NO-NAMEの隠れ家

NO-NAMEの隠れ家

[あ]

< abingdon boys school >

2ndシングル
『HOWLING』
(2007.5.16)

1.HOWLING ★★★
2.NERVOUS BREAKDOWN ★★★☆

西川貴教を中心に結成されたバンド。T.M.Revolutionのほうは、西川曰く「充電期間中」。で、このバンド、T.M.RevolutionのサポメンであったSUNAO、同じくT.Mサポメンで元WANDS・al.ni.coの柴崎浩、布袋寅泰やTHE ALFEEのサポートでプロデューサーとしても名のある岸利至という、全員が一定以上の経験をもつメンバーであります。
このバンドの批評でよく言われるSUNAOと柴崎のツインギターによる演奏技術の高さは、楽器をやらない僕には分かったものではないですが、決して重厚一辺倒ではないなというのが第一印象。バンドのグルーヴはもちろんしっかりしてるんだけど、それに加えて一般リスナーを置いてけぼりにはしない、T.Mから継承している(柴崎はWANDSから!?)歌謡曲っぽさといいますか、馴染みやすいメロディーという要素が残っています。
ドラムが存在感ありますね。叩いているのは、元THE ALFEEの専属ドラマーで、現在はCube-rayの長谷川浩二。
個人的には、アニソンに起用されるなんてことが考えられなくなるくらいに、もっともっと冒険しちゃってほしいバンドです。










< al.ni.co >

1stアルバム
『セイレン』
(1999.3.3)



1.Prologue
2.カナリア
3.[G]
4.晴れた終わり
5.Tough Luck
6.TOY$!
7.Suicide Solution
8.Blindman’s Buff
9.Living For Myself
10.Prayer
Secret Track
Fu×k.Rock.Suck

総合 ★★★★☆

al.ni.co(アルニコ)は、上杉昇(Vo)、柴崎浩(G)の2人組。1997年初頭にWANDSを脱退した2人によって結成されたユニットです。1998年3月にシングル『TOY$!』でデビューしました。唯一のアルバムが今作です。タイトルの『セイレン』とは、おそらく「精錬」の意でしょう。作詞・作曲が上杉、編曲が柴崎というスタイルです。10曲目のみ、作曲も柴崎。
全編に渡って、ポップ性を切り捨てたグランジ/オルタナティブ・ロックを展開しており、「元WANDS」の2人が演っている音楽だということは、にわかに信じがたいものがあります。こうしたサウンドを聴くと、WANDS時代の上杉の度重なる自己批判及びロック志向の表明にも納得がいきます。こういう音楽をやりたかったんですね。
上杉のヴォーカルも、よりダーティーに、より破壊的になっています。静と動の対比が美しい『晴れた終わり』、『Suicide Solution』は、至高の名曲。それらも含め、全曲に魂が籠もっています。
今作の後には、全国6ヶ所8公演のライブツアーが行わるのですが、その後は一切音源のリリースがないまま、2001年に解散となってしまいました。しかし、今作を残しただけでも、al.ni.co結成の価値はあったと思います。ロック好きは、元Beingという色眼鏡を捨てて、是非聴いてみることをオススメします。
上杉はソロ活動を経て、現在は猫騙(ねこだまし)で活動中。柴崎はT.M.Revolutionの西川貴教らとabingdon boys schoolで活動しています。
(記:2009.1.26)










< アンダーグラフ >

3rdシングル
『パラダイム』
(2005.12.14)

1.パラダイム ★★
2.君の日、二月、帰り道 ★★★
3.遠き日 ★★★

『ツバサ』がロングヒットとなった彼らも、あれから早や3年。この度、3rdアルバム『呼吸する時間』がリリースされたそうですが、最新シングルもオリコン79位と、いまひとつセールス的には伸び悩みが続いているようでキビシイところ。
今回のレビューは2005年12月発売の3rdシングル。表題曲『パラダイム』はそれまでなかったアップテンポな楽曲で、ライブではとても盛り上がるようです。ただ、サビの爽快感がサビ以外に続いていなくて、いまひとつ。ミディアムでメロウな2曲目・3曲目のほうがいいっすね。
ってか、3曲聴いてみて、受けた印象は「ミスチル似てるなぁ」ってのが一番。…というか他にない(笑)。言葉をはっきり発音するのは桜井和寿とは違うけれど。
こういったミスチルフォロワーって、そこを突き破ってアイデンティティーを確立するのが至上命題になってきますね。どうも、「これがアンダーグラフだ!」と聴き手に印象付ける要素が薄い。4ピースバンドで、ドラマーだけ女性ってのはなかなか珍しいところではありますが。ガンバレ。
(記:2008.1.17)










< 安藤裕子 >

ミニアルバム
『サリー』
(2003.7.9)



1.サリー ★★★
2.黒い車 ★★☆
3.summer ★★
4.蒔かれた種について ★★
5.リズム ★★☆

総合 ★★

26歳でのデビュー作。初めて聴いた時からCHARAに似てるなぁって思っていたら、やっはり本人がCHARAのファンであり、影響を多分に受けているということを語っているようです。CHARAだけでなく、椎名林檎的な要素も入っているようにも感じましたね。
ただ、どうなんだろ、それが単なる真似事に終始している感もないわけではなく、彼女なりの個性を出せているかというと、それはちょっと今一歩。CHARAは、彼女自身が凄く個性的で天然の音楽的パワーを持っていたのに対して、彼女がやっている音楽は、彼女が切り拓く道ではなく、二番煎じの印象を拭えないっていうのはありますね。
「1977 I was born in Heaven~」とポップに始まる『サリー』、「クロイクルマ!」の連呼が不気味なムードを醸し出す『黒い車』、エレビ一本で歌い上げる『蒔かれた種について』など、5曲がなかなか奇麗にまとまっていて、なかなか手堅いなって思ったんだけど。「安藤裕子」と聞いてすぐに浮かんでくるような確固としたイメージを作っていけるようであれば、今後面白い存在になってきます。
(記:2008.1.18)










< &G >

1stシングル
『Wonderful Life』
(2004.3.10)



1.Wonderful Life ★★★
2.平和の歌 ★★★

SMAPの稲垣吾郎が変名で発表したソロ・シングル。フジテレビ系ドラマ『僕と彼女と彼女の生きる道』主題歌。
このシングルのc/w『平和の歌』が、KANさんによる作詞・作曲なのです。シンプルな構成で、A面同様に破綻のない展開は、先方の期待通りの仕事と言っていいのでしょうか。歌詞のほうは、「平和の歌」といっても、グローバルな意味で「平和」という言葉が使われているのではなく、皮肉で使われているのでもなく、もっと日常的な視点でほのぼのとした雰囲気で描かれています。「僕」じゃなくて、「ぼく」と平仮名にしているのもKANさんらしいですね。そんな中、具体的な風景を思わせるキーワードが全く出て来ないのは、意図したものなんでしょうか。その点、歌詞だけ読んでみると、やや説教くさい気も。なんか事件後のマッキーとも似通った雰囲気の全体像になっています(笑)。ただ、そこを救ってくれてるのは、稲垣吾郎のふわふわした歌声。SMAPのときより、全然上手に聴こえますね。歌心が伝わってきて、いい感じです。
(記:2008.11.15)


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: