GOlaW(裏口)

2007/12/30
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カテゴリ: アニメ
 心、絶望より解き放て。

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 それでは恒例の、お世話になったブログの紹介から。
 スリングさんの
ナイトウィザードThe Last Episode「ハッピー・バースディ」
 ラストまで、これらの感想も見逃さないでください。

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 …最終回は、本当にすごかったです。 
 その怒涛の伏線回収、それによるドラマの盛り上げに、心沸き立ち。
 それと同時に、その手腕に唸らされるばかりでした。

 王道の中に、その手腕を込められた作品でした。

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 王道を描く難しさ。

『王道だから受けるのではない。王道の中でこそ、その手腕が試されるのだ』
 そのことを、私は二年近く前に嫌というほど思い知らされました。
 このブログで渾身・大量のツッコミを入れさせてもらった 『西遊記(フジテレビ版)』 のことです。

 ――例え、どんなにプロの俳優(声優・キャラ造形)を呼ぼうと。
 ――例え、どんなトレンディ・ドラマの名手である脚本家であろうと。
 ――例え、どんなに恋愛ドラマや職業ドラマの経験を積んだスタッフであろうと。
 ――例え、放送局が力を入れ、資金が豊潤だったとしても。
 脚本と演出の、物語の骨格となるべき『ファンタジーに対する感覚』が欠けているならば、その作品は不幸なことになるのです。

 当時、ドラマを見ながらひたすら悩んだのは、『どうしてこれらの王道の物語を、スタッフは魅力的に描いてくれなかったのだろう』ということでした。
 一つ一つの具体例を考えながら、その『致命的な一点』を探していたのです。


 その答えは、『ナイトウィザード』の中にありました。
 つまり、
●視聴者に分かりにくいような話にせず、分かりやすくも世界観を大切にして作り込みをすること。
●展開を見据え、常に伏線を張り巡らせること。
●伏線は分かりやすいものから分かりにくい細部まで、丁寧に描くこと。
 伏線は世界観を生かしたものだとなおよい。

 これらは、まさに原作で言うところの『きくたけ節』です。そして、菊池さんを含むFEAR社員の方々が、TRPGを通して常に向き合い、磨き続けている技術です。
 それを『ハルフィルム』のスタッフが拾い上げ、大切に昇華したのがこのアニメなのです。

 それらを総括した『ファンタジーに対する感性』を、スタッフが常に磨いているかいないか。その姿勢の有無が決定的な違いなのだと、私は感じました。

 …フジテレビは『西遊記』第二期(制作未定)のためにFEARの社員をブレーンに召喚するべきだと思う、本気で。

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 夢。

「エリスさんの自我に賭けます」
 …ここで夢に潜りますか(驚)。
 てっきり第四話のように無理やり体内に潜り込むのかな、なんて思っていたのですごく意外でした。
 そして『ナイトメア』の夢での出来事に対する洞察もさすがですし(←ちゃんと活躍してますね)、なによりびっくりしたのが
>「私にはいく資格がない」
 という点。ここで“柊を単独で突っ込ませる”ために、“ナイトメアがエリス暗殺を引き受けた”という展開にしたんですね。
 舌を巻きました。

 そして、柊が断ち切ったのはおそらく『シャイマール』としての自我ですよね。多分もう、二重人格に悩まされることはもう無くなるかな。

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 地球。

 地球と、不可思議に明るい異世界。 その画面の中で流れるのが、『Erinyes』です。
 単独で聞くと結構怖い(…自分という個人の存在が、世界の中で余りに小さく見え、飲まれそうになるので)んですが、この明るさならかっこいい。

 世界観・展開と歌詞のリンクが素晴らしく(…私がドラマやアニメを見るとき、主題歌の歌は結構重要ポイントなのです。でも、ちゃんと相乗効果を上げる主題歌には出会えません)、その点は感動しました。
 あのシーンに、ナイトウィザードの神話性やシリアスが凝集されていたと思うのです。

 そして、ゲイザーもまた、救われたのかな。
 自分を倒すのが、他の誰でもなく自分の分身ともいえるエリスであったことと。『未来永劫に救い難い世界を見守る業』から抜け出せたこと。
 その二つが揃ったからこそ、最後はあれだけ安らかだったのかも知れません。

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 最後に、柊が卒業できたのは奇跡です(笑)。
 …さては、学校が破壊されたときに出席日数と試験のデータが消失したか(笑)。

 まぁ、これもまた『歴史が書き変わった』影響なのかもしれませんね。

 歴史が書き変わってもアンゼロットにはさらわれる柊ですが(笑)、これからも三人の仲間に囲まれながら、世界を守っていくんですよね。


 『TRPG発』という点から見始めたアニメでしたが、本当に楽しいアニメでした。
 TRPGファンの方ともお話しする機会にもなり、嬉しかったです。
 彼らの冒険、機会があれば文庫でも追ってみようと思います。

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 かくて、神話より続きし物語は、一つの結末を迎える。
 新しい歴史と、神話の物語を刻むために。





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Last updated  2007/12/30 09:47:47 PM


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