第六話

第六話 「思い出話」



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「一応、言うとくけど、自慢やと思わんといてくれよ

 お前に、ワシという人物をよりよく知ってもらう為に話すんやからな。」


「はあ」



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 「ちなみに、これが『ガン』の称号と共にもろた

 『ガン十字勲章』や」




「わあ!」





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 「あれは、アラスカ戦での出来事

 やった」



 「味方兵、5名が敵陣の真っ只中に

 取り残されてもうてなあ。」


 「大本営の判断は、いわゆる『見殺し』

 やった。」



 「5名を助ける為に、それ以上の犠牲

 を出すわけにはいかん、ちゅうのが理由や。」

 「ワシはどうしてもガマンならんで猛抗議したんやが、大本営の判断は覆らんかった。」



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 「結局、『一人の犠牲やったら、ええん

 やろっ!』て言うて、単身、敵陣に乗り

 込んだんや」



 「そして、鬼神のような大活躍で見事、

 味方兵5名を助け出すことに成功した

 んや。」






 「いや~、あの時はマヂ、死ぬかと・・・

って、お前、何しとんねん。」



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「いや、これって、小物入れだったんだ。

 首輪だと思ってたよ。」



 「あほ~、なんで首輪なんかせなあかんねん。

  つうか、お前、ワシの話、聞いてなかったやろ」



 「え?ああ、乗り込んだんだっけ?」





しばらく、ガンにゃむは口を聞いてくれませんでした。










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