2008年07月06日
テーマ： ★つ・ぶ・や・き★(548714)
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実際亡くなったのは７月６日日曜日になってからの夜中でした。
お医者さんから「今日、明日が峠でしょう」と言われ
２日間旦那さんが会社のタロウがいる休憩室に泊まっていました。
本当のところ…
あんまり苦しそうだったので
土曜日のうちに安楽死も考えていた旦那さんでした
助かる見込みがもうなくて、苦しむだけなんだったら…
迷って、迷って、迷いに迷って…苦しんで、考えて
でも
結局は…
もう一度医者へ行って、抗生剤と栄養剤を打って貰ってきました。
４２度もあった熱が下がればもしかしたらまた…って
誰もが期待を抱いていました。
意識が朦朧とする中、時折目を覚まし
スポイトで水を飲ませてあげると
飲みたいようなんですが…
もう飲み込むことが出来ずに、喉が詰まってしまって苦しそう。
旦那さんが一番、死なせたいわけがないんですが…
毎日ウ○チまみれになってしまうタロウの面倒をずっとみてきて
苦しませたくないという思いも誰より強い。
もしかしたら…の可能性を捨てきれないのも確か
治るのか、あとどれくらい苦しみ続けるのかわからないのも確か
言葉の喋れない動物に人が勝手に生死の判断をしていいの？
…そんな思いも…わたしは捨てきれないでいるのも…確かです。
飼い犬と飼い主…その最期は、本当に難しいと思います。
わたしが旦那さんから連絡をもらったのは朝の４時半頃でした。
わたしと、他数名は…よくなるんじゃないのかな…そう思っていました。
旦那さんだけは、今夜辺りもうたぶん…と思っていたようでした。
勿論かすかな希望もあったはずでしょうが…
５時頃には会社に着いて、それからしばらくそばに居ました。
なんでしょうね
生きてる時はボサボサだった毛が、少し柔らかくなって
撫でてやると綺麗に揃って、なおの事、綺麗な顔になりました。
鼻が短いせいか、歳をとってもいつまでも童顔で
マロ眉がまた可愛くて…親ばかですねぇ（苦笑）
前日、苦しそうに喘いでいる時
スポイトで何度も水をあげるんですが
水が飲みたいけど自力で飲むことが出来ないで苦しいのか
もういらない、ほしくない、やめてって思ってるのか
タロウがどう感じてるのかがわからないことが歯がゆいんですよね
ほんやくこんにゃくがあったらタロウの気持ちがわかるのになあ、とか
喋らなくてもわかる、エスパーみたいのだったらなあ、とか
実にも花にもならないことを思っていました。
ドラえもんの道具…他にもね、
「お医者さんかばん」なんてもあるんですよー
どんな病気でも当てて、レントゲンも撮れる
仮病かどうかもわかって、人間以外も治療できる
聴診器をあてると病名や原因が映し出されて
治療に必要なものを処方してくれるというカバン。
どこでもドア、翻訳こんにゃくに次いで、いいでしょう？＾＾ゞ
もし完全な治療が出来なかったとしても、
原因がはっきりしたらそれだけでも…随分気持ちが違いますよね。
…ちなみにのび太の頭にあてたら
「ノウミソタリナイ」って診断したそうですが（笑）
タロウは、突然ボケて、
徘徊したり妙なところへ潜り込んだり、
前進はしても後退ができなくて一度入ったら出てこられなかったり
何にもないところでウサギみたいに跳んでみたり
老いの症状は沢山出ていましたが…
普段よく面倒を見てくれていた人たちのことはちゃんと解っていました。
ひとって…いや、生きものって「記憶」ですよね。
昨日まで会話をしていた父が、母が、伴侶が、友が
自分を見ても誰かわからなかったら。何の反応もなかったら。
自分のこともわからなくなって、言葉すら忘れてしまっていたら。
きっとそんな自分に自分自身が気付いた時、
それが一番辛いことでしょう。
でもその周りのひともどんなに悲しいでしょうね。
ちょっと脱線しますが…
母が倒れて、日が経つにつれ記憶していられなくなり
病気の進行も手伝って
それと同時に人相も変わっていきました。
会いに行ってもわたしが誰かも、そのうちには
興味すら持たなくなって、そして反応もなくなって
冷酷でしょうが…だんだんわたしの足も遠ざかっていきました。
最期を看取ってあげようとかどうなっても最期まで支えてあげようとか…
そこまでの情がなかったというのも確かなんですが…
もう母じゃない気がしてしまった…知らない誰か そんな風な。
リンクさせていただいてるお友達の萌野さんが
７月３日の日記 「記憶･･･」 でも触れてるんですが…
知らず知らずに記憶を失っていくというのは怖いですね。
失った記憶が大切なものであればあるほど悲しい。
忘れた方も、忘れられた方も。
ずっと忘れていたことを
ふいに思い出して凄くびっくりするこがあります。
そしてそれと同時に、忘れていたことに愕然としたりもする。
忘れなければ生きていけないこともあるのでしょうが
大切な思い出…愛しい者達を
忘れる日がくるなんて思いたくない。きっと誰もそうですね。
忘れられても変わること無い愛しさも…あるとも思うけれど
記憶って儚い。
本当に儚いですね。命そのものみたい。
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