音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2018年01月08日
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カテゴリ: ジャズ


最近ジャズ・ヴォーカルを取り上げることが多いが、今回もジャズ・ヴォーカルもの。
エラ・フィッツジェラルドの新作だ。
といっても、未発表録音ではなく、エラの既存の録音に新たに録音されたオーケストラを被せたもの。
輸入盤は昨年のリリースだが、国内版は先月、未発表だった「Ella at Zardi's」という1953年のライブアルバムと同時リリース。
今回取り上げるのは輸入盤。
どういういきさつでCDが作られたかは輸入盤のブックレットには載っていないが、エラの生誕100年記念の企画だそうだ。
エラのヴォーカルにロンドン交響楽団の伴奏を追加したもので、エラの音源はデッカやヴァーヴだそうだが、細かいデータは書かれていない。
元の録音を探すのはそれほど難しいことではないようだ。
ゲストはグレゴリー・ポ-ターとルイ・アームストロング。
ルイとの録音は「Ella & Louis」(They Can't Take That Away From Me)と「Ella & Louis again」(Let's Call The Whole Thing Off)だった。
声だけを抜き出したのかと思って比較したら、元の録音をそのまま使っているようだ。
ただ、エラやルイの声はオリジナルよりもぬけのいい音になっているのは収穫。
オケのアレンジはJames MorganとJorge Callandrelliで作為を感じさせないで、肌触りの良い豪華な衣装を着せている。
元の録音が褐色に色あせた古い写真とすると、今回のものは鮮やかな色彩と被写体が豪華な衣装をまとった写真みたいな感じだろうか。
ただ、元の録音に合わせたアレンジなので、全体に微温的で、古臭く感じる部分もある。
本当は声だけを使って、バックはすべて新録音というのが一番だが、コストがかかるので難しかったのだろう。
ポーターはもちろん新たに録音されたものだろう。
エラのヴォーカルはオケに負けない堂々たるもの。
今でも全く古さを全く感じさせない。
コンボの伴奏よりもエラのうまさが際立っているように思う。
全体にイージーリスニングふうの仕上がりなのは、アレンジャーがジャズ畑ではないので仕方がないが、ジャズ・ファンには物足りない。
当ブログとしても、少しパンチの利いた曲も聞いてみたかった。
オーケストラはスタイリッシュで涼やかなサウンド。
管は目立たない。

Ella Fitzgerald:Someone to Watch Over Me

1.People Will Say We're In Love featuring Gregory Porter
2.Someone To Watch Over Me.
3.They Can't Take That Away From Me featuring Louis Armstrong
4.Bewitched.
5.I Get A Kick Out Of You.
6.Misty.
7.Maskin' Whoopee!.
8.These Foolish Things (Remind Me Of You).
9.Let's Call The Whole Thing Off featuring Louis Armstrong
10.What Is There To Say.
11.Let's Do It (Let's Fall In Love).
12.With A Song In My Heart

Ella Fitzgerald(vo)
Gregory Porter(vo track 1 only)
Louis Armstrong(vo track 3,9)
London Symphony Orchestra

Recorded at Abbey Road Studios,London





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Last updated  2018年01月08日 17時46分39秒
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