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渡邊 八房
フットボールの決勝戦のその日、フランクと彼の愛犬のアインが死んだ。車を飛ばしていた彼の父が、路上に出てきた男を避けようとして街路樹に突っ込んだのだ。幸い彼の父と男とカーラジオは無傷だったが、助手席の一人と一匹は、自分の身に何が起こったのか判らないままあの世へと旅立った。
そ して同日同時刻、事故現場から2ブロックも離れていない病院で、彼の弟の僕が産まれた。
主治医は、僕の所為で世紀の大勝負を見逃すところだったと、会う度にいつも言う。彼は出産室の外で沸き起こる歓声に怯え、慌ててママの股から僕を引っこ抜いたらしい。おかげで彼は決定打の逆転シュートに間に合ったが、吸入器を使われた僕はコーンヘッドのように尖った頭で産まれる羽目となった。今ではすっかり治ったものの、頭が治るまでの写真は、すべて眉で切れたものしか残っていない。
こうしてブラウン家には新たな家族が誕生した。しかし前述した通り兄が死んだのでプラスマイナスゼロ。家族構成は変わらない。その証拠にママはいつも僕にこう言った。
「あなたはフランクの代わりなんかじゃあないのよ。あなたがフランクなの。名前はパパの連れてきた意地の悪いカウンセラーの所為で変えさせられたけど、名前が変わってもあなたはいままで通りのフランク。わたしの可愛いフランク坊やなのよ。」
そう言って、僕の頬に優しくキスをする。黙っていれば何度でもキスをされるから、自然と僕は黙っていることが
誰かに一番好かれる方法だということを修得した。
でもパパは違った。パパは僕がフランクになることを嫌っていた。彼は、例えそれがゼロになると判っていても、発生していた数を帳消しにはしない。「損失は損失、補填は補填でしかない」と彼は言う。もちろんママのいないところで。パパのキスはいらないが、彼がこの家でどれほど重要なパーツなのか理解してるから、僕は彼に嫌われないように黙って頷く。
世の中にはバランスが必要で、それを保つ為には僕の沈黙が不可欠なのである。-よろしい。ではすべての音には死を。音楽も、騒音も、話声もいらない。静寂こそ最大の調和である。静寂に栄光を!
しかし、あえてその均衡を破る者がいる。-ママだ。彼女は突然、何の前触れもなく悲鳴を上げて、目の前にあるものをすべて排除する。花瓶やコップ、写真スタンドに大きいものはテレビまで。それは平穏なブラウン家にとって世界の終わりでもある。それまで均衡を保たれていた秩序が、何の脈略もなく消滅するのだ。発作はものの二、三分で止まるけど、その三分で壊れたものは三分でもとには戻らない。どんなに大切にしていたものでも、テーブルから落ちてしまうだけで、ただのゴミへと早変わり。恐らくあと3cm右に置かれていたら助かったであろう記念もののお皿や、おばあちゃんの形見のガラス細工。それらはホンの一瞬で、かけがいのないものから価値のないものになってしまう。
ではオリジナルフランクは?恐らくそれも「YES」。でなければ、彼の身体をさっさと焼いたりしないだろう。先生は、故人は心の中で生き続けていると言ったが、それは単なる気休めだ。自分の行動を正当化しようとしているに過ぎない。死んだ肉体はただのゴミ。それ以上でもそれ以下のものでもない。残るのは、各人の脳にしみ込んだ思い出だけだ。
ではフランクの生まれ変わりのこの僕は?ゴミの生まれ変わりの人間か?シニカルに決めた僕の頭脳は、ごく論理的に自分の存在を否定する。-まぁいいや。
パパは暴れ出すママを止めることができない。リビングに座って、テレビに夢中になっているフリをしているか、新聞を読んでいるフリをしなくてはならない。そんな彼を無力と評することはできないだろう。何故なら彼にはママを放置しなければならない理由があるからだ。パパが、ママの愛すべきオリジナルフランクと、彼の愛犬のアインを殺してしまったのだから。彼は彼の罪故に、目前で行われている破壊を止めることができない。
パパは、あの日車道に飛び出してきた男を避けようとして街路樹に激突したと言う。でもそれは言い訳で、フットボールの試合中継に気を取られていた所為だと、ママは言い返す。
「あなたは賭けにも負けたし、人生にも負けた。100ドルとフランクを失って、どんな感想をお持ちなのかお聞かせ願いたいわ。」
ママは「あなたはフランクだ」と僕に言う癖に、パパには「フランクを殺した」と責める。そして大切にしていたものを壊す。誰の目にも彼女の精神が壊れているのは明らかだ。
いや、壊れているのがこの家だとしたら、壊れている彼女こそその家の主に相応しいのだろうか。
その状況は、僕が八歳になっても好転しなかった。
むしろ僕がオリジナルフランクの年令に近づいた分だけ、彼女の異常な愛情はより深いものとなったようだ。その愛情は暴力となり、たちまち僕の頬や腕は痣だらけになった。
それが僕の運命だとしたら、悲観すべきことだろか。他の運命を知らない僕には判らない。もし他の運命とすり替えることができたとしても、果たしてそれは今の僕じゃあない。離れた視点でものを見つめることは容易いが、それはまるでリアリティーの欠落した物語であって、あくまでも空想の域を出ない。人並みのクリスチャンでしかないブラウン家に、神の加護があるのかどうか判らないが、僕は八歳にして、人生というものが乗り換え不能のベルトコンベアに載せられていることだと云うことを深く理解していた。
それとも彼女の矛盾を指摘し、いますぐこの暴力を阻止してみようか?しかし僕にはそうするだけの情熱はないし、その結果変化する日常の方が何よりも恐ろしい。
「レプリカはオリジナルの存在を知っている以上、どんなに精巧に作られても-例えそれがオリジナル以上の出来だったとしても-オリジナルを超えることはできない。なぜならレプリカは、ただのレプリカでしかないのだから。」
映画のワンシーンが僕を諭す。そんなことは判っているよ。そしてその哀れなレプリカの末路がどんなものであるのかも僕は知っている。
だがどんな道にも分かれ道はくる。それは僕の十歳の誕生日に起こった。ママの矛盾に耐えかねたパパが、猛反撃を奮ったのだ。
「いい加減にしないか!フランクはもう死んだんだ!」
たった一言でケリがつく筈だった。しかしそれはパパの誤算で、おかげでリトル・ルルのケーキは壁に飛び散り、由緒正しきブラウン家の皿は砕けまくり、ママの頭からはまるでショートした電線のように湯気が出た。
「戦争だ!ヒューン!ババババ…!」チキン爆弾が、コーラ手榴弾が、頭の上を飛び交った。パパ軍曹は、ママの攻撃を巧みにかわしながらもテーブルの上の料理を救助。僕は地雷の撤去にモップとバケツを手に大慌て。
敵の攻撃は絶える間なく、すべての武器を乱射する。コーンのマシンガンにピザのじゅうたん爆撃。たちまちケチャップまみれとなったパパ軍曹は、それでも必死の救助活動を続ける。
だがその行動が気に入らなかったのか、ママはゲリラ戦を決意。両手にナイフとフォークを持って、意味不明の奇声を発しながら、パパに突進していった。-多分。多分というのは、突進していった場面を僕は見ていないからだ。何故なら彼らの間にいた僕は、床のケーキで大きく滑り、そのまま頭を打って気絶してしまったのだから。
翌日になって目をさました僕は、昨夜の結末に胸をときめかせた。どっちが勝ったのか?誰か死んだのか?捕虜はどうなってしまったのか?
だが戦後のパパとママは、既に日常の生活へ戻っていた。パパは毎朝7時に起き、身支度をして会社へと向かい、そして6時には帰ってくるだろう。夕食を外でとることもなく、夕食後もテレビを見たり音楽を聞いたり、有意義な時間を過ごしてから眠る。それはママも同様で、一通りの家事とクレイフラワーを一日の日課とし、家族写真を眺めながら眠る。
再び日常に戻った僕は、パズルの一片よろしく、かつてそうであったように彼らの日常の中へと溶け込んでいくしかなかった。
だがそれから数日後、ブラウン家からパパが消えた。
ママとの生活に耐えられなくなった彼は、僕たちに何も言わず出ていったのだ。彼としてみれば、僕が十歳になったのを見計らっての行動だったのだろう。それが罪を重ねる彼の、唯一の良心であったに違いない。
パパがいなくなったことについて、ママは何の反応も示さなかった。彼女にとってパパの存在とはなんだったのか。僕には判らない。いい人であり、夫であり、父であるパパは、フランクの死というフィルターを通した途端に無色透明になってしまったのだろうか。パパが消えた後でも、ママは死ぬまでママの日常を続けた。
そうして何年かが過ぎ、僕は学校を卒業し、社会に出た。気がつくと僕の隣にはアニーと云う女友達がいつもいるようになった。彼女は不思議と僕のことをよく理解し、ママの変異を見ても驚きはしなかった。これには僕の方が驚いた。彼女はよく気がついて、そしてよく喋った。何よりも一緒にいる時の安心感が、とても心地よかった。
これは後で知ったことだが、彼女は僕と同じ誕生日で、そんな巡り合わせだったからなのかも知れない。
それから数ヶ月は、とても幸せな日々が続いた。
「本当の幸せを感じる者は不幸せである。何故なら幸せに浸かっているものは、幸せを感じることなどできないのだから」という言葉がある。僕自身、これまでがどうであったかは判断できないが、とにかくこれが幸せだと云うことは判った。そしてその幸せの中、ママが死んだ。
ある日の夕方、キッチンで夕食の支度をしていた彼女のもとに、大形トラックが突っ込んだ。アニーに好評だったミートパイも、辛うじて割れずに済んでいた皿も、ママ自身もすべて巻き込んで、それは一つの巨大なゴミの塊と化した。
さて、ママが死んでみて実際に困ったことはいろいろある。三度の食事は当然のこととして、家事全般など日常の中には様々な面倒ごとが潜んでいるからだ。トラックを管理している運送会社に電話をしても「弁護士に相談しろ」の一言で終わるし、その弁護士は休暇中でちっとも電話に出やしない。…とは言え会社は三日も休めばクビになる。だが翌日、途方に暮れた僕の前にアニーが現れ、
「あたしの家にきてくれてもよかったんだけど、狭くて、かえって迷惑になるから。」と前置きして、僕にアパートを紹介してくれた。
降って湧いたアパート暮らし。しかも何のノウハウもないままスタートした一人暮らしがそうそううまく行く訳がない。必要最低限のものは、アニーが買い出してくれたものの、木箱のように堅いベッドや汚いシャワールーム、壁のシミはこのアパートが何人もの借り主を経由して現在に至っている証のようでもあった。でもそんな状況下であっても、僕はママとの暮らしよりは気楽に過ごせることを実感した。黙っていれば物音一つしない空間。そこには本来飛ぶはずのない皿が飛んでくることはなかったし、壊れる予定のないテレビが突然壊れるということもなかった。
やがて週末になり、アニーは友人を引き連れてパーティをしようと言い出した。こんな狭い部屋でやるなんて…とも思ったが、それ以上に顔見知り以外の人間と話をするなんてあまりにも久しぶりだったので、その提案に賛成した。
そのパーティで、僕はキャサリンというとても綺麗な娘に出会った。キャサリンからは、アニーのような安堵感を得ることはなかったが、彼女の事を思うだけで喜びと不安に襲われた。そして次第に僕は落ち着きを失い、寝返りの達人となった。鏡の中でもニヤけたりイラついたり、まったくといってなっていなかった。それを恋と言うのだと、映画は言った。「そんなものにとり憑かれた日には、ロクなことがありゃあしない」とも。
それからキャサリンと何度か会っているうちに、僕は彼女の中に懐かしい人物を見た。はじめ僕はそれが誰なのか判らなかったが、彼女が新品のヒールを折った時の顔、そして癇癪をおこして折れたヒールを車道に投げた時の姿を見て、僕は「ママだ」と思わずにはいられなかった。-そう、彼女の性格はママそのものだった。何よりも感情を優先し、例えそれが間違っていると解っていることでも、
その時の気分で「正しい」を押し通す彼女。理不尽で不可解で無軌道で無意味な女性がママであり、そしてキャサリンだった。
そう思えば、僕が彼女を必要としていること、そしてキャサリンが僕を必要としているだろうことはごく当然のことであった。
それからあまり時をあけずに、僕らは結婚した。
結婚式はキャサリンの親戚や友人などがやってきて、かなりの賑わいをみせた。キャサリンの年の離れた兄は、結婚生活を円滑にする方法を僕に教え、彼女の父は彼女の小さいころのエピソードを思い出して泣き出した。ジュニアからずっと一緒だったという友だちは、祝福の歌を何度も披露し…とにかく誰もが口々に「おめでとう」を言った。
アニーからのプレゼントは、新しいアパートを見つけてきてくれたことだ。今住んでいるアパートより格段に広くて、清潔な感じのするものだ。そして何よりも嬉しかったのは、全身タトゥーの若者が隣に住んでいないことだ。これは彼の名誉にかけて言っておくが、別に彼自身僕に危害を与えることはなかったが、癇癪を起こしたキャサリンと何度もトラブルがあったからだ。
その日はいろいろなプレゼントがテーブルの上に積まれ、崩れ、その上にも積まれた。その中には予定外のプレゼントが一つあった。それはパパとの再会だ。
彼は、出ていった頃とあまり変わらない風貌で、背の大きくなった僕をみて「おめでとう」を言った。パパが出ていってから十五年。僕たちは、決して映画のようにきつく抱き合うようなことをしなかったし、彼を責める言葉も出てこなかった。ただ僕たちの間にはバツの悪い時間だけが流れた。パパはバーボンを立続けにあおり、それから僕を中庭の方へと促すと、やっと居心地を見つけたように大きなため息をついた。
「ママは死んだよ。」僕は間をつなぐように言った。
「知ってる。」
「家も壊れちゃって、ベッドも水浸しになったんだ。」
「知ってる。」
「でもアニーがアパートを見つけてくれて、そこで初めてやったパーティーでキャサリンと出会ったんだ。」
さしもの彼もそればかりは知らなかったらしく「おめでとう。これで君も自分の家族を持てた訳だ。」と言った。
ではパパの家族は何処へ?幼い僕ならきっとそう言っただろう。しかし今の僕はそんなことを言わない。
それから彼は、野ざらしになった花壇を見つめながら、つとつとと、独り言のような口調で喋り出した。
「あの夜…パパは、お前が産まれると言う知らせを聞いて、フランクとアインを助手席に載せ、大慌てで車を飛ばした。」
現れては消えていく街灯。カーラジオから流れるフットボールの試合中継。フランクとアインは、丸くなって助手席で眠っている。グングンと上がっていくスピード。彼はアクセルとブレーキを交互に踏み込む。病院まであとわずかだ。急げ急げ。彼は無意識の内に額を拭う。大きく右に曲がる車体。悲鳴を上げるタイヤ。次の瞬間、道路に人の影が現れた。急ブレーキ!だが間に合わない。ハンドルを大きく切ると、男の代わりに現れたのは大きな街路樹だ。瞬時に近付いてきた大木に、彼は一瞬視界を奪われ、同時に物凄い衝撃が全身に走った。そして彼は世界が潰れる音を聞いた。
それからどの位の時間が経過したのか解らない。気がつくと彼は車外に降り立ち、助手席の潰れた車をじっと見つめていた。
それは結婚式の日に相応しい話ではない。そんな僕に気づいたのか、パパは「よく聞け」と酒臭い口で嗜めた。
「お前はフランクの生まれ変わりなんかじゃあない。」
そんな事は判っているよ。でも彼は頷く僕を見ないまま、再び言葉を続けた。
「ママは勘違いをしていたんだ。-いいかね。フランクが死んだのは、お前が産まれた後のことなんだ。お前はフランクの生まれ変わりでもなんでもないのさ。その証拠に主治医のレポートには「逆転シュートが見たくて慌てて産まれてきた」と書いてある。そして潰れた車のカーラジオからはゲームセットの音が流れていたんだよ。つまり、お前がこの世に産まれ出てきた瞬間、フランクはまだ生きていた。お前はフランクの生まれ変わりでもなんでもないのさ。-フランクはフランクで彼の一生をまっとうし、お前はお前の人生を、今こうやって歩んでいる。ただそれだけのことだ。」
そこ迄を言い切ると、彼はそのまま眠り込んでしまった。四月の陽気であったけど、いくらなんでも外で眠るには早すぎる。起こしてアパートに連れていきたかったが、なかなか起きそうにない。仕方がないので毛布を取りに部屋へ戻り、招待客と言う名の酔っ払いどもを振り切って再び中庭に戻ったが、もうそこに彼の姿はなかった。
僕の誕生とフランクの死は無関係である…パパのこの発言によって、僕の二十数年に及ぶ呪縛は解かれた。
しかしそれが今さら何の効果があるのだろう。フランクの影に怯えずに済む?自分自身を確保できた?そんな効果は、僕にとって何の価値もない。ただ…そう。敢えて言えば、はじめてフランクという兄の存在を一歩引いて捉える事ができたと言うことだろうか。
さて人生と言うものは、一筋縄では行かない。不幸の向こう側には幸せが待っていし、幸せの背後には不幸が潜んでいる。そんな波があるからこそ、物語は劇的になるものだ。
キャサリンとの結婚、そしてパパのおかげで、新たなるスタートを切る事ができた僕は、新しいシャツに袖を通すようにすがすがしい新婚生活の第一日目を飾る予定だった。だった…と、もう言わなければならない。少なくとも、もうすべては過去のことなのだから。
パーティーが終わって招待客を送りだした僕らは、恐らくどこの新婚さんでもそうするように、笑顔で後片付けをはじめた。早くキャサリンと新居に出向き、そこで彼女特製のタンドリーチキンを食べよう。また同時にカーテンの色についても僕は検討していた。これからはじまることについても僕は全労力を使わなければならないだろう。でもそれはどれ一つとっても楽しみにしかならなかった。
僕は最後迄残ってくれたアニーに、心からのありがとうを言い、そして彼女の前で、これからはキャサリンとうまくやっていくことを誓った。
アニーはいつもと変わらぬ笑顔で、僕とキャサリンの顔を見て、そして後ろ手で隠していたナイフで僕の心臓を一突きにした。瞬間、僕は自分の身に何が起こったのか理解できなかった。痛いとか、熱いとか、ショックだとか、恐らくそんなことを感じる間もなく、僕はその場に崩れ落ちた。
キャサリンが叫ぶ姿と、アニーの犬歯が、歪んでごちゃまぜになっていく。「僕は死ぬのか?」僕は尋ねた。
「そうよ、フランク。あなたもただのゴミになるの。」
泣き叫ぶキャサリンが、ママの声で答える。
「でも恐いことはないわ。みんなゴミになるのよ。」
四つん這いになったアニーが僕の頬をなめ上げながら、そう言った。
視界はいよいよ彼女たちを含めた風景を取り囲み、大きな渦となった。大蛇のようにグネグネとのたうちまわるそれは、僕と言う獲物を見つけた途端、大きくその口を広げる。
僕のいない世界はどんな世界なのだろうか…そんなことを考えていたら、パクン!と音がして、僕の視界は闇に包まれた。
生涯最後の問いの答えは、永遠に僕のものにはならなかった。
終わり
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