全90件 (90件中 51-90件目)
昨日。ひょんなことから、異業種の方々とご飯を食べる機会がありました。ま、今までも結構異業種の方々とお酒飲んだり、ご飯食べたり、私は比較的医療者の中では多い方かも知れませんが。そこで。大抵、異業種の方は私の仕事にとっても興味を持たれて、いろいろ聞いて来ることは確かにあるんですけれど、、、、。昨日の人たちは「喰らい付き」が違いました。たまたま、婚活世代の方々だったっていうのもあるかもしれませんがー。で。まず驚いたと言うか、そうだったのかーと思ったのが、「最近芸能人とか著名人が不妊治療で体外受精で子供を授かったとか時々ニュースになっているから『体外受精』という名前は知っているけれどなんのことか、サッパリわからないのが現実」「そもそも、体外受精とか人工授精とかって何(ちょっと上級者の質問)?」とか。それだけじゃなくて、やっぱり「生理があれば妊娠できる」と思っているのが普通だ、という事を聞かされたり。男性から射出される液(楽天ブログにひっかかってアップ出来ないので名称書けません)は、液量と精子の量が比例していると思っていたり、とか。生理があれば妊娠できるというのは間違いである、というのは以前の私の日記にも書かせていただきました。男性から射出される液と精子の量、一概には言えませんが、どちらかというと反比例。。。。。液量が多いと逆に精子が薄くなって少ない、なんてこともあります。要は「濃度」と「運動精子の数」が大事なんですが、それは検査して見ないとわかりません(汗)そして。体外受精と人工授精をよく混同している方もいらっしゃいます。たまたま昨日お話していた中で、わかりやすい例え話があったので、書いておきます。女性の子宮を「田んぼ」もしくは「畑」に例えます。で、精子はそのまんまですが「種」とします。種を畑に植え、実際に根付いて育つかどうかは畑次第。これが「人工授精」です。で。種を取って来て、苗まで育てる。苗はもう受精している状態です。つまり受精卵が「苗」その苗を田んぼに植えて育てること。実際に育つのは田んぼ次第、というのが「体外受精」です。種の段階か、苗の段階かの違いがあるわけです。実際の苗づくりを我々胚培養士がやっている、とお考えいただければ。。。。・・・・・。わかりやすかったかなー。喋っている雰囲気となんか違うから、わかりにくかったでしょうか。そうか、一般的にはそういうところから知らないんだな、っていうのが改めてわかったので。また、時おり、基本的な豆知識なんかも書いていこうと思います
2011.08.18
コメント(0)
ボスがいない平和な今日。某Dr.からはボスの「イエスマン」と言われていたY Dr.は、とても勉強熱心なのですが、今日は受精のタイミングについて聞かれたので、お話しさせてもらいました。だからこちらでもその辺りの事を。ちょっぴり専門的だけど(汗)ヒトの場合、採卵と言って、卵巣から卵子を採取して来てからのタイムコースは以下の感じです。採卵↓3~6時間ぐらい前培養と言って、卵を成熟させるために維持する↓精子の調整をして、良好運動精子を得る。☆この時、精子を取っていただく時間が朝しかない場合などは、朝調整してしまわずに、そのまま置いておく。(調整後だとどんどん悪くなっちゃうことがある)↓精子と卵を合わせてあげる(媒精もしくは顕微授精)↓2-3時間で受精すると言われている↓媒精の場合は、5-6時間で精子から卵を引き上げてしまってもよい。(そうすると精子が卵に悪さしなくなる、という説がある)↓12時間ぐらいすると、「前核」と言って、卵由来そして精子由来の「核」が見え始めて来る。↓18-19時間後にちゃんと受精したかどうか確認する。(この時、精子が2個受精しちゃうなどの異常受精を確認するのが大事)↓25-27時間後には細胞分裂が始まって、卵が2細胞期胚(2個に細胞分裂する)となる。・・・。以上がザッとした流れです。一番大事なのは、受精確認のタイミング。私たち胚培養士は24時間働く訳にもいかないので、、、、。「朝8時に観察するならば、前の日の14時頃に精子と卵を合わせてあげる」・・・などの工夫をします。で。なぜY Dr.がこの事をちゃんと知らないかと言うと。ボスが滅茶苦茶な持論で早朝出勤したりする展開を迎えているから。ボスの言う通りに行ってしまうと、・卵は前培養しない (注釈→卵は排卵直前を採卵するので、成熟が追い付いていません)・10時には卵と精子を合わせてしまう (注釈→10時に合わせると、正確に受精確認できるのは朝の4時です!)・2時間で精子と卵を離してしまう (注釈→2-3時間で受精すると言われているので、受精していない事が多く受精率が下がります)・精子と卵を併せてから22時間ぐらい経ってから受精確認をする (注釈→異常受精を確認できるタイミングを失っているので、正常な受精か異常な受精かを正しく判断出来ません)・・・という恐ろしい事態になっているから。Y Dr.には以上の事を、一つ一つ解説しながら説明したらもちろんですが、わかってくれました。ボスがいない、今がチャンスだ、と。今まで20位の病院、医院を観てきて、実際に携わってきましたが、ここまで無茶苦茶な事をしているところは、うちの病院が初めてです。今まで何人の患者様に異常受精の卵を戻してきたか、想像がつきません。異常受精の卵だと、流産する確率がかなり高いけれど、、、、。流産しない場合もあるので、、、、、。もちろん、患者様がその後、健常児を御出産されているか等は学会の決まりもあるのでチェックさせていただいておりますが、、、、。実際の所、、、、。微妙な患者様もいらっしゃって。。。。。ボスの常識を逸したこの行動、言動は誰も止められないので。パワハラで辞めさせられるだけで、なにも改善しないので。患者様があと数年は被害を被る恐れがあった訳です。だから、こちらのブログにこの病院の危機を書かせていただいているのです。
2011.08.16
コメント(0)
今日はちょっとコアな話。夫婦生活について少し触れたいと思います。私の勤めている病院は不妊専門のクリニックではないので、はじめて病院に訪れる人、他の病院で色々治療を受けていた人、もともと持病があるから大きな病院で治療を、と言うことで来る人、様々な初診の患者様がいらっしゃいます。私たちの必ずしもやらなければならない仕事ではありませんが、私たちは不妊の初診の患者様について集計することもお手伝いしています。胚培養士として、卵や精子だけと関わるばかりでなく、初診のころから患者様を知っておくことで、この「不妊」という分野全体を垣間見れたり、とにかく勉強になることばかり。だからこの分野に来て一年経つAちゃんには積極的にまとめてもらっています。で。最近特に多いのが、夫婦生活に問題を抱えている患者様が多いこと。夫婦生活を沢山することも、不妊の原因にはなりますが、どちらかというと「レス」のヒトが圧倒的に多いですね。結婚する前から、もしくは結婚してすぐに「レス」になるカップルが多いことに驚きます。また、不妊治療を重ねていくにつれ、排卵のときだけ行う、という夫婦もいたり、、、、。確かに、タイミング療法といって、不妊治療の最初の段階、不妊原因の検査をしながら、排卵の時期に夫婦生活を行っていただく、という治療がありますが。これはタイミングがとても重要ですが。それだけを目的にされても困ると思います。もちろん「それ」だけを目的にパートナーになったり、夫婦になったりするものではないけれど、全く「レス」になってしまうのも、問題があります。ちなみに、全く精子を出していないと、、、、。とても所見は悪くなってしまいます。治療に来るまで全くの「レス」で精子を出していない場合は、最初の検査がとても悪い結果になってしまい、でも次第に治療を進めていくにつれ、結果が良くなってくる方も結構いらっしゃいます。かといって、毎日毎日営まれている場合も、精子の製造が追いつかず、検査をしたら結果が悪くなってしまう、結果的にお子様を授かる確率が減ってしまいます。何事も、ほどほどに、ほどほどが一番なんですけどね。。。不妊治療は奥様一人だけの問題ではありません。夫婦の問題、そして家族の問題なんです。夫婦が仲良くなくて、「レス」でも治療により赤ちゃんを授かることができるからって治療に来られる患者様もいらっしゃいますが。。。。。まずは、手をつなぐことでも、軽いタッチでも、スキンシップをもって、夫婦、パートナーとのつながりを強くしていただけたらなって思っています。私たち携わっている治療は、赤ちゃんを授かることだけが目的ではないんです。ご夫婦の間に赤ちゃんを授かって、家族が増えていく、家庭がにぎやかになっていく、夫婦だけの問題だけでなく、家族全体の問題でもあるので、、、、。ただ、赤ちゃんが欲しいから、ではなくて、将来的な家族設計なんかも頭に入れていただくのが本望なのですが。。。。。なんか、うまく伝えられませんが。不妊治療すれば「レス」でも子供が出来るとか、そういう考えはやめていただきたいな、、、、と。将来のお子さんのためにも。夫婦円満に。コミュニケーションは大事に。夫婦生活も大事だと、私たちは思っています。
2011.08.13
コメント(0)
世間の皆さんはお盆休みに入っているところも多い様ですが、、、。お休みの期間中に採卵を行いたい、という患者様が意外に多いようで。ここのところ、私たちも忙しくお仕事させていただいています。で、採卵が多いので、、、。そう言えば、先日書かせていただいた「ホルモン」についての補足を少々書こうかなっと。・・・と言う訳で、ホルモン、その2。「採卵時のホルモン値」について書こうと思います。採卵するということは、不妊治療の中でも生殖補助医療によって治療をする、というステップなので、初期治療の段階とかではまだ先ー・・・な分野かもしれませんが、採卵時ということは、排卵時に準じていることになります。採卵は、排卵直前の卵を卵巣から採取してくること、なので。だから、排卵しそうな時のホルモン検査の値も参考になると思います。で。この時に多くの病院では血液検査をしていると思います。その血液検査が、ホルモンの検査。先日お話させていただいた、「エストラジオール」。卵巣から分泌されている女性ホルモンの一種ですね。このエストラジオールの値と採卵は密接な関係があります。卵が1個含まれている卵巣の中にある袋、これを卵胞って呼ぶんですが、超音波で診断する時は、この卵胞を診ているんですね。卵巣の中に黒い空包みたいのがあれば、それが卵胞。その中に卵ちゃんが含まれています。そして、その卵胞1個が排卵直前まで育った時、大体、1個につき200から300(pg/ml)のエストラジオールの値が示されます。だから、卵が2個採れそうならば、400から600ぐらいの値。エストラジオールが900ぐらいだったら、だいたい3から4個の成熟した卵が採れそうって予測出来ます。そして、このエストラジオールの値が3000とか5000とか、時には1万、二万なんてとても高い値になることがあるのですが、、、、。その時には卵がたくさん採れるであろう、という予測ができるとともに、、、。卵巣が腫れちゃうことが予測されてしまいます。いわゆるOHSS(卵巣過剰刺激症候群)の可能性が出て来てしまう。妊娠するとこの状態が酷くなって、場合によっては生命の危機にも繋がり兼ねないので、このOHSSの危険性がある場合は、大抵胚移植はしません。この値は各クリニックによっても違うけど、3000以上なら胚移植しないとか、5000以上なら胚移植しないとか、胚移植はするけれども、注意しなければならないのでしょちゅう病院に来なければならなかったり。・・・というわけで、エストラジオールの値ってとても重要なんです。あとは、卵の状態を見るのに「プロゲステロン」の値も気にします。このプロゲステロン(P4って書く場合もあります)は、黄体ホルモンって呼ばれていて、卵子が排卵したあとに卵巣から分泌されるホルモン。妊娠しやすいように卵巣や子宮を整えたりするホルモンです。ただ、排卵したあとに出されるホルモンが、採卵前だというのに微妙に上がって来てしまうと。。。。せっかく採卵して体外受精や顕微授精をしようとしても、、、、。卵が元気じゃなくなっている可能性があります。もう、卵としての役割を終えてしまっている状態に近いから。具体的には1.0(ng/ml)以上の値が出ると、うーん、ちょっと微妙かなって、話になります。必ずしも悪いわけではないけれど、卵ちゃんがご機嫌斜めの可能性がある、というのがプロゲステロンより伺えます。・・・というわけで。今日はホルモンという難しいお話だから、この辺で。やっぱり難しかったかな・・・
2011.08.10
コメント(2)
このブログを書き始めて140日になります。コメントを書くにはちょっと、とっつきにくいテーマですが、多くの方々に見てもらえて、とても光栄に思っています。やっぱり日頃の私の悩みよりは、不妊症に関する豆知識の方が人気ありますねぇ。まぁ、当たり前と言えば当たり前ですね。なんだか突発的に豆知識を書いていたりして、というか、普通のことならば他にもたくさん書いてあるし、、、なーんて思うと、初歩の初歩から書いてよいのかちょっとわからなかったり。不妊症に関することで、聞きたいこと、リクエストください。なーんて書いてみてもなかなかねぇ、コメントしづらいですよねぇ。今日は、例によってボスのより無茶ぶりをされました。過去の私なんかが全くこの病院とは縁がなかったころからの、現在に至るまでのとあるデータをまとめてくれ、と。しかも今週中!世間は夏休みでも、今週私たちはめちゃくちゃ忙しいの!!!!!わかっているだろうに!!!!というわけで。。。。。ちょっとストレスが溜まってしまいました。あぁ、何のためにそのデータが必要かとか、そういう具体的な事例を事後報告するから、ボスからの依頼はやる気が起きません。こういうことで、将来そういうことにつながる大事なデータだから、とか、なにがしかのやる気の出る督促をしてほしいものです。これからしばらくは、また、例の、、、。私たちが必死に補正したデータベースとにらみ合いっこで統計をチキチキ出す日々が続きます、、、、、。今日はそんなところで。でも、本当にリクエスト下さったらうれしいんですよ。関係ありそうだったら、なんでもよいので
2011.08.09
コメント(0)
一昨日のニュースの中に、こんな記事があったのを覚えていらっしゃるでしょうか。iPS細胞から作成した精子でマウスの誕生に成功したっていうニュース。このニュース、皆さんはどれだけ関心を持つのでしょうか。。。。。精子とか卵子って、昔は「作ることが不可能」って言われていました。普通の細胞と違う細胞分裂を経て出来上がるから、なんですけどね。いわゆる「減数分裂」ってのを経るってことです。でも、結局、iPS細胞の出現で作成することが可能であろうということがわかって、で、作っても良いよって許可があって、作成する研究チームがこぞって研究していました。精子や卵が作られちゃうって、、、、。普通の細胞がつくられることとはわけが違うんです。今回のこのニュースでは、結局作られた精子から体外受精(たぶん顕微授精かな)で受精卵を作って、それで赤ちゃんを産ませることに成功したっていうところまで進んだニュースです。クローン問題でもそうだったのですが、、、、。これは、ヒトには応用してはならない倫理観を含んだ問題なんです。昨日私が受信した医療専門系のニュースでは、その続報が入っていました。『この技術の応用によって、ヒトの不妊治療法への開発につながることにはなり、生命を作り出す、という新たな技術ともなり得てしまう。この「神の領域」について「やれるけど、やらない」という線をどこで引くのか、議論が必要である。精子や卵子の作成は、生命の神秘中の神秘。研究としては最大限の注意を払う必要がある。』…というものです。クローンにしても、この問題にしても、私たちの技術を応用してしまえば、もしかしたら作成することも可能かも知れなくなっちゃうんです。でも、こういう技術を人間に応用することは国から禁じられています。皆さんがこのニュースをどこまで興味をもたれて、どれだけ真摯に受け止めるのかはわかりませんが、、、。私たち胚培養士には、やはり強いしっかりとした倫理観が必要だな、技術だけもって「私もやれます!」なんて簡単に言う胚培養士は居てはならないな、と、強く思ったのでした。。。
2011.08.07
コメント(0)
「ホルモン」と聞いて、焼き肉などのホルモンを思い浮かべてしまったヒトー!残念、不正解です(爆)今日は不妊治療には欠かすことのできない「ホルモン」について書いてみようと思います。昨日というか今日までKちゃんが穴埋めしていたデータベースはホルモンの値。今日、Aちゃんがお勉強していたのが、ちょうど「排卵とホルモン」について。偶然でしたが、今日はその二人それぞれに、ホルモン値と患者様の状態について簡単に講義的なお話をして、とてもウケがよかったのでブログに書こうと思いまして★ホルモンって難しいんですよねー。私が以前、患者様向けに不妊学級開いているときには、まだまだ知識と技能が甘くて、患者様にわかりやすく説明するのがとても難しかった(汗)自分がちゃんと理解していないと、教えるってこと、できませんものね。これはこの分野にかかわらず、どんなお勉強でもそうだと思います。昔、塾講師を数年やっていたので、そんなこともお役立ちなのです。うちのボスはあろうことかホルモンが苦手なようで。だから、Kちゃんがやっていたデータベースが無茶苦茶でした。驚きの「抜け」が続出。全く意味なし。アホかしらと思うこともしばしば。本当に診療しているんでしょうか、この過去にいたDr.方は、、、(爆)私が今まで学んできた先生方は大学時代から就職してまで、どちらかというと「ホルモンの主」的な先生が大多数だったので、その辺りは、とっても多く叩き込まれました。でも、簡単じゃないので、少しずつ。不妊治療をする上で。もしくは生理不順などで婦人科にかかった場合、生理の3日目を中心に、だいたい2日目から5日目までに血液検査を行います。これが、ホルモンを測っている証拠。いわゆる「基礎値」と呼ばれるものを調べます。排卵間際ではないとか、妊娠していない、とか、その辺りがハッキリしているのが生理が始まって3日目ぐらい。だから3日目にその女性のホルモンバランスがどうなっているか、基礎的にどんな状態なのかをみるための検査です。原則的に診るのは少なくとも3個。場合によっては4個かな。★一つ目はFSH. follicle stimulating hormoneというのが正式名称で、日本語では卵胞刺激ホルモンって言います(もろ直訳です)。どういうホルモンかっていうと、卵胞、つまり卵が含まれている袋を育てて、排卵(成熟)に向かわせるホルモン。これが出ていないと卵ちゃんの成熟はありません。逆に、値が高すぎると、閉経と同じような状態になります。この値が「10」以上だと、卵を育てる組織の「卵巣」が元気ないなーってことになります。ちなみに、頭から出ています。★二つ目はLH. luteinizing hormoneが正式名称で、日本語では黄体刺激ホルモンです。このホルモンは、排卵するときにトバーーーーってピークをつくって分泌されます。だから、排卵検査薬とかは、このLHを測るんですね。排卵が近いかどうかわかるから。で、じゃぁ、なんで基礎値で測るのか?ってことで。そうなんです。生理の3日目ぐらいじゃ排卵しませんから、LHがたくさん出ていたらおかしい。このLHの値がFSHより高いと、PCOS(polycystic ovary syndrome)、日本語では多嚢胞性卵巣症候群って言われる病気を示すことがあります。FSHによって1から2個の卵ちゃんが育っていくのが正常とすると、PCOSはFSHが出ても、卵が育つんじゃなくて卵がいっぱい出てきちゃう。育つんじゃなくて、増えちゃうんです。で、せめぎ合って排卵しにくくなっちゃう病気。ザッと概要を説明するとこんな感じです。だから、LHはそういうのを見つけたりするために測ります。これもFSH同様、頭から出ています。★3個目はE2(2は小さく書きます)=Estradiol。エストラジオールで日本語名はないです。エストロゲンっていう女性ホルモンの一種です。これは卵巣の中の卵の周りにある細胞から分泌されます。これが基礎値で高いと問題があるんです。ちょっと難しいですが、前の生理の周期の卵が残っていたりとか、あと、卵巣嚢腫とかっていう良性の腫瘍があるかもしれなかったり、そういう異常がある可能性を示すんです。さらに難しくなっちゃうけど、、、、、。このエストラジオールが高くなっちゃうと、卵巣から脳に指令が伝わって、FSHが低くなります。本当は閉経が近づいて、FSHが高くなるはずが、エストラジオールが高いから低く出てしまう事がある。FSHだけみると、正常かなーって思っちゃう。だからこの3個のホルモンはセットで切っても切れない関係なんです。★ちなみに4個目はPRL,プロラクチンです。乳汁を出すホルモンなので、ちょっと上の3個とは様子が違います。でも授乳しているときって生理が止まっているじゃないですか。授乳していなくても、プロラクチンが高い場合があるんです。高プロラクチン血症っていう病気です。授乳していないのにプロラクチンが高いから、生理不順が起こったりします。だから、基礎値と一緒に測ったりするんですね。あーーーーー。難しかったかなー???頭から湯気でちゃってないですかね、、、、。ってか、ブログ、スルーされちゃってますよね、これじゃぁ。話しながらの講義スタイルなら、図や手振り身振りやらで教えられるんですけど、ブログだと難しいですね。というわけで、今日はここまで書いている私が、うまく説明できなくて頭から湯気出てきてます将来的は皆さんの質問に答えられるようなブログになれたら良いなぁって、ちょっとだけ方向性を考えてみた不妊治療の豆知識でした
2011.08.05
コメント(1)
今日、たまたま高校生が私たちのラボを見学することがあって、(高校生にはセンセーショナルだっただろうなぁ、、、)その後、KちゃんやAちゃんと話していたのですが。KちゃんもAちゃんも、この業界に入るまでは「生理があるうちは妊娠できる」と思っていたみたいです。私がどうだったかーっていうとー・・・・?????うーん。覚えてませんね、正直。生殖を専門的に学んだのは大学生の時だから、大学生の時に気づいていたか、どうか。。???で。今も日本では「生理があるうちは妊娠できる」と思っている方があまりにも多くいるのが問題です。実際に、これを読んでいる方もそういう方がいるかもしれません。よく、芸能人の方とかで高齢出産で話題になったりすることも多いですけれど、不妊治療をしている、していないに関わらず、年齢を経るごとに妊娠することは難しくなることが現実です。私が25歳の時に某Dr.から「ヒトの卵で一番良い時期は24歳だなー」なんて外来で喋っているときに言われてしまって「オイオイ遅いよ」って突っ込んだことを今でも覚えています。本当に24歳がベストかどうかはともかくとして。若ければよいって問題でもない。10代ではまだ母体がしっかりしていないことがあるから、そういう意味で危険もあるし。まぁ、卵は新鮮ピカピカなんでしょうけれど、、、。そういう問題だけじゃないですからね。生理が終わる、いわゆる閉経の時期も人それぞれです。40代後半から50歳を過ぎてまで不妊治療を頑張っているヒトもいれば、40代で閉経してしまう人もいる。生理は来ていても、ホルモンを測ってみると閉経に近い状態になっている人も多いです。まぁ、これは20代、30代でもそういうことがあるんですが、、、。早発閉経と言って、30代以前に生理が終わってしまう病気もあるんですが、そうではなくて、たとえばストレスとか、一時的に閉経に近い体の状態になることもあります。一時的ならすぐに回復しますけれど、ホルモン的に閉経に近い状態だと、良い卵さんはなかなか排卵できません。私が勤め始めた当初は、35歳以上で妊娠が厳しくなる、と言われていたのが、37歳以上、と言われる時期があり、40歳以上、と言われる時が長くあり、今では、だいたい43歳ぐらいからが厳しい、というお話をすることになると思います。これって、なんだか不思議ですよね。。。。。産む年齢が高齢化してきたから、それに合わせて基準も上げたような、、、、。男性の方も基準値が下がっているんですよ。WHOが世界的に精子検査の基準値(参考値)を設けているのですが、昔は1ml中に1億以上が正常だったのに、そのうち、2000万以上が正常となり、昨年改正されて、1500万以上が正常となりました。運動率も今では前に進むことができる割合が32%あれば正常です。基準値って、時代とともに変わるんですよね。。。。。でも変わっていないことが一つ。大きな問題ですが。女性の閉経年齢は上がってはいない、昔からほとんど変わらない、ということです。だから、やっぱり女性の生殖年齢って昔から変わっていないはずなんですよね。もっと、このあたりのことを世間一般的に広めるべきだと思うんです。性教育の一環でもよいから、女性の生殖年齢も取り上げるべきだと。そうでないと、少子高齢化はやっぱり歯止めがきかない気がします。
2011.08.03
コメント(2)
ここのところ「豆知識」的な事ばかり書いていましたが、今日もちょっとした事件がありましたのでそちらを書いておきます。ボスの大きな勘違いについて。卵はそのままでは干からびてしまいますし、正しく受精し細胞分裂して赤ちゃんになるべく進むためには、培養液が不可欠です。この培養液、大昔は自分で作っていましたが、今では倫理的な面や安全面からも市販されているものを使用します。培養液はそのままでは使えません。言うならば、スープストックのようなもので、味付けして温めて初めて美味しくいただけるのがスープストックだとしたら。培養液は37℃に温めて何時間か二酸化炭素濃度が空気よりも高い(5から6%)ところに数時間置いておかなければ、pH(水素イオン濃度:酸性とかアルカリ性とか言うやつです)が整わない。卵ちゃんたちは、37℃以下になると、細胞分裂を停止したり異常に進めたりしてやがて死んでしまいます。私たちの体温を考えれば、私たちの細胞一つ一つが37℃近くで保たれているのだから、なるほど、と納得できると思います。そして問題なのは卵ちゃんは酸性でもなくアルカリ性でもなく。pH7.2から7.4の、いわゆる「中性」でないと細胞に含まれているたんぱく質が変性してしまって(つまり細胞がおかしくなって)やがて死んでしまう。卵ちゃんも精子くんも生きていくためにはこの「pH調整」というのが最低限必要な条件です。市販されている培養液は、冷蔵庫に保存してあるので、、、。培養器で温めつつ、二酸化炭素によって(酸素と窒素も含まれていますが)pHを整えます。各種市販されている会社からは培養液は少なくとも3から4時間、小さな量でも2時間は培養器に入れてください、と説明、指示しています。ところが、うちのボス。何を勘違いしているのか、そういう注意を一切聞かない。確かに培養液は培養器に入れれば30分程度で温度が37℃に保たれるようになります。ボスは、、、、、。その「温度」しか気にしない。培養液は普段、空気上に触れているとアルカリ性に傾いています。だから、、、、。早い段階で卵ちゃんを培養液に入れてしまうと、卵はアルカリ性のところにポチャンと入れられてしまう事に!!!!しかもそれをしごく当然だ、というように何も知らない助手たちに教えたりする。「培養液なんて30分も置いておけばよいんだよ」と。いいえ、ボス、全く違います。pHは30分では全く中性にならないことは、培養液の会社だけでなくて、私たち自身も実験して実測値を出しているのです。少なくとも2時間はおいておかなければ中性にはならないし、出来れば3時間ぐらいおかないと、安定しません。頼むから、間違ったことを指導しないでほしい。自分が面倒くさいからって、そういうのを私たちに押し付けるばかりでなく、患者様の貴重な、本当に貴重な卵を死に向かわせるようなことはしないでほしい。私が目を離したすきに、、、、。せっかく事前に用意して温度とpHが整った培養液を捨て、、、、。あろうことか培養器にいれたばかりの培養液に頑張って育った卵ちゃんを入れて、胚移植に使ってしまいました。あぁ、、、。だからあのタイミングで胚移植はしないでほしかった。その患者さんが妊娠すれば幸いよかったね、となるけれど。。。もし仮に妊娠しなければ、ボスが最後の最後にとんでもないことをした、ってことになる。どうして誤った知識を改善しようとしないのだろう。実験してわかりきっていることなのに。どうか、あのボスを本当に止めてやってください。私たちが精魂込めて育てた患者様の大事な大事な卵ちゃんを、ボスはあっという間にダメにするんです。
2011.08.01
コメント(2)
昨日の私の日記の中で、胚培養士のお仕事とはどういうものかわかない、というお声をいただいたので、ここであらためて「胚培養士」のお仕事について書いておこうと思います。胚培養士とは。。。正確な資格の名前は「生殖補助医療胚培養士」英語ではembryologist(エンブリオロジスト)。資格の要綱から抜粋しますと、胚培養士の業務は、「生殖補助医療を目的として、医師の指導の下に体外で配偶子及び胚を扱う業務に従事する。」と、あります。また、生殖補助医療胚培養士(embryologist)は、生殖医療の進歩に応じ、必要かつ適切な知識、錬磨された技能、高い倫理観と品位を備えた生殖補助医療胚培養士の認定並びに生殖補助医療の領域における胚培養士の技術の向上と発展を促すことを目的として、この資格制度は作られています。と、あります。(日本哺乳動物卵子学会の要綱より一部抜粋)具体的には。不妊治療の領域において。。。卵子および精子の調整と培養、管理。卵子と精子の授精を施す、凍結保存、それを溶かす意味の融解し培養する事が主なお仕事です。私たちの技術は、精子の検査や、運動良好精子の回収を行ったり、採卵の際に検卵といって、卵子を探し、培養を行う、顕微授精や体外受精のための媒精を行う、培養器と培養液により受精卵の培養を行う、胚移植と言って、受精卵を患者様の子宮内に戻す時に胚をカテーテルに挿入する、受精卵や精子を凍結保存、融解そして培養を行う・・・というのが具体的な操作。操作を行う場所の管理および培養器の管理なども行い、学会への報告および患者様への説明やカウンセリングも行ったりします。学会や研究会への参加による日々の勉強も義務付けられていますし、学会発表なども私たちの仕事の一つです。このためには、、、、、。幅広い知識と倫理観、医師や医療スタッフとのコミュニケーションスキルも求められます。なーんて・・・沢山色々書くと、超こ難しいお仕事に思えちゃうかもしれませんが。。。。私たちは、卵が受精し、無事に細胞分裂が進み、患者様にお戻し出来て、妊娠、出産に至る。新しい家族が患者様に増える。これらが本当に幸せで、患者様のHAPPYが私たちのHAPPYでもあるんです。幸せにつながるお仕事だから、とても幸せなお仕事だと思っています。まだまだ発展途上のお仕事で、大変な時がないわけじゃないけれど。胚培養士の一人一人が、患者様のために誠心誠意を尽くして仕事に臨んでいる、そんなとても前向きなお仕事が、私は大好きです
2011.07.31
コメント(2)
今日はちょっぴり更新が遅くなってしまいました(汗)ボスとお話をする機会は、たとえボスが培養室に気分的にしか居ないにしてもそれなりにあって。そんな中、これから胚培養士の資格試験を受けるAちゃんとKちゃんとで試験対策的な話をしました。不妊治療の世界にも、それはそれは沢山の専門用語があります。私なんてずっとこの世界にいるから、どれが専門用語か、一般的に知られている用語か混同してしまう事もしばしばですが(苦笑)でもこの不妊治療の用語、もとはほとんどが外国の言葉。医学用語はラテン語、ドイツ語と英語、日本語がミックスしていますが、不妊治療も同じようにゴチャゴチャになっています。で、日本語の訳も試行錯誤した形跡があり・・・胚培養士の口頭試問で私の後輩の一人が受けた質問が「胞胚と胚盤胞の違いは?」というものでした。英語にするとどちらも「blastocyst」。動物でもヒトでもどちらも使います。胚盤胞が一般的ですけどね。私は結局は同じなんじゃないかって思ったんだけど、ボスは「胚盤胞」は内細胞塊がはっきりわかるものからで、胞胚は卵の中に「腔」が出来ているもの、いわゆる初期段階の胚盤胞からあてはまるのでは、と言っていました。そうかなぁ・・・・?どうだろう・・・・?英語訳がどちらも同じなら、同じっぽいけどなぁ。。。。で、さらに話題が進んでタイトルの「受精と授精」。これって、私が新人教育の時に最初に言うらしいです(本人の自覚なし・爆)医師でも間違えちゃう人、いるんですよねー。でも違いはあります。なんと、英語にすると違うのです。受精:fertilization授精:insemination受精は、精子と卵子が結合して一つの細胞となる、なったこと。受精卵は受精した卵ちゃんすべてを指し示します。受精する、と動詞としても使うけど、現象でもありますよね。授精は、手偏の「授ける」という感じを用いていることがポイント。精子を卵ちゃんのそばに人為的においてやる、届けてやる、受精の手助けをする、そういう意味があります。だから、精子を卵ちゃんにより近い子宮に入れてあげることを「人工授精(AIH)」と言うのだし、顕微鏡のもとで精子1個を卵に入れてあげることを「顕微授精」と言うのです。まぁ、、、、。英単語が違うのだから、当然意味が違うわけです。他にもいろいろある。。。。ような、、、、。どうだったかなぁ。。。。。とにかく不妊治療の専門用語は山ほどあります。胚培養士は知っていて当然の用語ばかりですけれど、、、。患者様に説明するときにも私は良く「受精」と「授精」の違いを昔は話していましたねー。意味を考えれば、漢字を間違えることはないはずなんです。まぁ、今やPCや携帯の時代なんで、自分がちゃんと「選べるか」なんですけどねー。というわけで、今日はそんな豆知識コーナーでしたm(_._)m
2011.07.29
コメント(0)
今朝も、、、早起き合戦にやや参戦。しかも大敗北。ボスは例によって勝手に朝早く来て、勝手に受精確認をし、満足げにひとりで中途半端にクリーンベンチを片づけていました。そう。私たち胚培養士にとっても、医師にとっても無論、患者様にとっても一番重要な「受精をしたか確認すること」を、ボスは勝手に一人でやってしまう。卵を頻繁に外に出すことは、温度やpHの管理からしてもご法度。安易に観察はできないので、勝手にでも観察されてしまうと、あとはそれを信じるしかない。だから私たちは間に合わなければ卵を朝拝むことを許されません。今朝はKちゃんが体外受精を担当したので、早朝手当も出ないのに、頑張って朝早くに出勤しました。私とほぼ同じような時間に。それなのに、終わっていた。というか私より早く来たDr.も間に合わなかった。どうせ間に合わないのなら、ちゃんと4時とか5時とかに見てくれたらよいのに。中途半端に皆がギリギリ間に合うか間に合わないかという時間に来て勝ち誇っている。そんな話を聞いたKちゃんのご両親は憤慨。そんな上司は、上司としてなっていない!指導することもせず、下に任せることもしなければ、誰もついていかないし、誰も慕わない。現実問題として、誰もついていっている医師はいない。皆辞めていくし、辞めたら他人顔。そう、ボスはそういう人なんです、昔から。評価は低い。外面はよいので、知らない人からの評価は良いけれど。だからこの病院に修行に来るDr.は後を絶たないけど。でも結局来てみれば、ふたを開けてみればボスの評価は激下がりになる。指導しないで自分の趣味で卵を操作しようとするボス。他人に笑われているのに、全く気にしないボス。正直いないほうがマシです。私はあのボスから学ぶことなど一つもないのだから。学会とか研究会で勉強する方がよっぽど自分の糧になる。ただの文句や愚痴ではなくて、周囲の評価から考えても、ボスの行動言動はおかしいのです。早く辞めてほしい。ただ、それだけです。
2011.07.27
コメント(0)
先週だったか、ちょっと前に書かせていただいた、「マカ」について今日は書こうと思います。マカ。。。。不妊治療を受けている患者さんの中では、広く昔から愛用されているサプリですよね。でも、、、、。患者さんたちはご存じなんでしょうか?私たちが所属するような、日本産科婦人科学会や日本生殖医学会、日本受精着床学会といった不妊治療に関連する各学会における発表で・・・「マカ」って耳にしたことはありません。他の漢方もしくは葉酸、DHEAなどのサプリメントは研究され報告されていますが。だから。昔から「マカ」って飲む人が多いけど、なんでだろう?誰が何のために飲んでいるんだろう、と疑問に思っていました。きっと民間療法の走りなんだろう、と思っていました。そして先日の漢方のセミナーで。「マカ」についてちょっと触れてくださいました。「マカ」を飲まれている皆さんは、色々わかって飲んでいらっしゃるのかなってちょっと疑問に思って。それでどうしてもブログに書きたくなりました。先日の「漢方」についての私のブログと同様にお伝えしたくなった。「マカ」は補助のサプリメントです。何かを「治す」とか「効く」ってタイプではない。とても「温性」の強いサプリメント。だから、陰虚タイプの方は使わないほうがよい。陰虚タイプとは、「ほてりやすい」とか「喉が渇きやすい」とか。そういう方は使わないほうがよいのだそうです。ますます症状が悪化する可能性があるから。先日の漢方の講座でも教わったように、、、温めるタイプのものは、高温期にはよいのだけど低温期には不向き。実際問題、私はマカを飲んだことがないし、注文したことはない。マカのオンラインショップとか見ても詳細が分からないし、、、。だから、こんな人には向いていません、とか書いてあるのかは正直知りません。でも、何となく、何となくですよ。猫も杓子も「マカ」を飲んでいる気がしてならないので。。。。。学会でも報告のないサプリを推奨して飲むのってどうなんだろう、って思って。。。あ、もちろん。「なんか効いた」とか「なんか調子よくなった」とかいう方には向いているのだと思います。漢方と同じで、効く人効かない人はいると思うので。西洋医学ばかり信じるわけじゃないけれど、私だってサプリメントは飲んでいるけれど、、、。なんだか昔から気になる「マカ」について教わることができたので報告してみましたm(_._)m皆様のご参考になれば。。。
2011.07.26
コメント(1)
今日も始まりました一週間。今朝は朝から電車が一部止まっていたりして、波乱の一週間の幕開けの予感。。。でも、結局いつもの時間に出勤出来て奇跡を感じつつ★なんだかとても眠い一日でした。。。。。皆さんは、そんな一日はありませんか・・・?さて。今日の出来事。今朝も私の卵探しの操作が終わってボスにバトンタッチした後。ま、必要ないのですが、どうしてもボスが卵を仕分けしたがるのでそうしているのですがね、、、。いつも私が卵さん達の観察、お世話をする時は最低限の明かりで卵に優しく操作しているわけですが。今日も私が割と暗い明かりで卵を探していたので、ボスは例によって顕微鏡の明かりを明る~くしました。あぁ眩しい、まただよ、チッって私が後で見ているタイミングで。ところが。ところがですよ、誰も気づかなかったようですが、私はボスの独り言を聞きました。「眩しすぎるなぁ。。。明かりを下げるか」!!!!!!えっ?!ボス、何ですと?!?!?・・・って思っている瞬間に、顕微鏡の明かりを下げたボス。少しだけ卵に優しくなったボス。私は感動のあまり涙が出そうになりました(ウソ)。嬉しくなって、あとから皆に報告しちゃったのは事実☆そしたら、Kちゃん。先生、ついに「白内障」になったんじゃないですかねー???ええええええー????白内障になると眩しくなるの?ますます見えなくなって明るくしそうだけど、、、、。とにもかくにも、ちょっとした事件が起こった訳です。奇跡です。夏なのに雪が降ったらボスのせいです、ごめんなさい(爆)今後もどうか、卵に優しいボスになってください。胚培養士一同、切なる願いです。。。(>
2011.07.25
コメント(0)
昨日お話させていただいたとても難しいタイプの患者様の顕微授精・・・なかなかやはり難しいようですが、何個かは正常受精しました。このまま、うまく進んでくれるとよいのですが。。。担当医のDr.曰く、私たちが施しているART(生殖補助医療)の面だけではなくてあらゆるところに原因が隠れていると思うから、私たちは考え付く限りの善処を尽くしましょう、というご意見でした。こういう素敵なDr.も、うちの病院にだっているのです。でも、どうしても。。。ボスは完全に卵を優先させないのでイライラしてしまいます。そんなに明るくしなくても卵は見える。そんなにじっくり時間をかけなくても十分結果はわかる。興味本位だけでそんなに卵を外操作しないで欲しい。前の研究会で学んだ知識はまったく生かされていません。昨日はほかの患者さんの卵を扱う段階で、クリーンベンチにボスの手垢がべっちょりついていたので、、、。Kちゃんは「ひぃーーーーー」って思いながら本当は途中で拭きたかったけど、最後に涙ながらにきれいに掃除してくれました。そんな我々の行為をボスは何も言わないけど「うるさいなー」と思っているそぶりですし。今日はその難しい患者さんの卵をじーーーーーーーーっくり観察していて、ボス的にはとてもご満悦。私的にはとてもヒヤヒヤ。だって、卵はまぶしいもん。培養液が冷えちゃって、卵は寒がっちゃうよ。(正確には卵の培養液のpH、質が変わったりします)素敵なDr.達とがっかりなボス。。。うちの病院はそんなメンバーで構成されておりますm(_._)m
2011.07.21
コメント(0)
世間の皆様の大多数が三連休の中日と思われる今日、私は休日出勤でしたー。どうしても患者様の状態から言って、今日しか採卵するタイミングがなくて、それで今日になった訳です。そのほか、今日は受精卵を凍結するお仕事もあったりして、驚くほど、下手したら平日以上に忙しかった☆休日出勤としては、かなりやりがいがありました(テヘ)顕微授精が終わった時点で帰ってしまいましたけどでも、うちのボスは休日出勤時はまるで遠足仕様。例によって「清潔」とかを気にしないボスは、遠足に行くかのような格好に、白衣を羽織っただけ。・・・。それで手も洗わないんですからね、先日「卵が好きで遊びでやっている」とシレッと言っただけあってもう、はっきり言って見てられません。そして、案の定。ボスはいつものごとく、受精卵の凍結保存の最中に飽きてました☆いつも飽きちゃうんですよ、適当なので。患者様に広くお伝えしたいですね、飽きちゃったボスの胚操作。今日は7回に分けて凍結保存したのですけれど、もう2回目ぐらいには飽きていたそうです。でも、どうしても自分で最初はやりたがる。だから、私は無視しているのですけれど、、、。きっと飽きちゃって集中力無くなって、胚培養士だったらあり得ない出来事ですが、無菌操作も何もあったもんじゃない状態になっていて、、、。途中から私に代わりました。(私に代わるまではAちゃんがボスの補佐に入ってました。そう、ボスは補佐が必要なんです。ばかばかしいですけど、補佐。ダブルチェックするために必要なのではなくて、サポートをさせます)えぇ、卵のためなら早々に代わってほしいものなんです。っていうか、最初から手を出してほしくないんですけれど。それはまだ譲れないご様子で(苦笑)もう笑うしかない状態でしたが、ボスは嬉々として帰っていきました。だから、今日はめちゃくちゃ忙しかった。まぁ、やりがいがあって良かった。相変わらずのボスにはほとほとあきれ返る休日出勤でした☆
2011.07.17
コメント(0)
今年の生殖医学系(不妊治療の領域)の学会は9月と10月と12月にありまして、東京、東京、横浜・・・・・と、首都圏に在住の私たちにとってはちょっぴりガッカリなのですが。(地方だと旅行気分を味わえるじゃないですか、地方開催の学会が唯一の旅行だったり)でね、横浜の学会のことをすっかり忘れていました、私。今年は発表する気満々で、色々策を練っていたのですが。あれ?締切?って思ったら、幸い締切が伸びたので、今必死になって統計を見直していま、、、、、、せん。えっと。統計を見直す前にデータの見直ししたら、これはーひどいー。以前も書かせていただきましたけれど、PC上のデータも、紙面上のデータも、カルテも、何もかもが合致しないことがある。それで、結局遅くまでかかってデータを見直して、今さっき漸く統計解析を見直せる段階になったところです。。。正直、疲れました。何せ、10年分ぐらいのデータです。しかも「抜け」だけならともかく、嘘が書いてある!融解胚移植をしていないのにしていることになっていたり!なんかもう、色々ありすぎて、正直データを見直す気にもなれなくて、確かに日々の業務にだけ追われていましたが、本腰を入れて見直したら、まぁ大変なこと、大変なこと。なんでそんなに適当でいままで平気だったのか、本当に疑問です。ま、ボスの行いは疑問だらけなんで、別にねー、って感じですが。この統計でいろいろなところに申請したりして、いままでの適当さのまま色々学会発表とか論文投稿していたりして、本当にここに今まで居た人たちは、大丈夫なのかしら?!?!って、思っちゃう。とりあえず。データはちゃんと入力しましょう。間違いは人間には誰にだってあるものですが、ちゃんと見直しましょう。卵の確認と同様に、複数の人間で確認をすればよいことなのです。そうしないと、後世に迷惑がかかるんですよ。ほんとに、もう。・・・というわけで、今日は愚痴でした。あーぁ
2011.07.14
コメント(0)
今日は、ちょっと前に私が教わってきた「不妊症と漢方」について、とっても感銘を受けたので忘れないように書いておこうと思います。私が前にいた病院では漢方を熱心に勉強なさっているDr.が居て、産婦人科の中に「漢方外来」なんてのが開かれていました。今の病院では積極的に漢方を出しているかといえば、そうではないけれど、いくつかの漢方が処方されています。それから、近くに専門の漢方薬局があるようで、よく患者さまが自ら処方してもらい不妊症に効くといわれる漢方を飲んでいるようです。私は自分で勉強した限りと、教わって得た知識程度なのですが、漢方についてとってもわかりやすく考えてみるならば、自然の流れに逆らわない服薬を行う、これに尽きると思いました。たとえば、女性は生理が終わってから排卵に向けての「低温期」と、排卵してから妊娠に向けての「高温期」に大きく分けられますが、低温期には「身体を冷ます」漢方を飲んで、高温期には「身体を温める」漢方を飲む。漢方にはこの二種類にプラスして「温度は中間ぐらい」のものがあるようです。たとえば「温経湯」という漢方がありますが、これは「経」、つまり「ツボ」を「温める」薬なので、低温期が短い人には使わない方が良い、とか。こういう人は「潤う」漢方がオススメなんだそうです。「六味地黄丸」とかですって。潤う漢方は、長期に使ってよいけど、花粉症のときなんかに使う「小青龍湯」は逆に「乾かす」漢方なので、長期に使っちゃダメ、って言っていました。それから、生理前とかにイライラする人には、その時期だけに「加味逍遙散」が良いって言ってました。この時も、潤す漢方と併用するのがオススメ、とか。あと、ビックリしたのですがよく「当帰芍薬散」って飲まれている患者さんがいます。私の友人の胚培養士も冷えがあるので、よく飲んでいました。ところが。。。。漢方のプロから言わせると、当帰芍薬散って気休めのお薬なんだそうです。もちろん、飲んでいても害はないし、長期に使ってもよい。効果があるのは一割ぐらいのヒトらしいので、効く人には効くはずですが。。。漢方の先生から言わせると、まず「植物系」の漢方を服用してみる。ここに挙げた漢方は、皆、保険適応になっている処方できる漢方です。でも、難治性の不妊症の方、原因不明で何年も通っている方には「鹿のつの」などの「動物系」の漢方を処方するのだそう。これは効くけど、保険適応がない。したがって、とっても高い。一日に数百円するので、一か月でも最低15,000円はしちゃうとか。15,000円じゃ、きっと安い方なんでしょうねー(汗)年齢が上がるとさらにコストは上がるのだそうですよ。・・・というわけで、私が学んできたことをザックリと、本当にザックリとまとめてみました。私は胚培養士として プラス 自分のために 勉強してきました。以前居た病院では、自分の科で漢方を処方されてずっと飲んでいましたからねー。なんとなく、親しみ深い。だからお勉強したかったんです。皆さんに参考になるかどうかは、わからないけれど。。。
2011.07.12
コメント(0)
私たち胚培養士は医師と同様に数多の研究会や学会があって、明日も研究会に出席してきます明日の研究会はこちら。小さな研究会だけれど、その分、胚培養士としては面白味のあるものなんですよねー。まぁ、、、、。この「不妊治療」という業界はまだまだ発展途上。勉強するだけじゃだめで、フィードバックできなきゃ意味ないと思いますので、より実践的な小規模な研究会はためになりますm(_._)m問題は。。。。明日はボスも来るってことだなー。あー。せっかくの日曜なのにー(爆)
2011.07.09
コメント(0)
もーーーーーー!!!!!ほんっっっっとに、うちのボスは性格が悪いです今朝の採卵はちょっと遅めなので、今朝のさっきの出来事をつぶやいておきます今朝は一人の女医さん(例の早起き過ぎて具合が悪くなってしまった方)が間に合っただけで、Dr.二人と私は間に合いませんでしたそれで、今朝Dr.たちと話し合っていた結果。。。。。誰かDr.でも誰でも、ボスよりも早く来ている人がいると、ボスは対抗心を燃やしてか、とにかく早く来たがる。以前は8時ぐらいでも良かったのに、間に合わせようと7時半に来るDr.が居たら、それよりも早くボスが来るようになった。そうして、早起き合戦がスタートしたのです。逆に、誰も来ない雰囲気だとボスもゆっくりめに来る。Dr.達は周期的に異動するので、、、。そのシーズンに周っているDr.の性格にもよるのだけれど、、、私がここに来てからの2年弱の間にも、ここに来て一年ぐらいのDr.も共通の意見。あーーーーーーーーーー性格悪ーーーーーーーい!!!!!今度から早く来ていた女医さんも、ちょっとゆっくり目に来てみるそうです。そりゃあまぁ、身体壊しちゃダメですからねぇ。何のためにそうしているのか、ボスは本当によくわかりません。
2011.07.08
コメント(0)
胚培養士として、うちの病院の裏話だけではなくて、不妊全般について何か書くのであれば、「赤ちゃんが欲しい!」っていうテーマにしておいても良かったのかもしれませんねー。・・・って先ほど気付きました(爆)うちのDr.の一部はよく言えば「事なかれ主義」なのかもしれないのですが、患者様の思うように、比較的わがままにも答えてくれる節があります。でもそれって、患者様ご本人のためになっているのか、、、といえば、最終的にはなっていないのではないか、と思うことも。たとえば。採卵を45歳からスタートしてる患者様がいらっしゃいます。もちろん確率は低いことをお伝えしているはずです。でも、その方の採卵件数がひどい。25回も数えてしまいます。過去の私が携わっていない頃のデータをジックリ検討してみたのですが、正直、ひどい。大変申し訳ないけれど、過去のデータを生かせずに次の周期に臨んでいる感じです。受精しなくても変えなかったり、受精しても卵が分裂を止めちゃってもそれを何度も繰り返したり。御年齢的に、卵が異常を帯びている可能性はとても高いはずです。だから、むやみやたらと治療するのはおかしい。採卵は沢山しているけれど、胚移植にまで至ることは稀。でもなんで治療を中止しないんだろう。患者様が望むがままに治療するなんて、変です。きちんと状況を伝え、体外受精での治療は厳しい旨をきちんと話すべき。これは。。。。ガン患者さんが目の前にいるのに、本人や家族に「ガンだから治療を進めないと」と言うことが出来ない状況と同じ。そしてガンはどんどん進行してしまう。という風に。たまたま不妊治療は死に向かう病ではなくて、生命を授かるための治療。だから事件は起こらないけれど、告知をしないのはおかしいのです。それでも治療を続けたい、というのはわかります。50歳になっても治療を続けている方は確かにいらっしゃる。でも妊娠、そして出産に至る確率はとてもとても低いのです。そうであるならば、自然な妊娠ができるように治療を止めるとかも可能なはず。採卵するには莫大な治療費がかかるのです。25回で胚移植まで毎回進んでいないにしても、ざっと見積もって、1000万円近くかかっているのではないでしょうか。不妊治療のうち、体外受精の領域は自費なのでそれだけかかってしまいます。助成金ももらえるけれど、この治療費に比べたらごくわずか。確かに、諦めさせるというのは難しい話ではあると思います。現に、こちら側だって、それを伝えるのはとても悲しいし難しいことだけれど、その後のそのご夫婦の人生を考えてみたら、最終的に子供を授からないのだとしたら、もっと早い段階で二人の人生を楽しむように進めていくのも医師の力。私も今まで何人もの方々がリタイヤされている現場を見ています。それを伝える医師も相当悩んで相当辛い思いで伝えているのです。でも、その辛さが嫌だからって、面倒だからって、患者様の言いなりになって、ずっと高額な治療費をもらいつつ治療を続ける、この姿勢はうちではボスがはじめたようですが、正直言って、私は無責任だと思っています。賛否両論あるとは思いますが、医師の役目って本当に重要なんだと思います。きちんと長時間にわたって、何日でも何週でも良いから話を続けて、それで患者様の将来を考えてあげるのも医師の仕事のはずです。どうしても私はボスの方針には同意できません。本当に無責任。どうか、コストが取れるから、治療は続けたいだけ続けさせる、、、なんて考えをボスが持っていませんように。
2011.07.07
コメント(0)
私たちの病院では、採卵をする際に卵を探す「検卵」という作業は我々胚培養士が行いますが、その後に、なぜかボスが介入します。私がここに来るまでは確かに「胚培養士助手」しか居なくて、まだ胚培養士の資格を取る前の未熟な子が、言われるがまま、疑問も持っているのか持っていないのかわからない状態でお手伝いしていただけなので、検卵にボスが介入するのは何となくわかりますが、、、。・・・・・あ、ちなみに、「胚培養士」という職務は実務経験が必要になります。最低一年間。したがって、「胚培養士」の資格を得る前にも、卵や精子の操作をすることになります。もちろん、胚培養士の資格取得者もしくは医師の管理下で、ですけれど。・・・・・私が検卵したのを再チェックするためにボスが入るわけではありません。ボスは、自分の研究欲の解消のために、もちろん患者様から研究の同意は得られていますけれども、でも、びっくりするような方法で、卵子を仕分けます。以前からも少し書いていたけれど。卵子の仕分けは、その成熟の度合いによって分ける施設が多いと思います。私も今まで居た病院や数々のお手伝いしてきた病院で、卵子の成熟度をザックリと見て行いました。その成熟度から今後を予測したり、受精するまでの工程をオーダーメードで考えたりするためです。マニュアルはあっても、患者様一人ひとりによって状態は違うから、結局はその都度臨機応変に調整方法などを変えていくのが私たちのお仕事の一つ。そのために、ザックリと分けるのですが、どうしてザックリと分けるかというと、卵に害を及ぼさないため。再三書いておりますが、受精した卵子に太陽光を短時間でも照射すると細胞分裂が阻害されることが報告されていますし、蛍光灯には卵に毒性がある紫外線が含まれています。(屋内でも日焼け対策が必要な所以ですね)だーかーらー。光は充ててほしくない。外に出しっぱにして欲しくない。やってもよいけど、チャチャっと終わらせて欲しい。卵を仕分けるために、ジックリ顕微鏡で観察すると、、、。1)まず、光にとっても長い時間照射することになる(光は毒)2)外に出しているので温度が下がってしまう、と卵は代謝を悪くしてしまう。下手すると死んでしまう。3)外に出していると培養液のpH(酸性とかアルカリ性とかってやつ)がどんどん変化してしまう。これでもやっぱり下手すると卵は死んじゃう。わかっているはずなのに、論文に書いてある報告を勝手に捻じ曲げ、もうこの業界では当たり前な「やってはイケナイこと」なのに、胚を長いこと外に出して、目がつぶれる程の強い光にさらし、じーーーーっくり、ゆーーーーっくり卵を仕分けし観察するボス。しかも卵の状態を見るために、周囲についている細胞をはがしてしまうから、4)多くの精子や物理的なことから守る卵の周囲の細胞を取り去ってしまうため、精子が何匹も卵に入る可能性がある(多精子受精という異常受精を引き起こす)5)物理的に守っているはずの細胞を切る操作のミスで、卵を傷つけてしまうことがある(いままで何回か卵を壊されました。卵は死んでしまいます)・・・という害が考えられるわけです。それで当初私がここに就任した時にこれらを話してみたけれど、一言。「二十年以上(三十年かな?)この方法でやっているから良いんだ」「卵なんてそれぐらい適当に扱っても大丈夫なんだ」というあり得ないお答えで、、、、、。真剣に胚培養士の仕事に取り組んできた私はビックリして返す言葉もなく。「気に入らないなら辞めてもらって良いんだよ」「ほかの施設で君の好きなようにやればよいじゃないか」と、まるで私が悪いかのような言い方をされてしまったので。今は見ていられないボスの操作のために、検卵後にボスに席を譲っています。泣く泣く。助手であるKちゃんやAちゃんにジッとチェックをいれられながら。採卵の後に、そんなひどいことをする施設はここが初めてです。私だって、ボスほどじゃないけど、結構なキャリアを積んでいるんですよ。つまり、いろいろな施設の、いろいろなやり方を見てきています。卵を第一に、最優先に考えないで、自分の私利私欲のためだけに扱う施設なんて、あってはいけないと思います。だから私は、まずはブログで訴えているんです。そして少しずつ、うちに通ってくださる患者様のために小さいことから変えていき、よくなる努力をしています。
2011.07.06
コメント(0)
そろそろ暑さが増してきて、夏休みの計画をたてている方も多いと思います。うちの病院では、病院自体が夏休みが無いので、各自各部署毎に夏休みを重ならないように申請して取ります。一応、上からは『年休と週末を合わせ連続して9日間取るように』って言われてますが…昨年も私は2日しかまともに取得できず…単発で休もうとしたら診療が入って休めず…午後半休するのが精一杯でした○| ̄|_...つまり、旅行とか、行っちゃったもん勝ち。だから今年は先手を打ちました。『夏休み、この3日間ください!』そして『顕微授精入れないでくださいっ!!』っと。そしたら、ですよ、そしたら。ボス『そっかぁ、体外受精はKちゃんやAちゃんでも出来るよな、なんなら僕がやっても良いけど』私『(はっきり言って迷惑なので)ハイ、彼女たちに任せて大丈夫です。今も彼女達がやってます』ボス『顕微(授精)はどうかなぁ~、僕がやれなくもないけど、随分やってないからな~』↑私はボスが顕微授精出来ないのを知っています。前にいた病院で『顕微授精が出来ないから』という理由でボスから紹介されてきた患者様が居ましたから。…ってなわけで、私が休みの時は顕微授精は休みにしましょう、と、私が断固訴え、そうしてもらいましたが、その時のボスのセリフ…ボス『そうだなぁ、まぁ、顕微をやっても良いけど、随分やってないしなぁ。そう言うのは若い人達に任せた方が良いな…』!!!!私たち胚培養士は、そんな『気分的に』仕事してませんから!!!出来ないなら出来ないと素直に認め、すべての『ナンチャッテ胚培養士ごっこ』から手を引くべきです!!!!!大体、顕微鏡使って、顕微授精用の針を折っても知らん顔とか、顕微授精のマニピュレーターのメンテナンスの仕方もわかってないのに、勝手に触ったりしないで欲しいんです。患者さまが知ったら、ドン引くどころの騒ぎじゃないですよ。平気でボスが卵を壊したり、ダメにしているの、皆見てきているんですから。我々胚培養士はそんな無責任な業務じゃないです。ちゃんと責任もって、しっかり仕事に取り組んでいるのです。そもそも手洗いもしないし、卵をガンガン光にあてたりして、はっきりいって新人にも疑問をもたれるほど、あなたの行いは常識的に外れているのです。つべこべ言わず、プライドなんて関係ないから、患者様の事を少しでも考えるなら、すべての胚培養士業務から手を引いてください。周囲一同の切なる願いですm(_ _)mそしてこれが、私が夏休みをウカウカ取れない現状理由なのでした。。。
2011.07.05
コメント(0)
今週もめでたくはじまりました?!今日は個人的には色々あったのですが、仕事的にはまぁまぁな一日でした(どんなだ・・・ヲイ)先日、胚培養士の後輩が読んでいた本がありました。それが、、、。患者様向けに書かれているようなのですが、なかなか奥が深い。結構難しい。真剣に読んでいると、結構プロ級なことが書いてある。。。。だけど、患者様向けの本なのでお値段が安いんですあ、医学書って高いんですよ。生物学の本も。ま、いわゆる専門書ってやつですよね。それって高いんです。需要と供給の問題だと学生のころから諦めてますが(爆)この内容でこのボリュームだったら専門書なら5倍はお値段するかなーって本だったので。うちのKちゃん、Aちゃん、若い先生たちにオススメしました。そしたら、、、。ちらっと見ただけで、皆が買いに行くと言い出して一人は楽天で。一人は帰りに本屋で買っていったようです。。。ボスが一部書いた本とか、結構ある割には人気がない。。。(爆)難しいっていうか、偏っててあまり即戦力にならないっていうか、、、。ってなわけで。私は今も読んでいるこの本ですが、もし気になったらぜひ。あ、でも。患者さまには難しいかもです。絵も少なめだし。プロわざっぽいし。不妊治療・体外受精のすすめ著者:成田収価格:2,520円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見るたまには、こんな日記も書いてみました
2011.07.04
コメント(0)
今日も朝からストレスフルな一週間の始まりでした。今朝は一番に培養室に来れたのですが、電気をつけてびっくりクリーンベンチに土日に使ったものがそのまま置いてある!クリーンベンチ以外もいろいろなものが散乱!!精子を調整するラボの方も毎週色んなことになってますが、今週は電源が入ったままの装置とかぐらいでした。そんな月曜の朝は、まずは掃除から。もうイライラしながらガンガン片づけて今日の臨床の準備を並行して行いながら、卵の観察がまだであることを確認しつつ無言で、ただひたすらお片付け。例によって今日も手を洗わず、アルコールもほとんど使わず操作をするボス。使ったら片づけ掃除し、嫌がらせのごとく綺麗にしているのに気付かないボス。そんなにイライラするなら、土日にも来ればよいと思いますよね?でもね、、、ボスが自ら来なくていい、俺がやる的な事を言うんですよ。私には、、、「来るな」というようにも聞こえて。。。ま、休めるのならラッキーという思いもありつつ「ではお願いします」とお任せしているんですがね。だから、月曜の朝にイライラするのは自業自得かも。。。・・・というわけで。今週も始まりました。今日も途中で面倒くさくなった操作を私に託しました、ボスは。それなら最初から全部任せてくれー。いい年して、なんであそこまで「やりたがり」なんだろう。ただの、本当にただの迷惑です。患者様のためなら休みがなくてもしょうがないのが胚培養士なんです。そこんとこ、本当にボスはわかっていない。。。あ、そうか。ボスは胚培養士では無かった★真似しているだけだった☆☆大迷惑~☆★☆
2011.06.13
コメント(0)
ボスは。業者さんの間でも大変有名なほどに、培養液に変な、妙な、おかしなこだわりを持ってます。ある学会で私がこの病院に転職場が決まったことを培養液のメーカーさんに話したところ大丈夫なのかと心配されました。ボスは培養に関して新しい知見を得る気が昔から無いらしく様々なメーカーさん、業者さんがアプローチしても電話ガチャ切りしたり運良く(!?)採用されたとしてもメーカーの思うような使い方はしません。新しい情報もすべてシャットアウト★自己流に改良して優れてるならまだしも…単純に安全を無視した期限切れ製品を使わせたり目的外使用で研究用試薬を臨床応用したり。使い方もやり方も間違いだらけ。メーカー、業者さんの話には全く耳を貸さないそうです。それを聞いて以来…不妊治療業界は日進月歩、新しいこともどんどん出てくるので、新しい知見については、常に貪欲に知識を得なければならないのが胚培養士。ボスの下でシャットアウトされてはたまらないのと、以前からどこの施設でも、私たちぐらいのキャリアがある胚培養士なら直接メーカー、業者さんと話すのが常だったので…私に直接連絡してください、とあちこちに言って回っていました。培養液は…幸いにも独自で開発したものではなく私が以前から愛用していたメーカーのものを採用していました。ここのが一番受精率が高いから、私は贔屓にしています。でも…でもでも…ボスは使い方がめちゃくちゃ。本来、細胞分裂に適した培養液を受精に用いたり、細胞分裂が進んで胚盤胞と呼ばれる進んだ時期に用いる培養液も買ってあるのに違う培養液を用いたり。。。初めて聞いたときに、わけがわからなくて、非常識過ぎて・・・何をおっしゃっているのか、さっぱりわからなかった私。コスト削減のためだけだったりするのはともかくとして。本来通りに、受精用、細胞分裂用、胚盤胞用という三種類の培養液をちゃんと購入しているのに、、、なぜ、それをその通りに使わないのかがさっぱり理解できない。「そんなの適当で良いんだよ」なんて言われても、、、。まったくエビデンスもなければ、科学的根拠も見いだせません。それが、それがそれがボスのこだわりなのです。変なの
2011.06.09
コメント(0)
とても忙しいお仕事が続き・・・それでも皆で協力してお仕事に励んだ結果。ボスにとっては「気に入らない」タイミング・・・でも。卵さん達にとってはとても正しい時間、正しいお作法で精子さん達にご面会させてあげたのですが、、、。私も新人さんも見てしまった。ボスのムッとした態度。そう。ボスはたとえ自分が時代錯誤で間違っていたとしても一切それを認めない。自分が正しい、適当でも良いんだと豪語するようなタイプ。こちらが気を回して正しいタイミングで操作しても一切それを認めない。再三申すようですが。。。ボス、あなたのやっていることは間違っているのです。そのタイミングでは何もかもがズレているのです。もはや教科書にも載っているようなレベルのことすら守れない、従えないボス。それでも自分が正しいと言うのであれば、それなりの結果を示すべき。結果、出てないじゃないですか。過去、酷い事になっているじゃないですか。「あの病院にはかからない方が良い」とか「あの先生じゃね、、、駄目だよね、、、」とかそういう噂が普通に流れている現実をなぜ見ないのでしょうか?まさか、知らないとは言わせませんよ。私の耳にはどれだけ入ってきていることか。自分のやって欲しい通りに完全にさせたいのなら、始終培養室に居ればよいじゃないですか。結局私に任せているのだから、私が正しい事をし、それなりに成績に現れている現実を見てもよいはずです。そんな不機嫌になっている場合じゃないでしょう。ばかばかしいですね、大人気ないというか。正しいことは正しい。あなたは間違っている。ただ、それだけのことなんですよね。
2011.05.25
コメント(0)
チョウバエ・・・皆さんはご存知でしょうか?便所バエとか言ったりする、小さな小さなハエのことです。それ自体はとても小さく害は少ないようですが、不潔なところで発生するはずなので、やはり清潔ではないですよね・・・。大きさは1mm~4mm程度のものです。下の写真のハエがそれ。大発生チョウバエをやっつけろ著者:大滝浩太郎楽天ブックスで詳細を見るそれでですね。なぜか。なぜかなぜか、なんですが、この季節、清潔であるはずの培養室にチョウバエが時々侵入するのです。うちの培養室は完全別室ではないので、確かに外気がどこからか入ってくることもあるでしょう。排気口もありますしね。でもなんですが。隣の小ラボ、つまり検査室では見かけないのです。開放扉一枚でつながっているんですけどね。そしてあろうことか、ヘパフィルター付きのエアコンのプレフィルター、つまり清浄な空気を出すために、部屋の空気を吸い込むところについているフィルターにも時折ハエが付いて亡くなっていたりするのです。この季節に。思えば。。。培養室の片隅に悪臭がすることがしばしば。私が来るまでは一度も掃除したことが無いらしいクリーンベンチの下とか、、、あちこちさり気に掃除していることに、インキュベーター周りがとても綺麗になっていることに、全く気づかないボス。チョウバエの出現は相当昔からだったらしく、ハエが出ちゃうんだよね~・・・と呑気な事を言われ、私は気を失いそうになりましたが。。。悪臭源を絶ち、培養室を綺麗にし、ハエの発生などあり得ない状態にしたにもかかわらず、どこからか、プ~~~ンと飛んでくるチョウバエ。しかも大抵物凄く弱っていて、あっという間にやっつけられる。数はそんなに多くありません。とは言っても、今朝「3匹やっつけたよー」と某Dr.から言われた矢先、私は朝の培養室の管理と清掃時に5匹はやっつけましたし、、、。その後もしばしば少ないながらも見つけられてしまうチョウバエ。なんで、なんでこんなに不潔でも良いと思っているんだろう。やっぱり、手すら洗わないボスだから、ハエぐらい気にしないのかしら???ここ、、、。培養室なのに。清潔な部屋のはずなのに。。。なんだかとっても悲しくなってきます。今日は皆で発生源をさがしたけれど、やっぱりわからなかった。排気口かなぁ。どこから侵入してくるんだろう。。。
2011.05.24
コメント(0)
こんなことがあっていいのか、という出来事がまたありました。胚移植。。。体外での受精のために採卵し、受精させ、培養して細胞分裂を少し進めて患者様の子宮にその胚(受精卵)を戻すこと。あろうことか、ボスがまたやりやがりましたその患者様の胚移植はちょっと難しくて、胚移植の前日をも含め、担当医が何度か練習させていただいていました。その上で、たぶん大丈夫だからと、コツは掴んだからと通常通りの胚移植を行うことになったのですが。何回かトライしたけれど、子宮の中に胚移植のカテーテルが入っていかない。でも、担当医がやっているときは丁寧だったし、胚移植用のカテーテルをジッと見ていた私ですが、胚が動くことも無く、極々少量の培養液も動いていなかった。(あ、この極々少量の培養液とともに胚をカテーテルに詰めるのは胚培養士のお仕事です)ところがー。入らないからって、ボスがしゃしゃり出てきた!しかもグチャグチャに操作しているし、ピンってカテーテルの先端を医療器具にあてちゃうし、もう、患者様はもちろん辛くてかわいそうでしたが、こちらとしても見てられない面持ちになりました。そしてやってしまったじっと見ていた私ですが、その瞬間を見ました。そのまま操作を雑にしていると、卵がどこかに落ちてしまう。もちろん目に見える大きさじゃないから正確にはわからないけれど、目安となる培養液を入れているので、その培養液の動きでわかっちゃう。本来なら、子宮の一番良いところに胚をそっと置いてくるのが胚移植なのに、ガーーーーーッと。操作をしている間に、培養液が動いてしまった。つまり、あらぬところに卵が落ちたってこと。そのシーンはうちの新人ちゃんも目撃していたらしく、胚移植が終わった後にコッソリ私に「あそこでピンってカテーテル当てて卵飛ばしませんでしたか?」って言ってきた。そう、その可能性は大きい。そしてあらぬところに「出ちゃった」と思われます。胚移植後に血だらけになったカテーテルを確認しようにも、本来、子宮に最小量の動きで置いてくるための培養液だけでなくて、カテーテル内の動きを確認するための培養液すべてを、つまり本当は入れちゃったらとんでもない量で卵ちゃんがちゃんとした位置に置いてこれたとしても、流れ出ちゃうような多い量の培養液を、使われてしまっていた。カテーテル内に胚が残っていることはありえない状況下だったから、私の確認はスムーズに終えたけれど、、、。なんで出来ないのに、手を出すんだろう。なんで適当にやってしまうんだろう。やり直して、他のカテーテルを用いることだってできるのに。なぜ強引なことをするんだろう。。。本当にボスのやり方は患者さまに失礼極まりなくて、申し訳なさ過ぎて、どうしてあげたらよいか、わからなくなってくる。一つ言えることは、ボスに診察してもらわないこと。ボスには診療を投げないこと。そうやって守るしかないのかもしれない。こんなお仕事で、よいのだろうか。。。
2011.05.23
コメント(0)
今日も面白い出来事がありました。なんかね、培養室の一角が臭いんですよ。何て言うか、お風呂にずっと入っていない方のような悪臭というか。ま、私が悪臭に敏感な鼻を持っているからかもしれないんですが、何処かが「臭い」と思って、他人に嗅いでもらうとやっぱり「臭い」らしいのでね・・・で、清潔であるはずの培養室が臭いわけないんですよ。そういう体臭とかその類の臭いはないはず。いくら手を洗わないボスだって、お風呂に入っていない臭いまではしないし、ボスの手で触った後は、確かに脂ギッシュですけれど、そういう臭いとは違うような。それでですね。その「一角」にあるもの。まずはボスのマウスピースです。以前ちょっと書かせていただいたように、床に落としても、何があっても新しく代えようとしないあの、黒々としたカビの生えちゃったまんまのマウスピース。もちろん、マウスピースですから、口をつけるものですよー(汗)でね。どうもそのマウスピースが臭い。臭いと思う。いや絶対にそうだ。たぶん何年か十何年か何十年かは知りませんが、そのマウスピースは口を付ける所も含めて洗ったことも何もない感じです。で、臭いのはこれじゃないかって今日話してたんですよ。そしたら、うちの新人ちゃんが「ハイターで洗いましょうか」と言ってきたのですボスのマウスピースはなぜか医療用フィルターが外されているので、呼気がそのまま入っていくタイプなんですけれど、それだけに、ちょっと特殊なんで新しいものとこっそり代えるわけにはいかず・・・カビだし、それは妙案!ってことで、新人ちゃんが今日一日かけてマウスピースを洗ってくれました。今日の早々にボスは居なくなっちゃったから、なんですけどねー。ハイターに漬けたら、気持ち悪い塊がポロポロ落ちるし何やらのカスが沢山、そして黒い部分が透明になり・・・かなーーーーり綺麗になりました。きっと臭いもなくなっている事でしょう。その後、水洗いし、アルコール消毒し、今週末は乾燥させて終わりです。ボスのマウスピースは気持ち悪くて皆、手袋を着けずに触ることはできません。そしてハイターで漬けおきするために使った空きペットボトルは。。。。新人ちゃんが「感染物と同じで良いですよね」とバイオハザードマークのある感染の恐れがあるゴミを捨てる場所に捨てていきました。そこまで汚いかなー(苦笑)あ。でも。そのマウスピースを漬け置き後に洗浄していた流しまで彼女は今日、掃除していたなー。関心関心。っていうか、ボスの不潔さに対する行動は彼女のほうが上回っているかもです(爆)以前、マウスピースの前に置いてあった、凍結検体を扱う軍手もネトっとしている気がして、新人ちゃんの提案で週に一度はお洗濯するようにしたのですが、、、。その軍手も開院以来、もしくはそれよりずっと前から洗ったことが無いとのことでした(他のDr.の話による)軍手とマウスピース。本来なら悪臭を放つはずのない物達ですが、どうやら悪臭を放っていた物達。しかも培養室の片隅で!!!!!それらを成敗することができて、何となく気分の良い週末になりそうな今日この頃です。培養室は清潔第一。
2011.05.20
コメント(0)
今日は・・・皆の「引け」が早くて、今すでに残っているのは私とごく僅かな看護師さんだけになってしまいました。例によってボスは謎の用事で早々にご退出。明日も朝顔を出したら居なくなっちゃうそうで。まぁ、学会が明後日からだからそれに行くのはわかっていることですが。そしてそして。今朝も、昨日と同様にボスが勝手に卵を観察していた模様です。なぜなら中途半端に顕微鏡の電源だけ切られておらず、パッと遠目で見ても眩しい明るさで点いたまま、クリーンベンチもいらない照明を落とさずに点いたまま、誰も居ない部屋の電気も点けたまま。私達が居ない部屋の照明は積極的に消したり、使わない装置、機材の電源はコンセントから抜いたりして、節電につとめているというのに、例によってお構いなし。節電はいまや、皆の務めなのに、ね。物凄くケチなのに、そういう公共の電源などを気にしないところが、自分勝手でどうしようもない証拠になっていると思う。今朝は。そんなわけで、がんばって朝早く来たのはDr.1人だけ。他の数人のDr.は気にせずに外来に間に合う始業時間に来ました。胚培養士も、私はいつもどおりやや早く来る程度でボスに合わせる気は無く、他のメンバーはやっぱり外来に合わせて出勤しました。だって、本当にばかばかしいもの。一番大事なトコを自分でやりたがって指導しない。自分の間違いを認めない、自分勝手なボスですからね。気づかないところが、ある意味尊敬に値するかも、です。
2011.05.19
コメント(5)
昨日書いた日記を。。。後でアップしようと思って忘れてましたってなわけで、昨日の日記です。今朝は・・・また例によってボスが1人で卵を見て確認すると言う暴挙に出ました。ボスと同じようにこの病院の近くに住んでいるDr.も間に合わず、ただギリギリ卵は見れたけど「手を出す隙がなかった・・・」と敗北宣言。今、偶然にも私と同じ地域に住んでいるDr.がいるのですが、そのDr.は某ターミナル駅をダッシュで乗り換えたにも関わらず全く間に合わなかったようです。。。なんで勝手にそんなに早く見てしまうんだろう。そしてどうして誰にも見せずに勝手な行為に及ぶんだろう。ここまで周囲を気にしない上司は今まで本当に会った事がありません。ものすごく勝手なボス。卵はそんなに早く見なくてもよいように、私は調整しています。以前は駄目と言われたけど、そんなこと構ってられませんから。患者さんのためにベストを尽くすことが胚培養士の務めですから。今朝はその私と同じ地域に住むDr.と電車の時間の話になって。私達の出勤時間は早すぎて、電車が少ないんです。しかも私達の最寄の駅を無常にも通過する電車が一本置きにあって一本前の電車に間に合わせるためには、朝の準備をもっと急がなくちゃならない。朝の準備って、5分でも1分でも貴重じゃないですか、あっという間だし。それなのに、乗換えを含めて、本当にタイミングが難しいそしてそして。ボスに負けじと朝間に合わせるためには、相当いつもより早く来なくちゃならない。それで、Dr.たちは二手に分かれるんです。そんなボスを無視して、構わず普通に出勤するDr.ボスに負けじとがんばってくるDr.ま、負けじと早くくると、さらにボスは早く来た過去がありますがね(苦笑)そしてボスに合わせて早く来ても、外来が始まるまでは一時間以上ある。言うなれば、早過ぎて暇をもてあましかねません。ボスが去った後に朝食を食べるDr.も居たなーとにかく、なんでか早起き合戦をする私達の職場。私もあきらめて、ゆっくり来た方がよいのかなぁ。バカバカしいから。。。
2011.05.18
コメント(0)
私たち、胚培養士にとって一番の敵ともいえるものが「カビ」です。卵や精子を培養する条件というのは、カビさんにとっても最適な条件な訳で、私たちはカビが生えないように、日夜気をつけているわけです。無論、毎日きちんと手を洗い、ちゃんと無菌操作を行えていれば、カビなど生えません。お風呂掃除をマメにやっていれば、毎日気を使っていればカビが生えてこないのと同じ。要するに、日常的にケアをしっかりやっていればよいわけです。…ところが。いつも我々がとーーーーーっても気になる場所にカビが生えている。クロカビが。私は気持ち悪くて、とても素手では触れません(爆)それはどこか。。。ボスのマウスピースです。欧米では感染防御の観点から、胚操作(卵を移動したりすること)はハンドリングと言って、手動で移動できるようなグッズを用いることが多いようですが、とくに日本国内のラボでは、マウスピースを使って、キャピラリーと呼ばれるガラス管を自ら作成して(市販もある)それで口の呼吸によって卵をキャピラリーに吸って移動したりするんです。マウスピースも市販のものやお手製のものがあります。私は10年位、マイマウスピースを医療機材で手作りしていましたが、カビが生えるなんて考えられません。よだれが入ってしまい、汚くなったら、チューブを取り換えればよいこと。すべて滅菌された医療機材を用いるのでいつも衛生・清潔的です。市販のものは確かに口をつける部分が取り換え不能ですが、工夫すれば取り換え可能。そんなわけで、うちの病院ではボス以外は市販のマウスピースに手を加えて清潔に用いています。今では、私も皆と同じように新しいマウスピースを作り愛用しています。口をつける部分は取り換え可能なので、毎日滅菌されたものに換えます。チューブの先には医療用の滅菌フィルターが付いており、たとえ呼気にウィルスがいても、逆に培養液にウィルスがいても通らないように工夫がされています。ボスのマウスピースは市販のものからなぜか滅菌フィルターを除いたもの。だから呼気も培養側もストレートです。吸いこむことは無いだろうけど。。。そして何より。口をつけるところを取り換えられないままにしてある。マウスピースのチューブ部分にはクロカビが山ほど生えている。たとえ、作業中にマウスピースが床に落ちても滅菌も何もせずに、そのまま使いだす。衛生面・清潔面で問題だらけです。ま、そもそも手を洗わないで作業をするボスなので、、、いまさら、清潔も何も無いかな(涙)どなたか、ボスに清潔ってのをおしえてあげてくれませんかカビの胞子はあっという間に増えるので。。。ボスのあのマウスピースからカビの胞子が培養液に入る可能性は大きいのです。追記カビが生えてしまったら、卵は生きていけません。
2011.04.27
コメント(0)
ブログ投稿しようとしたら、全部消えました携帯からは不便だなぁ…と。気を取り直して。今日はなぜかボスが朝イチに居なくなりました。何処に何しにいったのかは知りません。完全にコミュニケーション能力が劣ってると思うんですがね…さて、そんなことはさておき。私が色々修正しているのは、凍結タンクや凍結台帳だけではありません。通常、どの施設でも各患者さんの周期毎、症例毎にIVF台帳もしくはART台帳というものを書きます。私も今まで同様、手書きの台帳とPCへのデータ入力を行っています。一例一例、各患者さんの周期毎に学会に報告をしなければならないので、データ入力していないと後々大変です。さらに、台帳が無いと過去を参考できないし、過去を反省することができない。でも…うちの台帳は半端なく使いにくい。作製したのは言わずもがな、ボス。もうとっくに検査してない項目も入力項目として残ったまま。本来必要であるはずの卵の詳細やICSIの詳細を記入するところが無いばかりでなく書くべくものがとことん書けない。そして入力も中途半端。今までどの施設でも、手書き台帳とPC台帳は存在してたけどこんなに胚培養士向けではない記録の取り方はない。私が来てから、過去のデータ、各患者さんの詳細を参考にしようにも手書きにも書くスペースがないし、抜けばかりで、何処にも記載がなくて参考にならず困った経験が多い。素人なんだよな、作り方が。だから管理がますます「ずさん」になるんだよなー。おまけに、入力しやすいように、とか、必要な項目だから、と、台帳を変えたら、それだけで怒られた過去がある。自分が知らないソフトの使い方を私がしたりすると明らかに困惑するボス。過去に何でもこだわりすぎて進歩がないんだなぁ。そして、ボスは例によって監督不行き届きなもので…特に一昨年の台帳や学会への報告については、すべて書き直し、報告しなおしました。嘘をつくわけにはいかないので。今までどんだけずさんな管理、データ入力、データ報告をしていたんでしょう。気づいちゃった私が悪いんでしょうかね。外れくじ引いたというか。。。あぁ、書き直しだとさっき書いたことを忘れている気がする。。。まぁまだ言いたいことは山ほどあるから小出しにしますか(爆)私の日記は言いたいことがありすぎて、専門的すぎてわかりにくいかなぁ。でも言いたいことは専門的なことを含むばかりで(汗)もうちょっとわかりやすく書くようにも、今後は努力しますー
2011.04.22
コメント(0)
集中力ってどのお仕事にも必要ですよね?とか言って、私はこの方胚培養士一筋なので、他業種はバイトをしながら正社員を垣間見る程度にしか知りませんけれど。。。胚培養士は、言わずもがな、とても集中力を使う職業です。でも本当は意識していない。ピリッと張っているときは自分では気づかず、後から気づくことならある。あまり緊張しすぎても失敗してしまうしかといって、ユルユルだと当然ミスを起こすことが多くなる。胚培養士として職務についている人間は知らず知らずのうちにその集中力の度合い、使い分けが身についているものだけれど。。。医師からなんちゃって胚培養士をやる人の中にはその辺りがうまくコントロールできない人が多い。ボスは典型例。ちゃんとやることができる医師もいるとは思いますが、大抵は医師にお手伝いをしてもらうと、結局後片付けが大変とか、掃除し直しとか色々弊害が起こります。医師とともに働く看護師さんが看護のプロであるように、医師の下で働く胚培養士は、胚培養のプロなのです。その意識が必要。医師は医師として、自分の興味本位で胚培養士の仕事をなんちゃってでやってはいけないと思う。昔は胚培養士という職業が無かったから、確かに医師が多く携わってきたけど、時代は変わりました。きちんとプロならプロに任せるべきで役割分担はしっかり行うべきだと思うのです。・・・。今日もうちのボスは、手も洗わずに胚の融解の仕事をやり始め、途中集中力など全く無く、頭は掻いてはそのままクリーンベンチに手を突っ込み、きちんとしたタイミングで行わなければならない操作を適当な時間でやり。。。人間には大らかな時が重要になることもたくさんあるとは思いますが、少なくとも胚培養士としての職務遂行中には大らかさは仇となる。具合が悪いのなら、譲ればよいのに。部下にやらせる・譲る勇気が無いのは、自分に自信がないからなんだろうな。
2011.04.13
コメント(0)
さて、昨日書くはずだった日記を改めて先週書かせていただいた受精確認の問題点シリーズ。第三弾。なーんて・・・大げさですねぇ。今回の問題点はちょっとパート1・2とは違います。とは言っても、結局のところ「受精確認の時間がずれている」という大きな問題点に属する問題。午前中から昼にかけて、精子と卵をあわせてしまうと、本来であれば次の日の夜明け前頃、早朝に卵を観察しなければ正しい受精確認を行うことは出来ません。・・・というのは1・2でも散々書きました。だからなのか、ナンなのか。ボスは早朝出勤を強要する。これは労働する立場からすれば大きな問題点。なぜなら、私達の始業時間は規則で8時半からとなっているはずなのに、早出出勤を強要するのだから。前回は7時半に来いと言っていた。まぁ、7時半に卵を観察してもギリギリ遅かったりするのですが。かろうじて、私が前日に工夫をしているから7時半でもギリギリ大丈夫に調整していますが。いずれにしても、早出や残業は強要してはなりません~。そして、誰も来ない場合。ボスしか来ない場合、もちろんいつものように手を洗わず、クリーンベンチをロクに掃除もせずに、卵を高明度の眩し過ぎる顕微鏡下で長時間じっくり観察する。そして、シレっとしていて、誰にも何も言わない。協調性が全く無い。誰かを待つ、なんてことはしない。しかも卵に悪いことばかりする。でももし仮に誰かが間に合った場合もそれはそれで厄介。卵に大迷惑。なぜなら長時間、培養環境下ではなく、クリーンベンチという「お外」な環境で卵をずっと見ながら話をするから。その間、卵の入っている培養液はどんどん温度が低下する。その時間たるやものすごいスピードで。温度だけではなくて、培養液のpH(アルカリ性になる。普通は中性)もどんどん変化する。温度が低下すれば、pHが変化すれば、卵はちゃんと細胞分裂できなくなる。下手したら卵は死んでしまいます。もう見てられない諸操作が繰り広げられる。うちの受精確認は・・・私がストレスフルに感じる最大の重要ポイントなのですが、私以上に卵ちゃん達はストレスを感じているに違いないわけです。。。
2011.04.12
コメント(0)
卵(受精卵)や精子は、それぞれに見合った培養液で培養します。たとえば受精卵であれば、自然妊娠の時は卵管や子宮にいるわけなので、その中の環境に近い状態に整えてあげる培養液。多くの日本の病院・医院では輸入した培養液を用いています。アメリカのFDA基準を満たしていたり、EUの基準を満たしていたりする、安全性の確認されたもの。当院でもそれは同じで、私が今まで愛用していた培養液と同じ種類の同じ系統だったのでそれはとても安心して使えると思いました。ところが。あろうことか、ボスの指示は信じられないものだった。それは、培養液を扱う業者さんの間でも有名な話で、まったく信じられないもの。その一つが使用期限。食べ物に賞味期限があるように、培養液にも使用期限があります。生モノだから。実際に、お手製の培養液の場合だと、その期限はとても短く一週間程度。さすがに市販でそれで、輸入してなんて言ったらまったく使えないので、市販されている培養液の期限は様々な工夫がしてありそれなりに期限が長い。とはいっても、実際は1-2ヶ月といったところ。そりゃ、賞味期限の切れた食品がすぐに腐ることはないのと同じで、培養液の期限だって切れたからすぐに使えなくなる、卵がダメになるわけではない。でも使用期限を守らなければ、何の補償も得られないし、そもそも「生モノ」の培養液はどんどん劣化する。しかし、ボスは。あろうことか、期限の切れた培養液を臨床応用しようとする。むしろ「使え」と指示を出す。なぜ、古くなって劣化している培養液を使いたがるのかはわからない。期限が切れていない新しい培養液だって必ずストックしてあるのに。臨床を研究材料としているようにしか思えない。(動物実験では臨床用の期限切れ製品を使用して試験することもあり、 期限が多少切れたぐらいでは、まったく問題なく実験できます)でも、実験じゃないんですよ、臨床は。患者さまはそれぞれ命がけで、人生をかけて治療に来ているというのに、なぜ、こちらはベストを尽くしてはならないのでしょうか?普通なら、ベストを尽くしても尽くしきれないのではないのでしょうか。ボス、あなたは賞味期限から2週間過ぎた牛乳を飲むのですか?納豆を食べるのですか?・・・というわけで。採卵の準備をする私たちは、新人ちゃんも含め、培養液をこっそり新しいもの、期限の切れていないものを使用しながら、表面的にはボスの指示通り、期限切れを使用している風を装っています。私たちが準備する限り、そんな期限切れの培養液なんか使いませんのでご安心を。
2011.03.31
コメント(0)
先日の3月28日のトラブルというかアクシデントについて、今日、うちの新人である胚培養士助手さんより新たな話を聞きました。そう、私が見ていることが出来ず、新人さんに書記などをお願いしていたときの話。卵(胚)の凍結・融解は当然ながらクリーンベンチ内での無菌操作によって行います。そして、その際、手も洗わずひどい状態で取り組むのがうちのボス。その日も意気揚々と我々の仕事を取り上げ、自ら融解するということで現れたわけですが。新人さんは見てしまった。そのボスが融解する試薬に指を突っ込んでしまったところを。そしてその指を白衣でちゃちゃっと拭いて、あろうことかそのままその試薬を使用して融解操作をしてしまったことを。新人さんはとても優秀で、私が教えたことから自ら学び、清潔・不潔、無菌操作の方法を日々鍛錬して覚えてもらっているので、手も洗わない「指」がどれだけ汚いもので、さらにその試薬をそのまま続行して使用するなど考えられないことだと知っている。もちろん微細な操作なので、周囲に気づかれないこともあるかもしれない。ただ、そんな時も操作している本人はしっかり自覚できる動作なので、たとえば「触れてしまった」試薬、器具などは止む無く捨て、新たに無菌的に作り直して操作するのなんて、初歩の初歩。当たり前のこと。なので、ボスは気づかれていないと思ったのか、それとも根本的にやはり無菌操作をすることが困難なのか、とにかくしれっと過ごしていたらしい。今日になってその新人さんから事の顛末を告げられた私。まぁ、、、卵は見つからず培養もしなかったので、菌が繁殖する「コンタミネーション」は起こらなかったわけですが。。。最近。特にボスの操作、動作は酷くなっている気がする。集中力が全く無い。胚培養士に集中力が無いなんて、考えられないことなのに。なんでそこまでして、自分で「やりたがる」のだろう。アクシデント、インシデントを山のように起こしていると言うのに。新人さんでも憤慨していたボスの諸操作。私も当日、別の角度から見ていて「あぁ酷い」と思う操作があったのですが、それはまた後日。解決策は簡単。ボスが辞めるかボスが胚培養士の仕事に携わらなければ良いこと。ただ、それだけなのです。
2011.03.30
コメント(0)
今日は本当は違うことを書きたかったんだけど、ありえない出来事がまたまた起こってしまいました。ここの病院は凍結を自らなぜか開発してしまって(それは論文にもなっているしまぁ良しとしても)でも、私が来るまでは管理も手技もめちゃくちゃ、そんなのを臨床に応用してよいと思っているの???という状態でした。正直。でもこちらのやり方も習得せねばならず、まぁ私はそれなりに練習してコツをつかんだわけですが。実際、胚培養士のお仕事というのは、ただ「教わる」だけでは当然だめ。知識も技術もコミュニケーション力もあらゆる面でのスキルアップが必要なのですが。この珍しい凍結や融解の方法だって、自らやってみてコツをつかみ取れる。そんな方法であり、なおかつとても慎重に、素早く丁寧にやらなければならない、初心者には厄介な、それほどの技術力と判断力が必要な手技なんです。で。うちのボスのやりたがりは、自分で開発したからと凍結や融解も「飽きるまで」は自分でやりたがる。唖然。話し合いをするまでもなく、自分でやってしまう。実際「飽きたら」私に「後は任せた」と居なくなってしまう。しかもボスは胚培養士ではなくただの医師。それも結構お年を召している。つまり。顕微鏡的には目が見えにくくなっている。判断力も正直鈍っている。とても適当。臨床と研究の違いがわかっていない。だから、私は見ていられなくって、ボスの「お付」のもの(書記やダブルチェック要員として)は新人さんに任せてしまっている。そして、ボスはやらかした。卵が見つからなかった。否、私の見立てでは、凍結時に卵を紛失していたに違いない。今日の融解時に見つからなかったから。見てられなかったけど、最終的に私も確認させてもらった。そして、明らかに凍結時のミスだな、という痕跡を見つけてしまった。患者様にとってはとても大事な一周期だというのに。もう。もうろくしていると薄々感ずいているのなら、すべてを委ねればよいのに。なぜ、自らやってしまって、譲ろうとしないのだろう。胚培養士はプロとして、そんなミスは許されない。適当なことをするわけにはいかないから、日々鍛錬を積んでいるというのに。もう、本当に、おかしなヒトなんです。患者様に本当に本当に申し訳ないという気持ちを持ってほしい。適当すぎて本当に嫌になります。
2011.03.28
コメント(0)
うちのボスは胚培養士ではなくて医師です。まぁ、「胚培養士」は歴史の浅い職種であることもあって、キャリアのまぁまぁ長い私は、上司が医師であることばかりでした。ところがこのボス。胚培養士の仕事をやりたがる。やりたがるのはまぁしょうがないけれど、やり方が酷い。我々がどんなに努力してこの職種を安定させようとしても、偉い立場なのに「昔のやり方」に固執して全く酷いことばかり。その中の一つが手洗い。卵や精子、受精卵(胚)を扱う私達は、基本的に無菌操作で行います。そうでないと、培養したときに他の菌などが一緒に繁殖して大変なことになっちゃうからねー(これをコンタミネーション、通称コンタミという)で。操作自体は「クリーンベンチ」という無菌操作を行う装置内でやります。使用する器具などは主にアルコール消毒などをして綺麗にするけれど、その前に「手を石鹸および流水でよく洗浄し、消毒する」のは基本中の基本。最近は、そのアルコール自体も卵に良くないという報告があって、とにかく操作する「手」を綺麗に消毒しなきゃならない。はず。なのになのに。ボスは手を洗わない。洗ったところを見たことが無い。外から入ってきてそのままアルコールをシュシュっと簡単にかけて、それだけ。そう。トイレから出てそのまま手も洗わずに手術するようなもの。気持ち悪いし勘弁して欲しいしいい加減にして欲しい。私達、胚培養士がなぜ医師に「手を洗ってください」と言わねばならないのか?そんなこと、手術とかやることもある医師にこちらから言うのは間違ってないか?清潔操作、無菌操作なんて基本中の基本じゃないのか。クリーンベンチ操作はきっとまともに習ったことがないのだろう。時代的に。私がここに就職した当初に、最初に目が点になったことの一つです。
2011.03.24
コメント(0)
全90件 (90件中 51-90件目)