ガムザッティの感動おすそわけブログ

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gamzatti @ Re[1]:「ムー」「ムー一族」(05/28) ひよこさんへ 訂正ありがとうございました…
ひよこ@ Re:「ムー」「ムー一族」(05/28) ジュリーのポスターに向かってジュリーっ…

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gamzatti

gamzatti

2009.01.04
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カテゴリ: 日本映画

自分が「生きている」という実感を学生プロレスに見出す話。

予告編を何度も見て、「見たいな」と思っていた映画です。

朝起きると、今自分の周りに起こっていることがわからない。
ある程度より前のことはわかるのだが、
昨日の記憶がまったくない。

頼りは克明につけているメモだけだ。
自分がなぜこのような状態になったのかも含め、
大事なことは全部メモして生活している。

あとは高校生の妹。
風呂屋を営む父親は、
弁護士を目指していた自慢の秀才息子の現状を、いまだ受け入れられていない。

「頭で記憶する」機能は失われたけれど、
毎日トレーニングをすると、体は確かに日々の活動を蓄積してくれる。
「トレーニングした」記憶はないけれど、
筋肉痛は残る。繰り返し練習して覚えた技は再現できる。
そこに、
主人公が生きる喜びを見出す話である。

同じような疾患を抱えている人を追ったドキュメンタリーを見たことがある。
入院先の輸液の選択不足によりビタミン欠乏に陥り、
ウェルニッケ脳症になってしまった人の話である。
毎朝、寝床に座り込んで、ボーっとしてしまう。
自分を、自分をとりまくすべてを、うまく把握できないのだ。
結婚している彼は、妻のことは認識できるが、
病気になってから生まれた子どもの存在を、すぐには理解できない。
毎日毎日、
妻との語らいの中から
「ああ、自分はこういう人生を送っているんだ」と納得すると、
また一日が暮れてしまう。
朝、寝床で起きると、ボーっとしてしまい、
再び妻から「どうして」「なぜ」を聞かされるところから。
というか、彼の場合、思考が途切れるとその前の思考が失われるので、
もっと大変そうだった。

この高次脳機能障害を扱った映画は存外多い。
サスペンス風にした「メメント」(前向性健忘)、
何度でも君を愛す的ラブロマンスの
「50回目のファーストキス」(短期記憶喪失障害)、
「頭の中の消しゴム」やその原作「Pure Soul~君が僕を忘れても」
(若年性アルツハイマー)などもその系列。

どんな病気にかかってもそうだけれど、
自分や周りがその事実を受け入れ、
その上で
どう自分らしく生きられるかを模索できるというのは
とても素晴らしいことだと思う。

お涙頂戴的障害者物語は大嫌いな私だが、
この「ガチ☆ボーイ」は生きる喜びに溢れていて、
そこがとても救われる。
「病気」がきっかけとなっている話だが、
「病気」でない人にも通じるものを感じさせる。

「病人は静かに安全にそっと暮らせ」という世間の暗黙の視線に
笑顔で真っ向対決を挑む秀作である。
原作は、舞台「五十嵐伝~五十嵐ハ燃エテイルカ」。
たしかに、なるほど舞台っぽい、と思わせる場面が多い。
原作者の西田征史が脚本を書き、出演もしている。
主人公の五十嵐を体当たりで演じる佐藤、
プロレスのサークルの友人役・サエコが好演、
主人公の父親役・泉谷しげるはさすがの演技でうならせる。







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Last updated  2009.01.04 16:19:55
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