「あかり、いきます！」

とばかりに突進だ。こうなったら散策どころじゃない。一体何が楽しいのか、ほんの少し広がる雪のエリアを行ったり来たり。こんなに僅かな雪に心奪われるあかりが、逆に不憫に思えてきた私たちである。

こうして、溶けかけた雪を踏みつけるだけ踏みつけたらあかりもそこそこ満足したのか、再びスカイロードを歩き始めた我が家。

すると今度はあかりが階段に向かって突進だ。しかも階段手前は施錠されたゲートがあるものだから入れない。

「あかりよ、別の場所から入れるから」

と開いているゲートから階段を上がってみると、そこは野外ステージ。こんなところで生演奏をしたらさぞかし気持ちよいだろうに、と遠い目をする私の視界の端で、あかりとオットが勝手に盛り上がっていた。

さて、更に歩いていくと、誰が作ったか雪のお山を発見。いや、これはもしかしてかまくら？

ところがあかりがガシガシと雪のお山を掘り始め、別の出入口を作ってしまった。つまり出入口が2箇所のかまくら・・・って、なんだそれ？

と、そうこうしているうちに、かまくらがぺしゃんこに。結局、あかりがかまくらを崩壊に導いてしまったということか。

それでも「あぁ、良い仕事したっ」とばかりに満足顔なあかりである。


散策のつもりが、雪との戯れでほとんどの時間を費やしてしまった遠足番外編であった。

・・・折角買ったいちごだけど、翌日ゆっくり食べることにしよう。



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