kuzu.Yon.Diary. 08'7.25

【希望－光＝絶望.】


 「後輩」がこの僕にもできた。
それを僕は素直に喜んだ。
そして神様に・・・感謝した。
「くれ」と頼んだ憶えも無い意地悪な神様に
中指を立てながら・・・・・感謝した。 




◆◆◆◆
【僕のわりと頭がイタい後輩の話を知らない方は
　　　　　　↓コチラの↓日記を大声で読むべし。】

⇒ 第1話.【恵まれし者.】 

⇒ 第2話.【後輩との出会い.】 

 
◆◆◆◆
 





「先輩になれた！」
と言う嬉しさをまったりと味わう暇も無く
年上というだけに、44歳のおじさんというだけに
仕事のやり易さを見事、木っ端微塵に
打ち砕いてくれた僕の後輩。







 ※後輩イメージ画.

※猛顔 不利男.（もうがん ふりお.）（仮名） 





そんな
一見「顔面暴走族」のような
ガッツリ古典的なおじさん顔の後輩ではありますが
思ってた以上に
むしろ思ってた通りの
異常っぷりを発揮し、やたらと仕事を頑張るんです。
まさに僕にとっては希望の星そのモノ。


僕よりも15歳も年上ですが
泡立ち抜群のフレッシュ感は、もはや僕以上。


熟れに熟れすぎたドリアンというか・・・
死んだ太刀魚が干からびた感じの匂いを放ってます。
ワキから、そしてクチから・・・。



この時ほど「8×4」（エイトフォー）と
「モンダミン」を売り付けてやろうと・・・
わりと強引で姑息な手を使ってでも
どうにかして売り付けてやろうと思ったのは
人生28年間、生きてきて初めての経験です。



でも、おじさんは頑張るんです。
それでも仕事を頑張る姿は・・・ただひたすら迷惑。



先輩の僕としては、ただ嬉しい限りです。
（とめどなく溢れる涙を拭いながら。）






とある日のこと。





僕の会社は2階が事務所になっていて
1階は材料置き場になっているんです。
その奥に
約4帖くらいの小さい倉庫があるワケです。


仕事で使う工具や、余った材料、掃除道具などが
ゴミのように詰め込まれたガチ汚い倉庫なんです。
そこはファブリーズ10倍の威力をもってしても
きっと敵わないであろう、変な腐乱臭がするんです。

下手したら奥の方で
"け も の"が死んでるかもしれません。

もっと下手したら
人間が死んでるかもしれませんですのよ。
たまに30％の確率で金縛りに襲われます。
（気分的に。）

そんなお化け屋敷みたいな倉庫を見つめながら
この後輩が、僕にモノ申すワケです。







猛顔：「ここの倉庫、掃除しときましょうかっ？」









  マジでか!? 
 





崩四：『いいんですか？』


猛顔：「はいっ！掃除好きなんでっ！」

イェスっ♪

こんなカラスが、寝ぐらにしそうな
倉庫の片付けなんて普通は誰もやりたがりません。


僕の ブログバナー 
を作ってるのに
誰も興味を持たず、張りたがらないのと
同じくらい、誰もやりたがりません・・・。



なのに、この後輩は自ら志願しました。
「人が嫌がる仕事」を自ら志願するなんて、
（僕のブログバナーを薦んで張ってくれるなんて）
はっきり言って素敵すぎます。

「ドM」と「ド変態」をスーパーミックスさせた
匂いがプンスカしますが
このおじさん顔の後輩は、素敵すぎます。



ぶっちゃけ、あまりに年上すぎて
仕事での使いにくさは西日本、
いや、東日本をも凌駕する勢いでしたが
この時ばかりは見直しました。


正確に言うと、せめてこんな時だけは、
見直してやろうと言う面持ちでいっぱいでした。
大好きになれそうな予感やら悪寒さえ感じました。






次の日。





この後輩の頑張りによって
会社の倉庫は見違えるように綺麗になりました。
ガチでクソ汚い公園の公衆便所から
一流ホテルの
トワイレットみたいに生まれ変わりました。

ジャポニカから大学ノートにレベルUPしました。
腐乱臭が、ラ・フラン臭になりました。
そこに存在した霊が自縛霊から守護霊になりました。

売れていなかったコンビニ店が
お洒落な美容室になっていました。
これ即ち、
わりと意味がないくらい綺麗になっていました。





その2日後。

僕は後輩に話し掛けました。







崩四：『倉庫、ホントに綺麗になりましたね。』


猛顔：「はいっ！頑張りましたっ！」



崩四：『で、ちょっと聞きたいんすけど・・・。』


猛顔：「はいはいっ！」



崩四：『見つからないんすよ。』


猛顔：「はいっ！？何が？」



崩四：『ビス（ネジ）がいっぱい入った袋は、
　　　　・・・・・・・どこに置きました？』


猛顔：「えぇ～っと・・・わかりませんっ！」








  え゛っ!? 
 







猛顔：「どこに置いたか・・・覚えてませんっ！」








  自信満々!? 
 





まさかの満々宣言！？
まぁまぁまぁ～マぁんママン・・・・
オレ・・・落ち着けっ！


そういう時もあります。
たかだかビスですし。どこに置いたかを正確に
覚えてるほうが、ガチキモいってワケです。
聞いた僕が悪かったんです。
ビスなんて盗んでくればいいんです。

盗めなかったら老婆を襲って奪えばいいんです。
ビスを持ってそうな老婆を襲えばいいんです。
朝飯前です。余裕です。チャンチャラ可笑しいです。





ただちょっと気になったので、
僕は続けて質問してみたワケです。







崩四：『じゃ～・・・釘袋は？』


猛顔：「それは・・・・・覚えてませんっ！」



崩四：『じゃ、じゃぁ～、そ、速乾剤は？』


猛顔：「それも～・・・・覚えてませんっ！」



崩四：『イ、イ、イっ、インパクトドライバーはっ？』


猛顔：『あっ！それはぁ～・・・
　　　　・・・・・・・やっぱり覚えてませんっ！」






崩四：『はいッッッ！？』


猛顔：「はいッ！？」



崩四：『インパクトドライバーは、
　　　　　　　　僕の私物っすよッ！？』


猛顔：「え゛ぇっー！？」







猛顔：「う～んとっ・・・・・。」







猛顔：「えぇ～っと・・・たしかぁ～・・・。」







猛顔：「・・・最初から、無かったですっ！」



崩四：『・・・・・。』








  ☆怨☆ 
 





まぁまぁまぁマぁ・・・ママぁ～っン！
オレ・・・落ち着けっ！


最初から無いなら仕方がないです。
たかだか充電式のインパクトドライバーですし。

普通の日曜大工で使うようなヘナちょこの
充電式とはワケが違うし、パワーも違うし、
インパクト打撃のかなり良いヤツで、
かなり値段も高かったですが、
・・・最初から無いなら仕方がないです。


聞いた僕が悪かったです。







兎にも角にも、とりあえず。







清々しい気持ちで、
良い感じのテンションを保ちながら・・・・・








　テ　メ　ェ　　ブ　チ　コ　ロ　ス　。




 読んでもいないのに押されると