ハハゴコロ

切迫早産



2005-10-05 20:48:28






病棟に着くとクラークと呼ばれる事務員さんに(といえばいいのか?)

まずは大部屋の自分のベッドに案内されました。



部屋にいる人に挨拶をし、荷物をロッカーにしまいとしていると

すぐに診察室に呼ばれました。



診察台に横になると腹部にモニターを着けられます。


脇に立った看護師さんから問診を受け答えていると

その看護師さんがにわかに慌て始め部屋を出て行きました。


入れ替わりで初めて会う若い女医さんが来て

厳しい顔でモニターを凝視
(そう、なんだかとっても怖い顔)


この時 女医さんに状況の説明を受けたはずなんだけど

私の記憶はなぜだかすっぽり抜け落ちています。



確か言われたことは


お腹の張りが定期的 これは陣痛(?)
(本人に自覚なし)

まだ赤ちゃんが産まれてくるのは早い

薬を使って食い止めたい


そんな内容だったと思うんだけど

ようするに「切迫早産」

早産という事態が切迫しているっつうことだね

いまここにある危機・・・ですよ



この時 説明を受けて確か何かの同意書に自分でサインをしました。

でも覚えていない

点滴の針が刺さる時の音と痛みは覚えてる

滴下してる時の腕の痛みもよーく覚えている



でもそんな緊迫した状況にもかかわらず

疲れた体でベッドに横になっていると

モニターの音は子守唄みたいでうとうとしてくる



定期的に先生や看護師さんがモニターを確認しに来て

「うーん・・・」と難しい顔をしていたり

「張りが収まらないなぁ・・・」

「まだダメか・・・」

とつぶやいたりするのを

ぼんやりとどこか遠くの意識で聞いている感じ

起きてるのに夢見てるような現実じゃないようなそんな感じだった。

というかこの時点で半分寝てたのか?

そしていつの間にか本当に眠っていて気がついたら夫が隣にいたりした。



あの時の夫のなんとも言えない表情は覚えている

でも交わした言葉は覚えていない



あの日は何時まで診察室にいたんだっけかな?

部屋に戻れたのは消灯時間をまわっていたのかな?

もう、覚えていないや



なんだか状況が分からないなりにも

それだけ緊張していたということか



深夜になって眠る頃いくらかは張りが落ち着いてきた。

でもまだ点滴はけっこうな速度で落ちている


ひたすら緊張はしていた

でもあまり実感は無かった


そんな入院1日目 


早産の危機からはまだ脱していませんでした。






© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: