ジュネーブその日暮らし(+革モノ作り・レザークラフト)

ジュネーブその日暮らし(+革モノ作り・レザークラフト)

生活習慣上の注意



・エレベーター、ガレージなどで住人に出会った場合、知らない人であっても挨拶をするのが習慣となっている。子供にも挨拶するように言い聞かせておく。

・一般的に夜10時以降は大きな音はたてない。子供の誕生会をする場合、昼間の会でも、近隣のポストにことわりのメッセージを入れておくと良い。
 近隣が騒音に寛容な場合はあまり神経質になることはないが、運悪く、騒音にかなり敏感な人の場合、チョコレートなどを添えて事前に挨拶に行っておくと問題が大きくならない。少人数の友人との語り合いならば問題ないが、大人数のパーティーの類であれば、夜間は10時にはお開きにする。
 また、その時廊下で挨拶していると意外に喧しく声が響き、苦情が出る。
 夜間はいとまの挨拶は室内で済ませると良い。

 騒音に厳しいアパートだと10時以降は排水ですら苦情が来る。
 入浴を10時前に終えるのは勿論だが、アパートの規約で、トイレの排水も翌朝まで控えなければならないこともある。
 場合に寄っては隣家が、迷惑な騒音で警察に『通報』することもあるので気をつけること。


・日曜日は休日であり、まとめて家事をする日ではない。特に午前中は掃除機の音にも苦情が来ることがある。大工仕事、掃除などは平日または土曜日の昼間に行う方が無難。IKEAの家具組み立てのときなど気を配るように。

・日本の様に洗濯物をおおっぴらに屋外に干すことは控える。手すりより低い物干しや、ベランダに奥行きがある場合は、外から見えない室内寄りに干したり、植物の後ろに干すことは許容範囲。また、ベランダをガラクタ置き場として使うことも顰蹙を買う。

 ジュネーブに限らず、スイスは近隣との調和を重んじ、整理整頓され美しい状態であることが好まれる。ベランダの花一つとっても、個人的な好みや利便性よりも、全体の調和の方が優先される場合があるので気をつけたい。


●店舗でのスイスの常識

・個人商店入出店時には必ず挨拶をする。挨拶しないと、もともとさしてよくない店員の対応が、非常に悪くなる。

・店舗のレジで客が並んでいても店員が客と世間話をしたり長電話していたり、店舗の対応はのんびりしている。
 ファーストフードでも対応はのんびりだが、それが普通となっている。
 「お客様は神様です。」
 どころか、
 「客は店舗で商品を買わせていただく立場」
 という意識に近いのでそのつもりで(こんなだから、ジュネーブに住むと皆だんだんウインドーショッピングの機会が減り、購買意欲も落ちてくる(^^;))。

・服などが不良品の場合でも、正札つきのままでレシートがないと交換してくれない店も多い。購入前にファスナー、ほつれなど良く確認すること。セールモノは基本的に返品、交換不可と思ったほうが良い。
 食品についても同じで、カビの生えたベリー、割れた卵、ふくろの破れた砂糖、モレのある油なども並んでいることがあるので、注意して購入する。

 なお、セール商品の中には、破れ、汚れ、ボタン落ちのある服や、かけた食器、壊れた電気製品なども平気で混じっているので特に注意すること。


・高価な品は購入時の領収書を保管して置く。スイスでは盗難にあって保険を申請する場合、盗難された品の領収書が必要である。



●各種対応を頼むときのスイスの常識

・水道屋、電気屋などの職人を呼ぶ、大家に不備の対応を頼む、クレジットカードの解約を依頼する、など、何かしらの対応を頼む場合、1度で完璧にできることの方が少ないくらいの気持ちでいたほうが良い。
 特に職人の依頼などは、いつ来れるか即答されることはあまりなく、依頼してから3週間ほどたって、いきなり「今から行くけどどうか?」などの電話がかかってくることも多い。

・依頼自体を完全に「忘れられている」場合も多い。数週間音沙汰がなければ再度連絡することも必要。



●電話する時のスイスの常識

・5時の終業時間間際の電話は「非常識」であり、避けること。
そもそも電話に出てもらえない事も多いし、もしも電話がつながっても余程非常事態でなければマトモな対応はされないと思ったほうが良い。


●チップについての私見

 ガイドブックには「スイスはチップの習慣がない」とあるが、殆んどの人が、気持ちを置いている。

 私の2年に渡るジュネーブでの観察によるチップの目安では、普通の店なら飲食しても、5フラン以下のおつりの小銭程度でよい。
 例えば大人4人でパスタやワインで120Sfr.程度の会計でも、こっそりテーブルを見ると5Sfr.ですら置いている人は少なく、おつりから札と5フラン玉を取って、2フラン程度置いている場合が結構多い。

 逆にカフェでは、ケーキとコーヒーで10Sfr.程度の会計でも1Sfr.を置いている人が多い(1人で来て本当にコーヒー杯だけ飲んで、すぐ店出ちゃう場合は置いてない人も結構いる)。

 ということで、価格の何%ということではなく、普通の人は、あくまで本当に気持ち程度である。

 気持ちなので、子供が大勢で汚して迷惑かけたり、子供にデザートなんかをサービスしてもらったりしたら多めに置くし、店員の態度が悪い場合など、全くおく必要は無い。

 但し、お金持ちの行く高級店(1人前100Sfr.とか)というような高級店では、1テーブルで10~20Sfr.くらいは置いている様だし、そういうお店では周りのお金持ちに合わせてそれくらい置くほうがいいと思う。


 しかし、ジュネーブは想像の範囲を超えた、凄いお金持ちがいるので、人によっては20Sfr.程度食べただけでも札のチップを置くという人もいるし、アラブの富豪の夫人なんかは、夏に滞在するホテルのドアマンにも、エステの店員にも平等に100Sfr.札くらいポンポン渡す。
 だから本当にジュネーブではチップに『目安』なんかないのかも・・・(^^;)。




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