補足説明



◆ 本格と新本格 ◆


一般的に、『 推理小説 』 であって、密室等のトリックや、強固なアリバイ崩し・謎解き等を、探偵役の人物が行う様式の作品を 『 本格ミステリー 』 や 『 本格推理 』、または 『 本格 』 と呼びます。
( 代表的な作家 : アガサ・クリスティ ,エラリー・クイーン ,江戸川乱歩 ,横溝正史 など )
厳密な区分けは難しいですが、近年の作品で、島田荘司の推薦をうけたり、綾辻行人以降にデビューした作家達の 『 本格ミステリー 』 の作品を、『 新本格 』 というようです。
( 代表的な作家 : 綾辻行人 ,法月綸太郎 ,歌野昌午 ,我孫子武丸 など )
語源は、綾辻行人の2作目である 『 水車館の殺人 』 ( 1作目は 『 十角館の殺人 』 江戸川乱歩賞受賞 )の帯に 『 新本格推理 』 と書かれていた事によるそうです。


◆ フィリップ・マーロウとは? ◆


フェドラ帽子とトレンチコート,そして煙草・・・。
机の引出しにはいつも拳銃と酒のボトル、依頼が無ければ、グラス片手にチェスや読書・・・。
依頼人とは必要以上に親しくならなす、金や女性、いかなる誘惑にも屈しない・・・。
ハードボイルドの代名詞となっている、レイモンド・チャンドラーが生みだした私立探偵。
1939年に発表された長編『大いなる眠り』が初登場で、以後、長編で、『大いなる眠り』『さらば愛しき女よ 』『湖中の女 』『高い窓』『かわいい女』『長いお別れ』『プレイバック』があり、短編も多数あり、チャンドラーの死後では、チャンドラーを敬愛する作家が、マーロウを登場させた作品を多数発表しています。
( 厳密には、『大いなる眠り』の以前に、ほぼマーロウと言ってもいい、原型となった作品があるため、そちらが、最初であるという事も言えるかも知れません )




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