読書日和 ~Topo di biblioteca~

読書日和 ~Topo di biblioteca~

2010年7月~9月に観た映画


2010年7月~9月に観た映画

 オーケストラ!
 告白
 アイアンマン2
 ザ・ウォーカー
 アデル~ファラオと復活の秘薬
 踊る大捜査線3~ヤツらを解放せよ!
 必死剣鳥刺し
 借り暮らしのアリエッティ
 インセプション
 ぼくのエリ 200歳の少女
 ソルト
 ベスト・キッド
 ダブル・ミッション
 バイオハザード4 アフターライフ
 悪人
 君に届け






オーケストラ!

映画のおいしいところはすべてチャイコフスキーがさらっていった!という感じかも(笑)

もっといろんな曲が、演奏シーンがたくさん盛り込まれているのかなあと思ったけれど
それは最後のシーンに集約されていたみたいです。

ロシア語、フランス語の台詞の応酬って迫力あるなあ…と思いました。
ドストエフスキーの小説を読んだ時、ロシアの人は普段からこんな風に
熱っぽく、(血管が切れちゃうのではと心配になるほど)檄を飛ばすかのように
語るのか…?と疑問に感じたのですが、妙に納得がいった…。

寒い国の人はきっと体が温まるよう、かっかと話すのが好きなのに違いない☆

ところどころ笑いが起きるのは“のだめ”風?
けれど終盤の演奏シーンではもう曲想に惹き込まれてしまって、
うるうると涙腺が緩んできてしまいました。

寄せ集めの楽団員それぞれが強烈な存在感を示していて、
こういう人達をどうやって一つにまとめ上げていくんだろう?なんて思うのですが
音楽の力、それがもたらす奇跡はすごいです。

「イングロリアス・バスターズ」に出演していたメラニー・ロランがソリスト役で登場。
楚々としていて、とてもきれいな表情を魅せる女優さんだなあと思います。



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告白

凄まじい映画だな…というのが率直な感想です。

内容が衝撃的なものであることは原作を読んでいるので知っていましたが…。
物語の展開以上に、

「あの、小説を!こんな風に映像で撮ることが出来るのか!!」と…。

監督・脚本をつとめた中島哲也監督の演出力はすごい。凄すぎる。

映像のすべてが、「告白」する登場人物たちの心象風景を表しているよう。

青みを帯び、鮮やかな色彩を失った背景も。
鏡越しに見る、傍観するような視線も。
ゆっくりと時間が流れる…時が止まったような閉塞感も。

息苦しくなるほどの緊迫感は、原作を読んだ時の緊張感そのもの。

正直、『告白』が映像化されると知った時は、こんなきつい内容の物を一体誰が
観に行くんだろうと思い、松たか子さんが教師役と聞いた時は、あんな優しい雰囲気を
持った女優さんが、はたして冷酷な役柄を演じきれるのだろうかと思ったものです。

いい意味で、期待を裏切られるとはこういうことか~と思います。

中学生が物語の主人公でありながら、R15指定のため高校生以上でなければ鑑賞できない。
…ときくと思いだすのは映画「バトル・ロワイヤル」。
公開当時、故深作監督がインタヴューにて若い人たちに「受付かいくぐっても観に来い!」
と叫ばれていたのを思い出します。

残虐な場面が、フィクションとして受け止めきれない若い人の心に悪影響を及ぼす事はあるかもしれない。
だけどそうじゃなくて。
故深作監督は残酷なシーンを取り沙汰して欲しいんじゃなくて、
観る人すべてに命が軽んじられる設定や、状況や、理不尽さに対して
怒りを感じて欲しかったんだと…監督の言葉を柊はそう解釈しています。

そういう意味では、この映画も同じで、
「人と人の繋がりってこんな希薄なものなのか!?」とか
たくさん疑問や理不尽な思いを観る人に抱えて欲しいんだと思います。

だけど哀しいかな。

そういう受け止め方が出来ない人が、増えてきているように思うのも確か。
それに、自分の娘たち(中学生)にこの作品を薦められるかと問われたらやっぱり迷うと思う。

友達や、親や、先生を…他人を信じられる気持ちがちゃんと育っている子供なら
この作品を観て気持ちや考え方が左右されることはないと思うけど。
だけどこの内容を面白半分に捉えるような人がいたら、それはかなり怖いことだと思う。

少なくとも、興味本位だけで観れる作品じゃないことだけは確かです。

どの役も、演じるのは相当きつかったと思います。
憎しみも、臆病さも、鈍感さも、自己愛も、本当は全部他人の目からは隠しておきたい感情だから。
それを体現し、演じ切ってみせるのだから俳優という職業は怖ろしい…。
何より1年B組の生徒達を演じた子供達…きつかっただろうな。

正直に「告白」しますと、柊はこの映画もう一度観に行きたいなと思っています。
きっつい内容ではあるけれど、映像という形にして真正面からこの題材に向き合おうとした
中島哲也監督の演出を、もう一度、観たい。



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アイアンマン2

すごーく期待して観に行ったからでしょうか。
正直、1を観たときほどのわくわくした感じはなかったような。
困難にぶつかっても、強敵に出会っても、意外にあっさり解決されちゃうような、
そんな薄味な印象が残ります…

1のときは、武器商人が一躍ヒーロー(正義の味方)に転身!?という意外性と、
意外ながらもその両者を結び付けてるのは邪気のない発明心だったりして
トニー・スタークという人物が、アイアンマンである以前に魅力的だったのですよね。

2になると「自分がアイアンマンである」と公言しているところから始まるし、
先ず「アイアンマンありき」になってしまってるような。
ハチャメチャな人物像に変化はないんだけど、1に比べると大人しい気がする(笑)

その一方で存在感を放っていたのは敵役のミッキー・ロークだったり、
ライバル社の社長のサム・ロックウェルだったり、
「ああ!もっと登場して下さい!!」とお願いしたくなるスカーレット・ヨハンソンだったり。

うーん…。後半からの展開はスピーディで良かったんだけどなあ…。

そんな風に感じた方が多かったからでしょうか。
エンドロールが始まると席を立つ人が多かったですね。
エンドロール終了まで座っていた人はごく僅か。

まさか、エンドロール終了後に続編を予感させる映像がちらと流れるなんて
誰も予想していなかったのかもしれません…

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ザ・ウォーカー

世界に残ったたった一つの本。

それが最後まで謎のままなのかと思いきや、序盤で見当がついてしまうのが残念。
やっぱりあの本だったのか…と。
本の正体がわかってしまうとおのずとエンディングまで見えてしまうような気がするのは柊だけかな。

デンゼル・ワシントンと、ゲイリー・オールドマンの共演じゃなかったら拍子抜けしていたかもしれない。

以下、結末その他に触れているので反転致します☆


世界で最後に残った一冊=「聖書」というのがまず無理な設定に思えてなりません。
今現在も、世界で最も売れている本が「聖書」なのだそうだから。
聖書は大ベストセラー本なのです。
そうそう簡単に焚書出来るかしら。

戦争後の荒廃した世界が物語の舞台となっていますが、
宗教が世界を滅ぼしたのか、それとも世界を再生させるのか。
そのどちらの可能性も秘めているといった暗示の仕方は奥深いかな…とも思いました。

この映画は「座頭市」の殺陣を参考にしていると聞きましたが、
最後まで映画を観て納得しました!
主人公が持っている剣が日本刀だったら、確かに「座頭市」だわ!

信仰心や、宗教への関心が薄い柊なので物語にこう…入っていきにくかった気がします。
信者の方がご覧になっていたら、全然違う感想を持たれるのでしょうか。


ゲイリー・オールドマンの悪役って何だか好き。
変な言い回しですが、「安心して見ていられる」気がします…。

デンゼル・ワシントンも、ゲイリー・オールドマンもなんだか年を重ねられましたね。
自分がそれだけ長い間映画を見続けているってことなのかもしれないけれど…。
スクリーンの向こうと、観客席と、居る場所は違えど一緒に年を取っていっている気がしました。


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アデル~ファラオと復活の秘薬 7/5

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踊る大捜査線3~ヤツらを解放せよ!

7年ぶり…なんですね。
テレビドラマ版からずっと観てきたので「え、そんなに経つの?」という気がしてしまいます。
時間の経過にだんだん疎くなっているのかしらん。

この作品から醸し出されるコメディとか、熱血とか、そんな雰囲気が柊は好きだったりします。
これからもときどきこんな風に、新しい作品と再会出来たら嬉しいです。

・・・で、今回の作品。

映画一作目に登場した小泉今日子さんが再登場するわけですが…こ、こわい。
あのレクター博士の女性版…という造詣だと思うのですが、存在感あり過ぎますー。
ぞわぞわ、ぞくぞくする感じ、柊は大好きですが。
もっともっと徹底してこのキャラクターを描き切れていたら…と思うのですが、
そうしちゃうと主人公の青島さんや湾岸署の面々の存在感が薄れてしまうので
そうできないところがもどかしいですね…。

で、小泉さんと負けないくらい存在感あったのが小栗旬くんで
味方なのか敵なのかわからず、最後までひっぱっていけるけん引力は素晴らしい。
もし次回作があるなら青島刑事と今後がんがんぶつかりあっていく予感がするし。
どう影響しあっていくのか楽しみな気がします。
この役割は、本当は室井さんが担っていた部分だと思うけど(そう思うと寂しいけど)
新しい人が入って、新しい風が吹いていくのを観るのも、観る側としては楽しみです。

スクリーンに姿はなくても、和久さんの存在感は映画中ずっと感じられました。
そんなふうに意識して作られているのはもちろんだけど…。
唯一、和久さんの声で台詞が聞かれた時にはなんだかじんときてしまいました。

うーん、観終えたばかりだけど、もっともっと続きが観たい!という気にさせられる
シリーズですね☆

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必死剣鳥刺し 7/12

言葉少な、な印象が強いです。
余分な説明、装飾一切なく、本でたとえるなら行間を味わうというような。
原作は未読だけれど、文章以外のところにもきっと凛とした空気が漂っているんだろうなと想像してしまいます。

ほんとに静かな映画です。
三左エ門さんの人となりそのままを現わしているかのように
四季の風景も美しく。(東北の山、田園風景はやっぱりきれいだ!)

登場人物たちの所作もまた静謐で美しいです。
障子をあける、しめる。
立つ、座る。
何気ない動作の一つ一つがすごく丁寧で見入ってしまいました。

どんなに下の者が政治を愁いても、上に立つものが愚直だと何一つ報われない。
そんな諦観が映画の終盤までずっと耐えるように続くのだけど
それをいっとき、切り開いてくれたのが「秘剣」だったのだと思います。

前宣伝にたがわず、終盤15分の殺陣の場面は素晴らしい緊張感でした。
それまでの静けさが一気に動へ傾いていく勢いには目を奪われます。

三左エ門という人物に豊川悦司さんはぴたりと重なっているし、
敵役となる吉川晃司さんも好印象な人物だけに観ている方はぐっときてしまいます。
この二人が剣でなく、言葉を交える機会があったなら別の結末が…なんて思わないでもない。

不条理…としかいいようのない中で、三左エ門が最後あがいて、あがいてみせる
場面は本当に哀しくて、それでいて妙に力強さを感じたりする場面でありました。

時代小説は司馬遼太郎さんか、宮部みゆきさんしか読んだことなかったのだけど
藤沢さんも読んでみようかな…って気になりました。

なんといっても、この「必死剣鳥刺し」が文章でどう表現されているのかとっても気になる!



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借り暮らしのアリエッティ 7/22

なんとも、スタジオジブリらしい映画だなあ…と
ジブリの描く小人の世界を堪能させてもらったなあ…という印象です。

目に沁み入るような風景の緑、木漏れ日。
雨つぶ、涙、お茶のしずくなど、水の描き方が印象的だったことなど、
絵の美しさは相変わらずです。

アリエッティたちが暮らす小さな家の(部屋の)描写なんて、
細かなところまで凝っているというか観ていてどきどきさせられます。

病床にいる少年が読んでいる本のタイトルが「秘密の花園」だなんて
いかにも、な雰囲気ではないですか。

柊は原作未読なので、どこまで原作に忠実なのかわかりませんが、
映画は「耳をすませば」以来の出会いの物語、
あわあわとした恋物語が描かれているなあ…と感じました。
恋以前の、ほんとに出会って一瞬の間の時間なのだけど、登場人物たちの感情が
凝縮されてる気がしました。

声をあてている方々のイメージが登場人物たちとぴったり重なるからかも。

志田未来ちゃん、芯に強いところがある女の子を演じるといったら
「いかにも」彼女らしい役のように感じます。

神木隆之介くん、すっかり声が大人びて。
ラストの台詞なんてもうー殺し文句ですって。

大竹しのぶさん演じるアリエッティのお母さん。
なんだか愛嬌があって好きです。
しょうがないなあ…って思わせる部分もなんか憎めず、
自分に近いところがある人のように感じます。

樹木希林さん!
もー…そのものって感じ。これは怪演に近い!(笑)

そしてこの映画は、背景に流れている音楽がとっても素敵!
映画の場面を思い出しつつ、じっくりサントラを聴いてみたいです!



映画館、意外に空いてました。
ジブリ作品とはいえ、宮崎駿監督作品じゃないからかしらん?
ムーンを思わせるにゃんこは登場するし、「耳をすませば」あたりが
好きな人は多分この映画もとても気にいると思いました~

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インセプション  7/29

他人の思考、夢の世界ほど興味深いものはないです。
それは「見てはならない、知ってはいけない」という禁忌を犯す行為だからかもしれませんが。

無意識に近い、深い階層に潜っていくほど、現実に戻り難くなっていく。

人はつらい現実に向き合った時、「これは現実じゃない。(夢であればいいのに)」と
考えて、現実から逃避しようとする傾向があると思うんだけど、
そういう経験をしたことがあればある程、夢の世界が非常に魅力的な場所に
感じられる筈です。

うーん、題材がとても興味深くて、非常に面白い映画でした!
こういう脚本を書いて、それを映像化してしまうところがなんともすごい!

予告編を観たときは、夢の世界(心の中の世界)の摩訶不思議な映像に驚かされる
映画なのかと思っていたけれど、そう云う映像的な楽しみだけじゃなく、
主人公が抱え込んでいる罪の意識が夢に投影されてくる部分の、
登場人物の描写がとても巧みで惹きつけられました。

ディカプリオ演じるコブの家族に対する愛情深さ、それ故の苦悩や
マリオン・コティヤール演じる妻の美しく、謎めいた役割であるとか。
この映画はこの二人の、ひと組の夫婦の物語という側面も持っていると思います。

コブがサイトーから請け負った仕事であるとか、
夢の階層が幾つにも分かれていることとか、
物語は進行するにつれて複雑な様相を呈していくのだけれど…
観終えた後は深い悲しみからやっと目覚められたような不思議な解放感を覚えます。

ラストシーンがすごく印象的。
ああいう惹きつけ方は観終えた後もずっと尾を引いてしまうと思います。

ディカプリオ…前回観た「シャッター・アイランド」といい、子供に対してとても愛情深い
父親役が続いているような。
愛情故に苦しみ続ける役どころ、その演技は若い時からずっと変わらず魅力的です。

マリオン・コティヤール…きれいな人だなあ…としみじみ思いました。
彼女の深い感じのする声が柊は好きです。

渡辺謙さん、冒頭からああいう登場の仕方をするとは!びっくり!
彼が演じたサイトーという人物は、この物語以後の行動がすごく気になる役ではないでしょうか。

ノーラン監督作品だけあって、バットマンシリーズに登場した役者さんが
あちこち登場してくるのも面白いです。

CGよりも実写にこだわって撮ったという映像にはほんとにびっくりです。

もう一度、展開を知った上でじっくり観てみたい映画です。


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ぼくのエリ 200歳の少女 8/5

出来れば、一歩外に出たら焦げちゃいそうな真夏じゃなくて、
雪の美しい、凍えるような冬に観たい映画でした…。

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原作はヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの『MORSE』(早川書房)。



原作を読んだ人間からするとかなり内容を省いているように感じられるけど
余分な装飾や説明の一切を省き、この物語の一番核となっている部分だけを
情緒的に描き出したことにはむしろ好感が持てます。

オスカー、エリを演じた主演の二人が怖いくらい詩的です。

吸血鬼を描いた物語なので、血腥く、痛い場面ももちろんあります。
あるけれど、そのすべての行為は吸血鬼という体になってしまったエリが生きていくには
必要な行為で、そういう葛藤や苦しみが全部心のいたみとなって伝わってくる描き方がされています。

生きるって、どういうこと?
孤独ってどういうこと?

12歳の少年が背負うには重すぎる要求だと思うけど、
オスカーはエリのためならそれらを背負う覚悟を決めたのかもしれません…。

ハリウッドでリメイクされるそうですが、スウェーデン版を観ておいてやっぱり良かったです。
こういう繊細さ、独特のざらっとした質感、空気感がリメイクで失われないことを望みます。

主演の二人が持つあどけなさ、それに相反するような残酷さとが
見事なくらい素晴らしい印象を残してくれるので、吸血鬼物がお好きな人には是非お薦めしたい映画です。



ソルト 8/9

アンジェリーナ・ジョリーが格好良すぎる!
金髪、黒髪…といった変化を楽しめるのはもちろんのこと、スピード感はあるし、
タフさはあるし、たとえ血にまみれていようとも「美しい人だなあ…」としみじみ思ってしまう…。

物語にそんなに意外性はなかったと思うのだけど、
唯一人、自分の信念に基づいて行動していくイヴリンの行動力に最後のシーンまで
引っ張られていくのが気持ち良かったです。

イヴリンにしろ、それを演じるアンジーその人にしろ、
彼女がパートナーに選んだ相手というのは彼女以上に懐の大きな、尊敬できる相手なんだろうなあ…というのが伝わってきました。
(だからなんとなく、後半イヴリンの夫が、ブラッド・ピットに重なって見えてきた…)

アクションもこなせて、繊細な感情も表現出来て。
アンジーはやっぱりすごい!

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監督は続編の構想を練っているそうですが。

映画を観た後、アンジーが演じた役はもともとトム・クルーズが演じる予定だったというのを知って驚きました。
ううーん、アンジーが代役だったなんて信じられない。
スパイ役は十八番のトム・クルーズかもしれないけど、
「ソルト」という映画はアンジェリーナ・ジョリーでなければ成功しなかったと思います…。



ベスト・キッド 8/26

あの、ジャッキー・チェンがお師匠さん役…というので観に行きました。

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面白かったけど…正直いうともっとカンフーシーンが観たかったなあ。
カンフーを教えられる過程、上達していく過程がもっと観たかった。

そうすると欲が出てきて、指導者じゃない、ジャッキー・チェン自身のカンフーが
観たい…なんて気持ちがむくむくと湧いてきて、昔懐かしい映画を観返したい
気持ちになっちゃったりもしたのでした。

物語はオリジナル版とそう変わっていません。(よね?)
ストーリーが変わっていない分、遊びゴコロを感じられる場面(オリジナルと違う演出)が
観ていて楽しかったです。

ジェイデン・スミスくん、可愛い。なんだかお父さんに良く似てる(笑)

いじめっこ、(というか敵役)の男の子、なかなか良い存在感を醸し出していたような。
こういう役柄とは違う役柄で、観てみたい気持ちになりました。



ダブル・ミッション 8/30

ジャッキー・チェンらしいユーモアあふれる映画でした。
本編終了後に流れるNGシーンの数々に思わずにっこりしてしまった☆

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どんな危険なミッションにも果敢に挑んできたのであろう優秀なスパイが
三人の子供達に気に入られようと悪戦苦闘する様がとにかく可笑しい。

ジャッキー・チェン特有のあのにっこり…した笑いに思わずつられてしまいそうになります。

スパイグッズを日常の些細なことに使うかと思えば、
危険な敵が襲ってきたときには逆に身近な(意外な)もので応戦したりして
そんな細かな工夫に「おおー!」っと唸ってしまいます。

アクションシーンがもっと観たかった気もするのだけど、
三人の子供たちと次第に打ち解けていく様子にはほんとにしみじみとした
説得力があって、良かったです。

「ベスト・キッド」「ダブル・ミッション」と立て続けにジャッキー・チェンの映画を観ました。
どちらも面白かったけど、「ダブル・ミッション」の方がよりユーモアがあって
柊は好きだな~と思いました。



バイオハザード4 アフターライフ 9/13

こわい映画は苦手だ…とかいいつつ観てしまっているシリーズです。

うーむ。しかし、この映画の一番の難点は、物語の結末を何処に持っていくか
今もって瞑想中…というのが伝わってきちゃうことだと思います。

結末なんて関係ない。ようはアクションなのだ、過程なのだ、と
割り切ってしまえればいいのかもしれないけど。

進展しているようで全く進展しない展開に「うーむ」と思う人は他にもいらっしゃるのではないかと思われます。
突っ込みどころは色々ありそうだし…。
どうしてあーで、こーで、こーなのか物語の背景に詳しい方に教えて頂きたいです。
特にアンブレラ社の実態というか、組織について。

アンデッドVS人間という構図が、人間VS人間に変わっていっているのにも違和感があります。
数少ない(と思われる)人間同士で戦っている場合だろうか…なんて。
アンデッドにしても、もとはごく普通の人間だった筈なのに…と思うと哀しいものを感じます。

…ともあれ、今回の映画は3D。
映像的にはなかなか楽しめました。

これまで「アバター」「アリス・イン・ワンダーランド」と3D映画を観てきましたが
今回の「バイオハザード4」が最も違和感なく観ることが出来ました。
冒頭の雨のシーンからして美しいです。
スローな感じと、雨粒が浮き立って見える様子は詩的にも思えます。

ただ、3Dで残念なのは色が黒ずんで見えるところです…。
色の彩度、明度ががくんと落ちちゃうのはあまりにもったいないので、何とかして欲しい。

今回3Dの上映しかされていなかったので、3D版を観ましたが、
出来れば通常版か3Dか、選択権があるといいなあ…。
ついでに、吹替が主流になってきてますが、必ず字幕か吹替かも選択できるようにして欲しい。
3Dだと問答無用で高額料金取られてしまうのが辛いです…

「バイオハザード4」、シリーズ中最も怖くなかった回かもしれません。
ホラーというよりSF,マトリックスを彷彿とさせる雰囲気でありました。

続きが気になって、多分(制作されるのであれば)5も観に行くであろうと思われます…。

 *映画の公式HPは→ こちら



悪人 9/16

登場人物の誰にも感情移入出来ない…です。
だけど、祐一や光代の暗い、疲れた、諦めきった目を見ていたらなんとも言えない気持ちになりました。
「ああ、自分も仕事から疲れて帰ってきたとき、こんな目してるかも。」って。

さびしい、なんて感じる部分がなければいいのに…と思う時があります。
それは誰かと一緒にいても、ずうっとついてまわって、拭いされることがないから。
鈍感になる以外に、それを飼い慣らす方法はないのかな…なんて思います。

だれが「悪人」か、なんてわからない。

悪意なんてなくたって、誰かを傷つけることなんていくらもあるし。
傷つけられたら、八つ当たりしたくなることだってあるし。
日常に対する嫌悪感なんて、いつどこで剥き出しになるかわからないし。

ただ、自分も含めてですが、心の貧しい人間が今はいっぱいいるのかもしれないなんて思います。
だから柄本さんの台詞が、言葉が痛かった。
本当に、そうだなあって思いました。

さびしいという感情を理解出来ても、それを誰かにぶつけたり、何かをしてもらうことを望んでいるばかりじゃ人は救われないんだろうな。
だからって、自分が何かをしてあげたいというふうにはなかなか気持ちを持っていけなくて。
だからそんな自分に、人は絶望してしまうのかもしれない。


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出演されている俳優さん、皆さんしんどかったろうなーって思います。
負の部分をさらけだすって、人としての本能の、真逆の行為のように思うので…。
自分を可愛い、守りたいって思っているうちはこういう演技出来ないだろうなと思います。
危うさが、観ていて怖かったです。

そんな中で深津さんの優しい声音と、方言のイントネーションがすごく救いでした。
妻夫木君演じる祐一が最後に見せた表情と、目の光が救いでした。



君に届け 9/30

多部未華子ちゃんが『夜のピクニック』以来好きです。

『君に届け』は有名な少女漫画が原作のようで(つまり未読)
はたして柊のような年齢の者が観に行ってよいのだろうか…。
観に行ったりしたら周りの、観に来た人たちの(若い子たちの)雰囲気を
ぶち壊してしまうのではないか、とかなーり敷居を高く感じたのですが。

いやー。観に行って良かったです

多部未華子ちゃんの貞子っぷりが、涙が出るほど可愛かった。
健気だなあ…。健気過ぎる。
「一日一善」がモットーだなんて…素晴らしいじゃないっ!

恋愛よりも、女の子同士の友情の方により力を込めて丁寧に描写されていたのが
好感が持てて、良かったです。

実際泣けました。観に行って良かったなあ。

自分の高校時代ってどんなだっただろ。
平平凡凡にあっという間に過ぎ去っていった3年間だったかも…。
もっと丁寧に生きるべきだったなあって今更比較してみてもはじまらんか。ははは。

多部未華子ちゃんの好感度が更にupしたのは言うまでもなく。
三浦春馬くんは絵に描いたように爽やかな好青年だったし、
ARATAさん演じる破天荒な先生には笑ってしまったし、
爽子の両親を演じた富田靖子さんと勝村政信さんは何だか理想の両親像でありました。

DVDになったら、もう一度観たいなあ。

でも子供達とは多分一緒には観れない…。
またぽろぽろもらい泣きしちゃいそうだし、(そうしたらからかわれるの必至だし)。

娘たちは娘たちで、母は母で、胸をきゅうといわせていたらいいのではないでしょうか☆


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