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主体的な住居とはR4
<主体的な住居とはR4>
『住まいの冒険』という本を読んでいたら、次のような指摘があり、戸建て2世帯住宅に住んでいる大使ははたと考え込んでいるのです。
この本は多面的な事例をもとに、「主体的な住居」を模索するわりと哲学的なトーンで綴られているのです。
【高度成長期に核家族のための住まいとして造られた庭付き郊外一戸建ては、もはや高齢の単身者あるいは高齢夫婦のみの住まいとなりつつある】
ということでこの際、「主体的な住居」というテーマで今まで読んできた本を並べてみます。
・大東建託の内幕(2018年)
・日本の家(2017年)
・老いる家崩れる街(2016年)
・住まいの冒険(2015年)
・限界マンション(2015年)
・大人が作る秘密基地(2014年)
・箱の産業(2013年)
・日本人はどう住まうべきか?(2012年)
・シェアハウス(2012年)
・居住の貧困(2009年)
・住吉の長屋/安藤忠雄(2008年)
・住まいの中の自然(2008年)
・「間取り」の世界地図(2006年)
・郊外の20世紀(2000年)
・西山夘三とその時代(2000年)
R4:「日本の家」を追記
【大東建託の内幕】
三宅勝久著、同時代社、2018年刊
<「BOOK」データベース>より
“一括借り上げ(サブリース)で資産運用”の甘い罠。「こんなはずではなかった」と苦しむアパート経営者たち。契約を取るために犯罪に手を染める社員、パワハラが横行する職場、成果主義に追い詰められて自殺事件が続発ー。「いい部屋ネット」の大東建託で何が起こっているのか!
<読む前の大使寸評>
買うにしろ、借りるにしろ、貸すにしろ、住宅は高額商品の最たるもので、庶民の夢でもあるのだが・・・
新築に短絡するニッポンの住宅政策が気になるわけです。
rakuten
大東建託の内幕
アパート経営商法の闇?
byドングリ
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【日本の家】
新建築住宅特集別冊、新建築社、2017年刊
<「BOOK」データベース>より
日本の戦後の住宅を取り上げる展覧会として過去最大規模となる東京国立近代美術館で開催される展覧会に会わせて出版。56組の日本の建築家による75の住宅を、テーマごと系譜学として構成。500を超える豊富な写真・図版を掲載。
<読む前の大使寸評>
ぱらぱらとめくると、丹下謙三自邸、レーモンド自邸、赤瀬川原平のニラハウス、安藤忠雄の住吉の長屋など、めぼしい家屋はすべて網羅しているのが、すごい♪
amazon
日本の家
レーモンド自邸
日本の家
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【老いる家崩れる街】
野澤千絵著、講談社、2016年刊
<「BOOK」データベース>より
現在約800万戸の空き家が15年後には2100万戸を超える…3戸に1戸が空き家に!「再自然化」する空き家、スラム化する分譲マンション、漏水・破裂する水道管、不便な立地の「サ高住」住みやすい「まち」に必要なものとは?
【目次】
第1章 人口減少社会でも止まらぬ住宅の建築(つくり続けられる超高層マンションの悲哀/郊外に新築住宅がつくり続けられるまち/賃貸アパートのつくりすぎで空き部屋急増のまち)/第2章 「老いる」住宅と住環境(住宅は「使い捨て」できるのか?/空き家予備軍の老いた住宅/分譲マンションの終末期問題/住環境も老いている~公共施設・インフラの老朽化問題)/第3章 住宅の立地を誘導できない都市計画・住宅政策(活断層の上でも住宅の新築を「禁止」できない日本/住宅のバラ建ちが止まらない/都市計画の規制緩和合戦による人口の奪い合い/住宅の立地は問わない住宅政策/住宅過剰社会とコンパクトシティ)/第4章 住宅過剰社会から脱却するための7つの方策
<読む前の大使寸評>
大使の関心としては、住宅過剰社会とか、バブルを煽るかのような新築誘導税制、コンパクトシティ、古民家再生あたりになるわけです。
<図書館予約:(12/28予約、5/10受取)>
rakuten
老いる家崩れる街
『老いる家崩れる街』1
:空き家問題
『老いる家崩れる街』2
:住宅過剰社会
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【住まいの冒険】
住総研著、萌文社、2015年刊
<「BOOK」データベース>より
私たちの住まいや暮らしは、高度消費社会の巨大な市場システムに埋没してしまった。「住む」ことや「暮らす」ことは本来それぞれに自分流があり個性的であってよいのに、その主体である住み手と住まいの間には、代え難い個別的な関係を見い出せていない。では、主体性のある住まいとはいったい何だろうか。本書は生きる場所としての住まいを取り戻そうとする多くの事例を取り上げ、哲学的洞察も交えて多面的な視点から問題提起する。
<大使寸評>
我々、団塊の世代が一戸建て住宅を取得しリタイアを迎えた頃、いわば人生スゴロクをあがった頃には・・・・終身雇用はなし崩しにくずれ、派遣社員が常態化していた。
住宅取得に関しては、無策の政治と大手建売住宅メーカーにしてやられたとの感もあるわけです。
rakuten
住まいの冒険
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【限界マンション】
米山秀隆著、日本経済新聞出版社、2015年刊
<「BOOK」データベース>より
進む、建物老朽化・住民高齢化ー放置・スラム化は不可避なのか?
【目次】
序章 マンションという住まいの末路/第1章 マンションの歴史ー埋め込まれた時限爆弾/第2章 マンションの2つの老いと建て替えの現実/第3章 限界マンション化にどのように立ち向かうか/第4章 空き家問題の現在/終章 空き家問題の今後の展開と限界マンション
<読む前の大使寸評>
なんか既視感のある本であるが、まいいかと借りたのです。
帰って調べてみると、2016年3月に借りていました。
rakuten
限界マンション
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【大人が作る秘密基地】
影山裕樹著、DU BOOKS、2014年刊
<商品説明>より
自由な発想で生き方をデザインする、大人版・秘密基地18の方法
これからの時代を生き抜く秘密基地作りのススメ。創造力と心の拠り所になる7類型。
特別寄稿:村上祐資(極地建築家)/毛利嘉孝(社会学者)/服部浩之(キュレーター)ほか
<大使寸評>
冒頭あたりに、「秘密基地の代名詞とも言えるツリーハウス」、「沢田マンションはその代表とも言えるセルフビルド建築」などというフレーズが並んでいて、大使のツボがうずくわけです♪
rakuten
大人が作る秘密基地
空き家とスクォッティング
byドングリ
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【箱の産業】
松村秀一, 佐藤考一編著、彰国社、2013年刊
<「BOOK」データベース>より
プレハブ住宅産業はこうして生まれた!その揺籃期、1960年前後から1970年代までの動きを、当時の若き技術者たちのオーラルヒストリーで生き生きと構成。技術者一人ひとりのものがたりをもとに歴史を紡ぐ技術社会史の労作、ここに成る。
<大使寸評>
技術者として読むと、産業史として面白いのだけど・・・・
プレハブ住宅業界の苦労話あるいは手柄話のような内容になっていて、文化論にはほど遠いのです。
当然かもしれないが、プレハブ住宅のマイナス面は語られていません。
rakuten
箱の産業
プレハブ住宅で良かったのか
byドングリ
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【日本人はどう住まうべきか?】
養老孟司, 隈研吾著、日経BP社、2012年刊
<「BOOK」データベース>より
都市集中。過疎。自然喪失。高齢化。そして、震災、津波。21世紀、どこに住み、どう生きるのが幸せだろう。
【目次】
第1章 「だましだまし」の知恵/第2章 原理主義に行かない勇気/第3章 「ともだおれ」の思想/第4章 適応力と笑いのワザ/第5章 経済観念という合理性/第6章 参勤交代のスヽメ
<読む前の大使寸評>
おお 養老さんと隈さんが、ニッポンの住宅を語り合った本ではないか♪
住宅政策や住宅広告の裏まで突き通してばらしてしまうような内容ではないかと、期待するのです。
rakuten
日本人はどう住まうべきか?
『日本人はどう住まうべきか?』1
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【シェアハウス】
阿部珠恵×茂原奈央美著、辰巳出版、2012年刊
<「BOOK」データベース>より
物件も住む人も急増しているシェアハウス。これは地縁・血縁意識の薄い都市部に特有の現象なのか。それともコミュニティの新しい形なのか。実際にシェア生活をしている著者2名が、さまざまな様式のシェア物件に住む人々に取材して考察した、日本のリアルが見えてくる、軽妙で知的なドキュメント。
<読む前の大使寸評>
最近、目に見えて貧乏になったニッポンの市民にとって、シェアハウスは切実でかつ現実的な選択肢ではないだろうか。
rakuten
シェアハウス
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【居住の貧困】
本間義人著、岩波書店、2009年刊
<「BOOK」データベース>より
職を失い、住まいを奪われる人たち、団地で進む高齢化と孤独死、規制緩和がもたらしたいびつな住環境…。人権としての居住権が軽視され、住まいの安心・安全が脅かされている日本社会の現状を詳細に報告。社会政策から経済対策へと変容した、戦後の住宅政策の軌跡を検証し、諸外国の実態をもとに、具体的な打開策を提言する。
【目次】
第1章 住む場がなくなる/第2章 いびつな居住と住環境/第3章 居住実態の変容、そして固定化へ/第4章 「公」から市場へ-住宅政策の変容/第5章 諸外国に見る住宅政策/第6章 「居住の貧困」を克服できるか
<読む前の大使寸評>
我が家は、阪神・淡路大震災の後に、一戸建てのプレハブ住宅を建てたわけですが・・・
たぶん、この震災がなければ木質系の在来工法を選んでいただろうと思うわけです。
この本で、プレハブ住宅がどのように書かれているか、興味深いのです。
rakuten
居住の貧困
居住の貧困
byドングリ
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【住吉の長屋/安藤忠雄】
千葉学著、東京書籍、2008年刊
<「BOOK」データベースより>
1970年代から今日まで、常に建築界の第一線を走り続ける安藤忠雄の原点にして、戦後日本の都市型住宅の方向を決定付けた名作「住吉の長屋」。そのすべてを解き明かす。建築家安藤のデビュー作。日本現代住宅史の金字塔となった一軒を徹底分析。
<大使寸評>
安藤忠雄のデビュー作にして原点ともいえる住吉の長屋に絞って述べています。
とにかく、その狭さと、傘をさしてトイレに行く造りが衝撃的ですね(笑)
Amazon
住吉の長屋/安藤忠雄
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【住まいの中の自然】
小玉祐一郎著、丸善、2008年刊
<「BOOK」データベース>より
環境との共生が叫ばれる今日、建築におけるエコロジカルな発想の原点に帰り、太陽や風といったポテンシャルを活かしながら在来エネルギーへの依存を減らし、自然との交感が可能な住宅、自然を楽しむ住居を考えます。
<大使寸評>
パッシブソーラーハウスを建てた上で20年にわたる実証などを語るという、わりと地味な本ではあるが・・・
採光、自然通風に着目したなど、大使のツボにヒットするわけです。
ツボというのは「自然と共生する住居」といいましょうか♪
rakuten
住まいの中の自然
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【「間取り」の世界地図】
服部岑生著、青春出版、2006年刊
<「BOOK」データベース>より
東京・NY・パリ…のアパートの間取りの違い。続き間・縁側・通り庭…狭い日本ならではの工夫。比べてわかる住まいの人間関係学。
【目次】
1 日本の「間取り」とその変遷(マンション、団地…集合住宅に見る、日本人の暮らしの変化/江戸の武士住宅からつづく、日本住宅の古きよき伝統/間取りから浮かび上がる、暮らしの知恵としきたり)/2 「間取り」の世界地図(比べてわかる、世界の家族観、生活観…のちがい/日・米・英…大富豪の邸宅の間取り)
<読む前の大使寸評>
手にした時の斜め読みから・・・・
著者のかもす民俗学的なセンス、職人の慎ましさが感じられたので、借りたわけです。
rakuten
「間取り」の世界地図
2DKと京町屋
byドングリ
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【郊外の20世紀】
角野幸博著、学芸出版社、2000年刊
<商品の説明>より
郊外に住宅地が生まれて100年。関西を舞台にこれからの「住宅地とテーマ」を考察
この本は郊外住宅地に関心を持って20年ほどになるという著者の郊外住宅地論である。副題に「テーマを追い求めた住宅地」とある。戦後,開発してきた住宅地をテーマタウンと位置づけ,その開発を供給側である開発者と,需要側である居住者の双方の視点から読み解こうと試みた意欲作である。
<読む前の大使寸評>
戸建て2世帯住宅を苦労して建てた大使は、この種の住宅絡みの本はよく読んできたので・・・借りる決め手になったのです。
amazon
郊外の20世紀
『郊外の20世紀』4
:家族の解体
『郊外の20世紀』3
:神戸市の二つのテーマタウン
『郊外の20世紀』2
:郊外住宅のゴールの姿
『郊外の20世紀』1
:戸建ての我が家の位置付け
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【西山夘三とその時代】
西山夘三記念すまい・まちづくり文庫、2000年刊
<目次>より
第1部 西山夘三と日本のすまい 20世紀・すまいのアーカイブス
プロローグ
西山夘三・人と仕事
自分の生涯を対象にした著作から
日本のすまい
第2部 文書所蔵資料解題
文庫所蔵資料の概要
文庫所蔵資料をめぐって
西山夘三・業績一覧
西山夘三・年譜
第3部 文庫活動の紹介
文庫活動の足跡
特定営利活動法人NPOの設立
文庫資料の利用方法
参考資料
<大使寸評>
西山夘三といえば・・・
日本の住まいを民俗学的な視点で踏査した学者、2DKという間取りに関わってきた建築家というのが、大使の認識である。
とにかく、守備範囲が圧倒的に広い人でしたね。
ところで、西山さんは1967年のNHK連続ドラマ「ケンチとすみれ」のモデルなんだそうだが・・・
このドラマはほとんど見ていなかったので、コメントしようもないのです。
hamonika
西山夘三とその時代
西山夘三とその時代
byドングリ
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