情緒的早期教育実践編
一口にＰＱを育てるったって，どうすりゃいいのさとぷんぷん怒っているときに，
偶然本屋で出会ったのがこの本です。
「遊びとしつけ」 志田紀子 学陽書房
かなり異色の育児本。 「子供とどうやって遊べばいいのか」 のハウツー本です。
といっても，よくある，手遊びや手作りおもちゃが載ってたりする本とは大きく違います。
「子供と遊ぶといっても間がもたない」「家事の合間にひとりで遊んでいてくれないかしら」
「なんでこの子は一日私にはりついて離れないのかしら」「公園には毎日行ってるけど」という
ママ達に対して，「家の中での遊び」の大切さをとき，なおかつ
「ママが，子供と遊ぶのが楽しくなるための訓練」 の方法について書かれた本です。
我々第二次ベビーブーム以降にうまれたママたちは，自分が子どもの頃に異年齢の子どもと
遊んだ経験がないので，子供との遊び方をよくわかってないというか，
遊び方を知らないために子供とうまくコミュニケーションがとれなくなっちゃうので，
そこを訓練する必要がある，というのです。子供との遊び方が分かれば，
子供ともっと仲良しになれるし，まだ言葉のおぼつかない赤ちゃんとだって遊びで
コミュニケーションがとれるし，ママも子育てが楽しくなるし，いいこと尽くし。
外遊びもすごく大事だけど，ここでいう「遊び」とは，おうちの中で集中して遊ぶ
「内あそび」 のことです。
私のお気に入りのおもちゃやさん「百町森」に行ったときに，店主の柿田さんも，
「元気な子というのは，外ではいっぱい体を動かし，家の中ではじっと集中して遊べる子です。
どっちが欠けてもダメ」ってお話をされてました。
子供にとって「内遊び」とは，成長するのに必要不可欠なものなのだそうです。
遊びを通じて，さまざまな部分が成長する（前のページで書いた，８つの知性も育つでしょう，多分）
ので，つまり， 真剣に遊べる子は，やがて真剣に勉強できる子になっていく のだそうです。
ではでは。具体的にどうすればいいのか。詳しく知りたい方は「遊びとしつけ」を
読んでみることをおすすめしますけど，簡単に言っちゃえば
１時間床に座って，子供と質の良いおもちゃで遊ぶ。
この時間は「子供と遊ぶためだけの時間」で，洗濯物たたみながら，とか炊事の合間に，
というのはＮＧです。簡単そうに聞こえるんですが，やってみると分かると思いますけど，
私は最初のうちは「もって１５分」でした。子供の方も，遊ぶことに慣れてないので，
全然集中できないと思います。
でも，前のページから書いてきたように，この核家族＆少子化の時代にＰＱをちゃんと
育ててやるには，こうやって母親が多少は苦行に耐えてやる必要があると思います。
本来なら，子供に遊び方なんて教えてやらなくても，大勢いる兄弟や近所の子供同士で
教えあってたんでしょうけど，今はそれも母親の仕事とは。タイヘンな世の中ですねえ。
まあ，間がもたない～と思いつつも，枯渇した想像力を振り絞って遊び方を考えて，
だんだん座りこむ時間を延ばしていきます。そうすると，だんだん子供の方も目つきが
変わってきます。ママのほうも，そのうち「このおもちゃでこうやって遊ぼう」と
アイデアがどんどん浮かぶようになります。ママが真剣に向かい合ってくれてることが
分かれば，子供の心が安定します。これが，「ああ忙しい忙しい」と片手間にしか相手を
しないと，「ちゃんとこっち向いて！」って一日中おっかけまわされる悪循環にはまります。
０～２歳くらいの間に，こうやってママがきちんと相手をすると，そのうち自分一人でも
じーっと集中して遊ぶことができるようになるそうです。
もちろん，働いてたら１時間なんてとっても無理ですし，そういう場合は臨機応変に
いけばいいと思うんです。大事なのは，遊びを介して，純粋に子どもと向かい合うだけの
時間を持つってことなので，それが一日１５分でもいいと思う。その方が，一日子どもと
なんとなく一緒にいるよりもいいかもしれないですね。
さて。重大なのは，このときに使う 「おもちゃ」 です。
コミュニケーションに使うおもちゃなので，電池仕掛けで動くようなものは
あまり意味がないです。良いおもちゃは，遊びを上手に誘導してくれます。
実際，大人のほうがはまりそうなものもありますし。
育児カレッジでは「ディベロップメンタルトイズ」という，子供の能力を伸ばすおもちゃを
勧めています（いわゆる知育おもちゃですね）。私も２種類もってますが，かなり遊べます。
ただ，これはプラスチック製なので，やっぱり木の手触りが好きという方は，そちらを
選べばいいと思います。実際，私もその後はほとんど木のおもちゃばかり買ってますし・・。
リンクに，おすすめのおもちゃを扱ってるおもちゃやさんをたくさん入れたので，
のぞいてみてくださいね。
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