kuzu.Yon.Diary. 08'7.11
【後輩との出会い.】
「後輩」がこの僕にもできた。
それを僕は素直に喜んだ。
そして神様に・・・感謝した。
「くれ」と頼んだ憶えも無い意地悪な神様に、
中指を立てながら・・・・・感謝した。
◆◆◆
【 僕の後輩についての話を知らない方は、
コチラの序章的な日記を大声で読むべし。 】
◆◆◆
後輩がやって来る日の夜・・・。
僕はいつもより少し早めに出勤した訳です。
なんせ僕にとって仕事場での初の後輩ですよ。
同時に、僕は先輩となれる訳です。
そりゃ~気合もかなり入ります。
28歳である僕は、エンジン全開で
事務所へと向かった訳です。
ネクタイをビシっと決めるフリを
しながら向かった訳です。
ブランドは、もちろん「寅壱」
今日やって来る後輩は過去に鬱病を患った事がある
4 4 歳 の お じ さ ん である事は、
事前に聞いていましたが
ぶっちゃけそんなのは、びた一文関係ありません。
その人の過去がどうであろうと
年齢がいくつだろうと
ただひたすらに、
ずいぶん お じ さ ん であろうと
「先輩になれる♪」と言う、事実そのものが
心の底から嬉しい僕にとって
そんなことは び た 一 文 関係ない訳です。
僕は、まだ見ぬ後輩を心から待ちわびていました。
「夢にまで見た大好きな人との
初夜を迎える日の乙女ちっくなテンション」
に近い高揚感と、
「その日の為に
選びに選び抜いた下着は、緑の勝負パンツ。」
と言うパーフェクトな段取りで
僕はまだ見ぬ後輩を心から待ちわびていました。
まだ見ぬ君に、フォーリンラブ♪
事務員さんから現場の段取りを聞き
仕事の前の一服を
フかしていた、ちょうどその時、
静かに事務所の扉が開きました。
その約1,5秒後・・・
ずいぶんデカイ声が僕の耳を襲いました。
「おはようございますっ!」
崩:『(キターっ♪)おはようござ・・・。』
おじさん登場っ!?
ずいぶんと予想を
遥かに超える
本格派!!
まさに「モーガン・フリーマン」
※有名なハリウッド映画俳優。
肌は黒く、白髪まじりで
わりと激しく意味も無くガタイがデカイ・・・。
ある程度の覚悟はしてましたが
とにかくずいぶんと、濃ゆいです。
ブチ濃ゆいです。さらに倍でブっチ濃ゆいです。
朝っぱらからチェリオの最後にカタマリで
棒に付いてるチョコレートを無理矢理
喉の奥に詰め込まれた感じの濃ゆさです。
あぁ~。たまりません。今にも吐きそうです。
崩:『おはよう・・・ございます。』
お:「こんばんわっ!」
崩:『あぁ、夜やけど挨拶は、
おはようで・・・いいですよ。』
お:「はいっ!」
崩:『あっ僕、崩四っていいます。』
お:「猛顔 不利男(もうがん ふりお. 仮名)ですっ!」
崩:『今日から、よろしくお願いします。』
猛:「一生懸命っ、お願いしますっ!」
なぜだか、「一生懸命、教えろ!」
と、命令されているようにも取れる
そのずいぶんと変な日本語は
おじさんの緊張の現われだと思う事にしますが
語尾にやたらと気合が入り過ぎなんです。
喋るたびに、「っ!」「っ!」
って、言われたらこっちの息も詰まる訳です。
正直、しんどいです。
あぁ~ ネ申 さ ま の イ ジ ワ ル っ !
体育会系のノリは仕事上いい事ではありますが
「濃ゆい」上に「暑苦しい」のとかは
マ ジ 勘 弁 して欲しいです。
「モーガン・フリーマン」並に
熱い演技をされた日にゃソッコーで
首を締め付けてやりたいです。
似るのは顔だけで勘弁です。
とりあえず
ヤル気が漲ってるのは認めますが
変に興奮してる人と会話してるみたいだし
気持ち悪かったので、
先輩からの最初のアドバイスとして
「おじさん、落ち着け!」
と、指示を出そうかとも思ったんですが、
「犬のしつけ」っぽくなるので我慢した訳です。
そんな訳で・・・。
とりあえず、簡単な挨拶を済ませたので
この瞬間から
このおじさんは僕の後輩な訳ですよ。
親方からも
「年齢は気にせんとオマエが使え。」
って言われてるので
仕事の要領が分かるまでは
しばらく僕と現場を共にする訳です。
兎にも角にも
この時は異常に、ソルマックが飲みたかったです。
僕はおじさんと一緒に現場へ向かった訳です。
崩:『じゃ~、今日は新しい現場なんで
地図の方、見といてもらえます?』
猛:「分かりましたっ!」
崩:『現場経験はあるんですよね?』
猛:「はいっ!一応頑張ってましたっ!」
崩:『・・・・。(汗)
内装は、でも初めてって聞いてるんで
今日は仕事の流れからボチボチ
覚えていってくれたらいいので。』
猛:「はいっ!わかりましたっ!」
崩:『分からん事あったら
気軽に何でも聞いて下さいね。』
猛:「はいっ!じゃ早速聞いていいですか?」
崩:『えぇ~。いいですよ。』
猛:「たいした質問じゃないんですが。」
崩:『はぁ。何ですか?』
猛:「内装って何をヤルんですか?」
思わず早くも
オチ用の画像を出しちゃったよっ!
アナタは何を聞いてこの会社に来たのかなぁ?
遊びに来たのかなぁ?うん?殴っていい?
んん?いいよね??
崩:『人の住んでる家の内装をぶっ潰すんですよ。』
猛:「え゛ぇっ!?」
崩:『邪魔するヤツがいたら、
片っ端から殺っちゃっていいですから。』
猛:「え゛ぇーっ!そうなんですかっ!?」
冗談が通じないタイプ・・・な訳で。
猛:「が、頑張りますっ・・・。」
崩:『他に質問とかあったら聞きますけど?』
猛:「崩四さんっておいくつなんですか?」
崩:『28です。』
猛:「え゛ぇっ!?若いっ!ピチピチですねっ!」
大袈裟で、ずいぶんとウザイタイプ・・・な訳で。
猛:「ギャンブルとかはやりますか?」
崩:『今は全然やってないですけど。』
猛:「私はパチンコやります。」
崩:『最近のは、勝てないでしょう?』
猛:「はいっ!もぅかれこれ、
家が建つくらい負けてますよっ!」
不幸自慢をしたがるタイプ・・・な訳で。
猛:「崩四さんはどちらにお住まいで?」
崩:『市内ですよ。』
猛:「私は下(紀南)の方なんです。」
崩:『通勤、大変ですね。』
猛:「市内はいいですよねっ!」
崩:『そうでもないですよ。』
猛:「夏は薄着の女性が多いですしっ!」
崩:『ま、まぁ~下の方に比べたら・・・。』
猛:「ジロジロ見てしまいますよねっ!」
わりとヤバイ変質者タイプ・・・な訳で。
猛:「崩四さん、靴は?」
崩:『靴っ!?・・・履いてるけど?』
猛:「いや、何靴ですか?」
崩:『何靴!?・・・いや、
動きやすい普通のスニーカーですが?』
猛:「どうですかっ?」
崩:『はいっ!?・・・何がですか?』
猛:「足は臭くなりますかっ?」
それ質問っ!?
しかも真顔!?
崩:『そら、多少はムレますけど・・・。』
猛:「臭いですかっ?」
そろそろ本気グーで殴っていいですか?
崩:『そら、夏はやっぱりねぇ~。
汗だくになりますから。』
猛:「あぁ~、そうですかっ!」
崩:『猛顔さんは、臭くならないんですか?』
猛:「なりますよっ!」
崩:『相当、臭いんですか?』
猛:「えぇ~、軽く意識が飛びますねっ!」
もぅ帰れっ!!
つうか、なん~だこの会話・・・。
とりあえず、仕事に関する質問が
ひとつも無かった事に、さすがの僕もウケました。
僕の後輩を今後共よろしくお願いします。
(泣きながら。)
シリーズ化は、ほぼ決定的です・・・。
(泣き喚きながら。)
カ タ チ あ る 物
み な 揉 ミ 崩 レ ル 。