26歳でのデビュー作。初めて聴いた時からCHARAに似てるなぁって思っていたら、やっはり本人がCHARAのファンであり、影響を多分に受けているということを語っているようです。CHARAだけでなく、椎名林檎的な要素も入っているようにも感じましたね。 ただ、どうなんだろ、それが単なる真似事に終始している感もないわけではなく、彼女なりの個性を出せているかというと、それはちょっと今一歩。CHARAは、彼女自身が凄く個性的で天然の音楽的パワーを持っていたのに対して、彼女がやっている音楽は、彼女が切り拓く道ではなく、二番煎じの印象を拭えないっていうのはありますね。 「1977 I was born in Heaven~」とポップに始まる『サリー』、「クロイクルマ!」の連呼が不気味なムードを醸し出す『黒い車』、エレビ一本で歌い上げる『蒔かれた種について』など、5曲がなかなか奇麗にまとまっていて、なかなか手堅いなって思ったんだけど。「安藤裕子」と聞いてすぐに浮かんでくるような確固としたイメージを作っていけるようであれば、今後面白い存在になってきます。 (記:2008.1.18)