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先般NHKで放映された「氷壁」をご覧になった方は、ボーイソプラノのグループが主題歌を歌っていたのをおぼえておられると思います。美しい声が気に入ってCDを買ってみました。「リベラ」というボーイソプラノのユニットで、現代の音楽を中心に歌っているそうです。てっきり聖歌隊だと思っていましたが、大間違いでした。軽快な曲あり、氷壁の主題歌「彼方の光」のように、光が降り注いでくるかのような曲ありと、曲そのものも楽しめます。が、何よりも彼らの声、特に澄み切った高音は、「力み」とは無縁の気持ちよさ。「このような構えで高音を歌ってみたい」と思わせてくれます。
March 30, 2006
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今回はクレッシェンド、デクレッシェンドの歌い方について考えてみたいと思います。クレッシェンド、デクレッシェンドは、音楽を盛り上げたり収束させたりするために大切な役割を持っています。この記号のおもしろいところは、始まりと終わりの音の大きさがまちまちであること(pから始まってfで終わったり、fからさらに大きくなるような指示があったりすること)、長さもまちまちであること(わずか1~2拍のうちに急激に変化させる指示から何小節にもわたってゆっくりと変わっていくものまであること)だと思います。今回話題にしたいのはこの「長さ」で、かつ何小節にもわたってゆっくりと変化していく部分の歌い方です。歌ってみるとすぐ気がつかれると思いますが、たいていの場合、クレッシェンド、デクレッシェンドの記号が始まると私たちはすぐに大きく(小さく)しはじめたくなります。その気持ちのまま歌っていると、記号がまだ続いているのに大きく(小さく)なりすぎてしまうことが往々にして起きます。その結果、途中で強弱の限界がきてしまい、聴いている側には急に大きく(小さく)なったように聞こえてしまいます。これを防ぐためには、記号が始まったばかりの部分は努めてそれまでの大きさで歌うように心がけ、後半になってから初めて大きく(小さく)していくように意識するとよいでしょう。「そんなふうに歌うと長いクレッシェンド、デクレッシェンドの意味がないではないか」と思われる方もいらっしゃると思いますが、途中で破綻してしまうよりは最後の部分でつじつまがあう方が聴く側には自然に聞こえますから安心してください。あわせて大切なことは、記号の終わりの部分の大きさが何になっているかを見ておくことです。クレッシェンドの終わりがp、デクレッシェンドの終わりがfという場合だってありますから・・・。強弱は禁欲的・自制的な気持ちで歌うことがうまく表現できるコツといえます。
March 26, 2006
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合唱は比較的安い費用で楽しめる趣味のひとつだと思います。でも、安いからといって安易に楽しむだけでいいのかな?というのが今回の話題です。仮に200人の合唱団が第9を演奏するとします。月3,000円の参加費で、1万円の合宿を1回し、2万円のチケットノルマ、6ヶ月後に本番を迎えると仮定して、全体として費やされるお金を計算してみましょう。参加費360万円合宿費200万円ノルマ400万円合 計960万円!これ以外に楽譜代や毎回の交通費など様々な費用がかかりますから、それらも含めると軽く1千万をこえてしまいます。約2時間の演奏会は、実は一大事業だったわけですね。そんなすごいことに参加しているのだから「襟を正さなければ・・・」という気持ちになりませんか?
March 24, 2006
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今回はたとえ話から。バケツに水を入れ、両手で持ちます。そのバケツを体の正面で肩の高さまでまっすぐ持ち上げます。そのまま持ち続けているとどうなるでしょうか。普通はだんだんと腕が下がってきてしまいますから、意識的に力を入れ続けなくてはなりません。しかし、ただ力を入れ続けているだけでは腕は下がってしまいます。だんだんと腕をあげていくような気持ちで持ち続けて、ようやく同じ高さを維持することができます。このたとえ話は「何小節にもわたるような長い音を歌うとき」のコツをあらわしています。長い音を歌っていると、だんだんと音程が低くなってくることが一般的です。高音でのばしているとき、ピアノでのばしているときにこの傾向が顕著になります。そこで、先のたとえ話です。のばしている音をただ維持するのではなく、だんだんとあげていく=少しずつ音程を高くしていくようなつもりで歌ってみてください。音程が低くなってしまうことを防げます。このとき、注意していただきたいことが2点あります。1.下から持ち上げるのではなく、上から引っ張られている意識で 歌う2.音程と一緒に音量まであげてしまわない(クレッシェンドしな い)長いクレッシェンド、デクレッシェンドは、これに+αのテクニックが加わります。それはまた稿を改めて。
March 19, 2006
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「よけいな力を抜くこと」わかっていてもなかなか体はいうことをきいてくれません。そんなとき「ゆる」身体・脳革命という本に出会いました。体をゆるめるとはどういうことなのかわかりやすく書かれています。あわせてゆるめるためのトレーニング法も紹介されています。私は寝る前にこの体操をしています。腰痛が軽減し、体の感覚に耳を傾けられるようになってきていると感じています。また、「ゆる」スポーツ・トレーニング革命という本はDVDつきで、実際の体操の仕方がよくわかります。スポーツをされる方向けに書かれていますが、合唱にも役立つと思います。ごく簡単にできることばかりですので、歌い始める前の準備や発声練習の時にみんなで試してみてはいかがでしょうか。
March 15, 2006
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今回の記事は長いです。お時間のあるときにごゆっくりどうぞ。さて、楽譜はどのように使っていますか。他の人の楽譜を見せてもらうとなかなかおもしろいです。カバーをかけて中も真っ白、そのまま新品として売れるような人余白にマンガや似顔絵を書いていて、楽譜なんだかマンガなんだかわからなくなっている人指示の書き込みや修正がいっぱいで、どの書き込みに従って歌えばいいのかわからなくなっている人etc・・・。楽譜は美しいまま使うのではなく、指導者の指示や、自分で気をつけることなどを積極的に書き込みましょう。書き込んで汚せば汚すほど音楽が自分のものになっていくのだと思ってください。マンガや似顔絵はダメですよ。本番の厳粛な場面でふと似顔絵が目に入り、吹き出しそうになった人もいますから。ご参考までに私の書き込み方をご紹介します。練習の時用意しているものはHBのシャーペン、ペンシル型の消しゴム、黄色と赤の蛍光マーカー。シャーペンはいつも手に持ったままで、残りは胸ポケットか楽譜にさしておきます。で、練習中以下のことを書き込んでいきます。【シャーペン】■指導者の指示を書き込む ○「もっと強く歌うように」言われた音符または歌詞を○で囲む ○「もっと弱く歌うように」言われた音符または歌詞を△で囲む ○強弱記号やアクセントについて指示されたときは、楽譜に記号 が書かれていても改めて書き込む ○「母音や子音を強調するように」言われたときはその母音また は子音を歌詞の下に書く(〔u〕〔t〕など) ○「もっと深く」「もっと明るく」などと言われたときはその言 葉を書き込む ○ブレスや音を切る位置を言われたときは、その部分にブレス記 号を大きく書き込むか、五線譜からはみ出るように縦線を引く ○曲の背景などの説明を受けたときはそのことを楽譜の余白に 書く■自分で書き込む ○音がうまくとりにくい音符の上に「音」と書いてまるで囲む ○音がぶら下がり気味になるときはその音符の後に↑、逆にうわ ずってしまうときは↓を書き込む ○外国語の曲を歌うときは、対訳を余白に書き込む(同じ歌詞が 繰り返されるときは何度でも同じことを書き込む)→これらのことを書き込むのはペンではなく、シャーペンを使うの がポイントです。というのは、曲ができあがってくるにつれて指 導者の指示がかわっていったり、とりにくかった音がだんだんと れるようになってくることがあるからです。前のことは簡単に消 して、何回でも書き直せるようにしておいたほうが便利です。【黄色マーカー】 ○ある瞬間に、自分のパートと同じ音を歌っているパートの音を チェックします。例えば自分のパートが♪ドミソミド♪と歌う ときに他のパートが♪ソミドミソ♪と歌っていた場合、前から 2つめと4つめのミは同じ音になりますから、自分のパートの 音符とそのパートの音符をマーカーで塗っておきます。ユニゾ ン(斉唱)になっている部分は全パートの音を黄色で塗りつぶ します。 ○同じメロディを他のパートのあとで歌うときは、その共通する メロディの部分を塗って、細い線でつないでおきます。 ○他のパートのある音をもらって自分が入るときは、その音と自 分のパートの音を塗りつぶし、線でつないでおきます。例えば ♪ドレミファソ♪という音を聴いてから♪ソラシドレ♪と歌う ときは、ソの音を両方塗って線で結んでおくのです。→この作業をしておくと、楽譜を見たときに「今どのパートの音と 同じなのか」、「どのパートからメロディを受け渡されるのか」 ということが一目でわかるようになります。 ただし、とても面倒な作業ですので、注意するところとか、とり にくい音があるところだけチェックすることにしてもいいかもし れません。 私は他のパートが練習している間や、練習に行く途中の電車のな かでよく塗りつぶしています。【赤色マーカー】 ○黄色とは逆に不協和音になる音をチェックします。例えば2度 (ドとレのように隣り合った音)とか、半音でぶつかる音です。→時々歌っていて「なんとなくおかしいなぁ」「自分の音が間違っ ているんだろうか」と感じる瞬間があります。そんなとき半音と か2度でぶつかっている音があることがわかると、間違っている のではないことがわかります。 もちろん、不協和音ではなく自分が単に間違えている場合も多い ですから、その時は鉛筆で「音」と書いて自分に注意を促します。実際の楽譜を見ていただければごく単純な話なんですが、文字だけで表現するのは難しいですねぇ。なんとなくイメージはつかんでいただけたでしょうか?ちょっと心配です。機会をみて写真もアップしようかな。上記の記入方法はあくまで私が体験的に身につけてきた記号や色遣いであって、これが絶対というわけではありません。ただ、ざっとあげただけでもこれだけ楽譜に書き込む項目があるわけです。ご自分なりの書き込み方を工夫して、オリジナルの楽譜を作り上げていってください。
March 13, 2006
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先日、あるテレビ番組でクラシックのCDが紹介されていました。「クラシックなのに」売れに売れているそうです。いろいろなクラシック曲の有名な部分を100曲集めた、その名も「ベスト クラシック100」・クラシックの有名な部分だけを集めていること・CD6枚組で3,000円という安さがウケているそうです。安さにひかれて買ってみたところ、有名な部分だけをカットしているとはいえ、「この演奏を全曲聴いてみたい」と思わせてくれるいい演奏が多数収録されており、期待以上に満足できるCDでした。オーケストラだけの曲はもちろん、オペラや合唱もそれぞれ1枚ずつCDに収められています。もちろん、なかには「ハーモニーが・・・」と思う演奏や、無理矢理曲をつなぎ合わせて短くしているものもありましたが・・・。「敷居の低い」クラシックCDとして、カタログ代わりとして、BGM用として、などいろいろな楽しみ方ができると思います。お宅にも1枚(いや6枚)、いかがですか。コンピレーション CD【ベストクラシック100】送料無料
March 8, 2006
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練習中よく言われる言葉。「肩の力を抜いて」「喉に力が入っているよ」「首がかたい」などなど。確かにこういった部分に力が入っていると声がかたくなってしまいますし、音の柔軟な動きに対応することも難しくなります。歌う前に柔軟体操をし、指摘されるたびに体も動かしてるんだけど、歌っているうちにかたくなってしまって・・・という経験をされている方は多いのでは?喉や肩に力が入りやすいのはたいてい1.高音を出す場所2.フォルテで歌う場所3.ピアノで始まる場所であることが多いです。今度歌うときに確かめてみてください。力の入りやすい場所がわかったら対策を立てましょう。【その1】わざと力を入れてみる不思議なもので、私たちは「力を入れる」ことは簡単にできても「力を抜く」のはわりと難しく、どんな状態が「力が抜けている」というのかなかなかつかむことができません。そこで、そのことを利用して力が入りやすい場所にきたらわざと喉や肩に力を入れて歌ってみます。そうやって「力が入った」状態を確認しておきます。次から歌うとき同じ状態にならないように気をつければ相対的に「力が入っているのか」「力が入っていないのか」を自分で判断することができるようになります。ぎゅっと力を入れてすぐに抜くと、状態がよりはっきりわかります。【その2】他のところに力を入れてみるその1の方法では「状態は確認できるがやっぱり力が入ってしまう」という方は、この方法を試してください。力が入りやすい場所にきたら喉や肩に意識を向けるのではなく、他の部分に力を入れてみるのです。力を入れる場所としては重心を安定させられる腹筋、背筋、臀部、太股あたりがいいでしょう。腹筋を外へ広げるよう力を入れてみる、姿勢を正すように背筋を縮めてみる、臀部や太股の筋肉を引き締めてみるといったように、意識を肩や喉以外の部分に向けてみるわけです。肛門を引き締めるというのも結構効果があります。このほか、より胸を張るようにするとか、両腕を脇から離すように少し広げてみるという方法をとっている人もいます。ご自分にとって一番意識しやすいところの力を入れてみてください。
March 8, 2006
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前回、「フォルテは強く」「ピアノは弱く」という単純なものではないことを書きました。大切なのは歌詞の意味にあわせた表現をしようと心がけることだといえます。といっても、精神論を言いたいわけではありません。例えば自然の雄大な景色をうまく思い描くことができれば表情や体が自然にリラックスでき、結果的にいい響きを出せる可能性が高くなるのです。「ここはどう歌おうか」と思ったとき、以下のイメージを役立てていただければと思います。○フォルテの場合・「豊かに」という言葉をイメージしながら歌う→歌いながらどんどん胸を広げていく どんどん体をのばしていく 額や頭のてっぺんから声が広がっていく感じを持って声を出す・「明るく」という言葉をイメージしながら歌う→頬をあげる、上の前歯を見せる、眉間に声を集める○ピアノの場合・「緊張感」という言葉をイメージしながら歌う→普段以上に腹筋に力を入れる 呼吸はフォルテを歌うつもりで行い、音量だけを落とす 子音を強調する・「軽く」という言葉をイメージしながら歌う→口先に音を集める、上顎から上だけで声を出しているつもりで歌う作曲者がなぜここをフォルテ(ピアノ)で歌わせようと思ったのか想像してみると、より豊かな表現が目指せると思います。お試し下さい。
March 3, 2006
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