ」という方も多いであろう
リストですけれど。リストが長いので、既定の文字数を大幅アップしてしまうため、
分割して記事にします。



J・R・R・トールキン『ホビットの冒険』(岩波少年文庫)
アーシュラ・K・ル=グウィン《ゲド戦記》シリーズ(岩波少年文庫)
アーシュラ・K・ル=グウィン『天のろくろ』(ブッキング)
J・R・R・トールキン『指輪物語』(新評論ほか)
ウェルギリウス『アエネーイス』(新評論ほか)
モンゴメリ『丘の家のジェーン』(角川文庫ほか)
フランク・リチャーズ『Billy Bunter of Greyfriars School(未訳)』
          グレイフライヤーズ学校のビリー・バンター
ブライトン《マロリータワーズ学園》シリーズ(ポプラ社文庫)
アンジェラ・ブラズル全集(未訳)
アン・マキャフリー『竜の探索』《パーンの竜騎士》シリーズ(ハヤカワ文庫SF)
アーシュラ・K・ル・グィン『風の十二方位』(ハヤカワ文庫SF)
ジョン・ボイド『最後の地球船』(ハヤカワ文庫SF)
ジュディス・カー『ヒトラーにぬすまれたももいろうさぎ』(評論社)
ポール・アンダースン『Ensign Flandry(未訳)』宇宙軍少尉ドミニック・フランドリー
ロジャー・ゼラズニイ『Creatures of Light and Darkness(未訳)』光と闇の被造物
サミュエル・R・ディレイニ『エンパイア・スター』(サンリオSF文庫)
カート・ヴォネガット・ジュニア『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』
            (ハヤカワ文庫SF)
カート・ヴォネガット・ジュニア『猫のゆりかご』(ハヤカワ文庫SF)
カート・ヴォネガット・ジュニア『チャンピオンたちの朝食』(ハヤカワ文庫SF)
カート・ヴォネガット・ジュニア『モンキー・ハウスへようこそ』(ハヤカワ文庫SF)
カート・ヴォネガット・ジュニア『タイタンの妖女』(ハヤカワ文庫SF)
ゼナ・ヘンダースン『果しなき旅路』(ハヤカワ文庫SF)
ロバート・A・ハインライン『愛に時間を』(ハヤカワ文庫SF)
ウォルター・M・ミラー・ジュニア『黙示録三一七四年』(創元SF文庫)





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Last updated  Sep 5, 2015 08:56:00 PM


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