GOlaW(裏口)

2008/01/24
XML
 正反対のベクトルの力がぶつかり、歪み、軋み、たわむ。
 今、激しく揺れ、その歪みを吐き出す時。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 『仁義なき戦い』、その言葉に嘘は無し。


 …“共同経営者が、相棒の業務を妨害する”のは、やはりまずいと思いますもの。クライアントの方とか、他人を巻き込む復讐のは常識が無さ過ぎます。

 『夫婦であること』と『経営者であること』を分けて考えられない人には、やはり引きます(苦笑)。
>「私に助けられても…」
のくだりには、
「旦那助ける前に、目の前にいる部下と会社を救えよっ!」
と絶叫しましたからね。
 携帯電話の下りを省いても、律子はやはり『仁義がない(非倫理的)』という点で問題がある女性です。

 ただ、第一話を見るに『成長する余地がある』ようにも感じられました。
 その意味では、彼女の成長がとても楽しみです。素敵な女性になれるよ…ね?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 理想論と屁理屈の子供達。

 理想論は、それだけでは現実に適応しない。
 屁理屈は、非倫理的でしかない。

 理想論だけの法倫、屁理屈ばかりの律子。
 二人ともが重度の『社会への適応能力の欠損』を抱えているんですね。

 かつてはそんな『自分が欠けているもの』を相手に求め、だからこそ愛し合ったはずの二人。
 相手の持つ価値観を認め、求めるが故に、結婚したはずなのです。

 『自分に欠けているものを自覚し、求める』姿勢さえ思い出せたなら、二人はちゃんと成長できます。

 互いの心や視線を借りることで、少しずつ価値観を広げること。
 そのために、彼らは何度も事件に出会うのでしょう。

 大人という『出来上がったもの』が、その殻を壊して成長するのはとても難しいことです。
 ですが、成長するという『奇跡』は、とても大切なもの。

 私達視聴者は彼らの『奇跡』を見ることで、自分達の中にも『成長という奇跡』を取り込むことができるのかもしれません。


 理想論と屁理屈、私達は視聴しながらそのどちらかを切って捨てることもできます。
 しかし、その両方の言い分を改めて考え、自分の意識の中に『考え方の一つ』としてストックできたなら。それは、視聴者自身にとっても大切な成長であり、遺産になると思うのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 草なぎ君の役どころ。

 第一話では“『いいひと。』における木村君の出演”並に瞬殺だった草なぎ君(苦笑)。
 でも第二話における予告や、ジャニーズの携帯公式サイトを見ると、草なぎ君は第二話以降にも出てくる様子です。

>『同僚にも見捨てられ』
 というナレーションから考えると、草なぎ君の役どころは“過去において法倫の理想論を糾弾した人物”のようです。

 法倫は過去において『理想論だけで社会に押し通そうとし、破綻した』人間(冒頭のナレーションより)です。
 『過去の同僚』は『過去の法倫の、社会非適応ぶり』を象徴する存在なんですね。

 …そう思うと、草なぎ君の役はかなりのキーパーソンなのかもしれませんね。


 次回の予告によると、法倫は『律子と出会ってからの時間』を拒絶する模様。
 しかし『律子と出会って変わり、成長した部分』まで否定することが、正しいのか。
 その答えが、草なぎ君とのシーンに込められると思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 屁理屈とは、非倫理であるということ。

>「我に返っちゃったんですよ」
 その言葉に、私は思わずくすりと笑っちゃいました。

 さすがに「やってくれとは言ってない」の一言には腹が立ちましたからね。
 自分の言葉で復讐された時には、
「…自分の言動の非倫理性に、やっと気づいたの?」
と思いましたもの。

 一見、正論。けれど、本当は破たんしている。
 それが屁理屈の、非倫理的である理由でもあります。


 とはいえ、屁理屈を正論で言い負かすことは難しい。
 それを一番よく分かっているのが律子本人です。だからこそ、屁理屈には屁理屈(奥義『ごみ箱返し』)で言い負かす。
 …さっきまで律子本人に怒ってたはずなのに、なぜかこのときは律子がかっこよく見えちゃいましたよ(苦笑)。

 そして最後に『家事をすべて押し付ける』自分の屁理屈が、非倫理的だと認めます。
 社会に通らない(離婚協議の時に、慰謝料として要求される可能性)ことを、やっと認めたんですね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 理想論と妥協。

 法倫自身も、今回少しだけ成長したと思うのは『妥協案』を提示できるようになったこと。
 譲れない部分はちゃんと主張するけれど、ちゃんと自分の非も認めることができる。
 その上で、両者に無理がない答えを模索すること。

 それは人間付き合いの中で、非常に大切な部分です。

 法倫自身もその後、律子との付き合いでの『妥協点』を見出します。
 自分の中の『掃除に対する細かすぎる要求』を、相手に求める愚かしさを認め。
 律子の屁理屈の中にある正論、『得意な人すればいい』という部分を受け入れたんですね。

(おそらく本当は、『彼が細かすぎることを言うから、律子の掃除のやる気が摘まれた』のが最初だったのだと思います。
 『法倫が勝手にしてくれるから』というのは、後付けの理由だったんじゃないでしょうか)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 『屁理屈ばかりで、自分の利益しか考えない我利我利亡者』が犯罪まがいのマナー違反を犯すことが増えてしまった現代社会。
 注意する私達も、正論だけでは渡り合えない。
 だからこそ、相手がいることを考えた上で、ちゃんとした着地点を模索していかなくてはいけません。

 複数の意見、そして価値観を自分の中に受け入れること。
 我を通すのではなく、相手との無理のない着地を目指すこと。

 生きていく上で、大切なことを忘れてしまっている主人公二人を通して、私達もまた成長しなくてはいけないのでしょう。

 二人の成長ともに、私も成長できるのか。
 それも楽しみにしたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 余談。

 『CDケースにCDを正しく入ってない(泣)』という法倫の気持は、私にはとてもタイムリーでした。
 実は私もCDが一枚行方不明なんです。
 それもよりによって、ドラマ『フードファイト』のサウンドトラック。多分、絶版してますよね(汗)。
 久しぶりに『フードファイト』小説の続きを書こうと思って楽しみに開けたのに(泣)。目下、捜索中です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 想いのベクトルはまだ、すれ違い、歪みを持つけれど。
 二人はきっと3歪みを正し、成長していける。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008/01/24 09:00:26 PM
[その他、芝居(ドラマ・映画・舞台)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Free Space

 こちらはSMAP、ケディ・ティン、チェヨン(ジニー・リー)ファンの管理人によるHP、
GOLAW の裏口になります。
 よろしければ正面玄関にも足をお運びください。

 なにかあれば、Web Crapでお知らせください。(ブログコメント欄は閉じています)

西遊記関連の記事一覧
その他のドラマ記事一覧



このブログおよびHPの画像は全て 素材サイト様 のものです。無断使用禁止。

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: