NO-NAMEの隠れ家

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MONKEY MAJIK

作品レビュー

ミニアルバム
『Lily』
(2005.2.9)

1.Lily ★★☆
2.Tonight ★★☆
3.Alright ★★★
4.Wish I ★★★
5.星一粒 ★★★☆

1stアルバムに次いでリリースされた音源が今作。今作の2ヶ月後には、またもミニアルバム『Get Started』がリリースされています。基本的にこの頃から既に彼らのスタイルは築かれていて、現在に至るまで何も(…って言ったら失礼だけど)変わっていません。メロウな冒頭の『Lily』が好み。
(記:2008.5.15)










2ndアルバム
『eastview』
(2005.9.21)

1.One moment ★★★
2.Livin’in the sun ★★★
3.All my life ★★★
4.カモメ ★★★☆
5.1996 ★★★
6.I was waiting ★★★☆
7.Inside ★★★
8.カンパイ ★★★
9.Decay ★★☆
10.Apology Accepted ★★
11.Take ★★☆

総合 ★★★

2ndアルバム。聴き心地が良い反面、1曲1曲の個性が見えてきづらいのがネックではあります。良くも悪くもそれが彼ららしくて、このアルバムで言うと終盤の楽曲は少々HR色が入ってきて1曲ごとのカラーが立って来るんだけど、そうなったらそうなったで、バランス感覚が崩れてくるのが逆にモンマジらしくなくもあり。我が儘なリスナーです。
アルバム中で印象的なのは、カナダ人のメイナードが思いっきり「かもめかもめ~♪」と歌う、そのものズバリの『カモメ』。中盤のハイライトは『I was waiting』かな。HIP-HOPに傾倒した『カンパイ』は、めずらしく彼らが世間に媚を売った曲かも。
(記:2008.5.15)










2ndシングル
『Around The World』
(2006.2.22)

1.Around The World ★★★☆
2.Falling ★★★
3.everyone ★★

MONKEY MAJIKの名を広めた2ndシングル。中華テイストのアレンジが施されたスタイリッシュなポップスの表題曲『Around The World』。クールな仕上がりです。
『Falling』は、HIP-HOP風味のリズム隊とストリングスの共演による終盤の展開が美しいです。
『everyone』は、その後シングルのカップリングで定番になっていくアコースティック路線の1曲。
(記:2008.2.29)










3rdアルバム
『thank you.』
(2006.5.24)

1.turn ★★★
2.another day ★★★☆
3.thank you ★★★
4.on and on ★★★
5.雪合戦 ★★☆
6.fly ★★★☆
7.between the lines ★★★☆
8.all by myself ★★☆
9.delayed ★★☆
10.Around The World ★★★☆
11.STAY ★★★
12.種 ★★★

総合 ★★★

カナダ人の兄弟によるツインヴォーカル&ギター、ベースとドラムが日本人という、その変則的なメンバー構成による見た目の印象からか、先入観で色々なイメージを持っている人がいると思いますが、実は彼らが鳴らす音は非常にジャパニーズポップス然としています。バックの演奏だけ聴いてみると、そのアコースティックな響きの美しさといい、安定感といい、オーソドックスなJ-POPの系譜から外れていません。それこそ、Mr.Children・スピッツといったバンドと並べても違和感がないような、そんなトラック作り。そこにオルタナロック、HIP-HOPといった要素が絡んで来るのですが、総体としては本当にポップ。これまで敬遠していた人も、誤解せずに手を伸ばしてほしいなって思います。
まぁ、オケはそんな感じで、その上に乗るプラント兄弟のヴォーカル。これがもちろん彼らの最大の特徴なわけです。声そのものの良さ、コーラスワーク、時折ラップ調に早口で回転するそのヴォーカルは、やっぱり日本人にはちょっと真似できないなという良さがあります。でも、これも決して近寄りがたい雰囲気や自己満足に終わっている感はありません。彼らの曲は、生活の中でどこかで耳にしても、スーッと流れていくような心地良さをもっているのです。
『another day』・『between the lines』はポップかつクールな仕上がりだし、フジテレビ系ドラマ『西遊記』の主題歌としてヒットした『Around The World』は、中華風のアレンジが冴えています。アルバムの中に2曲しかない日本語タイトル曲のうちの一つ、『雪合戦』が実は全歌詞英語だったという絶妙な落とし方もイイ(笑)。ストーンと終わる曲が多いのが、ややワンパターン気味なところですが、とりあえず、上に挙げたバンドが好きなような人は、敬遠しないで手を伸ばして良いと思いますよ。
(記:2008.1.14)










3rdシングル
『フタリ』
(2006.10.4)

1.フタリ ★★★
2.Happiness ★★★
3.フタリ -English Version- ★★★

3rdアルバム『thank you.』の後の最初のシングルは、ゆったりと穏やかなラブ・バラード。オーソドックスな楽曲ですが、メイナードの美声を活かした上品な仕上がりとなっており、さすがと思わせてくれます。初めての全編日本語詞。
『Happiness』は、パーカッションが存在感を放つアコースティックなナンバー。3曲目には、『フタリ』の英語詞バージョンが。と思ったら、サビは日本語のままなのね。でも、この日本語・英語のチャンポン加減がやっぱり彼ららしくて良いかも。
(記:2008.2.28)










4thシングル
『Picture Perfect』
(2007.2.7)

1.Picture Perfect ★★★☆
2.Pretty People ★★★
3.Red Dress ★★★☆

ここからコラボ・シングル3連発となるわけですが、その第1弾は、今ではコラボが本職と言ってもいいようなm-floとのタッグ。
タイトルトラック『Picture Perfect』は、美メロとアコースティックな響きを持ったファンキーなバンドサウンドの組み立て方がMONKEY MAJIKらしく、ラップも心地良い配置になっています。あくまで箱庭的なスケールでの演奏に徹しているのも好印象。
『Pretty People』は、複数ヴォーカルの強みが活かされたナンバー。パーティーチューン的な側面を持ったサビが微笑ましい。アルバム『空はまるで』には日本語詞バージョンを収録。
『Red Dress』は、場末のキャバレーで流れてそうなアコースティックナンバー。前作のシングル『フタリ』に収録されていた『Happiness』からの流れの1曲。パーカッシブな演奏と、「シブさ」を出してきたヴォーカルが新境地を拓いています。c/wとはいえというか、c/wだからこそというか、見逃したくない1曲です。
(記:2008.2.28)










5thシングル
『卒業、そして未来へ。』
(2007.3.14)

1.卒業、そして未来へ。 ★★★
2.Let’s get along ★★★
3.WANDERER ★★

コラボ第2弾は、前年『マタアイマショウ』をヒットさせたSEAMOとのタッグ。冒頭の「名古屋と仙台~♪」ってのは彼らの出身地(SEAMOが名古屋出身、MONKEY MAJIKが仙台出身)。う~ん、悪くないけど、パンチがいまひとつかなぁ。もうちょっとだけ何かが足りない印象。
『Let’s get along』は、エフェクトのかかったヴォーカルが印象的なレゲエリズムのナンバー。無骨な歌い方に惚れる人もいるかも。
『WANDERER』はアコギのミディアム。盛り上がりが最後まで来ません。そして、思ったほど盛り上がりません(笑)。
(記:2008.2.29)










6thシングル
『Change』
(2007.4.25)

1.Change ★★★★
2.Car Crash ★★★
3.Mr. Postman ★★★

コラボ3連発のトリに迎えたのは、なんと三味線の吉田兄弟。
これがすごい。弾きまくってます、三味線。非常にリズミカルなナンバーに仕上がっています。MONKEY MAJIK以上に吉田兄弟のインパクトが強いこの曲ですが、ちゃんとMONKEY MAJIKの良さも出ていますからね。うひゃ。
『Car Crash』は、「ドコ、ドコ」と刻まれるドラムが特徴的なポップロック。『Mr. Postman』は、毎度お馴染みアコースティック路線。印象薄。悪くはないんだけど。
(記:2008.2.29)










4thアルバム
『空はまるで』
(2007.7.25)

1.空はまるで ★★★
2.No Snow In December ★★☆
3.光朝 ★★★☆
4.Picture Perfect ★★★☆
5.卒業、そして未来へ。 ★★★
6.Change ★★★★
7.フタリ ★★★
8.LONG SHOT PENNY ★★★
9.Pretty People -Japanese ver.- ★★★
10.願 ★★☆
11.スマイル ★★★
12.MAYBE ★★★☆
13.I Miss You ★★★★

初回特典ボーナストラック

14.Around The World +GO!空 ★★★☆
15.ガンダーラ ★★★☆

総合 ★★★

リードトラックの『空はまるで』がCMでガンガン流れまくりました。4作目となるフルアルバム。オリコン3位、25.6万枚の売上を記録。
基本的な音色はどの曲も似通っているうえ、アレンジでも冒険することの少ないグループなので、アルバムになると1曲1曲の個性が見えづらいところ。そんな中で、吉田兄弟とのコラボ『Change』はやはり特異で目立っています。そんな『Change』を含め、シングル曲が中盤に固めて配置されていますが、既出の楽曲には飽きてしまっているというリスナーにとって今作一番の聴きどころはズバリ、本編ラストの『I Miss You』。余韻たっぷり。泣きのバラードです。
そして、聴きどころパート2はズバリ、ボーナストラック(笑)。香取慎吾扮する孫悟空が大暴れする『Around The World +GO!空』に唖然。そして、彼らのリスペクトするゴダイゴの名曲『ガンダーラ』のカバーにホロリ。この2曲が、本編13曲のお株を奪ってしまっていますね(笑)。
しかしまぁ、基本的なところの雰囲気は変わりませんねぇ、彼ら。オーソドックスな作りに徹しているといいますか、徹底して破綻せずにいるといいますか。そんなふうにおすまし顔でいるあたりがまたカッコイイんだけどね。ものすごく洋楽っぽくて、同時にものすごくJ-POPらしい作品。聴いてみれば分かるはずです。
(記:2008.2.29)










8thシングル
『Together/あかり/Fall Back』
(2008.4.23)

1.Together ★★★★
2.あかり ★★★
3.Fall Back ★★★
4.One more chance ★★☆
5.Together -Night Falls mix- (評価なし)

「もしこの背中に翼があったら」なんていう、あまりにもあまりなフレーズを照れることなく歌ってしまうわけだけど、そこがモンマジの良さなんだろうなと。和製ヴォーカリストじゃ出せないような渋みと甘さの利いた独自の歌声で、歌詞のこっ恥ずかしさが中和されて、爽やかに届いてきます。『空はまるで』なんかもそうだったように、結局のところ歌詞の内容はきれいごとかもしれないけど、むしろ彼らはそれで良いのです。ゆったりとしたラインをもたせるところと、小刻みなブレイクとを取り入れた全体の印象、これらが絡み合って織り成すタイム感も良いです。そんな『Together』。
翻って、『あかり』。こちらは歌詞の構成は『Together』とは対照的に、ひら歌部が日本語、サビが英語というつくりになっているのですが、こうなってくると純日本人の僕としてはどうにも弱いのです。やっぱり曲の印象って、歌詞と同時に頭に残るものじゃないですか。サビが英語で歌われているだけで、楽曲全体が頭に入ってこない入ってこない(笑)。肝心かなめのサビに関しては、やっぱり日本語で歌ってほしいと思う僕でありました。
3曲A面のうちの残る1曲、『Fall Back』は、サラッとしたロックンロール・ナンバー。さらにc/wに相当するオリジナル曲とリミックスを加えた全5トラックの1枚です。
(記:2008.8.1)










9thシングル
『あいたくて/MORNING-EVENING/goin' place』
(2008.6.25)

1.あいたくて ★★★☆
2.MORNING-EVENING ★★★
3.goin' places ★★★
4.The Letter ★★★
5.あいたくて -DJ Mitsu the Beats PM 1:30 mix- (評価なし)

『Together』同様、CMソングとして繰り返しオンエアされたので、耳に残っている人も多いでしょう。この『あいたくて』も、彼らの持ち味が発揮された逸品と言えるでしょう。ストレートな「あいたくてー」というフレーズを、メイナードの美声によって、真正面から衝突させるのでなく、じわっと浮かび上がらせるようにリスナーの耳に届けることに成功しています。バンドの演奏は、そうしたプラント兄弟の歌声を際立たせる薄味の妙が存分に発揮されていますね。ハイブリッド・バンドの魅力を感じることの出来るナンバーでした。
『MORNING-EVENING』はパーティー・チューン。『goin' places』・『The Letter』は英語詞になっています。彼らの楽曲はサウンドだけだと右から左へ抜けていってしまうので、英語詞の楽曲は印象に残るということは滅多にありません…。しつこくお願い、サビだけでも日本語で書いて(笑)。
ここ2作のトリプルA面シングル、どちらも1曲目ばかりが強かったなぁ。
(記:2008.8.1)


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