2014.03.24
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カテゴリ: 京の見どころ
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 浄土宗・知恩院派 五台山・清凉寺(セイリョウジ) 通称-嵯峨釈迦堂

寺歴は阿弥陀三尊を本尊とする棲霞寺(セイカジ)と釈迦如来を本尊とする清凉寺の二つの寺院が並立して今に至ります  
 各地数ケ所にある同じ寺名の清涼寺の涼はサンズイですが、こちら嵯峨の清凉寺の凉は中国と同じニスイで表示されます

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 ↑本堂横に咲く真紅の軒端梅(ノキバノウメ)が有名ですが、和泉式部の愛でたのは白梅とも謂われ、境内にはあちこちに紅白の対で植えられています


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 ↑「仁王門」(山門) 江戸時代に建立された総欅造の三間一戸・重層門です
楼上には十六羅漢像が安置されています

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 ↑980年代東大寺の僧・ちょう然上人が巡礼した中国・五台山(名-清凉山)から栴檀(センダン)の香木で彫られた「三国伝来の釈迦如来像」(現-国宝・日本三如来の一)を持ち帰り、弟子の盛算(ジョウサン)によりご本尊とされ1016年清凉寺が建立されます

 (右)門前には光源氏のモデルとされている源融(ミナモトノトオル)公栖霞観(セイカカン)旧地と小楠公(秀頼公)御首塚の石塔があります

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 ↑「法然上人像」1156年法然24才の求道青年像、仏道を求め釈迦如来像の前で修業、ただ清凉寺浄土宗に改宗されたのは1530年とされています

 (右)「多宝塔」 1703年江戸護国寺で造られて運ばれ建立された下層3間本瓦葺の塔です 


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 ↑多宝塔と前に咲く紅梅のコントラスト、鮮やかに映えていました


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 ↑本堂横の梅、紅と白が入り乱れて咲き競っています


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 ↑「阿弥陀堂」 清凉寺誕生の150年程前、第52代嵯峨天皇の皇子左大臣・源融公がこの地に御堂・栖霞観(棲霞観とも表現)を造り源氏物語に描かれている営みをおくられる、源融の没後その子源昇によりこの地に阿弥陀三尊像(国宝)を本尊として棲霞寺が建立された、いまこの阿弥陀堂として残されています

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 ↑阿弥陀堂御前、飾られているのは阿弥陀三尊ですがこれは模刻された像です

 (右)「阿弥陀三尊像」(国宝)中尊の阿弥陀像は[源融のうつし顔]といわれ、源氏物語中の光源氏の面影を伝えるとも謂われています 三尊像は霊宝館に収納され保存されています          (写真は双方当寺資料より)


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 ↑「軒端梅」原木です、痛々しいほどに年老い横たわるように枝を伸ばしています、近年は僅かな花しか着けず往時の深い紅色に染まる花は想像出来ません


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 ↑「本堂(釈迦堂)」 1016年に建立されてより幾度となく焼失・再建されていますが、1602年豊臣秀頼公により諸堂と共に整備されるも本堂は1637年の嵯峨の大火により焼失、現在のお堂は1701年徳川五代綱吉公と生母桂昌院の寄進によるもので桃山建築の豪華さを顕す建物とされています


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 ↑本堂前です 栴檀瑞像(センダンズイゾウ)、祀られている三国伝来の釈迦如来をさします、扁額は黄檗宗開祖・陽元師筆です

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 ↑本堂は間口奥行共に七間、単層入母屋造の華麗豪壮な建物です

 (右)本堂奥から方丈・方生池庭園に通じる回廊です


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 ↑本堂裏の方生池庭園と中小島の忠霊塔、塔内には各戦場の霊を弔う一万数千の写経石・ひめゆりの塔等の戦跡地の石が納められています


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 ↑「弁天堂」(摩尼殿)江戸時代後期の建物で軒唐破風、宝形造りです

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 ↑「聖徳太子殿」 奈良法隆寺の夢殿を模して造られています 融通念仏が聖徳太子の夢告による衆生再度実現との結びつきがあるとされ祀られています

 (右)源融公の親にあたる、52代の天皇・嵯峨天皇の宝塔(ミギ)と檀林皇后の層塔(ヒダリ)の「宝篋(ホウキョウ)印塔」で江戸末期のもの


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 ↑「源融公の宝篋印塔」 鎌倉時代後期に造られたとあります、嵯峨天皇・檀林皇后の宝塔の隣に祀られています

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 ↑「一切経蔵」 江戸中期のもので、中に輪蔵があり一切の法・経典が納められ法輪を一回転させ一切経を読み功徳を得られるとされています

 (右)「源昇公の宝篋印塔」 源融の子、棲霞寺の創設に関りここに祀られています


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 ↑「狂言堂」 融通念仏を広めた円覚上人が庶民に念仏の教義を説くために創られています、嵯峨大念仏狂言(無形民重文)が毎年4月の大念仏会で演じられます
 京都の三大念仏狂言、他に千本閻魔堂の閻魔堂狂言、壬生寺の壬生狂言です


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 ↑「秀頼公首塚」 大阪城三の丸の跡地から出土発掘された首に介錯の跡があったと謂われています、諸堂の再興に由緒を持つ当寺に納められたものです


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 ↑「薬師堂」薬師如来を安置し、嵯峨天皇の勅により空海が建立、疫病の平癒祈願されたのが始まりでとされています

 堂前の石塔「生(ショウ)の六道・小野篁公遺跡」 小野篁が冥土と現世を往復していたとされます、冥土から現世に戻る出口の井戸「生の六道」がここ元福西寺(フフクサイジ)にあったとされています 隣接して西の町内は今も六道町です


☆小野篁公「生の六道」 に関連して 冥土への入口・六道の辻...六道珍皇寺 を併せてご紹介します
  改めてご覧頂く場合は新着記事一覧からご覧下さい


 ★ 「京こよみ 4月」 はTopページに載せています、 ホームに戻り ご覧下さい


 ★ 「京都の梅と椿」と「京都ええとこ」一覧は は右サイド欄からご覧ください、
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京都市バス 「嵯峨釈迦堂前」下車   西へ徒歩2分  

清凉寺HP URL--- http://jodo.or.jp/footprint/07/



被災地に届けよう!


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最終更新日  2014.04.02 10:16:41
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