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2022.04.30
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カテゴリ: 名護市

(天仁屋御嶽/天仁屋の宮)

沖縄本島北部の「名護市」北東部の東海岸沿いに「天仁屋(てにや)集落」があり、沖縄の方言で「ティンナ」とも呼ばれています。「天仁屋集落」の西側で天仁屋公民館の南側に「天仁屋原(てにやばる)遺跡」があります。この遺跡は「天仁屋」が発祥した初期集落と考えられており、グスク時代の土器片や中国製の青磁や青花、更に近世から近代に沖縄で作られた陶器などが発掘されている事から「天仁屋集落」の歴史や当時の人々の生活様式を知る上で重要な遺跡となっています。「天仁屋原遺跡」には「天仁屋御嶽」があり「天仁屋の宮」とも呼ばれており、集落の住民により拝まれています。




(天仁屋御嶽のイビ)

「天仁屋御嶽/天仁屋の宮」は「琉球国由来記(1713年)」に「アフラヤマ嶽/神名:コパヅカサノ御イベ」と記されており、ニガミ(根神)の崇み所であったと伝わります。ニガミ(根神)とは集落発祥のニーヤ(根家)から出たノロ(祝女)を意味します。「天仁屋集落」にはかつてニガミ(根神)、ウドゥイガミ(踊神)、サンナンモー(神人の小使い)、ニーブガミ(男神)と呼ばれる神役が存在していました。「天仁屋御嶽/天仁屋の宮」の鳥居を抜けた先には「天仁屋御嶽」のイビが鎮座しており、御嶽で最も重要な聖域であると崇められています。この御嶽は「天仁屋集落」の南西側にある「嘉陽ウイグシク(上城)」へのウトゥーシ(遥拝所)であるとされています。


(神アシアゲ/神アサギ)

(神アシアゲ/神アサギのウコール)

(神アシアゲ/神アサギ脇の拝所)

「天仁屋御嶽/天仁屋の宮」の敷地に琉球赤瓦屋根造りの「神アシアゲ/神アサギ」があります。「天仁屋集落」の祭祀は「天仁屋ニガミ(根神)」ではなく、集落の南西側にある「嘉陽(かよう)集落」の「嘉陽ノロ」の管轄で執り行われていました。祝女による祭祀は「神アシアゲ/神アサギ」で拝され、稲穂祭 ・稲作事始めの儀礼の年浴・祭りの物忌である柴指・芋祭のヲンナイ折目などの年中祭祀が司られていました。ノロによる祭祀において最も重要な聖域である「神アシアゲ/神アサギ」の 内部にはウコール(香炉)が祀られ、更に脇にもウコールが設置された拝所があります。それぞれのウコールは「天仁屋」の浜に向けられて設置されています。


(ニガミヤー/根神屋)

(ニガミヤー/根神屋のヒヌカン)

「天仁屋御嶽/天仁屋の宮」の東側に道を挟んだ場所に「ニガミヤー/根神屋」があります。この建物は「天仁屋集落」の祝女である「ニガミ(根神)」が暮らした屋敷があった場所であると考えられ、建物内部には「ニガミ(根神)」のヒヌカン(火の神)が祀られています。ヒヌカンのは神が宿る三体の霊石と陶器のウコール(香炉)が設置されています。沖縄では古より家のかまどの神(火の神)を拝んだ風習があり、やがてかまどを模った3つの石を神体として拝むようになりました。ヒヌカンの霊石は人が普段立ち入らない場所から持ち帰り、その時に決して他人と会話をしてはいけない決まりがありました。更に、現在でもヒヌカンが祀られた拝所では絶対に文句を言ってはいけないと伝承されています。


(天仁屋ウッカーヌビジュル)

(ビジュルの神体)

「ウッカーヌビジュル」の霊石は「天仁屋集落」の東側を流れる「ウッカー」と呼ばれる川の中に鎮座しています。幅82センチ、高さ40センチのなだらかな山形の砂岩が川の中央に突き出ています。このビジュルは土手側にあった石が一晩で川の真ん中に移動したと伝わっています。ビジュルの前には3つのヒヌカン(火の神)石とウコール(香炉)が祀られており、このヒヌカン石は古老が人の踏んでいない海岸で拾い、竹篭で運んできたものを安置したと言われています。ビジュルを洪水などから守る為に造られた囲いは昭和3年10月18日に建てられ、当時のコンクリート建築を知る上で貴重な資料となっています。


(ウッカーヌビジュルへの階段)

(ウッカー)

「ウッカー」の清水は今日も懇々と流れており「天仁屋ウッカーヌビジュル」は旧暦1月3日のハチウクシ(初起こし)の行事で行われる、水の神様に感謝して水の恵みを祈願するカーウガンの時に住民により拝されています。その際に各家庭から供物を持ち寄り、子孫繁栄・雨乞い・五穀豊穣・海の航海安全などが祈願されます。また「天仁屋集落」の住民が旅に出る際にもビジュルが拝まれています。かつては天仁屋ニガミ(根神)やカミンチュ(神人)により拝されていましたが、現在では集落の長老女性が中心になり拝まれています。なお「天仁屋ウッカーヌビジュル」は名護市指定文化財/民族文化財に指定されています。


(ちむどんどん/ロケ地/西山原バス停)

(ちむどんどん/ロケ地/バスが名護に向かう道)

(ちむどんどん/ロケ地/4兄妹が抱き合う場所)

「天仁屋集落」の南側はサトウキビ畑や農地が広がってえり、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」のロケ地として知られるようになりました。劇中ではヒロインの比嘉暢子(稲垣来泉)が東京に旅立つシーンで登場し「西山原」バス停、バスが名護に向かう道、去って行くバスを必死に追いかける兄妹、バスを停めて4兄妹が抱き合う家族の絆が描かれています。「ちむどんどん」の子供時代の最後を締め括る重要なシーンに「天仁屋集落」が使われており、沖縄本土復帰の7年前を描くシーンとして撮影されました。当時の沖縄の美しい原風景が「天仁屋集落」には現在でもそのまま残されているのです。







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最終更新日  2022.11.12 21:20:06
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