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5 悩みの謎が解明された

   悩みの謎が解明された


 最高の出会いは老子でした。といっても前にも書いたように漢文が読めません。老子が著したとされる「道徳教」についての講話集(バグワン・シュリ・ラジニーシ述「TAO永遠の大河」めるくまーる社)に出会いました。ですから、バグワンとの出会いと言ったほうが正確かも知れません。
 その出だしから自分に襲ってきたあの問いのメカニズムが、見事に解明されていきました。

 《老子は言う、「あなたが秩序のことなど考え出した瞬間、無秩序が起こる。あなたが神のことなど考えた瞬間、もうそこに悪魔がいる」と。なぜならば、考えるというのは反対のものに対してしか成り立たないからだ。考えるということは、二元対立に付いてしかあり得ない。考えるということは、その中に深い二律背反を含んでいる。考えるということ、それはひとつの分裂現象なのだ。》

 《西洋では、精神分裂はますます一般的になってきた。それは、西洋の宗教がみな、奥深いところで分裂症的なものだからだ。彼らは分ける。彼らは「神は善なり」と言う、そうしたら悪はみんなどこへやる?神はただただ善だ。〈彼〉は悪にはなれないと言う。そして、人生に悪はいっぱいある。その悪はどこへやる?そこで、悪魔がつくられた。神をつくった瞬間、あなたは悪魔をつくるのだ。》

 《完璧なまでに善良であろうとする聖人君子たちが、自分の罪に関して意識過剰であるというのを観察したことがあるだろうか?アウグスチヌスの『告白』を読んでごらん。聖人になることに全生涯を捧げ、そのあげくに罪の認識が起こってくる。聖人になろうとすればするほど、あなたは自分が罪に取り囲まれているのを感ずるに違いない。》
 《選ばないこと、生を来るがままに生きなさい。浮かび漂うがいい。どこに着くどんなどんな努力もしないこと、目標に向かって行かないこと。瞬間を、その全体性において楽しんでごらん。》

 ここまでくると自分が陥っていた事が理解できました。『充実した毎日を送る』そう思えば思うほど反対側の『まだまだ充実していない』という思いを引き連れてくる。その繰り返しがますます深い陥穽に突き落とすのでした。さらに、

 《自殺こそ執るべき最高の論理的な手段になる。というのも生とは無意味なものだからだ。いったい毎日何をやっているね?きまりきった同じことを繰り返しているだけ?朝になると寝床を出て起きる・・・こんなことは不必要だ。なぜって毎日毎日同じように起きているのに何一つ起こらないじゃないか!なのになぜまた今日も同じことをする?そのあとは朝飯だ。あなたは生涯朝食を摂ってきた・・・がそこから何一つ起こったことはない。

 それから新聞を読む。会社へ行く、また帰ってくる・・・そしてまた同じナンセンスを続けるのだ!食事をし寝てまた朝が来る・・・繰り返し同じ円上を動く。それはどこにも通じていない。ただかたにはまって動くだけ。もしあなたが論理的だったら、あなたのマインドが言いだすことだろう。自殺するんだ!このナンセンスをいつまで延ばす気だ。論理は自殺に導く》





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