この落下事故から4年目が、先にある胆管がんです。さらに6年後に再び転んで大怪我
します。
これでもあきらめませんか、と神が追求してきます。
土筆の季節で、太田川にはいっぱい生えてきます。土手の反対側の秘密基地で採ってい
ました。
力を入れて抜いたとたんにバランスを崩して後ろにひっくり返ります。もう1回転
すれば、
3
メートルぐらいの水たまりに落ちるところでした。そうなればそれこそ一巻の終わ
りだったかもしれません。
なにしろ自動車だけで、人は滅多に通りません。おまけに携帯は水に濡れて使えなくなり
ます。
背中に痛みが走り、脂汗が吹き出す。リックの固い底が腰椎に当たったようです。
せん。でもなんとか狭い抜け道を抜けて、タクシーのある所までたどり着き、
家でソファーに倒れ
込みます。
帯子に助けを求めて、救急車で整形外科に。レントゲン検査でも痛くてたまません。腰椎
2箇所
圧迫骨折、しかも腰に近い2番、4番というから座れません。全治
5
か月の診断とは、
また長期の入
院生活か。座れないから、食事もしにくい。おにぎりを口にいれる。汁物はダメ。
もう食べないと、駄々をこねる。
「これ以上血糖値が極端に下がれば低血糖症の発作が起きます」
トイレも1人では行かせてくれない。こっそり行って見つかり、大目玉。今度ひっくり返っ
たら
大変なことになりますと。 個室がなくて、4人部屋は、便を垂れ流す人ばかり。ああここ
から早く
脱出しなければ。やっと個室に移っても、座れないのでパソコンもできずストレスが
溜まる。
神はどこまで試練を与えて、人生をあきらめさせようとしているのか。 気がかりは、事故の
前に、大腸がん検査の検便を出していた。それが入院中に、陽性反応がでたので、早めに精密
検査を受けるように電話を受けていた。身動きもできず、病院も許可しない。
さらに水上裕子さんピアノコンサートで平和の語り部をする約束もしていて、それが迫ってくる。
どうすればいいのだよ。
こうなればリハビリを頑張るしかない。器具を使って歩けるになった。そしていつしか歩ける。
自信がついたので、退院を申し出る。
「無茶を言うな、それでもと言うなら、再び入院できませんよ」