Grace’s Room

涙の流産




天使になったMy Baby



1月10日 成田到着
3週間ものトリップを終えて、成田に無事到着。すでに東京はお正月モードも過ぎ去っていた。成田から車で1時間半程で我が家に到着。大量のお土産やら荷物を運び込んでホッと一息。
明日病院に行くまでは、とりあえず親への報告も待っておこう。長旅でBabyの状況もちょっと心配だし・・・。先生に太鼓判を押してもらってから、親に嬉しい報告をしなくちゃ。
夕方トイレに行くと、あれ。ちょっと出血してる。どうしたんだろう・・・。妊娠に関する知識があんまり無い私は、不安になった。子供が居るダーリンの親友の奥さんに電話して、この近くの産婦人科を聞いてみる。出血に関しては心配だから、明日直ぐに病院に行った方が良いとの事。でもこの近くには、あんまり評判の良い産婦人科は無いみたい。
時間も遅かったので、二人で近くのファミレスに夕食へ。ご飯を食べながらも不安になってしまった私は涙が止まらない。でも突然舞い降りてきてくれて、こんなに私たちを幸せにしてくれたBabyなんだから、大丈夫。絶対大丈夫。ちょっと疲れてるだけ・・・。自分に言い聞かせて、ダーリンと一緒にゆっくり休む。





1月11日 流産
朝、起きてみたらひどい出血。お腹も痛い。そういえば親友のSamanthaが今月予定日で彼女が通っている産婦人科はとっても良い、って言っていたっけ。直ぐにSammyに電話。彼女の検診と一緒に、午前中すぐにその病院へ同行することに。
電車に乗って向かう途中も、まるで生理2日目のような出血。お腹も痛い。何で???大丈夫だよね?赤ちゃん、元気だよね?

私の番になって、先生のところへ。一応オシッコをとってもう一度妊娠検査。出血は全然止まらない。どんどんひどくなる気がする。でも検査の結果はちゃんと陽性。先生、大丈夫だよね?赤ちゃん、大丈夫だよね??
『本当だったら今で6~7週目くらいだと思うから、このくらいの大きさになっていないといけない』
『でも、胎嚢が確認できないんだ。残念だけど、流産だね』

信じられない。もう頭の中が真っ白。どうして?だって、昨日まで、つわりだって毎日あったし、居たでしょ?赤ちゃん。私のお腹に。どうして?信じられないよ。わんわん泣いてしまった。
待合室に戻ると、心配そうな顔でSamanthaが待っていてくれた。でも、私は彼女の顔もまともに見れなくて、寄りかかって泣いてしまった。周りには妊婦さんがいっぱい居て、一生懸命声を殺すのが、精一杯。病院を出て、一生懸命、何かを考えようとするんだけど、頭がまとまらない。Sammyも言葉を探してくれようとしてたけど、臨月を迎えていた彼女には、それはそれで辛かったはずだよね。「とりあえず、家に帰るね」って言ってSammyとバイバイ。一緒に居てくれてありがとう、とか、何か言いたいんだけど、何だか動転して言葉が見つからない。ごめん。でもほんと、ありがと。

TAXIに乗ったけど、どうしても信じられない。何かの間違いかもしれない。もしかしたらまだ何とか間に合うかもしれない。お願いだから逝かないで。そう思って、もう一軒別のうちの近くの方の産婦人科病院へ。ここはあんまり評判が良くないんだけど、でもすがる思いでTAXIでそのまま向かった。

病院について、外から携帯でダーリンに電話。泣いてまともに言葉にならない私に「また作ろうよ、大丈夫だよ」って至って平静を装って励ましてくれたけど、私は諦められないよ。諦められる訳がないじゃん。こんなに楽しみにしていたのに。喜んでたのに。生まれてくるのが待ち遠しかったのに。。多分その気持ちは、ダーリンも一緒だよね。あんなに大喜びしてくれていたんだから。

今度の病院でも、同じことを言われた。
『残念だけど、もう赤ちゃん居なくなっちゃってるよ・・・』
出血の量はハンパじゃなかった。お願いだから、逝かないで。って、こんなにお願いしたのに。ダメだった。もう何にも考えられなかった。
でもこっちの病院では、「ちゃんと後の手術をしてあげないと、次の赤ちゃんも流産しやすくなっちゃうから」と言われて、急遽手術&入院することに。「全身麻酔の手術だから、旦那さんかご家族に了解を取って」と言われてダーリンに再度電話。でももう何を話したのか全然覚えていない。

看護婦さんとお医者さんに言われるがままに、部屋を移動し、点滴を打たれ、暫くしてから診察台の上に。全身麻酔を点滴に混ぜて流すからね、と言われて、
「じゃぁ、一緒に数を数えてね。1、2、3・・・」
どこまで数えたかもわからないうちに、目が覚めた時は、別の部屋で寝かされていた。
お腹が痛い。すごく痛い。でも麻酔がまだ効いていて、動けない。お腹が痛くて痛くて、看護婦さんを呼ぶと、鎮静剤の注射を打ってくれて、また暫く眠る。
何時間たったのか、やっと意識が戻ってきてたら涙が止まらなかった。赤ちゃん、本当に居なくなっちゃったんだ・・・。昨日まで、ココに居たのに。そう思うと、たまらなかった。泣いて泣いて、気がつくとまた眠りへ。何度目か目が覚めたとき、私のFAMILY同然で姉・兄的存在のHisae&Shigeに電話した。まだ麻酔が覚めきってなくて何を話したのかよく覚えていない。

「面会の方が見えてますよ」看護婦さんの声で目が覚めて起き上がる。今度は意識もはっきり、麻酔も覚めていた。その代わり、お腹がすごく痛い。
飛んできてくれたHisae&Shigeと丁度一緒に到着したダーリンが居た。顔見たら、なんだかもう解らないくらい泣けた。Hisaeちゃんが私を抱きしめて、一緒に沢山泣いてくれた。この日は妊婦さんも沢山居る産婦人科に入院するのはどうしても嫌で、家も近かったので帰らせてもらえることに。良かった。この病院には泊まりたくない。

家に帰って、ダーリンと話をしていて気づいたら、スリランカでダーリンが買ってくれた、お花モチーフのサファイアの指輪の、石が一つ取れて無くなっちゃっている。あれ、さっきまであったのに。。Babyが持って逝っちゃったのかな。旅行中、ずぅっと付けていた指輪だったから。


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Dear My Baby,

7週間一緒に過せて、パパもママも本当に嬉しかった。
人生で、一番幸せな時間でした。
3人で一緒に眺めたスリランカの海や、モルジブの海は、
今まで2人で見てきた海よりずっとずっとステキに見えたよ。

この先何年経っても、次に健康な子が生まれてきたとしても、
あなたの事は、絶対に、絶対に忘れられない。
こうして思い出す度、涙が止まらないけど、
この気持ちは一生私の中で大切にするからね。

天国から、ずっとずっと私たちのことを見守っていてね。
Akiraちゃんと仲良くネ。

Love,Mom&Dad

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