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久しぶりにニコンEMを防湿庫から出して空シャッターを切ってみたところ、今まであえて考えないようにしてきた『最悪の事態』に陥っていることに気付きました。露出計がお亡くなりになっていました…(T-T) EMは、絞り優先AEオンリーという、大変割り切った構造になっています。メカニカルシャッターはオマケ程度に1/90が割り当てられているだけ。そのため、露出計の死は、すなわちカメラとしての死を意味するのです…。 もともと2台所有していて、一度は2台とも放出したものの、もう一度美品を買い戻してしまったほど気に入っていたEM。ピントの山の見やすさは、ヤシカFX-3スーパー2000やコンタックス139など、大きさが似通っている小型軽量な一眼レフの中でもピカイチでした。それに何より、ジウジアーロのデザインが素晴らしかった。 EMの露出計には前期型と後期型があって、外観からは分らないのですが、後期型の方が飛躍的に耐久性が高くなっています。いつ頃から後期型に変わったのか、シリアルナンバーで分かればいいのですが、資料がありません(-"-;)。 実はエンゾー、こっそり黒のAi-s45mmF2.8を買い増ししていて、手元に届いたらEMに付けてスナップを撮りまくろうと目論んでいました。その矢先に、肝心のEMが逝ってしまうとは…(T∧T)¶つーか、ニコンの一眼ボディ、他に持ってないんですけど。 おおそうか、そうだそうに違いない!これはきっと神様が、「全速ハイブリッドシャッターのFM3に逝っとけ」とおっしゃってい(以下自粛) P.S.ちなみに、前述したコンタックス139も、クオーツ制御の電子シャッター内蔵AE機なので、電池を抜くとシャッターは切れず、また露出計が壊れても使い物になりません。EMと同じ運命を辿ります。この事態を想定して、以前ヤシカのFX-3スーパー2000を買いました。こいつはフルメカニカルシャッターなので、万一露出計が死んでも、単体露出計さえあればカメラとしては機能し続けることができます。ふふ。
2005.11.22
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新機材を調達しましたぁ~!手元にやってきたのは、ビオゴン28mmF2.8。こう聞いて、「それってどのビオゴンのこと?」と聞いた貴方はマニアです( ̄▽ ̄)。 正解はこちら↓見た目はコンタックスGシリーズ用のGマウント・ビオゴン28mm…なんだけど、なぜかライカに付いている?そぉーです、「Gビオゴン28mmF2.8改(L)」。レンズメーカー・アベノンがGマウントのビオゴンを改造した、いわくつきの逸品です。まったく粋なことをするメーカーですね。残念ながら、2000年6月には改造サービスを終了しており、エンゾーがこのレンズの存在を知ったときには、すでにコレクターズアイテムと化していました。以来、ヤフオクやショップの中古品などに網を張ってはいましたが、なにせ玉数が少ないので、相場は超高値安定。3ヶ月ほど前に出品されていたレア玉中のレア玉「ブラックビオゴン」などは、14万円で落札されたほどです。ちょっと手が出ませんヽ(´ー`)ノ。が、ここにきてZMマウントのコシナ・ビオゴンが発売されるに至り、急にぽろぽろと放出品が現れるようになりました。チャーンス( ̄▽ ̄)b一度などは、ヤフオクで最後の数秒まで競り合った相手が、実はHPの常連さんだったなんていうハプニングもあったりしましたが(笑)、入札を始めて実に4本目、ついに落札とあいなりました。終わってみれば、お値段も最安値(*^_^*)。最近では、Gマウントの改造品といえばMSオプティカル製が有名ですが、あちらの製品の唯一にして最大の欠点は、絞りリングを回すと、一緒にピントリングまで回ってしまうこと。その点、アベノン製は大丈夫です。 (上から見たところ。根元の造詣が、ミノルタのαマウントのような形をしている) とにかく、その工作精度の高さには驚きます。鏡筒はもとのGレンズの素材を活かしてあるので、チタンカラーとなり、シルバークロームとは若干趣が異なりますが、まあその辺はご愛嬌。その職人仕事に敬意を表して、アベノンの28mmファインダーをのっけています。 しかし、50cmまで寄れるZMマウントのビオゴンが出てると言うのに、いまどき最短が90cmの改造レンズをありがたがるエンゾーってば、やっぱり少しズレてますね( ̄▽ ̄;)。いーんですけどね。好きでやってんだし。 ここだけの話ですが、G2を買ったわけは、Gビオゴン28mmF2.8改(L)が欲しかったんだけど手に入らなかったので、泣く泣く本家本元にしたのでした(^_^;
2005.07.09
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年末に露出計の修理に出したきり、なかなか帰ってこなかったニコンのEMが、よ~~やく戻って来ました。お店によれば、しばらく修理後も露出計の針がふらふらと落ち着かなかったそうで、それの調整に手間取っていたとの事。 中間報告でそのように聞いていたので、手にとって仕上がりを確認するのが少し怖かったのですが、実際にファインダーを覗いてみたところ・・・な、なんじゃこりゃああああ!?(◎◇◎;)今まで3台使い続けてきたEMの露出計は一体何だったのかと思うほど、針の挙動が安定していました。いや、これにはマジでびっくり( ̄□ ̄;)。抵抗板を最新の部品に交換して現代の技術で調整すると、ここまで差が出るとは・・・。リペアマンの腕に脱帽です<(_ _;)>。 他にも、モルトが新品に換えられ、ファインダーやミラーもホコリ一つなくなって、見違えるように使いやすくなったEM。これで当分は元気に働いてくれそうです。もし露出計が死んでしまったEMをお持ちの方がいたら、ぜひ一度、リペアを体験してみて下さい。オススメします(^-^)/! それにしても、もしFZマウントで40mmくらいのテッサー型パンケーキレンズなんかが出た日には、笑いが止まりませんな。( ̄▽ ̄)ニヤ
2006.01.17
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ウチで飼っているウェルシュコーギーのポー部長は、毎朝6時になると、ハハに散歩に連れて行ってもらうのが習慣となっている。コースも決まっていて、ウチから歩いて5分くらいの場所にある海岸線に出て、波打ち際を延々と歩き、30~40分くらいかけて帰ってくる。 昨日のように嵐で海が時化ると、翌日は、海岸に色々なものが打ち上げられている。本来なら少し沖の砂の中にいるはずの貝とか、小さな魚とか、カニとか、韓国からの漂流物とか。地元の人はそういうことをよく知っていて、だから台風の次の日は、朝早くから、海岸線が貝拾いの客でにぎわう。 そこで今朝、ハハはちょっと変わったものを見つけた。大きな鳥の雛だ。長いくちばしに、ニワトリほどもある茶色い体。結構ぐったりしていたが、近寄ると威嚇してよろよろと逃げる。側には他の人も結構たくさんいたが、みんな目先の貝を拾う事に必死で、明らかに怪我をしていると思しき謎の鳥には知らん顔である。結局、ポー部長の散歩中だったこともあり、ハハはその場を後にした。 それから数時間後のこと。思い出したように、ハハがその話をした。「みんなぜんぜん構ってあげなくてねえ。あの子は大丈夫だったかしら」「はああ!?(-"-;)」おいおい、どうしてそんな大事なことを早く言わないの!ヽ(`Д´)ノ だいいち、自分だってほったらかしてきたんだから、人を非難する言われはないっつーの! 福岡は台風一過の晴天で、外は焼け付く暑さである。ハハが朝方の砂浜でその鳥を見つけてから、すでに4時間が経過している。遮る物のない砂浜は、フライパンそのものだ。だいたい、その鳥はどこかの巣から風で飛ばされたのであろうから、それを計算に入れると、おそらく昨日の昼に地面に叩きつけられてからずっと風雨に晒され、一晩たって、今度は炎天下に放置されていた事になる。衰弱している事は間違いない。 はたして今から行って間に合うかどうか。内心ちょっと諦め気味になりながら車を飛ばして海岸に向かった。ハハが言っていた場所に、鳥はいなかった。自力でどこかへ行ったか、あるいは誰かに拾われたか。死骸が転がっていることを覚悟していた僕は、最悪のケースは免れたので、少しホッとして車に戻ることにした。が、その時視界の端に、海岸の駐車場わきで、青いプラスティックのバスケットの中にうずくまっている、鳥の雛が入ってきた。いた!ハハが言っていたのは、こいつに違いない。 慌てて走っていくと、バスケットの横には見知らぬ老夫婦が立っていて、ご主人の方が携帯でどこかに連絡を取ろうとしていたところだった。 「あら、この鳥、お宅で飼われていたのですか?」奥さんが声をかけてくる。違うって( ̄▽ ̄;)、こりゃどっから見ても野生のトンビの雛である。「いえ、違います。ただ、ウチのハハが朝ここで見かけたといっていたので、気になって来てみたんですが…」「そうなんですか。なんだか弱ってたんで、可哀想になって拾ったんですけど、どうすればいいか分からなくて、いま警察に電話しようとしていたところなんです」得体の知れないデッカイ鳥の雛を、あのカンカン照りの砂浜から救出してくれただけでも、十分善い人たちである。むしろ、早朝から今までの数時間、誰も手を差し伸べてくれなかった事が、この雛にとっては不運だった。 雛の様子を見ると、もはや手を出されても威嚇すら出来ず、今にも目をつぶりそうだ。いかん、さっき聞いた話とはだいぶ様子が違うではないか。衰弱が激しい。脱水で完全に死に掛けている。はっきり言って、ここで警察が出て来たって何の解決にもならないので、とりあえず引き取る事にした。 野生動物の保護と言うのは、なかなか厄介である。まず、ある程度まで育ってしまった動物は、人間の与えるものを食べようとしない。警戒心を剥き出しにして威嚇し、下手に近寄ろうものなら噛み付かれてひどい目に遭う。それに、病原体や寄生虫を持っているのが常なので、仏心を出してうかつに触ると、後々良くないことが起こることも多い。アリゾナで野生のリスを捕まえた人が、その身体に寄生していたダニに噛まれ、数日後に高熱を出して死亡した例だってある。ナウシカは運が良かったに過ぎない。 傷ついた野生動物が助かるケースというのは、だから意外と少ない。1.発見が早く、2.怪我や衰弱が致命的ではなく、3.幼い固体であれば、命を永らえる可能性がある。 今回のように野鳥の場合は、極端にストレスに弱く、心因性のショック死を起こし易い事も注意しなければならない。さっきまでバタバタしていたのに、動物病院に着いたとたんに、ぽっくり逝ってしまうことも珍しくない。傷ついた野鳥を保護したときは、あくまでも鳥にとっては人間に触られる事そのものが異常事態で、高いストレスになるという事をわきまえた上で、急激な血圧の降下を防ぐために、とりあえず砂糖水を作ってスポイトで飲ませ、血糖値を上げてやった上で、暗い箱の中に入れて落ち着かせ、急いで動物病院に連れて行くのが良い。動物病院が近所にない、あるいは費用を負担したくない場合は、一番良いのが動物園に持っていくことである。動物園には、鳥獣保護センターが併設されている事がほとんどなので、野生動物の保護にはむしろうってつけである。これなら、後々の面倒に気を煩わせる事もない。 さて、家に連れて帰ってきたとき、トンビの雛はほとんど死に掛けていた。とりあえずマニュアル通りに糖分の高い液体を作って飲ませ、入れている箱を暗くした。しかし、衰弱の仕方はただ事ではなく、やはり状況は厳しかった。気になったのは、ダニのような寄生虫が羽根の表面に浮いてきていた事だ。野生動物に寄生するこれらの虫は、宿主が瀕死の状態になると、その体温の低下を敏感に察知して、離脱を始める。彼らにとって、宿主の死はそのまま自分たちの死でもあるので、一刻も早く次の宿主を見つけなければならない。 そこで、彼らは死に行く動物の表面に上ってきて、毛の先で思い切り前足を天に突き出して、次の動物がやってくるのを待つ。死肉に近寄ってきた動物に、素早く取り付くためだ。 今、このトンビの雛は、まさにダニたちに見捨てられようとしていた。この状態になってしまうと、もはや治療法というものはなく、後は奇跡的な回復を待つだけだ。30年以上色々な動物と付き合ってきたが、ここから蘇った例は、残念ながら今まで一度しか見たことがない。 出来るだけのことはして職場に戻ったが、今も気になって仕方がない。今日、何とか持ち直してくれれば、明日は鳥獣保護センターに連れて行ってやれるのだが… 今回ばかりは、つくづく、ハハの初動の悪さを恨んでしまうのであった。これでは、助かる命も助からない。
2004.08.31
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今日って祝日だったんですね。曜日の感覚がない・・・(;;)現在、「宮崎式」でおなじみMSオプティカルに、以前作って頂いたLマウント改造テッサー35mmF3.5の改修をお願いしています。 この薄さったら。ぺったんこ。ボディキャップと言われる所以である。どういうことかというと、不覚にも裏側から透かして見るまで、描写に影響が出るくらい酷い拭き傷が発生している事に気付かなかったのです。素材としてエンゾーが送った京セラのスリムTは、レンズの素晴らしさを除いては何の変哲もないコンパクトカメラなので、バルブモードがなく、従ってフィルム室側から光源に透かしてレンズの状態をチェックする事が出来ません。これが災いしました。 ムキになったエンゾー、改造レンズと一緒に、今度は念には念を入れて、ジャンクのスリムTを2台も送りました(^_^;。宮崎さんには無理を言って「綺麗な方のレンズと入れ替える(もちろん有料です)」という事にしてもらいました。わがまま言い放題。宮崎さん、すんません<(_ _;)>。 好きなレンズをレンジファインダーカメラ(以下RF)につけて遊ぶには欠かせない「改造」ですが、コンパクトカメラのレンズを素材に使う場合、思わぬ落とし穴があります。歪曲収差です。RF用のレンズは、構造上、一眼レフの単焦点レンズよりもさらに歪曲が少ない事で知られていますが、それはあくまでも、最初からRF用レンズとして設計した場合の話。前出のテッサー35mmやクラッセのフジノン38mmなど、コントラストや発色、シャープネスに関しては申し分のないレンズであっても、歪曲はそれほど厳密には補正されていません。所詮はコンパクトカメラのレンズであり、この辺が安い所以だったりします。描写が良いという評判だけを頼りに、自分では使った事がないコンパクトカメラのジャンクを手に入れて、いきなりRF用に改造したりすると、直線が大きく曲がった写りにがっかりするかもしれません。ご注意を。 改造レンズはあくまでもお遊び的な要素が大きいので、あまりシビアに性能を求める人には向きません。例えば、どうしてもツァイスのテイストをRFで楽しみたい方は、コシナから出る「かも」しれない、ツァイスのMマウントレンズを待つのがいいかも??( ̄ー ̄)b P.S.・・・と言うような日記を書いていたら、宮崎さんからもうレンズが届きました!はやっ!Σ( ̄□ ̄;) これだけアップにしても破綻を見せない工作精度。フィルターやフードは着けないのが漢(おとこ)。 以前エンゾーが改造をお願いした時には、まだTプルーフからレンズを流用するノウハウが出来上がっておらず、多分に手作業感あふれる工作がなされていました。しかし今回送られてきたものを見ると、「Tプルーフ対応・新型メタルパーツ」が装着してあり、絞りの操作が格段に向上していました。綺麗な真円を描く10枚絞りは、無段階で滑らかに大きさを変えます。レンズの前面に絞り環がある形状は、ロシアレンズのインダスター50mmやジュピター35mm、あるいはエルマー50mm3.5Lなどと似ていますが、操作性は遥かに良いです。 ちなみに、二つ送った素材用スリムTのうち、ひとつは使いものにならなかったとの事。やはり複数台用意しておいて正解でした。宮崎さん、色々とありがとうございました<(_ _;)>。
2004.09.20
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ここのところ、股関節から大殿筋にかけて根の深い痛みが引かないエンゾーです。おさまったかな?と思って自転車に乗り始めると、途端に再発します。うーむ、ポジションがおかしいんだろうなあ…(T-T)さてさて、年季の入ったシルバークロームのライカ使いなら、誰もが一度は考える「リペイント」。かく言うエンゾーも、ルミエールさんでM4をマットブラックに塗ってもらった一人です(^_^;。しかし、そのライカの後塗りでもっとも有名だった、「TAKAHASHI-NURI」で世界中にその名を知られる『七宝塗装室・高橋』さんが、今月10日で塗装業務から身を引くことになりました。さすがに、膨大な労力と時間を要する塗装の仕事は、体力的にきつくなってきたようです。カメラの再塗装はあくまでも副業だったわけですが、今後は完全に本業からもリタイアされる模様。 再塗装を頼むと程度の良いライカがもう一台買えるくらい高価な高橋塗りは、ついにお願いする機会がありませんでした。その代わりに、七宝高橋オリジナルの名品「M型グリップ2型」を注文しました。エンゾーが手ブレ防止のため、所有するライカすべてにグリップを装着して使用していることは何度かお伝えしてきましたが、七宝高橋の手になるM型グリップ2型は似て非なるもので、徹底した肉抜きによって驚くほど軽量に仕上がっています。こういう職人仕事をされる方がまた一人減って、なんだか寂しいですね…(T-T)。
2006.06.02
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