翠 の 風

翠 の 風

2009年01月17日
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テーマ: お勧めの本(7418)
カテゴリ: 今日読み終えた本
「むかしのはなし」三浦しをん

題名:「むかしのはなし」
著者:三浦しをん
発行:幻冬舎文庫
頁数:287
読みやすさ:3/5
おすすめ度:4/5

 インフルエンザに感染してしまってしばらく寝床から離れられなくなっ
てしまいました。うなされてる時はどうしようもないのですが、熱が下
がった時などにはやることもなく、思わぬ形で本を読む機会を得るこ
とができました。
 皆様もお気をつけください。

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 この本の構成は短編ですが、不思議なお話7本仕立てです。
 はじめはそれぞれの短編にあまり関連はないように思ったのですが、
途中からそれが絶妙に関連していることがわかります。とくに最初の
と最後のがバチッとつながるところがなんともいえません。

 大きなテーマとしては、全人類にとって避けようのない出来事を前に、
それぞれ人間はどんなことを考えていくのか、という比較的重たいも
ので、「あなたならどうする?」的な、読者を試している部分もあるよう
に思いました。

 表現方法は、全編を通じて誰かに“語る”という形が取られていて印
象に残ります。例えば警察の取り調べだったり、カウンセリングの人
だったり、そこは「むかしのはなし」というタイトルと関連づけられてる
んだと思います。

 「昔話」といえば、各編とも冒頭に日本に伝わる有名な昔話のあら
すじが記してあり、各編の内容もさりげなくそれをシンクロさせたよう
な構成になっていて、不思議な展開をしています。

 読まれる時は短編ですが順番通りに読まれることをお薦めします。






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Last updated  2009年01月20日 09時07分54秒
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