第四話 「試してみるか?」
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「ねえ、何してんの?」
「ん、武器の手入れや」
「武器?」
「そうや、武器ってのは、普段から
手入れしてやらないと
いざという時に裏切るからな」
「武器ってそれ、ワリバシのオモチャに見えるんですけど」
「ふん、見た目だけで判断する浅はかなヤツやな・・・」
「本物に似せた、偽物の拳銃ってのがあるやろ。
これは、その逆でオモチャに見えるよう偽装されとる」
「じゃ、中身は立派な拳銃なんだ」
「いや、それじゃ、空港のX線検査をクリアできんからな。
中身もワリバシや」
「じゃ、まるっきり、オモチャってことじゃんっ!」
「まあ、お前みたいなシロウトにとっては、オモチャかもしれんがな、
ワシの鍛錬された「気」を注入することによって、厚さ50cmの鉄板をも貫く
超強力な武器になるんや」
「うさんくせぇ~!!」
「お前の命で試してみるか?」
「え?」
「この拳銃の威力をお前の命で試してみるか?」
「・・・」
「多分、大丈夫だと思うけど、念の為に
やめときます・・・」