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みなさん、こんばんは。こちらも昔試写会で見てきた映画です。『着信アリ2 DTSスペシャル・エディション (初回限定生産)』 塚本 連平 / 角川エンタテインメント企画&原作秋元 康出演吉沢 悠 石橋 蓮司 ミムラ 瀬戸 朝香 鰐淵 晴子(回想)柴咲 コウ 堤 真一中村由美が、自分を助けてくれた山下を殺して失踪したその頃。時を同じくして別の場所で、あの着メロが鳴る。その着信が鳴ったのは、保育士の奥寺杏子の彼でカメラマンの桜井尚人が、バイトする中華料理店。バイトの子あてにかかってきた着信を取った主人ワンは、後に厨房で顔に火傷を負って倒れていた。尚人にルポライターの野添孝子が接近してくる。そして杏子の電話にもあの着メロが…。うーん、この映画あたるかも。試写会場は大半が10代後半~20代で、この映画を見る観客層にマッチ。その人達が「怖かったぁ~」といいながらも、目がキラキラしていたもの。あれは、「面白かった」のサイン。『リング』が、どうやら新たなジャパニーズホラーの法則を作り上げたようだ。1.何らかの発動により、死へのカウントダウンが始まる。かつ、発動時からタイムリミットまでは、あまり期間がない。2.発動源となるものが、現代の生活において、どこにでも存在するものである。(『リング』はテープ、本作は携帯)3.対象者に、ターゲットとなり得る要素が見当たらない。つまり、全くアトランダムに対象が選ばれている。そのため、防御方法がない。この法則をクリアしたストーリーに、高い金属音と音楽をつけて盛り上げると、ジャパニーズホラーの出来上がり。カリフォルニアの乾燥したフローリングの廊下を、ジーンズで這っていても、あれほどの恐怖は立ち上ってこない。じめじめした地面やひんやりした畳や土間を、前髪垂らした緑青まじりの肌をした何ものかが、ずりずりと音を立てて、ねちっこく這ってゆくからこそ怖いのだ。そういうアジア人種の感覚に訴える怖さがつまっているから、背筋がぞっとしたり、暗闇でのバイブにはっとする。途中で「愛は恐怖に勝利する」みたいな展開になったらいやだなぁと思った。ラブストーリーならともかく、これはホラーなんだから、どんな純愛だろうと、あっさりなぎ倒してはいかんのだよ。唐突に出てきた台湾ネタは、ダニエル・ホーを出演させた台湾を配給市場に見越しての事だろう。ミムラさんのフツーっぽさが、いかにもアトランダムに選ばれる突然の被害者・杏子にぴったり。着信アリ2DTSスペシャル・エディション [ ミムラ ]
October 28, 2012
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今はもう一般的になった携帯。恋愛ドラマでもサスペンスでも使われ放題ですよね。もちろんホラーでも使わない手はない。『リング』と並んでジャパニーズホラーの先がけとなった映画を紹介します。これ、試写会であたって昔見に行きました。着信アリ(DVD) ◆20%OFF!ぐるぐる王国 楽天市場店『着信アリ(通常版・2枚組)』 三池 崇史 / バップ秋元康企画&原作出演 堤 真一 岸谷 五朗 柴咲 コウ 吹石 一恵石橋 蓮司 松重 豊穴を覗く事にトラウマを持つ女子大生・中村由美は友人の葬式に出てきたという陽子の携帯電話が、聞き覚えのない着信音で鳴るのを聞く。確認すると、陽子自身の番号で発信され、伝言メッセージには彼女の声とその後に続く悲鳴にも似た声が録音されていた。また、着信日は3日後の夜、つまり未来になっていた。電話から3日後のその時刻近く、陽子から由美に電話がかかってくる。柴崎コウはこれが劇場映画初主演作。続編と並べて見ると、黒目部分が大きい事が、ヒロインの条件だろうか。まず不気味な予告があって、後からその意味がわかるパターンは、『オーメン』で効果的に使われた。あの時は予告媒体が写真だったが、今回は携帯画面、それも動画つき。科学とは一番縁遠い怪奇現象と、どこにでもあり誰でも持っている文明の利器を結びつけるアイデアを考え出した『リング』は、つくづく凄かった。女子高生達の間に怪し気な噂が広まっている事、次から次へと無作為に死が伝播していく事なども『リング』そのまんま。這いずる人間は「ずりずり」、伸びてくる髪の毛と、近寄ってくる対象は「じわじわ」、濁音で表現される動きは、やっぱりジャパニーズ・ホラーならでは。Jホラーをアメリカでリメイクすると、動きがスピーディになってしまい、段階的な恐怖が出てこない。先に『着信アリ2』の方を見ていて、「うーん、一体飴玉が何だっていうの?」とさっぱりわからなかった。しかし今回本作を見てやっと理解できた。でももっと、恐ろしい目的で使われるのかと思ったので、肩すかしを食らった気分。それに、なつみの事件を取材する事にはあんなに熱心だったTV局の面々が、あれだけで退くっていうのは、リアリティがない。それこそ、あの強引さとあざとさなら、続けて事件を追って当然だろう。由美のトラウマについては、どこかで使われるかな?と思ったけれど、こちらも意外とあっさりしていてがっかり。あるものを覗かないと生命の危険がある所まで追い込まれた由美が、トラウマを克服し、ああ大丈夫と思ったその時…くらいの使い方をすれば面白いのに。でも、一番怖かったのは、映画の前に登場した「気分が悪くなって『5人ほど憑いてますね』と言われた」という堤さんの談話。「5人って何やねん(をを、関西弁やね)」と笑って話していたけど、こっちは本当の話なんだから、ちゃんとお祓いしてもらったんでしょうねぇ?
October 25, 2012
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鉄子、鉄男などと一時ブームになりましたが、この方の鉄道への思い入れはちょっと違ったようです。パタ電が画面に沢山登場します。うちの田舎もこういう2両しかないローカル線でした。懐かしいですね。レイルウェイズ 49歳で電車の運転士になった男の物語出演中井 貴一 佐野 史郎 遠藤 憲一 橋爪 功 高島 礼子 本仮屋 ユイカ 奈良岡 朋子 宮崎 美子大手家電メーカーで数々の実績を積み上げ、50歳を目前にしながら仕事に追われる日々を送る肇。リストラを担当させられ、成功させた暁には取締役の将来が開けていた。ところが、一人暮らしの母が倒れたのをきっかけに故郷へ戻った彼は、親友川平の事故死に遭遇する。川平から「俺はやりたいことをやっていく」と言われた肇は、一畑電車の運転手になるという幼い頃の夢を思い出し、採用試験に応募してみる。そして、年齢のハンディーを乗り越えて試験に合格した肇は運転手となるが…。うーん、これ映画が長いんです。夫婦愛、親子の情愛、やりたかった夢の実現などテーマが多岐にわたり、それら全部を全て回収しようとしているからなのか、それとも島根県の全面的なバックアップを得て、いろんな映像を撮影しなければならなかったのか、とにかく長い。本当は1時間半くらいで決着がついたような作品。例えば、子供が運転室に入ってしまったことが明るみになり、肇が辞職を決意したシーン、母親が家に帰ってきたシーン。いくらでも区切りがつけられそうな場面はあったのに、「えっ、まだ続くの?」って感じでストーリーは進み、母の死、そして最後まで引きずった「夫婦はこのままでいいのか」の答え「終点まで乗っていってくれ」まできっちり描いて映画は終わる。いやー、もうちょっとはしょるべきでは。演者の演技が悪いわけではないけれど、夫婦間がちょっと綺麗すぎるかな。大会社の社員から駅員へ転職するというのは大学生の娘がいるのに経済的な側面を全然考えてない。もちろん、もともと資産があったのかもしれないけれど、「えっ、そんなにあっさり許しちゃうの?奥さんの店だって始めたばかりなら、それほど収益上がらないでしょうに」と、あまりにも綺麗過ぎる奥さんの受け入れ方に疑問が。メール便発送可・中井貴一・本仮屋ユイカ・三浦貴大・宮崎美子・中本賢・甲本雅裕・玄覺悠子・田子天彩・平野心暖2パック【中古】DVD▼RAILWAYS レイルウェイズ(2枚セット)49歳で電車の運転士になった男の物語・愛を伝えられない大人たちへ▽レンタル落ち 全2巻バンプ楽天ランキング1位獲得【WEB限定】オリーブドロップ モイスチュアローション 【あす楽】オリーブ 化粧水 無添加 メンズ レディース|パラベンフリー スキンケア 保湿化粧水 オリーブオイル 美容オイル ボディローション 保湿ローション 乾燥肌 母の日
October 19, 2012
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今年の大河ドラマ平清盛で典雅な貴公子・源頼朝を演じている岡田 将生さんが中学生役を演じた映画を紹介します。天然コケッコー 原作くらもちふさこ脚本渡辺 あや監督山下 敦弘主題歌 くるり出演佐藤 浩市 岡田 将生 夏川 結衣 夏帆 山と田んぼが広がる木村町。中学2年の右田そよは、小中学生合わせても全校生徒たった6人という小さな分校に通っていた。そんなある日、東京から一人の男子生徒が転校してくる。彼の名は大沢広海。そよにとっては初めての同級生。都会の匂いをまとったかっこいい男の子の登場に心波立つそよだったが…。くらもちふさこの同名コミックを「リアリズムの宿」「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘監督で映画化。島根県でロケが行われた。くらもちさんは、別冊マーガレットの頃は『いつもポケットにショパン』や『東京のカサノバ』など、ドラマチックな過去を持つヒロインを主人公に据えてきたが、コーラスに移って書いたこの作品は、本当にどこにでもいる普通の子。普通の子が都会からやってきた子にぽうっとなりながらも、冷たく聞こえる東京弁にたじろぎ、それでもやっぱり優しくされればキュンとなり…という恋愛漫画の王道パターンを踏襲。今では源頼朝を演じている岡田将生くんもちょっと顔が違う。彼が演じる大沢くんは、都会っ子という設定で、隙あらばそよにキスしようとするのだが、あまりに純過ぎて失敗するという、カッコいいわりには残念な展開が中盤で登場。考えもなしにちょっと言い過ぎて友達から祭りの晩においてきぼりにされてしまう…というエピソードを通じて、そよもヒロインの典型パターンではないことを表している。小学生から中学生までが一つの校舎で学び、大きな子が小さな子の面倒を見ているが、一番小さな子が卒業すれば、もしかしたら廃校になる可能性がある。そよ達が大人になった時、青春時代を過ごした場所は、未来にはなくなっているかもしれない。それでも、そよ達が泣いたり笑ったりした日々だけは、ずっと彼等の心に残り続ける。そよの父と大沢の母の過去及び現在が映画の中で曖昧になって終わった点がちょっと気になった。てっきりそよと大沢の交際に水を差すような関係になるのかと思いきや、途中から消えてしまった。中途半端に終わらせるくらいなら必要なかったのでは。天然コケッコー スペシャル・エディション【Blu-ray】 [ 夏帆 ]
October 8, 2012
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最近、昔の映画『ハチ公物語』を見ました。リチャード・ギアの犬は何でアメリカなのに“ハチ”なのだろう?見てないけど…。こちらも犬と人間の物語。ただ、映画化される時に、“子供と動物”という最強の組み合わせを演出するために、事実とは違っているみたいですけどね。映画を見ると、どうして犬を飼いたくなるんでしょう。【送料無料】 マリと子犬の物語 【DVD】HMV ローソンホットステーション Rマリと子犬の物語出演宇津井 健 船越 英一郎 小野 武彦 高嶋 政伸 角替 和枝 松本 明子音楽久石譲新潟県山古志村に暮らす石川家は、村役場に勤める優一と息子の亮太、娘の彩、祖父の優造の4人家族。母親を早くに亡くした亮太と彩は、ある日、ダンボールに捨てられた子犬を見つけ、同じ母のいない境遇を不憫に感じて連れ帰る。そして、祖父を味方につけて、犬嫌いの父を説得、ついに飼うことを認めてもらう。こうして子犬は石川家の家族となり、マリと名付けられ大切に育てられる。2004年、成長したマリは3匹の子犬を産む。新たな家族の誕生を喜びいっぱいで迎える石川家。しかしそんな幸せも束の間、彼らの村をマグニチュード6.8の大地震が襲う…。2004年に起こった “新潟県中越地震”で、村人が一旦避難した後に残された犬が、3匹の子犬と一緒に16日後に戻ってきた実話を元に制作。先頃の地震でも、やはり原発事故や津波で飼い主と離れ離れになった動物達が、再会するエピソードがニュースで取り上げられた。苦しいとも、寂しいとも、不安だとも、何とも声をあげない動物だからこそ、人間は、その心のうちをあれこれと思いやり、何も言わずにただ生きていく、その真っ直ぐさに自分達の原点を見るのではないだろうか。本編では、犬たち家族は、山古志村に住んでいた彩たち家族の再生を助けるばかりか、地震で家に戻れないことで苛立ち「錦鯉を救いたい」「稲穂を見に行きたい」と自分達のことばかり言っていた村人の心を支える大きな存在となる。祖父と彩が家の下敷きになった時に、足を血だらけにしながら土を掘るマリ。演技とは思えないくらい必死で、いったいどのような演技指導をしたのだろうかとただただ感心するばかり。子供たちも負けてはおらず、「もう誰も死ぬのは嫌だよぅ」と声を限りに泣く彩役の佐々木麻緒も迫真の演技。ラストに本当のマリと子犬が登場。本物の方がちょっと細め。電子ブック楽天<kobo> kobo Touch 【販売:楽天kobo】【今なら送料無料】価格:7,980円(税込、送料別)
October 6, 2012
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台風一過ですが暑くなりましたね。でも夜の間に台風がいってくれてほっとしました。皆さんの所はいかがですか?今日は結構古い日本映画を紹介します。『映画「濡れ髪剣法」』 加戸 敏 / 大映出演市川 雷蔵 八千草 薫 中村 玉緒物知りで、剣の腕も立つと評判の若様源之助。だが裏では昼行灯とばかにされている世間知らず。ある時源之助の稽古を見ていた許婚の隣藩小田切家の息女・鶴姫は、お追従負けと言い放つ。姫の家来・主水と打ちあって負けた源之助は、城を出て裸でやり直すと決心するが…。東宝から八千草薫を迎えて製作された、『濡れ髪』シリーズ第一弾。今でこそ『西洋骨董洋菓子店』他で優しいお婆様役を演じている八千草さんだが、ここでは思った事をずばずば言う、はねっかえりのお姫様。対する雷さまこと市川雷蔵も、眠狂四郎他で演じてきた『ニヒルな二枚目』『水もしたたるいい男』のイメージとは真逆の、ズッコケ殿様を飄々と演じている。団子の代金を請求されると「お城へ参って受けとれ」と言い放つ殿様は、まるで『ローマの休日』のオードリー。そんな殿様に想いを寄せる町娘を演じる中村玉緒もカワイイ。決して切れ味がいいとは言えない雷蔵の殺陣が、冒頭の「追従で勝たせてもらっている世間知らずの殿」のイメージにぴたりとはまり、後の成長過程とうまくリンクしている。歌舞伎の「やつし」の如く、やんごとなき生まれの殿様が足軽に身をやつす。市井に揉まれて、たくましくなってゆき、自らの手で悪と対決。対峙するは時代劇の定番、お家乗っ取りを企む悪家老。複雑な陰謀術策に頭を悩ませる事のない、安心して見ていられる勧善懲悪時代劇。濡れ髪剣法 [ 市川雷蔵 ]
October 1, 2012
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渡辺あやさん脚本作品が好きだったので見ました。田中さん、ゲイの役と聞いておねえ言葉を使うのか?と思っていましたが…。メゾン・ド・ヒミコ スペシャル・エディション(Blu-ray Disc)/オダギリジョー/柴咲コウ【RCP1209mara】オンライン書店boox映画「メゾン・ド・ヒミコ」この作品情報を楽天エンタメナビで見るメゾン・ド・ヒミコ出演オダギリジョー 柴咲コウ 西島 秀俊 田中 泯監督犬童 一心脚本渡辺 あや音楽細野 晴臣ゲイである父親を嫌い、その存在を否定して生きてきた24歳の沙織は、しがない会社の事務員をしている。春彦という若い男から父がガンで余命いくばくもないことを知らされる。春彦は父が営むゲイのための老人ホームで働く、父親の恋人だった。母の入院と手術で借金を抱えていた沙織は、老人ホームで日曜日ごとにバイトをすることになる。『ジョゼと虎と魚たち』の犬童一心監督と脚本家・渡辺あやのコンビ第二弾。海辺に建つゲイのための老人ホームで繰り広げられるひと夏の出来事を描く。アニメ映画『源氏物語』以来18年ぶりに細野晴臣が映画音楽を手がけたことでも話題になった。「老いも若きも男も女もとりこにする美しい男」という設定にオダギリジョーがぴたりとはまっている。ドラマ【新撰組!】でもひたすら寡黙だったという彼は、逆に台詞でなく雰囲気で客を納得させるキャラがはまるのだろう。自分の魅力を十分理解した傲慢さも持ち合わせているが、一方で心から慕うヒミコに迫る死に本人よりも怯えている弱さも垣間見せる。あの『たそがれ清兵衛』で武士を演じていた田中泯がゲイ役というので驚いたが、決してしなを作るわけではなく、むしろ寝ているシーンが多いのに、ふとした仕草やセリフ回しがしっかりゲイになっていた。脇役であるはずのゲイの住人達もそれぞれキャラが濃い。本当にゲイなのではないかと思った。最初はゲイも父親も拒絶していた沙織が、「孫が送ってきたアニメキャラの決めポーズを教えて欲しい」と頼まれて住人の一人に披露するうちに、彼等への共感を深めていく過程が本筋。店で住人が馬鹿にされると「謝れ!」と人目を構わずくってかかる。世間のゲイ差別、老後を迎えたゲイが抱える問題(主に家族との)も取り上げているが、とことんまで突き詰めない。マイノリティの世界の中で生きている人々(沙織もまたそう)を暖かく見つめた作品。
September 27, 2012
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みなさん、こんばんは。雷が鳴ってます。これで少しは涼しくなってくれるといいのですが。宝塚や歌舞伎界の人が映画やTVドラマに出ると、独特の言い回しに気づきますよね。今回の映画は、そこが気になってしまいました。茶々-天涯の貴妃(おんな)出演渡辺 篤郎 中村 獅童 松方 弘樹 松重 豊 寺島 しのぶ 富田 靖子 原田 美枝子余 貴美子 高島 礼子 谷村 美月 和央 ようか 焼け野原の中立っている大阪城。天守閣から見下ろしているのは淀君。その中を江が馬に乗って向かってゆく。姉・淀君に娘・千姫を返してもらうために。 父・浅井長政が信長の手で滅ぼされ、信長もまた本能寺の変で死ぬ。母のお市の方も二度目の夫・柴田勝家と共に自害。お市の娘たちはかつて信長の部下だった木下藤吉郎―今は羽柴秀吉―に引き取られる。2人の妹を嫁がせ1人残った茶々に、秀吉の世継ぎを産むようにとの命が下される。復しゅうを胸に秘め側室に入る茶々だったが、秀吉の人柄に触れ殺意が消える。しかし、平和な日々もつかの間、茶々の運命は激動の度合いを深めていく。 豊臣秀吉の側室・茶々を中心に、織田信長、徳川家康などによる戦国人物絵巻が繰り広げられる。語り手は、三姉妹の一人であるお初。元宝塚男役で絶大な人気を誇ったトップスター和央ようかが、映画初出演で茶々を演じた。伏見桃山城を全面改装し、大坂城に見立ててクライマックスシーンが撮影された。 和央ようかは宝塚式の演技や発声法がまだ抜けないままであり、彼女だけが浮いていた。映画の場合はもう少し表情の変化を大げさに付けた方が良い。秀吉を殺そうとして留まり、泣き崩れるまでのシーン、千姫を助けようと決意するシーン、どのシーンを取っても台詞で説明される以上の何かを読みとれない。また、若い頃から一児の母となるに至っても、何らかの変化をつけて欲しい。原作は井上靖の『淀どの日記』だが、本当に原作にこれがあったのか?と首をかしげるシーンが多々登場。●大阪冬の陣の最中に、淀が鎧を身に付け息子秀頼と二人で家康の本陣に出向く。敵ばかりの中に本丸が乗り込んでいくのはどう考えても無謀だろう。そもそも今まで戦のいの字も知らなかった淀が鎧甲冑を身に着けるというシーンは考えづらい。●最後、淀と共に大阪城で滅びるはずの秀頼が一人敵陣に飛び込んでいく。●醍醐の花見で突如秀吉が人を斬りまくる。無礼講の花見でそんなことしたら太閤の評判がガタ落ちである。頑張っていた人は頑張っていたし、演技のうまい人はいたのだが結果的にどこかちぐはぐな映画になっていた。茶々-天涯の貴妃(おんな)-(特別限定版)(初回生産限定)/和央ようか【RCP1209mara】オンライン書店boox
September 19, 2012
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自民党総裁選と民主党の党首選が同時で、谷垣さんの不出馬には驚きました。加藤さんの側にいた人だから、品が良いのでしょうか。おかげで、というか、石原さんが明智光秀呼ばわりされてましたね。さて、石原さんの父上が企画・脚本参加した映画を紹介します。バリバリのタカ派っぽい映画かなと思っていましたが、それは杞憂でしたね。俺は、君のためにこそ死ににいく脚本石原慎太郎出演江守 徹 岸惠子 徳重聡 窪塚洋介 筒井道隆 多部未華子 長門 裕之 勝野 洋 遠藤 憲一 石橋 蓮司 寺田 農 的場 浩司 伊武 雅刀 中越 典子 桜井 幸子 戸田 菜穂 宮崎 美子太平洋戦争末期、軍の指定である富屋食堂を切り盛りする鳥濱トメは、地元の知覧が特攻基地となったことを知る。トメは家族と離れて出撃を待つ若者たちが自分に会いに来ては飛び立っていくことを引き留めることもできず、複雑な思いを胸に秘めながら母親代わりとして慈愛の心で彼らを見守り続けていく。機の整備不良のため何度も引き返し、卑怯者と罵られる者。朝鮮人でありながら志願し、出撃前夜にアリランを歌い泣く者。仲間が皆死に、自分だけが死ねずに喪失感を抱え続ける者。やがて終戦がやって来るが、その後の特攻隊への評価ががらりと変わり、生き残った者を苦しめる。第二次大戦末期、特攻隊基地のあった鹿児島県で隊員たちと交流を持った女性の体験をドラマ化した感動巨編。製作総指揮は東京都知事で作家の石原慎太郎。隊員から母のように慕われた鳥濱トメ本人の口から若者たちの真の姿を聞かされた石原が自ら脚本を書き上げた。特攻隊員役に徳重聡、窪塚洋介、筒井道隆らが挑むほか、トメ役には女優の岸惠子が扮する。人は、どう生きるかということで自分の価値を見出していく。もちろん最後には皆死ぬが、死ぬことの意味は特にない。自分が為してきたこと全てが自分の生きてきた意味になる。しかし特攻隊として戦地に赴くことを強いられた若者達には、死ぬことでしか自分の意義を示せなかった。これが最大の悲劇ではないか。戦闘機一機が戦艦にぶつかっていったって沈められるわけがなく、ましてや日本の敗色が薄まるわけではない。敗戦を前提に置いて、どれだけ潔く戦ったかという徴を見せるために、若い命を出来るだけ沢山散らした方がいい、そういうことだ。若者一人一人がどういう思いで死んでゆくかなんて誰も構わない。食堂の女性だけが、死を前にした彼等の心に目を留める。彼等全ての親代わりとして、彼等の悲しみ、虚しさ、切なさを受け止めて後顧の憂いなく送り出す。石原慎太郎さん製作総指揮ということで、英霊や戦争を賛美する場面ばかりあるのではと先入観を抱いていたが、そういう映画ではなかった。俺は、君のためにこそ死ににいく【Blu-ray】 [ 徳重聡 ]プルオイナノコラーゲン入りの化粧水プルオイスキンローション( pr-nnn )価格:3,129円(税込、送料別)
September 12, 2012
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9月も半ばとなりましたがまだ暑さが続きます。皆さんのところはいかがでしょう。街の放送で迷子になった老人の案内が聞こえると心配になります。今回は、そんな徘徊する老人をめぐる映画を紹介します。 【中古】【DVD】ホーム・スイートホーム (邦画)【05P24Aug12】エーツー日本橋楽天市場店ホーム・スイートホーム原作&脚本松山善三出演神山 繁 中村 梅雀 小林 稔侍 笹野 高史 酒井 美紀 風吹 ジュン 喜多嶋 舞寿司屋を営む山下家では、痴呆症で徘徊を繰り返す元オペラ歌手の祖父・宏の世話に手を焼いていた。そんなある日、息子の太郎が宏に階段から突き落とされ入院するハメに。嫁の菊子は店を切り盛りしなければならないし、孫娘の松子も家庭の事情を抱えている。そこで、ピアノ教師をしながらコンクール出場を目指している次孫の和代が、ひとり暮らしのアパートで宏を預かることになるのだが、彼女も2ヶ月で音を上げる始末。困り果てた松子は、岩手にある女性たちだけのグループホーム”おばんでがんす“に、太郎の退院まで宏を預かってくれるよう手紙を残し、彼を置き去りにしてしまうのだった。痴呆老人を遠くに追いやってしまうという現代の姥捨て山みたいな展開に「いいんだろうか、こんな話で」と悩んだが、グループホームの住人達が迷惑がりながらも受け入れていくという過程だったのでほっとした。元有名なオペラ歌手だったという設定で神山繁さんが見事な歌声を披露してくれる。子供や孫の顔を忘れるわけではなし、自分の家を見失うこともなし、要はつきっきりで面倒を見てくれる人がいればそれほど支障はないレベルの問題だったが、誰も自分の生活をやっていくことに精一杯で、しかもお店をやっていたので余分な人員がいない。そのために別の所へ…という選択になっている。とはいえ、マンションを引き払って実家におしかけた長女夫妻の妻が面倒を見ても良かったのでは?まだ子供は小さいからフルタイムの仕事に行かれないだろうし…ただ、この作品で喜多嶋舞さん演じる長女は酒井美紀さん演じる次女とは対比的な自己チュー性格に描かれているので、ともとそういう選択肢は頭に浮かばない、というキャラ設定だったのだろう。怪我で突然車椅子で生活しないといけなくなった息子が、障害者になって初めて人の痛みや、一本の手のありがたさがわかり一緒にグループホームを作ることを決心するなど、祖父を岩手に送ったことでそれぞれの人生が転機を迎えることになる、予定調和の温かいホームドラマになっている。東京の中小企業経営者約50人が、資金を持ち寄って老人の介護を主題にした映画を製作。 出演陣がとにかく皆若いなぁという印象。
September 10, 2012
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うちのマンションの自転車置き場にやせ細った子猫がいるのを母が見ました。骨と皮のようにどんどん痩せて行ってるのだけれど首輪がついているのだそうです。私が夜に帰ってくる時には見かけませんから、誰か飼い主が引き取ってるのでしょうか。野良猫の逞しさがないそうなので、これから寒くなるのに生き抜いていけるのか心配です。さて、今回は病気をしてから西田 敏行さんが初主演した映画を紹介します。西田 敏行さんといえば来年の大河にも出演されますね。ゲロッパ! GET UP スペシャル・エディション 【DVD】HMV ローソンホットステーション Rゲロッパ!脚本&監督井筒 和幸出演山本 太郎 岸部 一徳 西田 敏行 益岡 徹 田中 哲司 寺島 しのぶ常盤 貴子 藤山 直美 奥貫 薫 根岸 季衣 トータス松本 ラサール石井数日後に収監されることになったヤクザの組長・羽原には心残りなことが2つあった。1つは25年前に生き別れた娘かおりと再会を果たすこと。そしてもう1つは大ファンであるキング・オブ・ソウル、ジェームス・ブラウンの名古屋公演に行くことだった。しかし、それももはや叶わぬ夢。羽原は身辺を整理しようと組員に組の解散を宣言する。しかし、彼の心中を察した弟分・金山は羽原のために一大決心、子分の太郎たちに“いますぐジェームス・ブラウンをさらいに行って来い”ととんでもない命令を下すのだった…。後に結婚する常盤貴子と長塚圭史の出会いのもととなった作品。作品では上司と部下。冒頭から子供の顔が飛ぶシーンがあり「いいのかなぁ子供にこんなシーン撮らせて」と思った。実はヤクザの娘だったかおりの回想シーンで、こういう血なまぐさい父親が嫌いだったことと母と自分を放り出したことでずっと父親を嫌っていた…というのが伏線となっている。ギャグにしても癖があり、どちらかというとベタ。万人が笑える作品ではないと思う。 かおりがにせものショーの企画をしていて、その出演者を間違えて太郎が誘拐したことから両者の接点が出来て大団円に繋がる。でも最後は娘を救うために歌っている父親の隣に本物のジェームズ・ブラウンが出てきて歌う…くらいの飛躍があればハリウッド映画っぽかったのに。映画のサウンドトラックに入っているBabyfaceの「Close My Eyes」がいい。
September 9, 2012
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今はエレベーターの間引き運転とか、多少薄暗い照明とかで我慢していますが、1年前、計画停電で寒かったし暗かったし、辛かったです。計画停電で事故があったり、店が閉まったりと不利益を被った人もいましたが、一方で灯りの有難さに気付くことができました。こちらの映画では、灯りがなくなったことによって、それぞれの本心に気づく事が出来た12人の人たちの物語です。大停電の夜に スペシャル・エディション/豊川悦司オンライン書店boox大停電の夜にUNTIL THE LIGHTS COME BACK監督&脚本源 孝志出演豊川 悦司 田口 トモロヲ 吉川 晃司 宇津井 健 田口 浩正 寺島 しのぶ原田 知世 田畑 智子 井川 遥 淡島 チ景 鈴木 砂羽天文マニアの翔太は、屋上から身投げしようとしている麻衣子を見つける。ある人からの電話を受けて、家で離婚届を見つめる静江。その夫遼太郎は、死期を悟った父親の頼みで、ある女性に電話かける。クリスマスイブの夜、遼太郎との不倫関係を清算し、泣きながらホテルのエレベーターに乗り込む美寿々。エレベーターボーイで中国人研修生・李冬冬が彼女の顔を心配そうに覗き込んだとき、東京中のイルミネーションが消えはじめエレベーターも急停止した。出所したばかりの銀次は、かつての恋人礼子が結婚している事を知り、見つけて思わず後をつける。しかし彼女は駅で突然陣痛に襲われる。地下鉄が止まってしまい、彼は礼子を背負って街へ。行燈の前で夫・義一にある告白をする小夜子。ショックを受けた義一は夜の街をさまよう。今夜で店を閉める予定のバ―のマスター木戸。彼の近くにキャンドルの店“WISH”を構えるのぞみは、店を訪ねて彼のかつての恋の話を聞く。真っ暗な保育園では、礼子の息子仁矢がサンタを待っていた。東京が大停電に遭遇したクリスマスイブの一夜を12人の男女の物語を交錯させて描く。12人のうちの何人かを結ぶ糸が絡まり、そしてまたほどけてゆく。クリスマスのデ―トに恋人と見るには最適。『ラブ・アクチュアリー』に似ているが、日本人が製作しているので気恥かしいようなキスシーンが飛び交うことはない。親子や夫婦、恋人、友達、それぞれの間にほんのり通う愛情や友情が感じとれて、温かい気持ちになる。但し、真っ暗な街の中を単独で歩きまわるなど、絶対真似して欲しくないような場面も登場(笑)。真っ暗になったからこそ抱えていたことも言える勇気が持てるし、何ものも削ぎ落しているからこそ、自分の心に正直になれる。“闇夜が本心をむきだしにする”というコンセプトで、それぞれ主人公が屈託や葛藤を乗り越えて新たな道へと動き出す。でしゃばりの一歩手前で木戸の過去を少しずつ聞きだしていくのぞみを演じた田畑智子が良かった。礼子の子供の本当の父親や、弱気な夫を見て心揺れる静江の逡巡など、展開はかなりわかりやすく、劇的演出を避けているので、心に深くは残らない作品だ、と不満を抱く人もいるかもしれない。
September 4, 2012
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本当に暑い日が続きますね。ところでもうすぐ9月1日。災害というと地震ばかりを想像しがちですが、こういう災害もあります。目に見えないだけに怖いですね。感染列島 スタンダード エディション 【DVD】HMV ローソンホットステーション R感染列島出演カンニング 竹山 妻夫木 聡 藤 竜也 三浦 浩一 宮川 一朗太 嶋田 久作 檀 れい 池脇 千鶴 国仲 涼子 佐藤 浩市救命救急医の松岡剛のもとに1人の急患が運び込まれた。患者は、高熱、けいれん、吐血、全身感染を併発する多臓器不全を起こしており、これは人類が初めて遭遇する感染症状であった。戦場と化した病院にWHOからメディカル・オフィサーの小林栄子が派遣され、わずか半年で感染者が数千万にものぼる恐るべき事態を予測する。かつての恋人栄子と再会した松岡、最初に発症した病院内の栄子とスタッフ達の衝突→和解、半人前の研修医たちの決断、トリア―ジの順番を巡る看護師と医師の葛藤、看護師の母親と彼女を支える夫と幼い娘、疾病の原因を探ろうとす検体を探す医師。病院関係でもこれだけ描かれているプロットがあるのに、更に、国家機関の動き、最初に発症した患者真鍋麻美とその父親のエピソード、鳥インフルを疑われて自殺した父と友人達と疎遠になったその娘、感染源を探る旅などが登場する。パニック映画だから、さまざまな立場から見たその時の日本を描くという視点自体は間違っていないと思う。しかし、そのせいでいろいろなエピソードを並行して書かざるを得なくなり、それぞれの話が登場する度にぶつっ、ぶつっと画面が切れて落ち着かない。本当は全てのエピソードがスムーズに繋がっている印象を与えて大団円を味わえれば良かった。もう少し人物を刈り込めばすっきりしたのではないか。友情出演で佐藤浩市さんが出演し、まだ見ぬ病気に恐れを抱く松岡を指導して間もなく自らも病に倒れてしまう救急ドクターを演じている。最初に担ぎ込まれてきた患者の妻は池脇千鶴が演じており『ジョゼと虎と魚たち』以来の妻夫木さんとの共演で懐かしい。2009年4月から全日本空輸及び日本航空の一部の国際線で機内上映されていたが、2009年新型インフルエンザでの状況と映画の内容が似ていることから、全日本空輸では5月いっぱいで機内上映中止された。
August 30, 2012
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昨日は、平清盛第一部で、池禅尼の従兄で新興貴族の藤原家成を演じていた佐藤二朗さんと『江』で京極高次を演じていた斎藤工さんが共演したドラマ『チェイス』を見ました。他にもご覧になった方いらっしゃいますか?今回は斎藤工さんが主演した映画を紹介します。春琴抄出演斎藤工, 長澤奈央, 松田悟志, 沢木ルカ明治初期の大阪、薬種商の娘で音曲の師匠をしている目の不自由な春琴に、奉公人の佐助は献身的に仕えていた。ある日、春琴の美ぼうを目当てに弟子入りした利太郎が彼女を口説くが、春琴は袖にしたあげくけいこの仕置きでケガをさせてしまう。そして数日後、何者かが春琴の顔に熱湯を浴びせ、大きなやけどを負わせる。あの百恵&友和コンビが共演して32年後に、フレッシュなコンビで演じられた谷崎潤一郎作品の映画化。観客は、始まってから延々と佐助と春琴の日常“静”を見せられる。本家の姉夫婦が訪ねてあることを告げても、利太郎がちょっかいを出しに来ても、少しも二人の世界は揺るがない。また、彼等の傍観者で観客と同じ視点を持つ奉公人はまだ幼く、彼等の世界に入ってゆくような存在ではない。ようやく終盤近くなってある事件が起こり、その事に対して佐助が取った行動までのシークエンスが“動”だ。いくら琴の才能があるからといっても、佐助に対して労わりもねぎらいも口にせず、一方的に暴言を吐いたり物を投げつける行動は、傲慢である。よく我慢している、いや、どうして我慢できるのだろうかと不思議だ。ましてや彼等には(彼等は否定しているが)男女関係もあったというのに、頑ななまでに主人と雇い人の関係を崩さない。何の抑制もしない春琴に対して、ひたすら何を言われても「へえ」と奉公人としての態度を崩さない佐助に同情が集まるのは当然だろう。ましてや、斎藤工のような美形が演じているのだから。やっとラストのある行動で「痛くはなかったか?」と案じてもらって佐助は落涙するが、もっと他に言うことがあるだろうに、と現代感覚ならば思ってしまうのではないか。舞台挨拶と初日挨拶、予告編が収録されている。監督は利太郎の演出が楽しくてたまらなかったとか。「あの三人の中で利太郎だけがまともだったから」だそうだ。二人の世界に割って入ろうとするヒールだが、どれほど頑張っても彼等の感覚についていけない利太郎の方に監督までもが共感し、「あんな光景を見せられたら湯をかけたくなるだろう」とコメントしていた。それにしても子役沢木ルカのなんと達者なこと。大人と子供の狭間のような難しい年頃でありながら、時に理解者であるかのような眼差しで、二人の間の異常ともいえる関係をただじっと見つめて自分の仕事をする昔の奉公人をごく自然に演じていた。春琴抄 /斎藤工 長澤奈央 松田悟志 沢木ルカ【中古】【邦画】中古DVD
August 23, 2012
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お盆を過ぎたのにまだまだ暑い日が続きますね。皆さんお元気でしょうか。つい先日TVで見た映画を紹介します。さまよう刃原作東野圭吾出演寺尾 聡 伊東 四朗 竹之内 豊むごたらしい事件によって、大切な一人娘を亡くした長峰。ある日、娘を殺した人物の名前と居場所を偶然知った長峰は、犯人の少年の一人を殺害。後日、もう一人の犯人を追う長峰から、殺害の自供と現行の少年法への憤りをつづる手紙が警察に届く。一方、長峰を追う捜査本部の織部は、法と正義のはざまでやるせない思いを抱いていた。『秘密』『容疑者Xの献身』などの原作者でもある人気作家、東野圭吾のベストセラー小説を映画化した犯罪ドラマ。台詞で、登場人物が今何を思っているか、考えているか、悩んでいるかを表すと―もちろん、抑揚や溜めなどで、そこに変化をつけることによって―心情描写は簡単に出来る。しかし表情だけで登場人物の心のうちまでわからせるとなると、なかなかに難しい。寺尾さんは、それが出来る数少ない人であると思う。本作では建築家として親一人子一人の生活を送っていた男性が、加害者に一歩ずつ近づいていく様を描いている。娘を殺された時のビデオを見ても、彼は一言も言葉を発しない。TV画面も映されない。それでも、口からいくつも唾液を流しながら、声を殺して泣く姿を見れば、どれほどむごたらしいことが行われているのか、彼が娘をどれほど愛していたのか、観客は想像できる。そう、優れた演者は、観客の想像力を掻き立てるのだ。人を殺すことなど露とも思わない暮らしをしていた男が、若者の家に押し入りいきなりナイフで刺せば、もう彼は犯罪者だ。一度も犯罪者側に立ったことのない 一般人が“人を殺す”という行動に至るのだから、かなりの感情の振れ幅を見せなければならない役だ。ただ、あまりにも彼自身に焦点が置かれすぎて、もう一つのこの小説のテーマである“どんなに残虐な行為を行ったとしても少年法で裁かれれば彼等は重い罪にはならないが、それでいいのか”という問いかけが希薄になってしまった。さまよう刃 [ 寺尾聰 ]
August 18, 2012
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みなさん、こんにちは。Uターンラッシュが始まりましたね。今週、皆さんの中には故郷から戻ってこられる方もいらっしゃるでしょうか。道中お気をつけて。昨日のサッカ―惜しかったですね。さて、平清盛第一部で、池禅尼の従兄で新興貴族の藤原家成を演じていた佐藤二朗さんをご存じでしょうか?本作は、彼が主演した映画です。お貴族さまとは百八十度違った中年ひきこもりを好演しています。帯には本木雅裕さんの“もっと映画に出てください”というコメントが。映画版 幼獣マメシバ 出演佐藤二朗 安達祐実 石野真子 笹野高史 藤田弓子 佐藤仁美 角替和枝住んでいる町を出たことのない、口ばかり達者な無職の中年男・二郎は35歳。実家に居候して暮らしてきたが、ある日父が急死。続いて母・鞠子が家出してしまい親せき一同が困り果てていた中、マメシバの子犬が突然現れる。母が自分を探させるために送り込んだ犬だと判明し、二郎はその子犬を連れて初めての旅に出る。幼い頃父親に「世の中は怖い所だ」と言われて一歩も外に出たことがなかった二郎。今ではブログを書いて歌手を目指す幼馴染を紹介して辛うじて世の中と繋がっている。そんな彼の前から庇護してくれた母親は姿を消し、代わりに自分が庇護しなければならないマメシバが現れる。何か言う度「うん」「うん」と続け、すぐに俯く。そして他人が皆自分の事を噂しているのではないかと怯える。新興貴族を演じていた人と同一人物とは思えないほど、佐藤さんは中年ニ―ト二郎にハマっていた。母親の念の入った計画っぷりと、子供の落書きのような下手うまの書きおきのギャップに大笑い。最初はやはりマメシバの一挙一動に笑顔を誘われるが、やがて二郎のささやかな成長ぶりにも微笑ましさを感じるようになる。外見上は普通の女性なのに、二郎と同じように「他人の声が聞こえてしまう」女性・可蓮を演じた安達祐実さんが繊細な感情を出せるすっかり大人の女性になっていて驚いた。すっとんきょうなことを言う伯父、言いたい事をぼんぼん言ってしまう母親を始めとして、客人の二郎に全然遠慮がない可蓮の家族も皆ユニーク。映画監督、舞台脚本家などクリエイターとしても大活躍している佐藤さんの連ドラ&映画初主演作。本人は既にこの作品を「ライフワーク」と称している。本作のテレビドラマ版も手掛けた亀井亨監督が映画版も担当。共演には笹野高史、藤田弓子、角替 和枝など実力派が勢ぞろい。映画版 幼獣マメシバ [ 佐藤二朗 ]
August 16, 2012
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最終回の視聴率が11.9%だったNHKドラマ はつ恋を覚えていますか?8月18日からBSプレミアムで未放送シーンを加えた「ディレクターズカットスペシャル版」が放送されますよね。ヒロイン・緑の若い頃を演じていた女優を覚えていますか?本作は彼女―橋本愛さんのデビュー作です。GIVE AND GO出演橋本愛 JUN 村田雄浩聴覚障害のある夏希は、父親が元全日本のバスケ選手だったこともあり、自分もバスケ部に入っていた。ところが障害のことをチームメイトからかわれ、彼女をうっとうしがるコーチからも、チームを追い出されてしまう。夏希の補聴器を拾ったのは、怪我でチームを離れていたバスケ選手ケニ―。母親が聴覚障害者だったことから、夏希にも理解を示したケニ―は、彼女を中心にミニバスのチームを作ろうと提案する。そして夏希が元いたチームとの試合が行われることに。生徒が障害がある彼女をいじめたのなら、本当ならいじめた生徒を叱るべきであり、何らかの形で授業についていけなければ、教師が時間をとって教えるべきだ。しかし、いずれも障害を持つ彼女の方が排除されてしまう。そんな理不尽なと思うかもしれないが、面倒を嫌う日本人のお国柄、あながち映画上のフィクションだけとも言えないのではないか。一方ケニ―も母親が日本人であり、日本語を流暢に話しながら、外見はまるっきり外国人なので日本にいれば目立ってしまう。どこにも居場所のない二人が、バスケットボールを突破口にして、自分の力で居場所を作ってゆくまでの物語だ。将棋にしか興味のない眼鏡君、ダイエットのためにバスケを始めたふと目くん、マネージャー代わりとしてやってきた夏希の親友など、集まってきた面々の能力は、バスケが得意な夏希とは差があり過ぎる。そんな彼らが練習の成果もあって少しずつモノになってゆく様子は予定調和的。彼等一人一人の葛藤は描かれない。メインはあくまで夏希とケニーだ。2008年さぬき映画祭で企画優秀賞を受賞。正直、子供たちの中には「あちゃー」と棒読み台詞の子もいたが、さすがに主演の橋本愛さんは、台詞の全くない難易度の高い役に挑戦し、クリアしていた。香川県ですべての撮影がされ、地元の自然美や町並みが多く登場する。[送料無料] Give and Go - ギブ アンド ゴー - [DVD]楽天で購入
August 13, 2012
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みなさん、こんにちは。連日のオリンピック報道に眠れぬ夜が続いていることと思います。男子サッカ―韓国に負けてしまいましたね。やってきたと思ったら終わっている、オリンピックと高校野球が終わると夏も終わりですね。さて、今回はそんな暑い夏とは対極にある場所での映画を紹介します。実話をベースにしているそうです。今は懐かしい丹波哲郎さんも出ています。オーロラの下で/役所広司オンライン書店booxオーロラの下で監督後藤俊夫出演役所 広司 丹波 哲郎 ニキータミハルコフ ガッツ 石松 桜田 淳子1914年の東部シベリア。秋田で家が苦しいため芸者として売られた恋人・鈴木うめを助けるため、田宮源蔵は猟で金を稼いでいた。友人のアルセーニーは懸賞金がかけられたオオカミ“ブラン(吹雪)”が瀕死の重傷を負っているところを救出し、犬ぞりのリーダーとして育てる。ブランがオオカミだと主張する源蔵はアルセーニーと喧嘩し、そのまま日本に帰国。しかしうめはすでに結婚しており、ロシア帰りの源蔵はスパイとして迫害されてしまう…。 戸川幸夫の同名児童文学を日本とソ連の合作で映画化。大和屋竺とイジョフ・ヴァレンティン・イワノヴィッチが脚色し、後藤俊夫が監督を務めた。小六禮次郎が音楽を担当。アルセ―ニ―を演じているのは監督としても有名なニキ―タ・ミハルコフ。場面場面がぱっ、ぱっと切り替わる感じでエピソードがうまく繋がっていない。愛する女性を守るために知らない土地へ、危ない仕事をしに行った揚句、商人には騙され、スパイとして捉えられる源蔵は、とことん不幸のつるべ落ち人生を歩んでいて、彼の人の良さと愚直さを感じるだけに、何とも痛々しい。源蔵自身のストーリーがかなり濃く、時制も一度過去に遡ったりするので、“狼と人間の固い絆”をうたっている割には、肝心のブランと源蔵がどのように気持ちを通わせてゆくかという過程が非常に短いと感じた。人間たちのドラマは、もちろん役者達がそれぞれ達者な演技を見せていたが、ある程度こういう時はこういう反応するんだろうな、ということが見えていて、意外性はなかった。対して、驚いたのは動物達の演技である。一体どこまでがリアルでどこまでが演技をつけたのかわからないくらい、惹きこまれた。伝染病と食糧難に悩む村への強行軍で、次々と犬達は斃れ、途中狼達が現れると、綱を切ってブランまで去ってしまう。その後も犬が次々倒れ、彼一人になった時に、傷だらけのブランが戻ってくる。ブランがたった一匹で狼達を引き連れて彼等を倒して戻ってくる場面は胸が熱くなった。ブランには子供達を救う何の義理もない。もちろん、人間の使命なんぞ知るわけもない。それなのに、信頼したアルセ―ニ―から自分を引き継いだ源蔵のために、過酷な気候にも狼達の襲撃にも立ち向かう。これほど義理がたい人間が果たしているだろうか。タイトルのオーロラはそれほど感動しなかったが、物言わぬブランの決意と行動には逆に人の道を教えられた。
August 11, 2012
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今更、と思われるかもしれませんが、『おくりびと』を見ました。来週はお盆ですね。お墓参りに行かれる方もいらっしゃるでしょう。おくりびと 【DVD】Joshin web CD/DVD楽天市場店おくりびとDepartures出演本木 雅弘 山崎 努 笹野 高史 杉本 哲太 峰岸 徹 広末 涼子 吉行 和子 余 貴美子監督滝田 洋二郎音楽久石 譲アカデミー外国語映画賞楽団の解散でチェロ奏者の夢をあきらめ、故郷の山形に帰ってきた大悟は好条件の求人広告を見つける。面接に向かうと社長の佐々木に即採用されるが、業務内容は遺体を棺に収める仕事。当初は戸惑っていた大悟だったが、さまざまな境遇の別れと向き合ううちに、納棺師の仕事に誇りを見いだしてゆく。オープニングのエピソードはこうだ。しきたりに則って死者を清めていく大悟が、美しい女性のある体の部分まできてふと手を止める。そして佐々木に「実は…ついてるんです」と囁く。そこで作品タイトルが登場。ああ、これはコメディタッチなんだな。死者を弔う仕事といっても、肩肘張って、正座して見る必要はないんだな、と観客に無言で示す。笑いでふっと安心させ、納棺という仕事にも、これから数多く出てくる死に対しても、抵抗感を弱めている。顔じゅうにキスマークをつけられるおじいちゃんなど、死者にまつわる笑えるエピソードは登場するのだが、決して死者とその家族、そして弔いを笑い飛ばす目的で作られたのではない。一つの芸術のようにも見えてしまう納棺という仕事の素晴らしさ。死に際して見せる家族の本当の気持ちなど、ストレートに感情を示さないと言われている日本人の良さがじわじわと染みてくる。加えて本作品には、主人公の大悟の成長物語としての要素もある。納棺という仕事に抵抗感を抱き、また周囲の人々の反応にも傷ついていた彼が、仕事や佐々木、職員の上村百合子らとの触れ合いの中で、自分のやっている仕事の意義を見出していく。もちろんこのまま容易く肯定に入っていくわけではなく、彼の妻・美香が「この仕事を一生やっていけるって言える?」「お金なんてなくていいから恥ずかしくない仕事を」など死を汚らわしいものとして避ける一般的な感想を述べて、常に覚悟を問いかける。最初は揺れていた大悟だが、仕事によってこれこそが天職だと確信する。そしてそんな大悟を、「夫は納棺師なんです」と遂に美香が他人に紹介することで、目の前の偏見がぱぁっと晴れる。本木さんの納棺の所作のなんという美しさよ。葛藤しまくる大悟を演じる本木さんを、ちゃらんぽらんさと弱さを併せ持つ百合子を演じた余貴美子さんと、どんな時にも動じない佐々木を演じた山崎さんがしっかり支えている。とりわけ山崎さんの安定感はさすが。何かを熱弁するわけでも、自分語りをするわけでもないが、人をちゃんと見ていていい所に決め球を放ってくる社長を自然体で演じている。主役陣ほか杉本哲太さん、笹野高史さんら脇役陣も最初から山形にいたのではないかと思うくらい、しっかりと虚構の世界で生きていた。誰にもめぐってくるおくられびと、おくられびとの時を、自分もまた穏やかに見送り、見送られたいものだ。
August 8, 2012
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みなさん、こんばんは。帰宅したらパンダの赤ちゃんが亡くなっていてびっくりしました。自然で育てるのは難しいですね。今『臨場』『外事警察』が公開されていますが、こちらも刑事ものの映画を紹介します。犯人に告ぐ出演豊川 悦司 石橋 凌 小澤 征悦 笹野 高史 崔 洋一 石橋 蓮司 嶋田 久作 井川 遥 松田 美由紀 根岸 季衣 片岡 礼子 小市 慢太郎脚本 福田 靖監督瀧本 智行原作雫井 脩介 2000年、日本各地でカウントダウンのイベントが行われている頃、神奈川県警の巻島は、幼児誘拐事件の捜査にあたっていた。21世紀が始まった瞬間の一瞬の隙に、犯人と思しき人物を見失ってしまう巻島。そして人質の少年は死体で発見される。 6年後、誘拐事件の記者会見がもとで足柄署に左遷された巻島に、神奈川県警時代の上司で現・県警本部長の曾根から連絡が入る。巻島に、難航している川崎連続児童殺人事件の捜査責任者となり、テレビで視聴者に情報提供を呼びかける大役を任せるというのだ。さっそく生放送のニュース番組に出演した巻島は、上司・植草の意向を無視して突然“BADMAN”と名乗る犯人に直接語りかけ始め、犯人を挑発する。案の定、視聴者からは抗議の声が殺到するが、番組の視聴率は倍増、ライバル局も巻き込み報道は過熱していく。 寡黙で冷静、私利私欲に走らず、事件の解決と部下への思いやり、犯人への怒りと被害者への共感。全てを併せ持つ二次元のヒーロー、巻島をトヨエツが好演。未解決事件への執念と6年前の事件のトラウマに苦しみながらも、損な役割を引き受ける男の中の男キャラ。誰が演じても好感度大ではあるが、小澤征悦や石橋凌演じる、こちらも絵にかいたような厭な上司が登場するために、余計に巻島の事件にかける真摯さ、人間的な素晴らしさが強調される。 やや残念に思ったのは、息子が標的にされてしまった(結局は実行に移されなかったが)女性キャスター、早津との関わりが、主義主張の違いから対立の部分しか描かれず、巻島の真意や子供を標的にされた早津が6年前の事件を知って巻島への見方をどう変えたのか、など和解や理解の方向が全く欠けていたことである。但し、原作に倣ったのかどうかは読んでいないので定かでない。 また、逮捕の瞬間や犯人を特定した瞬間の描写があっさりしていて分かりづらかったかな?と思った。犯人に告ぐ [ 豊川悦司 ]
July 12, 2012
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こちらは宗田理さんの小説の映画化作品を紹介します。といっても実際にあった話でモデルはいます。季節的にはちょっと早い蛍の話です。【送料無料選択可!】ほたるの星 / 邦画CD&DVD NEOWINGほたるの星出演 小澤 征悦 役所 広司 笹野 高史 樹木 希林 中原 ひとみ 余 貴美子 森 公美子 山本 未来舞台は山口県の柳井の白壁をはじめとして県内のかずかずの美しい景観。三輪元は念願の教員試験に合格し晴れて山口県の小学校へ赴任して来た。理想に燃えていた三輪だったが、子供たちや親の態度には自分の思い描いていた理想とのギャップがあった。子供たちとともにほたるを甦らせた小学校教諭の実話を基に子供と教師がほたるを通じて心をかよわせていく人間ドラマ。監督は『ぼくらの七日間戦争』の菅原浩志。主演の小学校教師にNHK朝の連続テレビ小説「さくら」で注目された小澤正悦。出演者の子供たちも地元のオーディションで選ばれた。全くの素人なので、誰かがカメラを見ていて助監督は喉をつぶしたとDVD特典映像で明かされていた。子役を使う映画の難しさってこんな所にあるのか。だからこそ、演技なのか素なのかわからないような表情がふっと出てきたりする面白さもあるのだが。キャラ設定はありきたり。家庭環境が不幸だった青年が、長年の夢を叶えて田舎の学校にやって来る。すると美人の保健室の先生がいて、当然彼を応援する側&さりげなく女性ならではのアドバイスをする側。波風を立てることを嫌がる教頭とその取り巻き、トップに立つ者にありがちのニコニコしているだけの校長、そして必ずいる問題児。実話だというのだが、モデルとして登場した先生はもっと飄々としていて、おそらく「ほたる飛ばしてみよう」という言葉もふわっと出てきたと言われても「そうなんだな」と信じられるくらいの自然体があった。やはり『さくら』で熱血キャラを演じたばかりだったから、その路線の延長上でやったのだろうか。蛍プロジェクトに反対している筆頭だった森公美子が、護岸工事反対の署名運動をする件が唐突に感じた。何か彼等の心を動かすようなエピソードが具体的にあっただろうか。また、ラストだがわざわざCGを大人に対しても使うのはいかがなものか。亡くした母と娘が会えるエピソードは子供ならではと言えるけれど、先生が恩師に会うという件はいくらなんでも夢だとわかっているので逆に醒めてしまった。子供の所だけ見せておけばよかったのでは。
June 25, 2012
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伊坂幸太郎さんの小説の映画化です。『陽気なギャングが地球を回す』『アヒルと鴨のコインロッカー』『ゴールデンスランバー』など、彼の小説は映画化が多いですが今回は原作の良さが出てるんでしょうか…。今回の主人公は、今のように吹きぶっている天気の悪い日にしか現れない不運な雰囲気をまとっています。Sweet Rain 死神の精度出演金城 武 吹越 満 村上 淳 富司 純子 小西 真奈美死神の千葉の仕事は、不慮の事故で亡くなる予定の人物のところに7日前に現れ、その人を1週間観察し、その生死を判断すること。雨男の彼はその日も雨の中、7日後に死を迎えるはずの27歳の会社員一恵が姿を見せ……。伊坂幸太郎の小説「死神の精度」を映画化。死神役にこれが6年ぶりの日本映画出演となる金城武。共演は映画化された伊坂作品には『CHiLDREN チルドレン』以来2度目の出演を果たす小西真奈美。1995年、2007年、2028年と大きく三つに作品が分かれ、その時に命じられた人の傍に7日間いて、生死を決める。ところが2007年、2028年に出会った相手とは、1995年に出会った相手と何かしらの関係があって、物語が進むにつれて実は一つの縁があったことが明らかになる。そんなにひねた作りはしていないので、ミステリーファンでなくてもすぐわかる。原作を読んだことはないが、“死神の精度”とは、死神を絶対判断を過たない精度の持ち主と設定したのではないか。そんな死神が不幸の塊のようだった女性を見て考えを変えてしまったことから、その後の複数の人生が変わってしまう。そうしたおかしさを表現したいのかと思っていた。もしそうであれば、考えを変えてしまったことで「人間的」になった死神をもっと表現すべきだったのでは。それには、金城の台詞回しが平板すぎる。感情を表に出さない死神役だからわざとそうしているのかもしれないが、彼が何を考えているのかがこちら側には伝わってこない。過酷な過去を抱えながら敢えて飄々とした晩年の一恵を演じた富司 純子や、時代遅れの熱血ヤクザ光石研など脇が良かっただけに主役が浮いてしまったのではないか。喋らない犬とのとぼけたやり取りも、台詞を画面に打ち出すのではなく、吹き替えにすればもっと面白みが出たのに。Sweet Rain 死神の精度 [ 金城武 ]価格:3,106円(税込、送料無料) (2023/5/3時点)楽天で購入
June 18, 2012
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みなさん、こんにちは。明治時代が始まって間もない頃、困窮にあえぐ農民たちが実力行使に訴えた秩父事件をテーマにした映画を紹介します。[DVD] 草の乱ぐるぐる王国 オレンジ DS草の乱監督 神山 征二郎出演緒形 直人 杉本 哲太 林 隆三 益岡 徹 綿引 勝彦 尾美 としのり 山本 圭原田 大二郎 藤谷 美紀 田中 好子 斎藤 とも子病に伏すひとりの老人は、妻と息子に今まで隠してきた半生を語り始めた。それは自分が死刑判決を受けたが逃げ出し、偽名を使い生きてきたこと。そして、明治16年秋に秩父で起きた事件のことだった……。1884年に起きた困民党を名乗る秩父の人々の明治政府に対する戦いを描いた歴史ドラマ。『大河の一滴』や『郡上一揆』と数々の大作や話題作を手掛けてきた神山征二郎監督が長年あたためた企画で、4億5千万の製作費はほとんどが秩父を中心とする市民出資でまかなわれたことも話題になった。。『ああ野麦峠』冒頭で鹿鳴館でダンスを踊る紳士淑女と野麦峠を行く女子工員のカットバックが登場する。外国に追いつけ、追い越せと繊維工業を推進していた政府だが、痩せた土地で大した収穫のない農民たちは、蚕の値段が下がり、借金が払えずに土地を売り払う羽目に陥っていた。高利貸し達は証文を盾に容赦がない。ちょうどその頃自由民権運動が盛んで、自由党が彼等を煽っていた。ところが、いざ農民達が蜂起しようとすると、解党を恐れた自由党は手を引いてしまう。農民達は自分たちで総理などの役職を決め、最初こそ次々と高利貸屋を襲うが、遂には軍隊に鎮圧されてしまう。今の民主党を見る思いであった。というより、世の常なのであろう。自分を苦しめる存在を倒そうとする時には勢いがあるが、それだけではダメで、倒した後の仕組みまで考えておかないと、途中で腰砕けになってしまう。今の民主党も、自民党を倒すところまではうまくいったが、その後のプランをいろいろと考えていたのだろうが、現実的ではなかったため今に至っている。映画で描かれた蜂起も、時の政府や自由党と組んで、世直しのための改善策を共に考えるという現実的な解決に向かうことなく、ただ高利貸屋の襲撃という個別の攻撃に終始してしまった。結果、彼等は賊として追われるしかない。彼等が銃や刀をまだ持っていたことに驚いた。明治になってずいぶん経つし、普通の農民が銃を所持していて罪に問われないのだろうか。それとも猟のための銃だったのだろうか。
June 17, 2012
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先週のNHK大河平清盛でトリを飾った國村隼さんが、ヒロインの寡黙な父親を演じている映画を紹介します。出演北川 景子 甲本 雅裕 國村 隼 宮尾 俊太郎 市川 亀治郎 柄本 明藤村 志保(語り)江戸時代、東北の小藩、海坂藩。組頭・寺井甚左衛門の一人娘、以登は、男にも劣らぬ剣の使い手。ある日彼女は、下級武士ながら藩随一の剣士、江口孫四郎と出会う。一度でいいから孫四郎と剣を交えてみたいとの想いが高まる以登。父はその願いを聞き入れ、竹刀での立ち合いが実現する。結果は完敗だったが、真摯に向き合ってくれた孫四郎に対し憧れ以上の感情が湧いていた。しかし、以登は婿を迎えなければならぬ身。すでに片桐才助という許嫁がいた。以登は孫四郎への想いを静かに断ち切る。ところが数ヵ月後、孫四郎が大事なお役目で失態を演じ切腹したとの報せが届く。やがてそれは、藩の重臣、藤井勘解由による陰謀だったと知る以登だが…。藤沢周平短編が原作。古き良き時代の礼儀作法や日本家屋、美しい日本の自然がふんだんに描かれていて、美しい画面を堪能できる。たった一度会ったきり、そして想いを交わしたこともない相手のために命を賭ける女性の純愛は女性達の心に訴えるテーマだ。しかし、北川 景子演じる以登の表情がどうにも硬い。あの頃の女性だから表情をあまり出せなかった設定だったのかもしれないが、それにしても表現の幅がいかにも狭い。他の役者さんが芸達者だから余計に台詞の抑揚や表情の変化で差が出てきてしまう。それがいかにもおしい。彼女の父親役の國村 隼さんと柄本 明さんが二人で碁を打つ場面は、状況や登場人物の心情など補足説明の役割くらいしか果たしていないのに、剣士を目指して果たせなかった父の無念や武士となることを諦めた男の諦念など、登場人物の背景を感じさせるシーンになっている。彼の相手役を務める甲本雅裕の、飄々としていて実は切れ者という役柄も、場面によって微妙に表情を変えて演じられており、説得力が持てた。演出というよりは、やはり俳優の表現力ではないか。花のあと [ 北川景子 ]楽天で購入
June 10, 2012
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いや~昨日はいきなり空が暗くなってびっくりしました。皆さんの所はいかがでしたか?今日はこれもまた角川映画全盛時代の作品です。今は亡き緒形拳さんが流暢なロシア語を披露してマリナ・ヴラディを感激させたとか。おろしや国酔夢譚 特別版(DVD) ◆20%OFF!ぐるぐる王国 楽天市場店出演緒形 拳 西田 敏行 川谷 拓三 江守 徹 沖田 浩之 マリナ・ヴラディ監督&脚本佐藤 純彌1782年、船で遭難した大黒屋光太夫らはおよそ9ヶ月の漂流の末にカムチャッカ半島に漂着。光太夫ら生き残った6人の日本人たちは日本へ帰る日を夢見ながら極寒のロシア・シベリア地方を転々としていく。やがて光太夫は学者ラックスマンと友人になり、彼らの協力で女王エカテリーナ二世との面会が可能となるが……。世界を舞台に、海外の俳優&スタッフを使い、構想に何年もかけられた角川映画全盛期の映画。井上靖の同名小説が原作。言葉が全く通じず、四季のある日本に比べれば遥かに厳しい気候の中で、ストレスや病気で次々と亡くなってゆく。日本に帰るという望みを抱きつつ、帰国を訴えるためにより極寒の地へ、そして日本から離れた場所へ向かわなければならない皮肉が辛い。来たくてきたわけではないのに、帰るのには許可がいる。当時日本とロシアの間に国交がないからだ。仲間の死、厳しい気候の中で彼等を支えたのは、望郷の思いとリーダーたる光太夫の強き意思…と言いたいところだが、後者は少々違うようだ。光太夫は絶対的カリスマの持ち主としては描かれていない。むしろ、皆の意見を総合的に取りまとめて決断を下すタイプだ。激しい役もできる緒形拳が、今回はえらく大人しそうに見えるのはそのせいだ。不幸中の幸いとも言うべきか、光太夫は、本来の船頭の役割にはなかった能力を次々と発揮していく。流暢なロシア語と交渉術を身につけ、当代の植物学者ラックスマンとも交流し、最終的には当時の将軍でさえやらなかったエカテリーナ二世との謁見も叶えてしまう。人間の無限の可能性を感じさせて素晴らしい。その半面、リーダーであることの責任感を背負わざるを得ない定めが悲しかった。ロシアに残ることを選択するメンバーもいるが、光太夫には自分の意志はない。帰りたいという仲間がいる限り、いや、帰りたいという仲間がいなくても、自分だけは日本に帰らなければならない。そしてやっとの想いで帰国した日本は、諸手を上げて迎えてくれたわけではない…という悲劇が最後に待っている。国と個人のスタンスの違いがまざまざと浮き上がってきて、現代にも通じるのではないだろうか。役の上でも演技の上でも海外俳優と堂々とわたりあっている日本俳優達が素晴らしい。メイキング映像も同時収録。極寒の中での撮影は俳優はもとよりカメラも大変だったという。
May 29, 2012
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平清盛で頼れる清盛の父・忠盛を演じていた中井貴一さんが40代の頃の作品です。この頃の寺尾聡さんが50代。ちょうど今の中井さんの年代だったわけで、報道局の部長で誠実な頼れる上司を演じている、今よりちょっと若い中井貴一さんが見られます。日本の黒い夏 冤罪Darkness In The Light出演寺尾 聡 中井 貴一 平田 満 北村 和夫 石橋 蓮司 細川 直美 遠野 凪子根岸 季衣監督&脚本熊井 啓1994年6月27日夜長野県松本市で何者かによって毒ガスがまかれ、多数の死傷者を出す大惨事が発生した。やがて事件の第一通報者で被害者でもある一市民が殺人容疑で家宅捜査をうけ、マスコミによって瞬く間に犯人に仕立て上げられてしまう。地元の高校の放送部では、事件の冤罪報道を検証するドキュメンタリー・ビデオを製作することになるが…。日本を代表する社会派映画監督・熊井啓が松本サリン事件を題材に日本のマスコミ報道のあり方に鋭く迫った問題作。熊井監督、中井貴一、寺尾聡と容疑をかけられた男性のインタビューが含まれている。容疑者とされた第一通報者がインタビューで「いろいろと情報が飛び交っていたが、情報を入れると、自分の実体験がぼやけてしまうので、シャットアウトした」とコメントされていて、精神的にも肉体的にも苦しい状況であったにもかかわらず、とても冷静に事態を見つめられて判断されていたことに驚いた。また、取り調べに際して現在問題となっている【取り調べの可視化】についても言及されていた。これだけ怜悧な方が容疑者であるはずがない、と確信するが、やはり当時はきれぎれに情報が飛び交い、無責任な世論が形成されていったのだろう。過去に帝銀事件を取り上げたことがあるから今回の題材に取り組んだのかと思っていたが、監督自身が松本出身で通報者の家族をよく存じ上げていたそうだ。そんな監督の怒りや主張を代弁する存在として、男女2人の高校生が登場し、加害者でも被害者でもない第三者であることから、取材を唯一受けてくれた報道局のスタッフにかなり容赦ない質問を浴びせる。警察の事情聴取の様子は通報者や警部と懇意だった報道局の部長からの伝聞によって補われる。主役である高校生が単なる聞き手に終わっており何らかの行動を起こすわけでもないので、少し物足りなさもあるが、彼等の曇りのない正義感や冒頭とラストに登場する豊かな自然は悲惨な事件の中の唯一の救いとなっている。北村有起哉が、報道局で特ダネを得ることに夢中になるが、真実が明らかになってゆく中でどんどん変わってゆくもうけ役を演じている。日本の黒い夏 冤罪 enzai|中古DVD【中古】【6/8 20時から6/12 10時まで★ポイント10倍★☆期間限定】
May 23, 2012
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最近邦画をよく見ていますが、『日本の黒い夏~冤罪』に続いて寺尾聡さんが出演している作品を見ました。『日本の黒い夏~冤罪』は地下鉄サリン事件に先駆けて起こった松本サリン事件を元にした映画です。いわれなき疑いをかけられて大いに怒っている男性を演じていますが、こちらの『半落ち』では一転して罪を告白して後はダンマリを決め込む男性を演じています。年を取ってますます父親の宇野さんに似てきたなぁと思いました。出演寺尾 聡 吉岡 秀隆 柴田 恭平 西田 敏行 伊原 剛志 國村 隼 石橋 蓮司 田辺 誠一 井川 比佐志 本田 博太郎 嶋田 久作 笹野 高史 豊原 功輔 鶴田 真由 樹木 希林 原田 美枝子 高島 礼子 奈良岡 朋子 奥貫 薫監督&脚本佐々部 清原作横山秀夫ある日、元捜査一課警部・梶聡一郎は最寄りの警察署に出頭してきた。そして、3日前に妻の啓子を自宅で絞殺したと告げる。半年前、若くしてアルツハイマー病を発症した啓子の看病のため刑事を辞職し、警察学校で後進を育成して広く敬愛されてきた梶。取り調べにあたった捜査一課・志木も困惑を隠せない。その上梶は自首するまでの2日間について固く口を閉ざし続ける“半落ち”の状態。現職警官による前代未聞のスキャンダルに県警全体が窮地に立たされる。組織の防衛を優先する県警幹部は、完落ちしない梶の“空白の2日間”に拘り続ける志木の意向を無視し、調書のねつ造で謎の隠蔽を図り、強引な事件の幕引きを目論むのだった。2002年「このミステリーがすごい!」「週刊文春傑作ミステリーベスト10」各種のミステリー年間ランキングで第1位を獲得した横山秀夫のミステリーを映画化。「梶が自首せずにいったいどこにいたのか?」という謎を地方検察庁三席検事佐瀬、梶をよく知る刑事志木、弁護士植村、記者中尾洋子が迫る。純粋に梶を助けたいと思う志木を除いては、特捜に戻りたい佐瀬、この事件で名を売ろうと考える植村、やはりスクープを取って東京に戻りたいと考えている中尾など、それぞれの思惑を抱いている。そんな彼等に相対する梶は、“静かなること林の如し、動かざること山の如し”と言う言葉があるが、静かなること、まるでさざ波一つたたない湖のようだ。微笑でも苦悩でもなく、入れ替わり立ち替わり現れる相手が投げつける言葉をただ受け止めるのみだから、よけいに相手は気になり、あれこれと周辺をかぎ回る。話そうとする兆しはあった。志木や植村の問いかけに、ふいと顔を上げ、何かを告げようとするのだが、時間や他者の乱入によって阻まれ、焦燥感を更に募らせる展開が心憎い。彼を裁く立場の裁判官が、梶と同じくアルツハイマーの身内を抱え、自分も相手を殺そうかと思ったことがある合わせ鏡的キャラになっており、梶に一体どういう判決を下すのかが最後まで推理し辛くじれったい。ミステリーというよりは、梶との出会いを通じて『自分にとって大切なものは何なのか』をそれぞれ登場人物達が考えるヒューマンドラマに重点を置いたつくりになっている。半落ち [ 寺尾聰 ]
May 20, 2012
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今の職場は派遣ですので不安定です。5月で辞めてゆく人たちがおり、引きとめる人もいますが、私は若い人は別の所に行った方がいいと思うのです。ちゃんとした会社で、長く続く人間関係を続けられる正社員として働いた方が、彼らのためになると思うからです。さて、今回は働く、ということに、そして生きるということに、一つ高いハードルを抱えている人たちとの交流をテーマにした映画を紹介します。『ふるさとをください』出演ベンガル 中山仁 藤田弓子 烏丸せつこ脚本ジェームズ三木音楽小六禮次郎 片倉千草は大学院を出て県庁に就職。父の雄二郎は小売店を営み、地域の世話役として活躍。母の邦子は父を支え、弟の健太はサッカー好きの高校生。その頃、町に障害のある人たちが集団で引越して来て、クリーニングとパン製造の共同作業所を始めたという。町の人々は警戒の目を光らせ、町内会役員の父も、まとめ役として反対運動の先頭に立つ。そんな折、千草は、共同作業所の若い職員である内藤明彦と知り合う。彼の案内で、初めて障害のある人たちの働く姿に接し、共感する千草。一生懸命な千草だが、反対運動を進める雄二郎の態度は、あくまでも頑なだ。千草は明彦に頼まれ、共同作業所の住民への説明会開催に向けて、呼びかけに協力する。ようやく開催された説明会で、町会役員に「何か事件が起きたら誰が責任を取る?」と詰め寄られた作業所の所長は、「私が全責任を取ります」と応え、「あんたはここの住民ではない。何か起きたら逃げるんだろう」という声には、「逃げません。住民票をこの町に移しました」と明言する。これで住民たちもひとまず矛を収めるのだが、説明会には反対派の一部が差し向けた妨害が入り、大混乱してしまう。力を落とす千草を励ます明彦。二人の間に恋心が芽生え始める…。一方、作業所では、メンバーの中に一つのカップルが生まれていた。精神病院での長い入院生活から抜け出て、落ち着いて働き、将来を夢見る二人だが、結婚は双方の親たちから大反対される。二人を応援し、ゴールインさせたいと願う明彦。話を聞いた千草も、二人の生きる意欲に感動し、明彦と共に懸命に応援する。そんな中、千草との交際の許しを得るため片倉家を訪ねた明彦は、雄二郎から剣もほろろの扱いを受ける。作業所の二人の結婚式当日は、反対派の集会の日でもあった。雄二郎は集会に、そして千草は結婚式に…。果たして結婚式は無事に成功するのか?父と娘の対立劇の行方は?タイトルは、「私達の故郷を守りたいんだ」と言った雄二郎に所長が「あちこち行き来している私達には故郷がない。故郷を分けてもらえませんか。」と言った台詞から取られている。故郷=心の拠り所であり、親しい人々との絆が育まれる場所であることを考えると、この言葉はいろいろな意味を含んでいる。善人はあくまでも善人、悪役はとても分かりやすくデフォルメされた形で描かれており、わかりやすい。ドラマ性を楽しむというより、分かりやすさを重視したつくりになっている。施設の方たちも出演されているらしい。まだ残る偏見を消すための一助になることを願う。
May 17, 2012
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今日も東京では変な局地的豪雨が降りました。最近天気がおかしいです。さて、本日は食いしん坊さんにお勧めの映画を紹介します。『しあわせのかおり』監督&脚本三原光尋出藤 竜也 渡辺 いっけい 中谷 美紀 八千草 薫 田中圭交通事故で夫を亡くし、幼い娘とともに故郷の金沢へ戻ってきた貴子。ある日、街外れにある小さな中華料理店“小上海飯店”を訪れた貴子は、職人気質の料理人・王と知り合い、いつしか心を通わせ合うようになる。そんな折、突然王が厨房で倒れてしまい、体にまひが残ってしまう事態が起こり……。監督は『村の写真集』で上海映画祭グランプリを受賞した三原光尋。金沢の港町にある小さな中華料理店を舞台に、病気で閉店を決意した老齢の店主と、夫を亡くして人生に活路を見いだせない若い女性の心の触れ合いを描くヒューマンドラマ。冒頭で王や貴子の家庭事情といったものが即説明されず、徐々に物語の中で明らかになってゆく。“デパートに王の店を出店させたい”という仕事絡みで王に近づいた貴子が、次第に彼の料理そのものに魅せられて、遂に退職して彼の弟子になる。欲得絡みから純粋な料理への興味へと彼女の心が変化する大事な場面の一つであり、見せ方によってはいくらでも劇的な変化の仕方を演出出来るが、中谷自身がそうした誇張する演技をしないので、変化の度合いは極めて繊細な演技によって表現される。様々な要素が詰まった作品である。貴子と王の心を通わせる様子を描いたドラマでもあり、夫の死で傷を負った貴子と料理人にとって致命的な障害を負った王の再生の過程を追ってもいる。だが、あまりにも多くの情報を扱い過ぎて二時間あまりの尺になり、例えば途中で王が中国に貴子を伴い旅行に行く件が中だるみのように感じた。【まとめ買いで最大15倍!5月15日23:59まで】しあわせのかおり/中谷美紀/藤竜也オンライン書店boox
May 9, 2012
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竜巻、ひょうと大荒れだったGWも終わり、また普通の日々が始まりましたね。でも昨年の5月は、まだ地震への恐れもあり、落ち着かなかったと思います。一年経ったんですね。図書館で借りてきた映画を紹介します。『今度の日曜日に』監督&脚本けんもち聡出演市川染五郎 ユンナ ヤン・ジヌ 竹中直人日本の信州の大学に留学した尊敬する先輩イ・ヒョンジュンを追い掛けて、はるばる韓国から同じ日本の大学に映像留学してきたソラ。ところが先輩は入れ違いで韓国に帰ってしまう。映像科目の課題のテーマに大学の用務員、ピザの店員、新聞配達と3つのバイトを掛け持ちする松元を選んだソラだったが…。漢江の河原で話をする男女のシーンから始まるこの映画は、てっきり韓国映画だと思っていたら、舞台は間もなく日本に移る。ヒロインを演じるのは歌手のユンナ。微妙なニュアンスの日本語をなんなく使いこなしていて、日本人俳優との会話もぎこちなさがない。外国人が日本語をしゃべっているという感覚がない。これが本当に見やすかった。ソラは最初はただ単純に課題の対象として松元を見ていたが、彼が3つも掛け持ちバイトをする事情や息子との関係を知るにつけ、彼を外の世界と向き合わせようとする。それが恋愛感情なのかは定かには描かれないが、お互いがお互いを大切に思い合うようになる過程がいくつものエピソードを積み重ねて丁寧に描かれている。母親の再婚を素直に祝えなかった彼女が、最後には母親に電話をして和解する。派手さはないが、一人の少女の精神的成長を素直に綴った好感度の高い作品。ヒロインを演じているのが歌手といっても、整形していないごくごく普通の顔立ちなので、いきおい脇役達も強烈な演技が抑えられている。『キャッチ・ザ・ウェーブ』でいきなり浜辺の全裸男として登場した竹中直人もアドリブ演技を控え、『阿修羅城の瞳』などに出ていた市川染五郎が冴えない中年男になりきっている。劇音で心情を描写したり、映像に凝るタイプではなく、あくまでも役者の自然な演技を大切にしている。今度の日曜日に【邦画 中古 DVD】メール便可 レンタル落ち楽天で購入
May 8, 2012
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ドリカムの歌にちなんだ映画ですが、ドラマでも良かったんじゃないかなぁと思える内容でした。この映画は図書館で借りてきました。未来予想図 -ア・イ・シ・テ・ルのサイン-出演原田 泰造 池内 博之 加藤 雅也 石黒 賢 松坂 慶子 松下 奈緒 西田 尚美同じ大学に通うさやかと慶太は、誰もが羨むほどの似合いのカップル。スペインの建築家ガウディに憧れる慶太は、いつか自分の設計した建築物を建てたいとさやかに熱く語っていた。卒業旅行でスペインを訪れた2人は、ガウディの未完の大作の教会を前に、自分たちの未来が確かにつながっていると確信したが……。“ドリカム”ことDREAMS COME TRUEの名曲「未来予想図」「未来予想図II」の世界観をモチーフにしたラブストーリー。本格長編映画デビューとなる蝶野博が監督、音楽監修はドリカムの中村正人が担当。ブレーキランプを5回点滅させたり、ヘルメットをコツコツいわせる“アイシテルのサイン”など、ドリカムの歌の世界をそのまま映像化したシーンが登場。ラブストーリー自体は単純なもの。特に双方にライバルが登場するわけでもなく、主役二人おのおのの心の葛藤だけ。さやかと慶太の友人がついた嘘や勘違いが原因ですれ違ってしまう、漫画的な展開。友人たちはおしなべて彼等に好意的であり、あろうことかさやかの会社の上司までもが彼女の恋を応援するというなんともアットホームな職場であり、現実感がない。映画ではなく2時間TVドラマでも別によかったのでは?ただし、スペインのサグラダファミリアを大画面で見ることが出来たのは良い。武骨な花火職人と倦怠期を迎える夫婦のエピソードが脇筋として絡むが、こちらのカップルを演じる原田さんや西田さんという芸達者に比べると、オーディションで選ばれた竹財輝之助くんはともかく松下奈緒さんの表情の硬さが気になる。未来予想図〜ア・イ・シ・テ・ルのサイン〜 [ 松下奈緒 ]
April 20, 2012
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みなさん、こんにちは。毎日ぽかぽかとして、段々と暖かくなりますね。今回は実話をもとにした映画を紹介します。1リットルの涙出演森山 周一郎 速水 亮 かとう かずこ 松金 よね子 芦川 よしみ 鳥居 かほり“脊髄小脳変性症”と闘い25歳という若さでこの世を去った木藤亜也の日記を編集し、57万部のベストセラーとなった「1リットルの涙」を映画化。もう1つの原作『いのちのハードル』は、母親の木藤潮香によるもの。TVドラマ化もされている。亜也が中学3年のある日、いつものように通学のために元気に家を出た亜也は、その途中、転んでしまい、下顎を強打した。急いで行った近所の病院で、母・潮香は医者から意外なことを聴く。普通、人が転ぶときには、手が先に出て、顎を打つようなことはあまりない。一度、設備のある病院で診てもらった方がよい、と医者が勧めた。何か他に原因があるのではないかというのだ。勧められて検査に訪れた病院で担当した山本紘子医師に、潮香は事実を告げられる。亜也の病気は「脊髄小脳変性症」だという。悪くなることはあっても決して良くなること、現在では不治の病だという。衝撃を受ける潮香。高校受験を目前に、不安と希望を抱えた娘・亜也を看て、潮香は決意する。この子の残された命を充実したものにするのが自分に出来る唯一のこと、出来るだけのことをしよう。真っ当なテーマで、誰一人悪人が登場しない作品。難病と闘う亜也を演じる大西麻恵は迫真の演技。メイキング、舞台挨拶、未公開シーンが収録されており、大西麻恵がリアルさにいかに拘っていたかが窺える。また、かとうかずこが現場でいろいろアイデアを出していたこともメイキングから知ることが出来る。誰もが真面目な気持ちで映画に取り組んだことが画面から伝わってくる。医師役の鳥居かほりさんは、知り合いに同病の方がいるそうで、独特の思いがあったとか。ロケは実際の豊橋市付近で行われた。1リットルの涙 [ 大西麻恵 ]楽天で購入
April 12, 2012
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みなさん、こんばんは。忠犬ハチ公といえば、「渋谷駅のハチ公前で」なんて待ち合わせに使われていますが、彼の生涯については意外と知られていないのでは。そんな彼の生涯と向き合った映画を紹介します。出ている役者さんも懐かしいし若い。ハチ公物語原作&脚本新藤 兼人監督 神山 征二郎音楽 林 哲司出演仲代 達矢 田村 高広 柳葉 敏郎 長門 裕之 泉谷 しげる 山城 新伍岸部 四郎 山本 圭 井川 比佐志 尾美 としのり 加藤 登紀子 石野 真子 八千草 薫 菅井 きん東京帝国大学農学部で教授を務めていた上野英三郎は秋田犬の仔犬を飼いたいとの希望があり、生後間もない子犬が1924年東京の上野駅に到着した[4]。ハチと名付けられた子犬は、玄関先や門の前で主人・上野を見送り、時には最寄駅の渋谷駅まで送り迎えすることもあった。ところが、ハチを飼い始めて1年余りが経った1925年(大正14年)5月21日、主人・上野は農学部教授会教授会会議中に脳溢血で倒れ、急死。その後、ハチは故主・上野の妻、八重の親戚の日本橋伝馬町の呉服屋へ預けられたが、浅草の高橋千吉宅へと移された。しかし昔の家に戻りたがるハチは、上野宅出入りの植木職人でハチを幼少時から可愛がっていた小林菊三郎のもとに預けられた[1]。それでも故主宅を囲り、上野がいないことを知ると常に伴にした渋谷駅を訪れては道行く人々を見ていた。そんなハチの事が話題になり…。教授の娘のハチへの対応に終始腹が立った。最初は犬を亡くしたばかりで「飼おう飼おう!」と盛り上がっていたのに、いざ来る日には書生に出迎えを頼んだり、その時既に妊娠していて犬の世話ができなかったりと、随分と無責任。その後も小さい子供がいるからと思えば仕方がないのだが、ハチを引き取れないとして、元の父親の知り合いに託すなど、身勝手な行動が目立つ。犬は長年生きるのだから、もっと責任感を持たなければと、娘に憤った。しかしこの娘の無責任がなければ、ハチとは何の関係もない近所の人達や駅員、駅の周辺の焼鳥屋との交流はなかったのだから、皮肉なものだ。その代わり、教授のハチへの愛情は本物であった。生前、一緒に風呂に入ったり、嵐の夜には家に入れて一緒に寝たりと、妻に嫉妬されるほどのラブラブぶり。彼の死をどう捉えていたかは知らないが、駅に毎日通い続けるのもさもありなんと思われるほどの絆の強さを感じた。昭和10年にハチは亡くなるが、この後きなくさい戦争が始まる前の、ひとときの平和な時代だったからこそ、この美談に注目が集まったのだろう。出演者が皆若い。ただ一つ、エンディングテーマは歌謡曲でなくインストルメンタルのみの方が良かった。【送料無料】ハチ公物語 [ 仲代達矢 ]楽天ブックス
April 3, 2012
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ちょっと季節的には早いのですがサーフィンをテーマに据えた青春映画を紹介します。これ、DVD特典としてついている出演者&監督の解説が結構面白い。撮影の順番とか映画の中では気付かなかった出演者の動きとか。竹中さんが映画とは裏腹に穏やかなんですよね~。キャッチ・ア・ウェーブ出演三浦春馬 濱田岳 加藤ローサ 坂口憲二 木村了 竹中 直人 とよた 真帆高樹 沙耶大洋、小林、田口の高校生3人組は夏休みを利用し、湘南にある田口の親の別荘で優雅な夏休みを満喫することに。しかし、田口が別荘の鍵を失くしてしまい、浜辺で眠った彼等が出会ったのは何と全裸の中年男!三人はデューク川原が経営するサーフショップで住み込みのバイトを始めることになる。原作は現役高校生の豊田和真が、高校1年生の夏に書き上げた同名小説。日本プロサーフィン連盟の全面バックアップのもとに製作された本格的サーフィン映画。いやこれは何といっても竹中さんの登場シーンが凄い!「貞子のイメージで」とリクエストされた竹中さんが前バリつけずに砂浜を張っている。いいのかこんなの大画面で登場させてと思いつつ、見えそうで見えないまま無事にサーフショップへ。いやはや、映画とは別のところでこんなにハラハラしたのは初めてだ。竹中さんの小技大技が画面の随所で炸裂している。ストーリー自体は高校生原作なので妙なひねりもない直球勝負。悪い奴は最初から最後まで改心しないし正義は勝つ。大洋、小林、田口のキャラ分けのうち、田口は呑気な気のいいお坊ちゃまという色が出ていたが小林はいまいち色分けが弱かったような。大人の事情はあくまで背景として語られるだけで深く掘り下げられていない。大洋たちの悩みはあくまでも恋愛やサーフィンそしてワルとの対決という身近なものに限られている。ティーンを観客対象に絞った作品。加藤ロ―サと三浦春馬が映画で見つめすぎていたので「つきあってるんじゃないか?」と監督にからかわれたとか。水中撮影などを駆使し、サーフィンの魅力を余すところなくとらえた映像が迫力満点。 【中古】邦画DVD キャッチ・ア・ウェーブ【10P28Mar12】【画】【b0322】【b-dvd】ネットショップ駿河屋 楽天市場店
April 2, 2012
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みなさん、こんにちは。田んぼとピアノが一緒に出てくる映画って、見たことありますか?映画アンダンテ ~稲の旋律~ を見ました。アンダンテ ~稲の旋律~ Andante出演新妻聖子 筧利夫 宇津宮雅代 松方 弘樹 村野武範 秋本奈緒美 母親の教育で音楽の道を歩む薮崎千華は厳しい競争や人間関係になじめず、部屋に引きこもってしまう。すべてに挫折した千華はあてもなく千葉・横芝光町にたどり着くが、ひょんなことから独自の哲学で食と農業問題に取り組む広瀬晋平に誘われ、農業に従事することになる。「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」出演の新妻聖子さん初主演映画。DVDの特典では作者が熱い思いを語っていた。メイキングもしっかり60分あり製作者側の並々ならぬ意欲が感じられる。作者の素直な性格がそのまま作品になって、そのまま映画になった感じ。オーソドックス。父親は典型的なカンリョーで「今時小さな農業は流行らん!」と言い娘の不登校・引きこもりを体裁を気にしてただ怒るだけ。最初から最後まで変わらない。母親は父親に従うだけというキャラクターだったが、途中で実家が農業であり、どうやら格差婚で散々ディスられていたような感じ。自身も音楽教師を目指していたそうで、果たせなかった夢を娘に託すのと同時に「自分が素晴らしい娘を育てた」事を生きがいやレゾンデテールにしようと考えている。どちらもいい親ではない。母親だけは途中から娘の演奏を見に行ったりするのだが、生活力はないので価値観を変えない父親と別れる選択肢はない。画期的な農業のやり方、あるいは素朴な人間関係を父親が見て考えを変えるなどの展開があってもいいが、あくまでも現実的な終わり方。それにしても「海に手紙を入れたボトルを投げてどこかに届く」というのは聞いたことがあるけれど「田んぼのあぜ道にペットボトルで入れた手紙を残す」ってゴミと間違えられてしまうのでは。クライマックスは田んぼのある一画にピアノを置いて演奏するが、そもそもベースが田んぼだから泥で地盤が緩いはず。あんなに重いピアノを置いて演奏したら危なっかしくないか?とハラハラした。もっと安定した所で弾けばよいのでは。まあ、タイトルから稲穂をバックに撮影したい気持ちはわからないでもないが。どなたかも書いていたけれど、映画ではなく舞台の方がややオーバー気味の演技に合ったのでは。アンダンテ〜稲の旋律〜【動画配信】楽天で購入
March 8, 2012
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みなさんこんばんは。今日はドリルステージが好きな人にはお勧めの映画を紹介します。ビートキッズ出演Hungry Days 豊川 悦司 渡辺 いっけい 余 貴美子 相武 紗季 中村 雅俊エージは岸和田生まれ岸和田育ちの少年。昔だんじりの花形の大工方だった父を持つエージには、だんじりのビートを独り言で言うほどまでだんじりのリズムが体に備わっている。そんなエージは岸和田から転校することに。いつものようにだんじりのビートをブツブツ呟いていると、転校先の女子生徒に吹奏楽部へ来るように言われる。練習を見に行くだけのエージであったが、そこでは吹奏楽部をまとめる女生徒ナナオによって強制的に入部させられ、バスドラムを叩くことに。初めは嫌々であったエージは、ナナオの自宅でドラム演奏を見たエージは心から聴こえるだんじりのビートと演奏の迫力が相重なって失神。ドラムの繰り出すビートの虜となる。一方、ナナオもエージの上達の早さとアホさ加減によって、エージに自身の辛い体験を話したり、口調がやさしくなったりと変わっていく。Hungry Daysの方達は普通っぽさが良かった。豊川悦司さん赤い上下のジャージが似合いすぎ。ダンディな役も似合うのにこんなにどこにでもいるコテコテの親父が似合ってしまうとは!冒頭だんじりのてっぺんから落ちた時はこれはギャグなのか?と思っていたらストーリー全編に渡る大事な事故だったわけですね。命令口調の部長ナナオはちょっと漫画チックだったかな。無機質な人間に作り上げようとしていたのかもしれないけど、やや作り過ぎ。うーん、これ、前半と後半でテーマが変わってしまうんですね。分離してるというか、いいんだろうかこれで。前半は吹奏楽部部長のナナオと部員の距離感が、天然のエージが入ることで縮まってクラブが一つにまとまっていくまでのお話。ところが後半でナナオがいなくなると、唐突に彼女の家に出入りしていた3人組とバンド結成して学園祭に出ちゃおう!という話になってる。まあ勿論ストーリーとしては、ナナオの反乱により吹奏楽部が全く別のものになっちゃってるので、エージがバンド活動にいそしむ理由にはなるんですが…何だか最後にバンド演奏ありきの構図が見えてしまって違和感がありましたね。前半部分のドリルステージは吹奏楽をやった者なら懐かしく思うはず。特に出演している淀川はドリルでも演奏でも全国大会の常連ですからね。さすがです。【送料無料】ビートキッズ楽天ブックス
January 12, 2012
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みなさんこんばんは。あっという間に12月も後半ですね。何だか早かった気がします。うちの職場はブーツ禁止なので足元が寒くてたまりません皆さまも寒さ対策はきっちりとなさってくださいね。さて、そんな寒さを吹き飛ばしそうなタイトルの映画を紹介します。新聞連載時から評判を呼んだ桐野夏生の同名小説の映画化。出演寺尾 聰 豊川 悦司 林 隆三 田中 哲司 風吹 ジュン 加藤 治子三田 佳子 常盤 貴子 由紀 さおり 根岸 季衣監督&脚本 阪本 順治定年を迎えた夫と平穏に暮らしていた敏子の日常は、夫が心臓マヒで急死したことで一変する。葬儀の後、夫の携帯電話にかかってきた見知らぬ女性からの電話で明らかになる夫の浮気。8年ぶりに現れて強引に遺産相続と同居を迫る長男。思いあまって家を出た敏子が出会ったのは…。自分の愚痴を聞かせているように見せて、後でちゃっかり話の料金をもらおうとするカプセルホテルの常連を演じた加藤 治子、自分に都合のよいようにしか物事を考えられない典型的なジコチュー息子を演じた田中 哲司など、阪本順治作品とあって、配役陣が脇役に至るまで豪華。主演は風吹ジュン。平穏だと思われていた日常が偽りと分かって動揺し、やがて自らの立ち位置を見つけてゆく。結構振れ幅の大きいヒロインだが、彼女はその成長過程を自然体で演じている。言葉では申し訳ないなどと言いながら堂々と登場し、ネイルで女らしさも覗かせる夫の浮気相手・三田 佳子に、敏子は最初は全く歯が立たない。ところが、様々な出来事を経て強くなった終盤では、彼女を相手に一歩も引かない毅然とした姿を見せる。いかにも母の事を思っていると言わんばかりに同居を持ちかけてきた息子に対しても、思う所を言い放つ。彼女の内面の変化を感じさせる場面として、夫のそば打ち仲間と浮気した後に「あなたは平凡な人妻が乱れる姿を見たいだけなんでしょ」と言い放つシーンが印象に残った。10年間も夫が浮気していたと知って雰囲気に流されるままに関係を持ったけれど、その相手も夫が自分に対して抱いているようなイメージを押し付けてくるだけだった…と知り、さっさと別れてくる敏子。結局彼女は老後の孤独を伴侶ではなく仕事で埋めることになるが、このあたりも新たなヒロイン像ではないだろうか。従来のドラマや映画では、夫に裏切られた妻を救うのは、常に頼りがいのある男性だったのだから。多分、本当は平穏な日常などないのだ。それらは皆見せかけだけで、見えてない部分には、矛盾や不満が蠢いている。何かの拍子にその境目が破れてしまい、人々はあたふたするけれど、やがてその破れ目を繕う方法を自分なりに見つけ出していく。夜の電車で吐きながら、日本中の敏子が、今もどこかで破れ目を繕っている。魂萌え! 【DVD】HMV 楽天市場ストア
December 16, 2011
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みなさん、こんばんは。地上波初登場したこの映画、ご覧になりましたか?悪人出演 妻夫木 聡 柄本 明 松尾 スズキ 深津 絵里 樹木 希林 宮崎 美子 余 貴美子満島 ひかり 岡田 将生 原作&脚本吉田修一 監督リ・ソンイル音楽久石 譲 土木作業員の祐一は、出会い系サイトで出会った保険外交員佳乃を殺したその日に、紳士服量販店で働く光代からのメールを受け取る。会った途端にホテルに向かい、金を渡す祐一に戸惑う光代。しかし翌日祐一が自分の行為を謝りに職場に来てくれたため好意を持つようになる。しかしその頃、警察は祐一を容疑者とみて追っていた。 朝日新聞夕刊に連載され、毎日出版文化賞と大佛次郎賞を受賞した吉田修一の話題作を映画化。 粗筋をざっと書けば、何度か新聞や雑誌で見たような、扇情的な記事と変わりない。しかし事件に関わった人々を多視点で描き、とりわけ寡黙な祐一と光代の心理を丁寧に追ってゆくことで、深みのあるドラマになっている。男女の犯罪を扱っているとはいえ、犯人や犯行の動機、凶器を探るようなミステリーではない。唯一犯行の動機だけが中盤以降で明かされるが、それとて事件解明のためでなく、祐一という人物を描きだすために使われている。 本作では、さまざまな人物を登場させて、「表面上に現れていなくても、悪人はいるのではないか。」と問いかける。甘い言葉で祐一の祖母のなけなしの金をだまし取るヤクザ絡みの男、これはよくTVでも見るが、加害者の家族を糾弾するマスコミ、祐一の育児放棄をした母親、佳乃を夜道に置き去りにした男性、そして八つ当たりで祐一を脅す佳乃。彼らと祐一の違いは、人を殺したか殺さないかだけだ。これを見て、確かに巷で起きている犯罪の加害者にも、それなりの事情があるのかもしれないと思う人はいるだろう。しかし、性善説で情状酌量をどこまでも認めれば、世の中に悪人はいなくなる。だから現実社会では、表面上に現れてきた犯罪を法によって裁くようになっている。 それにしても、この映画の妻夫木さんは今までの好青年イメージとは全然違う。もしこの撮影の後に主演張ってたら、妻夫木さんの演技がだいぶ変わってたんじゃないかなぁと思うくらいでした。【送料無料】悪人 スタンダード・エディション/妻夫木聡[DVD]【返品種別A】【smtb-k】【w2】
November 7, 2011
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みなさん、こんばんは。これは試写会で見に行った映画です。原作が大好きな吉田秋生さんだったので期待しつつ見にいったのですが…。ラヴァーズ・キス出演西田 尚美 平山 綾 宮崎 あおい 市川 実日子 鎌倉の老舗料亭の長女・里伽子は高校三年生。里伽子だけがかわいがられていると感じていた妹の依里子は、憧れている先輩の美樹が、里伽子を好きだとわかって、よけいに憎んでいた。一方美樹は、ただひとり里伽子のトラウマを知る親友。大病院の息子の朋章は、生活費を稼ぐためバイトに明け暮れていたが、学校では金持ちの御曹子として知られ、誰も本当の姿を知るものはいなかった。ニヒルな朋章の周りはいつも悪い噂だらけ。かつて女子高生を妊娠させ、父親の病院で堕ろさせた事があるらしいと言われていた。そんな朋章に、中学時代バスケ部の後輩だった高尾は密かに恋をしていた。一方高尾と同級生の篤志は、父親が銀行員で大阪から来た転校生。同じクラスの依里子とは、お互い同じ悩みを抱えている仲間でもあった。篤志も高尾のことが好きだった。 里伽子と朋章の出会いによって、彼等の関係は少しずつ崩れていく。 漫画の絵柄がえらく大人っぽいので、映画の主人公達がえらく子供っぽく見えました。でもおそらく本当の高校生像は映画のほうが近いのでしょう。漫画の持っている生々しさと毒気をぬぐいとったかなり健康的な作品になっていました。万人向けにするため仕方がなかったのでしょうけれど、ちょっと残念2時間弱の時間の中で、原作のつくりにかなり忠実に物語をつくっているので、はしょってしまった情報がかなりあり、描写でじっくり見せるところが台詞による説明にかえられていた。また、個人の秘密を、いとも簡単に第三者がしゃべってしまっていた所に?と思った箇所もあり。原作では、秘密を打ち明ける事で、その人が相手をどう思っていたかがわかったり、はからずも知ってしまった事で、相手に抱いていた複雑な感情が弛んでゆく大切な要素になったり、聞きたいのに聞けない辛さが、相手を思いやることにつながるなど、秘密自体にかなり重要なポイントがおかれていたからだ。 男性が男性を好きになるエピソードで、かなり笑いが起こっていたのが、不思議でした。漫画では、「ラヴァーズ」は異性どうしのみを差すのではなく、恋する人全てをさしていて、同性を好きである事と、異性を好きである事を、フラットに描いていた事こそが、良さだった。かなり原作に思い入れの深かった者としては、辛口のコメントとなってしまいました。LOVERS' KISS ラヴァーズ・キス /平山綾; 宮崎あおい; 成宮寛貴【中古】【邦画】中古DVD
October 30, 2011
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みなさんこんにちは。今日はコメディ映画を紹介します。運命じゃない人A Stranger of Mine監督内田けんじ出演中村靖日 霧島れいか 山中聡 山下規介 板谷由夏 眞島 秀和 この日、ボクの家のドアは3回開いた17:00。勤務中のサラリーマン宮田武。パソコンで別れた彼女・あゆみの写真を見ては、ため息をついている。20:00。宮田がマンションに帰宅した途端、携帯が鳴った。親友で私立探偵の神田からだ。飯を食おうと神田が言うが、疲れている宮田は外出するのを渋っている。しかし神田から「大事な話がある。あゆみちゃんのことだ」と言われた途端、勢いよく家を飛び出していった。21:00。婚約破棄となり、二人で住む家を出てきた桑田真紀。婚約指輪を質屋に持って行ったが3500円にしかならず、一人入ったレストランはカップル、家族、友達同士でにぎわっている。寂しさがこみ上げて今に泣きそうだ。同じレストランの中。宮田が待っていると神田が遅れてやってきた。「あゆみのことって?」と切り出す宮田。すると神田は「街で偶然会った。近々結婚するらしい」と告げる。あゆみはある日、結婚前提で購入したマンションから突然姿を消してしまったままだった。宮田は、そんなひどい仕打ちをされたのに、あゆみが気がかりで仕方がない様子だ。いつまでも女々しい宮田に神田は、あゆみのことは忘れて新しい出会いを探すようにと言い、急に後ろのテーブルで一人座っている女(すなわち、真紀)に声をかける。3人は一緒に食事をすることになった。自己紹介が終わり、神田がトイレに立つが、なかなか戻ってこない。宮田が心配して探しに行くと神田の姿はどこにもなく、携帯に電話をすると「急に仕事が入った」と切られてしまう。初対面の真紀との会話に緊張しながらもなんとか食事を終え、店を出て、真紀を送ろうとするが、真紀は、一緒に暮らしていた恋人との婚約が破棄になり家を出たため、帰るところがないという。宮田はそんな真紀を放っておくことができず、自分の家に泊まってはどうかと提案する。人の良さそうな宮田に安心した真紀はその申し出を受け入れ、二人は宮田の家に向かった。 01:00。マンションに到着し、宮田は真紀を寝室へ案内する。部屋の隅にあるダンボールを真紀が不思議そうに眺めていると、宮田がそれは前の彼女・あゆみのものだと説明する。そして、あゆみとのこれまでの経緯を真紀に話す。宮田に同情し、思わず彼を抱きしめてしまう真紀。ぎこちない空気が流れるところへ、玄関のチャイムが鳴った。やってきたのはなんと行方知れずだったあゆみが現われる。戸惑う宮田に、あゆみは悪びれもせず、荷物を取りに来ただけと言い、ズカズカと上がりこむ。そんな自分勝手なあゆみの態度に、真紀はたまらず宮田の家を出て行ってしまう。宮田はすぐに後を追いかけ家に戻るように説得するが、それでも真紀はタクシーに乗ってしまう。しかし宮田は走り出したタクシーを全速力で追いかけ、勇気を振り絞り、真紀に電話番号を教えてほしいとお願いする。当惑する真紀だったが、真剣な宮田の表情に根負けし、電話番号を書いた紙を差し出す。宮田にとってはちょっと勇気を出した一晩。しかし実は彼を取り巻く人々、真紀、神田、あゆみ、そして、あゆみの現在の恋人である浅井の視点から見た一晩はまったく違う夜だった。複雑な人間関係に、浅井の金2000万円が加わり、事態は誰も予想がつかない方向へと転がっていた。 初めてのデートで出会った相手を家に連れてきてしまうほど、登場人物いちお人好しの宮田が主人公なのに!彼の知らない所でいろいろな事が進行しているのをフラッシュバック(時間軸シャッフルというらしい、クエンティン・タランティーノが多用)で説明。すると一度目に宮田視点で描かれた物語が全く違う様相を呈してくる。映画の常道としては、欲のない善人が最後に幸せを掴むはずなのだが、おそらく宮田にマキは電話してこない。だってあてにならない恋愛よりも、もっと頼りになるものを見つけたから。特に派手な俳優が出ているわけではないのに皆さん芸達者。【中古】 運命じゃない人/内田けんじ(監督),中村靖日,霧島れいか,山中聡,山下規介,板谷由夏 【中古】afbブックオフオンライン楽天市場店
October 10, 2011
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みなさん、こんばんは。先のオリンピックでも注目を集めたカーリングのはしりの頃の映画です。シムソンズ出演大泉 洋 夏八木 勲 徳井 優 宇梶 剛士 松重 豊 加藤 ローサ 森下 愛子 北海道常呂町の高校に通う女子高生、伊藤和子は、無為な日々を過ごしていた。町の名物はホタテと玉ねぎ、そしてカーリングだけ。ある日、和子は98年長野冬季オリンピックに出場した地元の英雄、加藤真人が、TVニュースに映っているのを見る。 98年長野冬季オリンピックで正式種目に認定されたカーリング。その競技が行われるソルトレークオリンピックに、北海道のオホーツク海に面した常呂町から挑んだ 4人の少女たちの実話に基づく映画化。 「私たち、10年後は何をやっているんだろう?」高校を終えて、いよいよ大学か就職かという岐路に立った時、誰でも一度は考えたのではないでしょうか?おせっかいなところもあるが、楽天的なヒロイン和子の前にあったのは、憧れのカーリング選手加藤真人だった。出会いは偶然だが、そこから競技を始めるまでの努力は本人たちの意思だ。無許可でホタテスープを販売するなどやり方は稚拙だが、彼女たちの熱意は、やる気のなかったコーチ平太をも動かしていく。青春期独特の将来への不安、迷いがカーリングをすることで取り払われていく過程がとてもストレートに描かれる、まるで映画に出てくる常呂の一本道のように。 本作では二つの世代の異なる友情が描かれる。一つは、女生徒4人が衝突しながらも新たに築いていく友情。もう一つは、平太とライバルチームのコーチとの、時間をかけてねじれてしまった友情。普段は合コン合コンと煩いが、信念を持ち他人を恨まない平太コーチを大泉洋が好演している。 映画のロケにあたっては、北見市と合併し常呂町という名前がなくなる直前とあって、町をあげて、町民も一丸となってサポートしたそうです。シムソンズ(DVD) ◆20%OFF!ぐるぐる王国 楽天市場店
September 19, 2011
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経済産業省大臣がわずか9日で辞任しましたね。60代の人の発言とは思えない。何考えてるんだこういう人に大臣としての給料って払われるのか?国民の税金がもったいないただこういうのは言った言わないは録音でもない限り難しいでしょうね。一部にははめられたという報道もありますし…。さて、本日はレイトショー公開で好評を博した作品を紹介します。たとえ世界が終わっても出演 芦名 星 大森 南朋 平泉 成 安田 顕 白川 和子 平泉 成 余命を宣告された真奈美は、自殺サイトのメンバーと集団自殺をしようと考えていた。しかし、計画は失敗に終わり、真奈美は1人で死ぬことを決めた。そんな彼女に自殺サイトの管理人・妙田は、妙田が管理するアパートの住人・長田と結婚すれば、苦しまずに死ねる薬をあげると言うのだが……。 「妙田=みょうだ」というネーミング、医療関係者を連想させる白衣と自殺サイトの管理人のアンバランス、「前世であんなに愛しあっていたのに」という意味不明の発言、冗談ばかり口にするかと思えば、ぴりっと人生を悟ったかのような台詞を口にする。主人公は芦名星演じる真奈美だが、実際に作品世界を構築しているのは、大森南朋演じる妙田。積極的に関わろうとしない真奈美や、大人しい長田に働きかけていかなければならない非常に難しい役だ。オ―バ―アクトに過ぎれば浮いてしまうし、消極的に振る舞えば、そもそも物語が動かない。 妙田が屋上のヘリを歩くシーンがある。一歩間違えれば落ちてしまう危ない場所だ。向こうは死、こちらは生。妙田は死と生、現実とファンタジーを繋ぐマージナルな存在だ。引き出しを沢山持っている大森南朋だからこそ成立した、不思議なキャラクター。安田顕の意外な二枚目ぶり(失礼!)、少ない場面ながら原田の育ってきた家庭を表現する白川&平泉の安定感。キャスティングがぴったりあった好篇邦画があたらないとはいえ、この映画がレイトショー公開だったとは残念 短編映画「演じ屋」シリーズやテレビドラマ「駄目ナリ!」で、若いファンを獲得した野口照夫の長編映画デビュー作。妙田のバックグラウンドが全て明らかになっていないのは、本作が“時をめぐる3部作”と題する連作の第1作に位置付けられているから。【31%OFF】【バーゲンセール】[DVD] たとえ世界が終わっても CYCLE SOUL APARTMENT スペシャル・エディションぐるぐる王国DS 楽天市場店
September 11, 2011
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源氏物語が原作の映画なんですけど、ええーっと思う内容でした。千年の恋 ひかる源氏物語GENJI - A THOUSAND YEAR LOVE監督堀川 とんこう出演天海 祐希 高島 礼子 松田 聖子 かたせ 梨乃 常盤 貴子 竹下 景子 吉永 小百合 岸田 今日子 南野 陽子 中山 忍 森 光子 細川 ふみえ 浅利 香津代 渡辺 謙 片岡 鶴太郎 山本 太郎 本田 博太郎 竹中 直人 風間 トオル 風間 杜夫 加藤 武 神山 繁 段田 安則今より千年前、紫式部は宮中の藤原道長からの頼みで、道長の娘・彰子の教育係として京の都にやって来る。実は式部には、どうしても京の都で完成させなければいけない一つの物語があったのだ。『源氏物語』と題されたその物語の主人公は桐壺帝の子・光源氏。 容姿端麗にして武芸に秀でている源氏は何不自由のない生活を送っていたが、継母である藤壺中宮への禁断の恋心に苦悩もしていた――。式部はまだ清純な彰子に物語を説いてゆくのだが、ついに物語は源氏が姫君たちとの逢瀬の果てに、藤壺と体を重ねてしまうことになる……。冒頭、いきなり光源氏と藤壺の濡れ場シーンから始まる。「何てことを、姉上」と段田安則さん演じる弟が紫式部を止める。これは現実と物語が交錯しながら進行してゆく作品である。しかし「どうしてこの人なのだろう?」というキャスティングが多かった。上品で紫上と拮抗するような女性、明石の上には細川ふみえさんが扮しているが、もう少し紫の上とは違う大人の女らしさを感じさせる女性の方が良かったのではないか。そしてどうして水中出産シーンなのだ?女性主人公も原作とは異なる色付けがされていて、源氏の娘分として育てられ、源氏とは関係がなかったとされている玉蔓が映画では源氏と戯れている。源氏を女性が演じているから嫌らしさはないけれど、一体どこまで原作を改変すればいいのだろう。また、源氏の行列を紫式部が見たり、嘆く紫の上を紫式部が抱きしめるなど現実と空想の合体シーンがあるのだが、これは一体なにを言いたかったのだろう。もっと意味不明なのは折々に登場する松田聖子さんの歌である。何で現代風の歌なのだ?オープニング近く、下帯一つで浜辺に死んでいる渡辺謙さんに涙が出そうになった。何と言う役なのだろう。いくら一人二役だといっても、彼はただ後の藤原道長にそっくりという特性だけを持っていて、紫式部との間に愛情があったとも思えない寒々しいキャラだった。【送料無料】千年の恋 ひかる源氏物語楽天ブックス【贈答】【返礼】【送料無料】【しゃぶしゃぶ】【クール送料込】【お手軽】【簡単】【野菜】【セット】 【豚肉】【しゃぶしゃぶ鍋】【明太子】【水菜】【キャベツ】【長ネギ】【地場野菜】元祖黒豚しゃぶはり鍋セット 2-3人前 自家製明太子付価格:5000円(税込、送料無料)
September 1, 2011
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震災の影響で夏休みが早く切り上げられた学校もあるようですね。お盆が終わり、夏休みも終盤といったところでしょうか。今回紹介するのは梨木香歩さんの小説が原作の映画『西の魔女が死んだ』です。中学校で友達になじめなかった少女まいは、学校に行けなくなってしまう。母方の祖母の家に預けられたまいは、魔女の話を聞く。祖母が魔女修行としてまいに課したのは「早寝早起き、食事をしっかりとって、よく運動すること」だった。学校で孤立しているまいは登校拒否になり、母方の祖母の所に連れて行かれる。祖母はまず、まいに一日の予定を立てさせ、洗濯やジャム作りに駆りだします。近くに住むぶっきらぼうなゲンジさん、陽気な郵便配達員、魔女修行を提案する祖母との暮らしの中で笑顔を取り戻していくまい。祖母はまいが「おばあちゃん大好き」と言うと「I Know」と優しく返してくれます。でも、ある事がきっかけで、まいは「おばあちゃん大好き」と言えないままに別れてしまうのです。母親役にりょう、父親役に大森南朋、郵便配達員に高橋克典、胡散臭げなゲンジさんは地かな~の木村祐一。そして祖母を演じているのがサチ・パーカーさん。彼女はシャーリー・マクレーンの娘さんなのですが、日本語がとても自然なのです。劇的な場面があるわけではなし、まいと祖母の喧嘩など起伏はあるのですが、どちらかというと穏やかなテンポで物語は進みます。祖母も両親も、「学校へ行け」と説得したり、理由を無理に聞き出そうとしません。まず、相手を受け入れることの大切さを教えてくれます。 中学生独特の仲間意識に馴染めない主人公・まいのキャラクターは、辻村深月さんの『オーダーメイド殺人クラブ』のヒロインとよく似ている。但し、この年齢ではまだ「なじめない自分のままでいいじゃないか」という自我確立はできない。そこで登場するのが大人たちだ。シャーリー・マクレーンの愛娘サチ・パーカー扮する祖母は、まいが自分を卑下しないよう、マイナスの要素を抱えないよう、さりげなく配慮していく。体を動かして、自ら計画を立てさせ、生きられる場所が他にあること、自分の生きる場所は自分で作り出していくしかないことを分からせる。胡散臭げなゲンジさん(木村祐一好演)を巡ってまいと対立するが、そこでも真っ向から否定しない。相手を一人の人間として認めていることがよくわかる叱り方だ。 起伏はあるが、どちらかというとゆるやかに物語は展開する。出演者達も皆和み系の雰囲気を醸し出しており(りょうさんだけキツめ)、親子が安心して見ることが出来る作品。それにしてもジャムにぶっこむ砂糖の量ときたらでも普通のいちごジャムでも結構砂糖使いますものね。西の魔女が死んだ 【DVD】HMV 楽天市場ストア
August 18, 2011
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外国の監督さんが日本の俳優を使って撮影した作品を紹介します。ドイツ映画『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』がベースになっていますが、結構中身はオリジナルと変わっています。どのあたりが変わっているのかお確かめ下さいね。ヘブンズ・ドア出演長瀬智也 三浦友和 田中 泯 柄本 祐 大倉 孝二 福田麻由子 土屋 アンナ二宮 和也監督マイケル・アリアス脚本大森美香突然余命わずかだと宣告された28歳の勝人は、病院でやはり長くは生きられないという14歳の病弱な少女春海と出会う。幼いころから病院暮らしで海を見たことがない春海のために、勝人は「天国じゃさ、みんな海の話をするんだ」と語り、二人で海を目指すことにする。たまたま病院の前に止まっていた車を盗んで海に向かうが、その車にはヤバいものがつまっていた。警察とヤバい筋から追われる二人の逃避行は? ドイツで大ヒットした映画『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』を原案に『鉄コン筋クリート』の監督、マイケル・アリアスがメガホンを取ったロードムービー。しかしオリジナルにあった警察とギャングとの三つ巴の派手な銃撃戦はない。また、オリジナルの男性二人の取り合わせが、若い男性と少女に変わっているため、まるでフランス映画『レオン』のようだ。 死へ向かってゆく旅であるが、ふつう日本映画ならこの手のものにある“悲壮感”をあまり感じない。そのように狙って撮ったのかもしれない。もちろん勝人が頻繁にけいれんして斃れる場面があり、病気を全く無視してはいないのだが、春海の病状については、ほったらかしであった。長塚圭史扮する社長に車奪還を命じられた大倉孝二はともかく田中泯はそれなりに怖そうなのに、すぐ側を通り過ぎた勝人を見逃すなど間抜けな所があり、あまり追われる者の緊張感が感じられない。顔を隠すことなく強盗している勝人は簡単に一流ホテルに泊まれるし、二人を護送する警察の車はいとも簡単に奪われる。良心を思い起こした部下に止められた社長は二人を追うのをやめてしまう。とっても怪しげなK3ホールディングスの性格悪そうな社長に長年仕えているのに、なんでそんなに人がいいのか。それとも外国人が日本人に対して抱くイメージが概してそうなのか。社長の車にあった金は何なのかも最後まで明らかにならず、中途半端。『警察、謎の組織、死の恐怖に追われながら』という惹句から想像される緊迫感がなく、画面に釘づけになるような魅力はなかった。ヘブンズ・ドア◆中古DVD【中古】スマイルDVD 本店 楽天市場店
July 4, 2011
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みなさんこんばんは。みなさんは、犬派ですか、猫派ですか?犬と猫両方飼っている知り合いがいますが、犬より猫の方が強いとか。私はもっぱらハムスターを飼っていたのですが、犬にせよ猫にせよ長くつきあっていると情がわいてきますよね。もちろんハムスターも。ゴールデンレトリーバーとある少女の交流を描いた映画を紹介します。犬と私の10の約束10 Promises To My Dog出演田中麗奈、加瀬亮 福田麻由子 豊川悦司 笹野 高史 布施 明 岸辺 一徳 竹脇 無我 池脇 千鶴 大沢 あかね 高島 礼子監督本木克英北海道・函館で暮らす14歳の少女あかりは仕事人間の気味がある父と優しい母の三人暮らし。しかしあかりはずっと犬を飼いたいと思っていた。母が倒れた日に、前足の片方だけが靴下を履いたように白いゴールデン・レトリバーの子犬が庭に迷い込んでくる。その子犬に“ソックス”と名前をつけたあかりに、母は犬を飼うときは犬と「10の約束」をしなければならないと教える。やがて母が死に、家族と一緒にいるために開業医を選んだ父と二人暮らししていたあかりの前に、幼馴染の星がギタリストとして現れる。大人になるに従って、ソックスとの関わりをおっくうがるようになったあかりだったが…。犬と人との約束事を記した作者不詳の短編詩「犬の10戒」をモチーフに、ある女性の10歳から24歳までの成長と周囲との関わりをメインに据えた作品。しかし、犬の10戒は事あるごとに出てくるわけではなく、亡くなる前の母親に言われるシーンとソックスがいよいよ亡くなるシーンで繰り返されるのみである。また、犬と少女の交流というよりも、彼女の生涯に犬が絡んでくる、というスタンスで、ソックスが彼女の人生に影響を与えるシーンは出てこない。悩みを打ち明けたり可愛がったり癒し系の存在であることはわかるのだが、「獣医になろうとしたきっかけがソックスの病気だった」みたいなベタなものでもいいから、もう少し犬との関わりを深く描ければ印象も強かったのに。また、俳優達はトヨエツとか池脇さんや加瀬さんなど、どんな芝居も自由自在の人が出ているのに、彼等のキャラがうまくストーリーに生かされていなかったように感じた。ただ、ゴールデンレトリーバーや動物映画が好きな人にはたまらない映画だろう。台詞のない仕草や表情から何かを読みとろうと必死になるかもしれない。犬と私の10の約束 プレミアム・エディション [ 田中麗奈 ]
June 20, 2011
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