『アイスルヒトニ ササゲルウタ』




『愛するひとにささげるウタ』


愛するひとに ささげるウタは
腹の底から うたうがいい
嘘も偽りもない 正しき心
相手を優しく包み込む
羽毛のように 気持ちを込めて

愛するひとに ささげるウタが
思いつかねば 悩むがいい
涙と痛みで紡いだウタが
いつしか離れた 二つの心を
引き寄せ抱き寄せ 包むだろう

愛するひとに ささげるウタは
時を刻んで 思い出になる
今は短く少ないウタも
二人が残した 思い出が
おのずとうたいはじめるだろう

愛するひとが ささげたウタは
まっすぐ素直に 聴くがいい
今は悟れず扉を閉ざすも
いつしかすべてを知ったとき
自分は尊く愛されたのだと
どうせ心が思うのだから

1998. 孝治。



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