MUSIC LAND -私の庭の花たち-

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歌「おもかげ」





をクリックしてください。歌が聴けます。

回覧板さんの「おもかげ」という詩に、曲を付けさせてもらいました。
切ない詩なので、泣けるような曲をというご要望だったのですが、
なかなか難しいです。
途中の「手をつないで・・・」からの夏の思い出と、
「バスに乗って泣いている」までは、
ちょっとテンポや曲調を変えてしまいました。
「太陽がいっぱい」がお好きだというので、
中間のテンポや感じが変わるのを真似してみたのだけど、
どうでしょうか。
素敵な詩が台無しにならないといいのだけど・・・

ご感想、ご批評お待ちしてます。


「おもかげ」作詩 回覧板さん

あなたに似ている

あなたに似ているひとに
駅のロータリィで出逢った

ちょうど、
バスに乗り込むところで
急いで追いかけて
ぼくも同じバスに乗り込んだ

そして、そのひとの
横に立った

仕事の鞄が重すぎて
ネクタイも曲がってしまって
おまけに混んでいて
息も荒く
そのひとの横に立った

次の停車場に着いたとき
そのひとがすこし
不思議そうに、僕を見上げる

あなたに似ているよ

ながいまつげの
憂いを含んだ瞳
なにかを聞きたそうな瞳

自然と涙が込み上げてきて
ぼくの頬をつたわっていく

「どうしたのですか?」って
口では言わないんだけれど
そう
訴えかける眼をしている

くちびるのかたちまで
似ているよ

こんなにあなたに似ているのに
たったひとこと
『次、降りますから』と言って
もう降りて行ってしまう

吸い込まれるように
不吉な闇の中に消えていく。

ぼくは、あとに取り残されて、
どこにいくのかもわからない
バスに揺られて
あなたを思い出す

手をつないで
砂浜を駈けた
あの夏の日

僕を砂浜に埋めて
自慢していた

いたずらっぽい笑顔が
得意だったよね

バスは深い霧の中を進む

たくさんのテールランプが流れていく

あなたに似ているひとがいて
ただそれだけで
乗ってしまったバスの中

涙がとまらない

あなたに
似ている

ただ
それだけで








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