凍えたココロ

凍えたココロ

いつでもおいで



あなたは何故 そんなに死に急ぐのか




この海の広さを知っているかい?

この空の広さを知っているかい?

この星の美しさを知っているかい?




目を背けたくなる程の 苦しみ

鳥肌が立つほどの 憎しみ 哀しみ

反吐が出そうなほどの この世の穢れ

だけど それは ちっぽけなもの

ちっぽけな 胡散臭い人間が 作り出した

汚い 視線を遣るのも 勿体無い程の 

喧騒 陳腐なもの




それよりも 空を見てご覧よ

鳥が啼き 木々がさえずり 柔らかな空気が

頬を撫でるだろう?




その後で 海を見てご覧よ

かもめが唄い 波がさざめき しょっぱい風が

身体を洗ってくれるだろう?




地平線の先に沈む 夕陽は

何もかも包括して 今日あった 様々な人々の

嫌な想いも 哀しい想いも

海に沈めてくれる

いるかはそれを食べて 糧として

一層豊かに 元気に なるんだよ

あなたに 人魚は見えたかな?




だから生き急ぐ事はない

だから死に急ぐ事はない

誰も咎めやしない 些細な失敗など




悲しくなったら また 此処においで

今度は 輝く星の降る空を 見せてあげよう




だけどね 世の中の 陳腐で汚い穢れた色にだけは

染まらないでおくれよ

此処が見つけられなくなるからね




君は何も悪くない

腐ったものなど 棄ててしまえばいい

そうすると 瞳が輝くから




さあ もうすぐ 朝が来る

君は お家に 帰りなさい




此処はいつでも 開いているから

気が向いたらいつでもおいで




綺麗な心を持った あなたなら

いつでも 大歓迎だよ


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