島唄(その1)


奄美



広島に単身赴任してたわずか1年足らずの間に山のようにたまってしまった島唄アルバム。
明石に戻ってからも順調に増殖を続けております(^^;。
で、まぁ、折角ですから(?)それらのコレクションをご紹介してみようかと・・・。

こちらのページでは、琉球民謡会の大御所の皆様を中心に、
いわゆる伝統的な琉球民謡的なアルバムをご紹介したいと思います。



嘉手苅林昌 : 「唄遊び(うたあしび) 嘉手苅林昌の世界」 「風狂歌人」 「ジルー」 「琉球情歌行」
 ※島唄の神様と言われる“カディカルオトー”の作品は数多く発表されております
  「唄遊び」はライブ2枚組で 登川誠仁・知名定男・大工哲弘等もバックアップとしてクレジットされてます
  さすが神様!
 ※「風狂歌人」は追悼盤として発売されたベストテイク集
  バッキング陣が物凄いです 琉球島唄のベストテイク集と言ってもいいぐらい!
 ※「ジルー」はおとうのデビュー曲(なんとSP盤からの復刻!)も含んだレアトラック集
 ※「琉球~」は’73年の渋谷「ジャンジャン」でのライブです

嘉手苅林昌&普久原恒勇 : 「The LAST SESSION」
 ※'99年に79歳で亡くなった島唄の神様の'96年の録音です。
  二本の三線とボーカルだけというシンプルな作品ですが、
  聴く者の心に直接語りかけてくるようです
  さすがに声の迫力は衰えてますが
  オトーがもっとも愛した曲の数々をしみじみと歌ってる様子が心に染み入ってきます

嘉手苅林昌&山里勇吉 : 「うたあわせ」
 ※本島(オトー)と八重山(山里)にそれぞれに伝わる異名にして同曲を集めるという
  ちょっとおもしろい企画もの
  どちらも味があっていいですな~♪

登川誠仁 : 「HOWLING WOLF」 「スピリチュアル ユニティ」 「スタンド!」
 ※「ナビィの恋」におけるキャラがそう思わせるのでしょうか?嘉手苅林昌の凛とした迫力に比べると
  もっと土臭いと言うか、どこかひょうきんで沖縄独特の軽やかさがありますね
  こういうオジーになりたいもんです(^^;
  「HOWLING~」のてるりん(照屋林助)とのトークは
  ウチナーグチでようわからんけど妙におもろい!

登川誠仁 : 「青年時代の登川誠仁」 「美ら弾き(ちゅらびき)」
 ※「青年~」のライナーノーツは本人のこういう言葉から始まります
「あんたはよく知らんのだろうが、ワシは昔から有名だったんだよ」
  「ナビィの恋」以降の印象だけでひょうきんとか軽いなどと言ってごめんなさい!
  このお方はもともと三線の早弾きと島太鼓の乱打で名を馳せたお方なのです
  見よ!この超絶テクを!!早弾き誠小(セイグヮー)早打ち誠小ここにあり~~!!!
  前者は20代後半、後者は40台前半の頃の録音 いや~、セイグヮーシェンシェイ凄い!(^o^)

登川誠仁&知名定男 : 「登川誠仁&知名定男」
 ※師弟関係の二人による本格的民謡アルバム
  これはいいです! 島太鼓のグルーブ感がサイコー!!

知名定男 : 「 二代目襲名披露公演  遊び唄 情け唄」 「うたまーい」
 ※琉球民謡会の偉人知名定繁の子に生まれ12歳で天才少年としてデビュー
  ネーネーズをはじめとしたネオ島唄の仕掛け人にして伝統的島唄の継承者
  意外と都会的(?)な綺麗な声をしてらっしゃいます
 ※「うたまーい」は実に14年ぶりのソロアルバム もう60歳ですよぉ・・・(^^;
  本人が「今歌いたい唄をさらりと選んだ」とおっしゃってますが まさにそんな感じで
  なんの気負いもなくさらりと歌ってます いいアルバムですよ

知名定男&徳原清文 : 「島や唄遊び」
 ※登川誠仁の兄弟弟子の二人による「毛遊び(もーあしび)」をイメージした楽曲集
  脇を初代ネーネーズの宮里康子と三代目ネーネーズが固めます
  こういう雰囲気こそが島唄なんだよなぁ・・・

大工哲弘 : 「OKINAWAJINTA」 「大工哲弘」
 ※「OKINAWA~」は友達に借りたものをCD-Rに焼きました(^^; 夫婦による掛け唄“籠の鳥”がなかなか!
  「大工~」は月夜をイメージさせる八重山の抒情歌集
  野太い声でとってもシンプルかつオーソドックスに歌い上げます

築地俊造 : 「と~とがなし」
 ※奄美島唄の大御所
  男性でも独特のグイン(こぶしっちゅうか)の使い方をするんですね
  その大御所、奄美島唄についてこんな風に言ってます↓
 「奄美の島唄の最も重要な伝統というのは、うちの親父が体験した『まんこい節』の唄勝負のように、
  即興こそ命、ということなんですよ。」

大城美佐子 : 「沖縄うらみ節」 「唄ウムイ」 「絹糸声(いーちゅぐい)」
 ※“ナビィの恋”に嘉手苅林昌と夫婦役で出演し二人で“19の春”を歌う姿がとても印象的でした
  このアルバムもほとんどが嘉手苅林昌あるいは知名定男とのデュエットによるラブソング集です
 ※2007年、10年ぶりのニューアルバムとして発売されたのが「唄ウムイ」
  八木政男や知名定男ら名手達のサポートを受け、絹糸声はまだまだ健在
  それどころかますます女カディカルの迫力が増したような気すらしますな
 ※大城美佐子の顔のどアップという とってもインパクトのあるジャケットです(^^;
  ほんとに島唄らしい島唄アルバムというのでしょうか とっても気持ちがいい2枚組です

安里 勇 : 「海人 八重山情唄」
 ※素潜りの猟師にして唄者 ようするに本物の海人(うみんちゅ)なのだそうです
  トゥバラーマに代表される八重山諸島の抒情歌集

「ベスト・オブ・マルタカ」
 ※幻のレコード会社マルタカに残された、若かりし頃の嘉手苅林昌や登川誠仁(知名定男のデビュー曲も!)、
  さらには沖縄女性プロシンガーの草分けとも言える船越キヨ・糸数カメ等をも含むとってもとっても貴重な音源集

黄金時代の  沖縄島唄  1.長寿の島の舞い遊び
 ※↑と同じくマルタカ音源のレアもの集
  現在一般的に島唄と言われているもののルーツってこの辺なんだろうなぁ・・・

喜納昌永 : 「沖縄民謡 情歌特集」
 ※喜納昌吉の父にして沖縄民謡協会顧問という重鎮
  三板(さんば)を発明したり、現在の沖縄民謡のスタイルを確立した人らしい
  どちらかというと甘い声ですが、どっかやっぱり昌吉と似てますな(^^;

「奄美 沖縄 島唄のすべて」
 ※「とぅばらーま」が入ってるのでたまたま買ったオムニバスですが、
  奄美と沖縄の島唄の違いがよくわかっておもしろいです
  「とぅばらーま」を唄ってる大島保克って人、まだ若いのに歌うまいなぁ・・・

里 国隆 : 「黒声(クルグイ)」
 ※琴や三線で歌いながら路上でナフタリンを売り、夜は飲み屋街を流して歩いた
  時には「乞食の国隆」などと言われながら、本土で絶賛されレコードデビューを果たしても
  生涯ライフスタイルは変えなかったという本物の盲目のストリートミュージシャン
  昭和60年没 享年66歳

山里勇吉 : 「八重山民謡舞踊曲集3」
 ※「ナビィの恋」でユーモラスなアブジャーマー男として登場した山里勇吉が
  八重山民謡をしっとりと荘厳さすら漂わせて歌い上げております

山里ユキ : 「山里ユキ特集」
 ※↑で紹介してる「奄美 沖縄 島唄のすべて」で2曲ほど披露してますが
  それがすごくよくてずっと探してた山里ユキさんです
  タイトル通りいたってシンプルな民謡集ですが母親が歌ってるような優しさに溢れた1枚です

「七月エイサー」
 ※エイサーは旧暦の七月に行われる盆踊り
  太鼓と「エイサー、エイサー」のかけ声とともに練り歩くんですと
  このアルバムでは園田青年会の太鼓とお囃子をバックに嘉手苅オトーが
  10曲中8曲で唄三線を務めています
  スリッ、エイサー、エイサー!

普久原恒勇 : 「芭蕉布~普久原恒勇作品集~」
 ※普久原恒勇は、'05年の琉球フェスティバルのエンディングで全員で合掌した名曲「芭蕉布」をはじめ、数多くの作品を
  世に送り出した作曲家にして、沖縄民謡の名盤をリリースし続けるマルフクレコードの主催者です
  どれもしみじみといい曲ばかりですが、民謡と言うよりNHKの「みんなのうた特集」と言う感じです(^^;

「琉球フェスティバル’74~島うた/その風と水のリズムを~」
 ※’74年から始まった琉球フェスティバル、これは第1回の大阪フェスティバルホールに続く日比谷野音でのライブ
  絶頂期のカディカルオトーをはじめ照屋林助、国吉源次、山里勇吉と言った大御所に加えて
  とっても若い知名定男や大工哲弘と言った、今にしてみれば物凄いメンツが舞台を盛り上げます
  知名などは「こんな大勢の前で歌うのは初めてで・・・」などととっても初々しいです(^^;
  MCの上原直彦がカチャーシーが始まると「舞台へどうぞ!踊りましょう!」などと恐ろしいことを言ってますが
  その場の雰囲気はまさにそんな感じだったんだしょうね~(^o^)
  それにしてもウチナーグチでしゃべられるとまったく理解出来ませんな(^^;;;

金城実・山里ユキ : 「魅惑のデュエット」
 ※なんとも物凄いタイトルですが(^^;
  金城さんの渋い声とユキさんの本当に綺麗な優しい声がまるで親父とお袋のようです(^o^)
  なかなか気持ちのいい島唄アルバムですな

よなは徹 : 「Roots~琉球祝唄」
 ※“その2”の方でも紹介しているよなは徹ですが、このアルバムは
  BEST OF OKINAWAN TRADITIONAL SONGSというサブタイトルからわかるように
  抜群の三線テクニックと比較的オーソドックスなボーカルによる、
  純粋な古典&民謡アルバムに仕上がっております
  隠しトラックの連続カチャーシーはさすが!

< D V D >

「ナビィの恋」
 ※平良とみ扮するナビィの60年越しの恋物語
  ナビィの亭主役を登川誠仁が 本家の長老夫妻を嘉手苅林昌と大城美佐子が演じております

「嘉手苅林昌 唄と語り」
 ※1994年頃の撮影かと思われます カディカルおとうの唄とインタビュー
  おとう・大城美佐子・息子の林次によるゲリラライブなんかもあります
  おとうって以外とスケベ親父ですな(^o^)

「島唄の世界 沖縄本島唄者 登川誠仁」
 ※NHK-BSでドキュメンタリーとして放送された「琉球の魂を唄う」より
  石川市集会場でのライブ映像です セイグヮーのMCがおもろいです(^^;



< B O O K S >

「ウチナーのうた 名曲101曲&CDガイド」
 ※新旧取り混ぜた名曲と名盤の数々をいろんな人が紹介してます
  これも聴かなきゃ!あれも買わなきゃ!!と思わせるとっても危険な一冊(^^;


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