人生投げずに、球投げよ☆

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『携帯の無い世界で』

「序章」

12月9日の大学の帰り道のこと。
僕は自分が、携帯を携帯していないことに気づいたw

そう、またやってしまったのである。

「携帯フォール」である。

でも、もう焦らない。

携帯を年に二回落とした、いわば、
携帯落としのプロヘッソナルともいうべき僕は、
冷静にコトを進めることが出来た。

まず、一番初めにすることは、
いつから持っていないのか、または
どこから持っていないのか、を把握することである。

すぐに答えは出た。

「帰りに寄った学食から」だ!

学食でヒトシロビンソン&女の子Aと話してる時以降、
使った記憶がないんだ、と。

...とはいっても、
帰り道は大分来てしまっているし、
電車だし、バイトもあるから戻っている暇はない。

これは、一刻も早く家に着き、
ヒトシロビンに電話をかけて、
運よく近くにいたら、その一帯を探してもらおう、
と考えた。

「自転車のタイヤよはじけ飛べ」とばかりに
爆走して家に帰った僕は、
(悪質な人間に拾われてはおしまいだから)
昔のケータイにあるロビンの電話番号に向けてテル。

おおし、つながった!

電話口のヒトシロビンは昼間なのに眠そうだったw

「ん~??携帯?またかよ!!え、俺?
運よくまだ学食にいるんだけど」

なんたるラッキー☆

そこらを調べてもらうように頼むと...

「ん」

おっ??!

「なんか、それらしいものを今ひろったよw」

☆☆なんというラッキー☆☆

運の良いことに、
ヒトシロビンの極めて近くに
僕のケータイは転がっていたのだった!!

「明日、TMRのライブで会うときに渡すね☆」


かくして、僕の今年2度目のケータイ紛失劇は幕を閉じた。

そして、本当にありがとう、ヒトシロビンソン...。

君にはどんなに感謝をしてもし足りないよ...。




...僕は、そう言うはずだった。

それで全ては終わるはずだった。

が、彼は翌日、とんでもない事件を巻き起こすことになる。

それは、思い出したくも無いくらい痛ましく、

この喜び、そして感謝さえも破壊しつくすほどのものだった。

しかし、
だからこそブログに書きなぐらなくてはならない、
忌々しい事件だった。


第一話「書き込まれた約束」



夜1時を過ぎたころだった。

「明日戻ってくるとはいえ、
ケータイのない生活は不便だな」などと呟きながら、
私は一階へ降りた。

「ブログの様子を見て寝るか」と、
パソコンを開いた私の目に飛び込んで来たのは、
珍しく、ロビンからの掲示板への書き込みだった。

内容は、
「 見てくれると願う (ヒトシロビンソンさん)  
明日家出る前にテルくっれー」

というものだ。

今も消していないので、
見ていただくと真実みは増す。

「くっれー」という、促音の妙なインサート方法に
多少の疑問を抱きながらも、
私は彼のブログに返事を出した。

そして、私は眠りに付いた。
時計の針は、少しずつ、しかし確実に、
悲劇の一日へと向かっていった。



朝が来た。


時間に遅れることだけはしたくないと思い、
目覚まし時計をダヴルでセットしたのが功を奏し、
私は、鮮やかな起床を遂げた。

今日はボウリング&ライブの日だ。
ヒトシロビンソンとは
正午にラウンド1に待ち合わせることになっている。

私は朝起きてすぐ、
「!!あのレスが来ているかもしれない」
そんな思いを胸に、パソコンを開けた。

すると、やはりだ。
ヒトシロビンソンからの書き込みがある。

「続き」と称されたそのレスには
こう書かれていた。

「 続き (ヒトシロビンソンさん)  
家出る1時間30分前によろしく」


なるほど、出発の一時間半前には連絡をしてくれと
いうんだな、何があったかは知らないが
よし、従おう。
何せ、私はケータイを救ってもらった身なのだ。


...と、そのとき。
私はあることに気づいた。

それは、彼がそのレスをした時間だった。

「6時49分」

非常に早い時間だ。

しかし、私はそれを気にも留めず、
「ヒトシロビンは早起きだな~☆
レスしてくれたのが朝の6時49分だなんて!
こいつもボウリング&ライブが楽しみで
昨日は寝てらんなかったのかな☆
遠足の前の子供みたいで、可愛いヤツよ!」
などと思っていた。


私は気づいていなかった。


それが、
近づきつつある悪夢の、小さな足音だったということを。



第2話「繋がらない電話」



そんなこんなで、時計を見ると
9時半を指している。
11時に出発しようとした私にとってこの時間は、
約束をした出発の一時間半前だった。

私は、言われたとおり、家の子機を手にとった。

そして、
昔使っていた携帯の電話帳を見て、
ヒトシロビンソンの電話番号を調べ、電話をかけた。

「プルルルル...プルルルル...」

コールが何度となく響く。

が...おかしい。

ヤツは一向に出る気配がない。

「ガチャ、こちら、ボーダフォンお留守番センタ...」

私は受話器を置いた。

ふむ...少し待ってかけなおすか。

朝ごはんを食べていたりして、
電話に出れないのかもしれないな。


そして10分後。
もう一度電話だ。

「プルルル...プルルルル...」

やはりヤツは出ない。

「ガチャ、こちら、ボーダ...」

なんなんだ、コイツは一体...。

出る気がないのか、なんなのか。


仕方なく、一時間待つことにした。

再度トライだ。

「プルルル...プルルル...」

「こちら、ボーダ...」

ちょっと待てよ、と

これはあかんやろ、と思い、
私はメッセージを残すことにした。

「え~、1時間半前には電話をしろという話でしたが、
一体どういうことなんでしょうか。
私、非常に心を痛めております。」

よし、ひとまず放っておこう。

時間は瞬く間に過ぎ、

出発前20分前になった。

もう一度かけるべきだろう、これは。

そう思い、心を込め、テル。

「プルルル...プルルルル...」

テルだけに、HOWEVERだ。
しかしながらヤツはやはり電話には出なかった。

もうさすがに腹が立ったので、
メッセージを再度残すことにした。

曲は幽遊白書エンディングテーマ
「サヨナラbye bye 」だ。

「サヨナラbye bye ラウンド(ワン)行くよ~
あなたから指示出した~ 電話なら~キャッチしてよ~」

と即興にしてはよく出来た替え歌で
しっかりとヤツのメモリーにオンした。

もうこれで思い残すことはない。

さすがにアイツがこの携帯を見ていなかったり、
寝過ごしていたとしても、
ヤツの家からラウンド1までは30分以内で着くのだ。

私が1時間ほどかかるのとは大違いだ。

絶対に、12時にはヤツは現れるだろう。

私は、忍び寄る
嫌~な予感を振り払うように、ただ、そう信じていた。



第3話「現れない男」



ラウンド1のあるビルに到着した私。
約束場所は、このビルの1階のモスバーガー。

時計を見ると、11時55分。
さすがの5分前到着だ。
だが、そこには当然のように、ヒトシロビンソンの姿は無かった。

「10分も待てば来るだろう」
そう考えた私は、今思えば
甘すぎたとしか言えない。

それからだ。

ヤツは待てど暮らせど来ない。
姿のかけらも、そう、ヒトシロビンソンの
「ヒ」の字も見られない。

20分待ったところで、
私は、携帯がヤツの手の中だということを改めて意識し、
小さく舌打ちをした。

そして、向かった先は
8階のラウンド1「ボウリング場」

別に一人でボウリングをすることぐらい、慣れている。
それに、そうこうしているうちに、ヤツも来るかもしれない。

ボウリングが目的なら、遅れたら
ボウリング場に入ってくるのが自然な考え方だ。

そう思いながら、受付を済ませ、
5ゲームパックを開始させた。

1G、2Gと済んでいくゲームと対照的に、
やはり現れないヒトシロビンソン。

とうとう5Gが終了した。

「スコアはまあまあだった」

そんな感想はもはやどうでもよかった。

そろそろ本格的に
うっとおしいことになってきたなと思った。

時計を見ると、1時過ぎ。

約束をした一階に再度戻ってみるが、
彼の姿はない。

これはどうすればいいんだ...。

携帯の重みが無いズボンのポケットが妙に頼りなく感じた。



出会えない焦りと、
夕方5時に開場のライブへの心配はどんどんと重なってゆく。

ここでひとつの可能性に気づいた。

ヤツは車でやってくるはず。
ということは留めるのは4階から7階の駐車場。
ならば、1階を通らずとも、
8階のボウリング場にたどり着く事は可能だ。

「またボウリング場に行けば会えるかも!」

そう思い、エレベータに乗ったが、
数分後、失意のうちに再度降ることとなる。

そんな風に
8階と1階を数回行き来した後、
時計を見ると、2時近い。

最後の可能性を、と、
4階から7階までの全ての駐車場の車をチェックしたが、
ヤツの車は見当たらない。

しかたなく、私は表に出たあと、
駐車場の入り口となるゲートに張り込むことにした。

ここに居れば、入場の際、絶対に気づく。
が、20分で断念。
やはり、寒くてかなわない...。

「一回帰って、再度連絡したほうがいいのか」

私の脳裏を、こんな考えがよぎった。

と、同時に、まさかのことも考えて、
ヒトシロビンの電話番号を書きとめておくべきだったと、
後悔をした。

電話番号さえあれば、公衆電話からでも通信は取れた...。

もう、この時点で、携帯を拾ってもらった恩なんて、
ほとんど消滅したも同然だ。

時計を見ると2時半を過ぎた。

約束から2時間半待った。

家に帰って連絡をとるべきか。
それとも、残って待つべきか。

私は迷いに迷った末、残ることを選択。

一番可能性が高いと考えられる、
ボウリング場で待つことにした。





それからさらに一時間が過ぎた。

長い長い一時間半だった。

行き交うボールたち、人、そして人。



楽しそうにボウリングする人々を見て、私は、
「約束が守られること」、そして、
「約束した友人と会えること」という
本来、あって当たり前の事柄の素晴らしさを
感じていた。


ストライクでハイタッチされる手。
スペアでハイタッチされる手。
ガーターを慰める手。

その全てが、今の私にとっては、この上なく稀有、
かつ、貴重なものだった。

ヒトシロビンソンはやってこない。


第4話「がんばれおばあちゃん」



時計の針はまもなく4時を指そうとしていた。

ふと窓の外を見ると、もはや日が傾き始めていた。
ヒトシロビンソンと会う予定の時刻
「12時ジャスト」から、4時間が経過しようとしていた。

私は、もしかすると、ヤツがやむにやまれぬ事情、
例えば、葬式などで、「絶対に家を出られないことになっている」
可能性を大きく考えていた。

が、心のどこかで、一度、この建物にやってきたのではとも
考えていた。

それゆえに、
ボウリング場や、モスの顔見知りの店員に、
「あ...、あの、すいません。
僕といつも一緒にいる、友人を今日は見ていませんか?
ほら、あの、ニット帽をかぶっている..」
などと、聞いて回ったが、
彼らは首を横に振るのみだった。

翳る落陽を背にした私は、
最後の手段を実行することにした。

他人に迷惑がかかり、お金がかかることだが、
今となってはもう、仕方がない。

すばやくエレベーターに乗り込み、ボウリング場を後にした私は、
近くの公衆電話へ走った。

考えはこうだった。

自宅に電話をすれば、きっと誰かが居るはず。
その家族の「誰か」に、僕の古い携帯を開けてもらい、
ヤツの電話番号を読んでもらう。

もはや、これしかない。

だが、問題は誰が出るかだ。

母親か、祖母か。

頼む、母親出てくれ。

おばあちゃんにはきっと
「携帯」という次世代メカは扱えない...。

握った小銭が汗ばむのを感じた。

そして、100円が投下された。

すばやくダイヤル!

「プルルルルル...プルルルル....」

ガチャッ

「はあい」

!!

おばあちゃんだ!!;

「ぼ、僕なんだけど、母さんは?」

「hiroか、お母さん今おらんよ」

なんということだ。

...しかし、もう賭けるしかない。

このおばあちゃんの適応力に。

そうさ、あの第二次世界大戦を乗り越えたんだ。

焼夷弾すら、避けきったんだ!

携帯くらい乗り越えられないはずがない!!

当然、確実に長期戦にはなることは必至。

だが、おぼれるものはワラをもすがる。だ。

メカによわよわなおばあちゃんが、
今の僕にとって、最後のワラだった。

「ちょっとお願いをしていい?
すごくやっかいなお願いなんだけど」

「えーよ」

「まず、僕の部屋へ入ってくれないかな」

「はいはい」

トントンと部屋へ歩く足音が受話器に響く。

「着いたよ」

「ベッドの上にさ、青い携帯があるかな?僕の古い携帯なんだけど」

「あーこれか、あるよ」

よしっ!しめた!

「それを開けてくれないかな??画面つく?」

「...カチャ...。....まっくらだが」

..く...やはりか!
使わなくなった携帯の電池が、そう長く持つはずがない...。

なんとか、転がっている充電ケーブルに
携帯を接続させて機能の回復を図らないと...!!

「ん~と...おばあちゃん!
近くにあるコンセントから、黒いコードが出てない?
終点が何にも繋がれてないヤツだけど...!」

「ん~...マイクならあるんだがねえ...」

確かにマイクはある。
しかし、今は歌を歌わせている暇などない。

と、そのとき!
「あった」との声が!

よし!!やったぞっ!!!

「その携帯の側面に、カバーの場所があるんだけど
そこを開けてください!」

「カバー..?
ないよ...、ん、側面?これか...?堅い」

堅い...?ちょっと待て!!

ソイツは電池のフタだ!!
とっちゃいかん!!!!!

「そこじゃなくて!ん~と...
そうだ、ゴムを探して!フタはゴムなんだよ!」

「....(長い沈黙の末)あった」

よっし!!

「そこを開けて、今見つけたコードを差し込んでください!」

「...はい、...ちょっと待ってよ」

「カチ」

「はまったよ」

「ありがとう!ウラを見て!
赤いランプがついてたら、出来た証拠だよ!!」

「...おお~お
ついとる、ついとる」

順調だ!!あとは電源をつけさせれば...!!

「じゃあね、次は...」

!!!

電源のボタンは何の上にあったっけ!!

ん...「3」のボタンの上か...?!
それとも、さらにその上か??!

やばい、混乱してきた...。

まずは、直感だ!!

「数字の3が書いてあるボタンの上を長く押してください!!」

たのむ、そうであってくれ!!

「......(しーん)何も起き~せんよ」

?!
く...外したか!じゃあ、その上か!

「もうひとつ上を長く押してください!!」

「あんまりなぶると壊れてまうよ~」

「いいんだ!古いヤツだから!最悪、もう壊してもいい!!w」

半笑いで指示!w

「押してみるわ」

すると...

「お...明るくなった」

よし!!ゴールが見えてきたあ!!!

「じゃあね、次だよ!
中心に丸いボタンがあるでしょ?
つやつや光ってるよ」

「これか...ああ。あるある」

「それを取り囲む用にスジが入ってるはず。わかる??」

「スジ...?わからん...」

ここで、非常に悩むおばあちゃん。

もはや公衆電話には300円が投下されていた。

このご時勢に公衆電話で300円も話すヤツは絶対珍しい!!

そんなことを思いながらも、指示!

言い方をどんどん変えてゆく...。

おばあちゃんは、その隣のメールボタンなどを
「これか?これか?」と押しまくり
変な画面に幾度となく迷いこむw

そうなったら、電源ボタンを押すことで、
壁紙の場所へ戻す、という流れが何分も続いた。

「わからんなあ...(ため息)
こういうもの、ばあちゃん全然わからんでなあ...」

頼む!あきらめちゃダメだ!!ww

萎えかけるバーチャンズ・ガッツを何度も
盛り立て、さらに数分後!!

ついに!!

操作十時キーを把握させた!!

さあ、これでいける!!

「左のスジを押すんだ!!」

「はいよ」

「着信履歴と出たぞ」

よし、きたあああっ!!

「それを何度か押して!そうすると、
ヒトシロビンソン(実際は本名で入れてますよw)てヤツの
履歴が出てくるはずだから!!それを読み上げて!!」

すると...

「ああー出てきた出てきた、あのな、090の」

「ちょ、はやい!wはやいww」

何故か、一気に思考力をアップさせる祖母に戸惑いながらもw
紙を用意、書留めることに成功!!

「おばあちゃん、本当にありがとう!!
ホントに助かったよ!!」

「こういう若者の使うもんはわっかれへん」

そんな嘆きを聞き、礼をしたあと、電話を切った。

都合400円使ってしまったw

さあ!

残すはヒトシロビンソン!!

お前に電話するだけだ!!

一体何をしてやがる!!

お前は何の理由でここまで俺を苦しめた!!!



最終話「悪魔、降臨」



祖母との長い電話を終えた私は、
すぐさま、ヒトシロビンソンへと電話をかけた。

公衆電話からだと、非通知になるが、
その点はきっと大丈夫。

ヤツはかかってくる電話は必ず取る習性がある。

さあ!いよいよだ!

ヒトシロビンよ!貴様は何のつもりで
俺との約束を4時間以上も果たさないのだ!!!

ぶつけてやる、その問いを!!

歓喜と、怒りに震える指先で
私は彼の携帯番号を押した!!

「プルルル...」

よし!かかった!


「ガチャ、はい!」

この声はまさしくロビンソン!
出やがったな悪魔め!!

はい!じゃねえだろう「はい」じゃ...。

私は感情の全てをぶつけた!!

「お前、何で来ないんだよ!!!?
どれだけ待ってると思ってるんだ!!!」




返ってきた返事は、
想像をはるかに超える一撃だった!!!




「ごめん!!寝てた!!!」


「ごめん!!寝てた!!!」


「ごめん!!寝てた!!!」


「ごめん!!寝てた!!!」


「ごめん!!寝てた!!!」




こだました。

マイハートにこだました。



もうなんか、戦う気すら起きなくなった。
戦意喪失である。

もうちょっと、なんか理由っぽいの来ると
身構えてたら...

「ただ、寝てた」 とは。


彼は続けた...。

「朝9時に起きようとして、
起きれなくて...。
気づいたらお昼の3時半で...」



ちょ、まてよ。ちょちょちょ..まてよ。

キムタクでもない限りしない止め方をしてしまった。

あっさり言うけど、それ、相当の時間だぞ??

計算してみろよ、と。

えーと。

6時間半も寝坊するなよ、と

もう信じられない、誰もが信じられない。


俺との約束より、夢の世界の住人になることを
ヤツは選んだのだ。


眠りが深かろうが、浅かろうが、
レムだろうがノンレムだろうが
もうそんなこと知ったこっちゃない。

度が過ぎる。

...ここで、ひとつ
遅刻の度合いの表を作ってみたい。

10分遅れた。「ごめんー」「気にすんなよ☆」

30分遅れた。「ほんと悪い...」「いいよ☆」

1時間遅れた。「もう...マジでごめん!!」「いいよ☆」

2時間遅れた。「殴ってくれ、ごめん!!」バキャッ!「いいよ☆」

3時間遅れた。「ほんとマジで...あれ、いない..。帰ったのか...」



おいおいおいおい。

あれれ。

おかしいな。


4時間は表にないぞ??あ?! ww


もう、これだけは言いたかった。
てか言った。


「頃合いで目覚めろ!!!」
と。




後日談だと、
彼は、私のブログに書き込みをした
6時48分から 寝始めた という。

ここまで昼夜逆転すると、いわば夜行性人間だ。


彼はたいそう謝っていたし、
ボウリング代をおごってくれた。
ライブにも間に合った。

だから、許そうと思う。

毎週ボウリングへと車で連れてってくれる恩もある。

それも含めて許そうと思う。

ただ、
ここには絶対に書くんだ、という意志があった。

ブログには刻み付けるんだ、と。


やりきった感はある。

今は、サワヤカである。


もちろん、今もケンカなどしていない。


何をゆーたかて、結局は

友達なのだ。




おしまい。




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