ガムザッティの感動おすそわけブログ

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gamzatti @ Re[1]:「ムー」「ムー一族」(05/28) ひよこさんへ 訂正ありがとうございました…
ひよこ@ Re:「ムー」「ムー一族」(05/28) ジュリーのポスターに向かってジュリーっ…

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gamzatti

gamzatti

2007.07.08
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族譜 (チョッポと読むらしい)」は、私に韓国映画の扉を開いた作品です。
朝鮮半島が日本に併合されていた時代、
「創氏改名」を迫られた由緒ある家の家長と、
役所の職員として半島に住む日本人青年との話です。
原作は日本人の梶原季之。
監督は韓国のクロサワ的存在、林権澤(イム・ゴンテク)氏です。

「何でうちは日本の苗字にしないの? 学校でうちだけだよ」
と無邪気に訴える孫の言葉に、悲しく微笑む家長の表情。

創氏改名をさせる立場にありながら、
何とか由緒ある姓を残す手だてはないかと奔走する日本人青年。
読み方だけを変えて、とにかく姓を残せないかと上司にかけあうも、
「日本にはこんな漢字はない!」と一掃されてうなだれてしまいます。

家長はとうとう姓を日本風に変える決意をしますが、同時に
「長く続いた族譜(家系図のようなもの)に終止符を打つのは、
ご先祖様に申し訳が立たない」といって自ら命を絶ってしまうのです。

私がこの映画でもっとも震撼としたのは、ラストシーン。
家長の野辺送りを遠くから見守る主人公の後ろ姿に、テロップが流れます。
数年後に日本が負けて戦争が終わり、その後、創始改名以前にすべての族譜は戻された、
というものです。

家長の死は一体何だったのか?
何のために命を捨てたのか?

主義主張を守り抜く美しさを描きながら、
最後にその虚しさをつきつけた、林監督という人に
私はものすごく惹かれました。
以後、私の「林詣で」が始まります。

ずい分たって韓国の留学生たちと会う機会があり、映画の話になりました。
みな「林監督」のことは知っていましたが、「族譜」は知りませんでした。
日本人の原作ということで、韓国では上映されていなかったのです。
そんな環境で、これを撮った監督の心とは?
ますますのめりこむ私でありました。

1978年製作のこの映画は、日本でも上映されていないそうです。
私が見たのは、NHK教育テレビででした。
同じようにNHKで見た人のHPがあったので、改めてびっくりしてしまいました。
その人は1983年に見たらしいのですが、私もその時かなー? 
その後朝日新聞の週末版にこの映画が特集された時の記事は、
大事にとってあります。

林権澤監督については、映画評論家・佐藤忠男氏の著書

韓国映画の精神

がオススメです。








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Last updated  2007.07.09 20:56:54
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わたしも観ましたが  
Izumi Yukio  さん
わたしも学生のころ池袋にあった韓国文化院でこの映画を観ました。

当時は朝日新聞青年だったので、日本の統治の稚拙をただただ申し訳なく思ったのですが、

じっさいには創氏改名はここまで強制的な政策ではなく
(だから朝鮮においても朝鮮名のままの人も1割以上は残っていました)、

あの映画に描かれているような強制があったとすれば
末端の役人の暴走だったのです。

しっとりした映画のつくりは藝術性にあふれていたと思いいますが、
残念ながらそういう事情で、根本のところにいささかの「歴史のウソ」が混じった作品なのですね。 (2007.07.08 18:47:19)

Re:わたしも観ましたが(07/08)  
gamzatti  さん
Izumi Yukioさん
政治の意図と、末端の受け止め方というのは、
また違うものがありますよね。
すべての人が政治に通じているわけでもないし、
意図とは別な「感情」というものに左右されることもある。
末端の一人ひとりの価値観によってゆがめられるのもまた、
政治の一つの側面のような気がします。

私はこの映画で
「貫く」ことが本当にいいことなのか、
そのことを胸に突きつけられました。
ヒヨッても、転向しても、流されても、
生き残ったモン勝ちじゃないのか。
そういう生き方も、決してあなどれない、と。 (2007.07.08 22:39:20)

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