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5月18日はクルックフィールズをはじめ君津市と木更津市を巡りました。クルックフィールズのシンボルは、やはり草間彌生の作品でしょう。「新たなる空間への道標」や「明日咲く花」のカラフルなオブジェはこの広大な空間の中での華やかさを演出しています。「無限の鏡の間-心の中の幻」も楽しめました。早稲田の草間彌生美術館でも鏡の間に入ったことがあるのですが、どこまでも続く幻想の世界に浸れます。ツボのようなヒョウタンのようなユニークな形をした物体があります。オラファー・エリアソンのインスタレーションです。中に入ると自分が仏になったような感覚になりました。増田セバスチャンの「ぽっかりあいた穴の秘密」もキラキラと原色に輝く室内からまん丸い空を見上げた時の感覚はドキドキものでした。Chim↑Pomの明日の神話のオブジェ。渋谷の駅にゲリラ的に付け加えられた絵が立体になっていました。後ろの太陽光パネルから原発を連想します。地中図書館の中の広場に置かれた名和晃平のピクセルのオブジェも知を司る図書館にぴったりでした。ジビエ料理を食べてクルックフィールズを後にして、君津市に向かいます。ここで素晴らしかったのは廃墟になった社宅の部屋の中のインスタレーション。保良雄の「種まく人」というタイトル。団地の部屋の中に緑の草が生えています。ここも異界に迷い込んだ感覚で楽しめました。木更津駅界隈。ここにも増田セバスチャンのオブジェがありました。木更津だからやはり狸。町中の土蔵の中の小谷元彦の「仮設のモニュメント5」土偶、菩薩像、女神像などが融合したとてもカッコいい姿でした。
2024年05月31日
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5月16日と18日の2日間、市原と木更津の千葉誕生150周年記念事業 100年後芸術祭を巡って来ました。まずは16日。市原インターを降りて月出まで下りました。廃校になった月出小学校跡の月出工舎を中心とした展示。雨の残る中、校舎壁面に描かれた巨大壁画に心が弾みました。特に田中美緒子の「彼方の家」には痺れました。廃屋の中を進むと生活道具が床に埋没していく光景。トイレや風呂にもオブジェがあり、出口には蟻地獄のような巨大な穴が待ち受けて居ました。ほかにお客もいなく、表に出たときには正直、ホッとしました。月崎・田淵 チバニアンに行ってみたかったのですが、場所がよく分からなかったのと天気も回復していないのでパスしました。旧平三小学校 ここは冨安由真のインスタレーションが素晴らしかったです。階段や理科室に仕掛けがあります。特に理科室で繰り広げられる出来事にはびっくりしました。レーザービームの中に突然、シカのはく製が出現したりしました。佐々岡由梨子の「アニマーレ」の歌う生き物には笑いました。学校の下の階段を降りるとこんな川が流れていて醍醐味溢れる光景でした。旧里見小学校 ここは何といっても体育館の中の「里美プラントミュージアム」豊福亮。市原は京葉臨海工業地帯の中核を担っているんだということを実感します。それが山奥の廃校に表現されていることのギャップ。市原湖畔美術館 ここに来るのは2回目。クワクボリョウタの作品。影絵を作るのが電車ではなかったのが残念。今回のフェスに合わせての新作ではなく、昔からあったのらしいが記憶なし。内田未来学校 内田小学校には昔、研究発表を見に来たことがありました。ここも閉校になっていました。上総牛久駅周辺 こちらは商店跡に数々のインスタレーションの展示。千田泰広の「アナレンマ」の空間。暗闇の中、張り巡らされた糸に光が当たり、無限に変化する時空間。ここは飽きません。楽しかった。柳健太郎の「KINETIC PLAY」のガラスのタワーも美しかったです。というわけで、16日は市原市内のみ。閉校になった学校をインスタレーションの会場に転用するとういうのは、この手の芸術祭ではスタンダード。学校はすべての人の記憶に残っているため、それを刺激し、アートとの相性がいいのでしょう。平日だったので、湖畔美術館以外、どこの会場もガラガラ。ほとんど貸し切り状態で楽しめました。
2024年05月31日
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素晴らしい展覧会でした。御年90歳の宇野さんの70年に渡る創作の数々。その多岐にわたる作品の数々に圧倒されました。高校生のころ、憧れていた寺山修司。残念ながら天井桟敷の芝居は残念ながら見る機会は無かったけれども、宇野さんの作ったポスターは、横尾さんの状況劇場のそれと時代の双璧をなしています。えっ!これも宇野さんの作品だったの?と懐かしいチョコレートの包み紙。懐かしの夏目雅子。なぜ?と思ったら伊集院静の「乳房」の映画広告。伊集院さんも昨年末逝去。こちらのポスターは、宇野さんらしいメタモルフォーゼする動物に乗る若き日のあの歌手。素敵です。先日、日曜美術館で放映されていましたが、横尾忠則さん共々お元気で活躍していただきたい。(5/11)
2024年05月31日
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伊藤潤二の作品は「富江」くらいしか読んだことがないのですが、とにかく話題の展覧会ということで出かけてきました。とにかく怖い!怖い!その美しさとグロさに圧倒されて、声も出ません。悪夢の世界です。世代的にはほとんど同世代。影響を受けた本もほぼ同じ。懐かしいです。自分の顔が渦巻き状に変化するコーナーには痺れました。展覧会グッズもとても充実していましたが、これらを身に着けて街を歩く勇気はありません。(5/11)
2024年05月30日
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キリコ展を最初に見たのが、2005年の10月に東京駅前の大丸ミュージアムでのことです。そのあと2014年の11月にパナソニック汐留ミュージアムでも見ています。とにかくキリコの絵は「カッコいい!」の一言に尽きます。私はあの人気のない広場に立つマネキン人形の絵が好きなんです。小学生の頃、「ヘクトールとアンドロマケの別れ」の絵を雑誌で見て、これはすごい!顔のないマネキンが泣いている!と驚愕したことを覚えています。その後、この絵が形而上絵画と呼ばれていることを知ったのですが、シュルレアリスムの絵とどう異なっているのか、今の今でもよく分かりません。キリコの絵が後のシュルレアリストに影響を与えたということは分かりました。キリコはその生涯で何度も作風を変えています。今回の展覧会でも初めに自画像・肖像画のコーナーがありましたが、ルネッサンスの巨匠たちの作風で描いた自画像や奥さんの肖像画など形而上絵画とは似ても似つかない作風なんですが、とてもカッコいいのです。もちろん形而上絵画も、何とも言えない郷愁を感じ、意味は分からなくても胸に迫ってくるので好きです。そしてこれだと思ったのは1930年に描かれた「南の歌」です。マネキン人形がルノワールのタッチでふくよかに描かれていてギターを弾いています。眺めていると何だか幸せな気分になれます。後年のユルイ新形而上絵画は、私のお気に入りの佐々木マキさんのイラストを思い起こします。初期の村上春樹の本の表紙絵のようです。彫刻も展示されていて、この間見たブランクーシのミューズ像とそっくりだなと思いました。もういちど見に行きたいと思いました。(5/24)
2024年05月30日
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ブランクーシの彫刻は、とてもかっこいいです。抽象彫刻と言われればそうなんですが、黄金の鏡面仕上げになっており、オブジェとして見ても美しいデザインに見とれてしまいました。あの卵型の顔はモジリアーニに影響を与えたとのことでアーティゾン所蔵のモディリアーニ作品と並べて展示されていました。やはりこの作家に親近感を感じるのはミューズの卵型の顔からウルトラマンや仏像を思い起こすからでしょう。もう一つ有名な「接吻」も面白い作品です。実際にこんな風にキスはできないでしょうし、これが金ピカの鏡面仕上げだったら引いてしまいそうです。白い大理石だからこそサマになっていると思います。(5/5)
2024年05月09日
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自動扉を抜けるともうそこは、花々の世界。弘前の桜をはじめ、季節の花々の写真に取り囲まれたむせるような空間です。途中には、天井から下がっている花のオブジェとその四方の周りに映し出される花々の映像。よく見るとそこからはみ出ている花は枯れています。まさに儚くも一瞬の間だけ煌めく花々。このスクリーンが生と死の境界なんでしょうね。父親の蜷川幸雄が亡くなる日の写真もありました。淡々とその日の光景を写しているのですが、この一連の作品が生と死の境界なのかなと感じました。(4/25)
2024年05月07日
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2015年に、松戸の博物館で(美術館でなく)初めて板倉鼎が奥さんの須美子を描いた絵を見たとき、その衣装の赤がとても素敵でそれ以来、この画家に心惹かれています。松戸にゆかりのある板倉鼎・須美子夫妻はともに画家であり、エコール・ド・パリの時代にを発表しましたが、夫婦共に20代の若さで早世し、埋もれた画家となってしまいました。鼎の絵をよく見ると、キスリングを連想するような表現があって、生きていたらきっと藤田のようにエコール・ド・パリの日本人を代表する画家になっていたかもしれません。今回のチラシになっている「休む赤衣の女」は亡くなる直前の作品です。まず、目を引くのは赤い衣装。そして、左端の花束と右端の金魚鉢。その真ん中の窓の外に広がる海の光景。白いヨットが浮かんでいます。(須美子の絵にも同じような光景がありました)構図がしっかり固まっていて安定感を感じます。女の顔、どうも目の大きさがアンバランスだと感じていたのですが、キュビズムの影響を受け、異なる視点から描いたものだということが分かりました。抒情的な素敵な作品です。板倉須美子 ベル・ホノルル24須美子の絵もローランサンの描いたような少女の絵が特徴です。ルソーの絵のようにも見えます。素人だった須美子に鼎が手ほどきをしたのだそうですが、画壇では須美子の絵の方が人気があったのだそうです。二人の早すぎる死が惜しまれます。(5/2)
2024年05月07日
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4月の読書メーター読んだ本の数:10読んだページ数:3586ナイス数:218東京モダン建築さんぽの感想都内にはまだまだ見たこともない素敵な建築がたくさんあり、嬉しくてたまりません。写真にうっとりです。読了日:04月04日 著者:倉方 俊輔三月は深き紅の淵を (講談社文庫)の感想第1章「待っている人々」と第2章「出雲夜想曲」は楽しく読めたが、第3章「虹と雲と鳥と」は二人の女子高生の死から始まる救いようのない残酷な話で衝撃を受けた。第4章「回転木馬」の混沌とした感じが好き。読了日:04月06日 著者:恩田 陸山手線の名建築さんぽの感想レトロ建築、モダン建築、現在建築中のものなど山手線沿線の素敵な建物を紹介した本。個人宅から看板建築の個人商店、教会、ビル、劇場など様々。この建物、あの建築家が建てたんだ!と新たな発見もたくさんあった。どんどん歩いてみたいところが増えてくる。読了日:04月08日 著者:和田菜穂子東京の名教会さんぽの感想教会はなぜ美しいのか、それは外部も内部もシンメトリーの作りになっているからではないかと本書を見ながら思った。たまに外観がシンメトリーでない教会もあり、それも新鮮な感じがする。あちこちでかけてみたい建築がまたまた増えてしまった。読了日:04月09日 著者:鈴木 元彦私が彼を殺した 新装版 (講談社文庫)の感想こういう頭を使うミステリは苦手です。事件の背景はまぁ納得でき、加賀恭一郎の登場にはワクワクしてしまうのですが・・・読了日:04月13日 著者:東野 圭吾i (ポプラ文庫 に 2-1)の感想ラスト、自分自身を発見することってなんて美しいのだろうと感じた。IにYOUにALLと解説を読んで納得。読了日:04月16日 著者:西 加奈子闇の守り人 (新潮文庫)の感想主人公バルサの活躍に胸が躍る。純真な者も卑劣な者もキャラが立って魅力的な登場人物だ。一気読み。読了日:04月18日 著者:上橋 菜穂子午後のチャイムが鳴るまではの感想せわしないドタバタコメディを読んだような感覚。高校生たちの何かにムキになる姿は面白かった。学園ミステリとしては???読了日:04月23日 著者:阿津川 辰海鈍色幻視行の感想とにかく650ページ読み切ったという満足感が大きい。どちらかというとこの著者のもやもや感タイプの作品だが、弁護士である夫がカタルシスを味わうシーンは素敵だった。読了日:04月29日 著者:恩田 陸夢の守り人 (新潮文庫)の感想夢の不思議を考えさせられました。あとがきによると著者がフィールドワークでシャーマンについて学んだとのことですが、なるほど学問に裏打ちされた確固たる世界がこの素敵なファンタジーの源泉になっているのだなぁと感じました。読了日:04月30日 著者:上橋 菜穂子読書メーター
2024年05月05日
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北欧の絵画と聞いて、連想するのはまずムンクの「叫び」、そしてハンマスホイの誰もいない室内の光景、そのほか、北欧神話の妖精やトロルを描いたものなどですが、この展覧会にもそんな雰囲気の作品がいくつも出ていて、楽しませてもらいました。ムンクの作品もありましたが、叫びとか吸血鬼とかマドンナといったおどろおどろしい作品が好きなので、今回出ているような荒いタッチの風景画?はいまひとつという感じでした。全体的に風景画が多かったように感じましたが、なるほど北欧の自然の神秘をあらわしているんだなと納得していました。(神秘と幻想は違うのですね)一番のお気に入りはフィンランドのヴァイノ・ブロムステットという画家の「冬の日」でした。流氷?の上を白いカモメが飛び交うブルーと白を基調にした何とも清々しい冬の光景でした。お約束の北欧神話をテーマにしたファンタジックな作品もあり、これも楽しめました。北欧の民話といえば、森に住む怪物トロルです。日本昔話だと鬼にあたるのでしょう。ムンテとかキッテルセンという画家のユニークな作品がありました。妖精を描いたものでは、アウグスト・マルムストゥルムという画家の「踊る妖精」がいかにも北欧の神秘という感じで素晴らしかったです。とにかく馴染みのない名前の画家の作品がほとんどで、覚えきれないし、すぐに忘れてしまうのですが、スウェーデンの「エウシェン王子」には王族のプロの画家がいたなんてと驚きました。(4/11)
2024年05月01日
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