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2022.01.21
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カテゴリ: 北中城村

(辺土名寿男 作)

沖縄県北中城村安谷屋(あだにや)に「第一安谷屋交差点のシーサー群」があります。「第一安谷屋交差点」は「北中城インターチェンジ」入口に程近いため「北中城インター入口交差点」や「安谷屋西交差点」とも呼ばれています。県道81号(宜野湾北中城線)と県道29号(那覇北中城線)の交差点で、交通量が多い主要な道路で知られています。この交差点に「シーサーで景観を作る会」が主導して、北中城村を中心に活躍するプロとアマ15人の陶芸家による15体のシーサーが設置されています。シーサーは魔除けの役割があり、多くの車が行き交う「第一安谷屋交差点」で交通安全を祈願しています。


(穴倉広美 作)

(新垣正良 作)

「第一安谷屋交差点」がある「安谷屋集落」では「ウマチー」と呼ばれる稲(旧暦2月)と麦(旧暦5月/6月)の収穫を祝う農耕に関わるお祭りが行われています。「ウマチー」は琉球王国時代の公的な祭祀で、明治時代以降は其々の月の15日に行われるようになりました。「安谷屋ウマチー」は「仲の神屋」「根所火の神」「安谷屋グスクの七殿」「イーヌ御嶽」「ウトゥーシ」「シムヌ御嶽」「邊土大主之墓」「熱田神屋」「瑞慶覧ヌンドゥンチ」「安谷屋ヌンドゥンチ」を巡り、神への感謝と集落の住民の健康を祈願します。ちなみに「仲(ナーカ)」は「安谷屋」発祥に関わる草分けの家筋だと伝わります。


(青柳晃 作)

(山下由美子 作)

「安谷屋集落」では旧暦6月25日に「カシチー」という新米の収穫を祝う祭りが行われます。集落の各家庭では収穫した糯米(もちごめ)を蒸して作った「カシチー」と呼ばれる強飯(おこわ)を神棚、仏壇、ヒヌカン(火の神)などに供えて、豊作と家族の健康を祈ります。「安谷屋カシチー」は「仲の神屋」「根所火の神」「イーヌ御嶽」「ウトゥーシ」「シムヌ御嶽」「ティラグヮー山」「久米島遥拝」「邊土大主之墓」「中城若松の墓(仲家のみ)」「熱田の神屋」「瑞慶覧ヌンドゥンチ」「安谷屋ヌンドゥンチ」を巡拝し豊年と住民の健康を祈り、夕方には「仲の庭」や「クシミチ(後道)」で綱引きが執り行われます。


(比嘉泥佛 作)

(外間裕 作)

旧暦7月17日頃「安谷屋」では邪霊を鎮め集落の住民を守る「ウシデーク」という祭祀が執り行われています。「ウシデーク」とは沖縄諸島の伝統的な民族芸能で、集落の婦女子による集団舞踊の事です。しかし「安谷屋」では「ウシデーク」を踊った伝承が無く、なぜ「ウシデーク」という名称が付けられたかは謎に包まれています。「ウシデーク」では「仲の神屋」「根所火の神」「熱田の神屋」「瑞慶覧ヌンドゥンチ」「安谷屋ヌンドゥンチ」「アシビナー」の6箇所が巡拝されます。「ウシデーク」の供物として「ビンシー」と呼ばれる御願用具を持ち運べる木箱、ヒラウコー(沖縄線香)、泡盛が用意されます。


(伊達政仁 作)

(安里幸男 作)

旧暦8月15日の中秋の名月では「十五夜拝み」「御月御祭(ウチチウマチー)」「御月御願(ウチチウガン)」として、小豆を表面にまぶした「フチャギ」と呼ばれる餅を神棚、仏壇、ヒヌカン(火の神)に供えます。この日、集落では綱引きや獅子舞、演舞や芝居などが演じられます。かつては「安谷屋」でも闘牛が行われたと伝わっています。「安谷屋十五夜」では「イームイ」と「アシビナー」で住民の健康と安全を祈願する祭祀が執り行われています。「十五夜」の御願ではヒラウコー(沖縄線香)とシルカビ(白紙)が用意され、屋外や井戸では線香に火を着けずにシルカビの上に置いて拝みます。


(新垣考昭 作)

(糸村昌祐 作)

ムラガー(共同井戸)や祖先に縁のあるカー(井泉)を拝み、水に対する感謝や集落の繁栄、更に住民の健康を祈願するウビナディ(御水撫で)やウビー(御水)という祭祀が行われています。「安谷屋」では旧暦8月吉日に執り行われ「8月ウビー」と呼ばれており「仲の神屋」「根所火の神」「クサイヌカー」「クガニジガー」「イーヌカー」「イーヌ御嶽」「ウトゥーシ」「シムヌ御嶽」「タカヒージャー」「クルマガー」「ミートゥガー」「後原ヒージャーガー」「チブガー」「中城若松の墓」「邊土大主之墓」「ユージヌカー」「熱田の神屋」「瑞慶覧ヌンドゥンチ」「ウフカー」「安谷屋ヌンドゥンチ」の20箇所を巡拝します。


(山内米一 作)

(国吉安子 作)

沖縄では旧暦12月に一年間に願い事をした神様に感謝して願を解くウグヮンブトゥチ(御願解き)、又はフトゥチウグヮン(解き御願)と呼ばれる祭祀が行われています。「安谷屋」では旧暦12月23日に「安谷屋フトゥチウグヮン」があり「仲の神屋」「根所火の神」「イーヌカー」「イーヌ御嶽」「ウトゥーシ」「シムヌ御嶽」「邊土大主之墓」「熱田の神屋」「瑞慶覧ヌンドゥンチ」「安谷屋ヌンドゥンチ」の10箇所を巡り、年始に祈願した事を解く拝みを行います。また「安谷屋」では新年を迎えると「8月ウビー」で拝む20箇所の拝所を巡る「正月ウビー」の御願が行われています。


(佐野壽雄 作)

(仲村実 作)

「安谷屋」では「シマクサラシ」と呼ばれる、人々に災厄をもたらす悪霊や疫病が集落に入る事を防ぐ行事があります。御供物として牛や豚を屠殺(とさつ)してヒジャイナー(左縄)に肉や骨を結んで、集落の東西南北の出入口に張ります。ヒジャイナーを張る事により集落に結界をめぐらせ悪霊や疫病の侵入を防ぐ役割があります。祭祀の後に牛や豚の肉は村人で分けて食したと伝わります。「安谷屋」では旧暦2月1日に「シマクサラシ」が行われています。現在、北中城村で「シマクサラシ」の行事が残っているのは「和仁屋」と「安谷屋」の2集落のみとなっています。


(第一安谷屋交差点)

「第一安谷屋交差点のシーサー群」がある北中城村「安谷屋」には、昔から先人より大切に受け継げられる年中行事が執り行われています。御願の集落である「安谷屋」ならではの陶芸家の交通安全への強い願いが15体のシーサーに込められています。







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最終更新日  2022.11.12 21:51:04
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