「今こそ、前へ!!」FPちゃありのほーむぺーじ  

医療保険の考え方


それを見ていると、みんなの不安をあおるCMがあまりにも多いことに疑問を感じます。

入院したらこれくらいお金がかかるんだ、ということをあおるあおる。
そして、医療費用をまかなうためには保険にはいりましょう、保険料は1日当たりコーヒー1杯分、とかやってます。

それで売れてるんですよね、一応。


入院して個室に入ったら確かに1日いくらという感じで個室代金はかかります。
でもね、それってあくまで本人が希望したときに限られるのが原則。
たとえば治療上必要な場合や、たまたま個室しか開いていなくて、本人が個室を希望していないにもかかわらず個室になってしまった場合は、本当は個室代金は請求できないのです。少なくとも厚生労働省は病院に対してそのように指導しています。

もっとも、病院だって商売。自ら希望して個室を利用するような人以外は受け入れないようなところがあるのも現実ですが。


病気治療に健康保険を使っている限りは高額医療費の払い戻しも活用できます。
具体的にどれくらいの費用が払い戻されるのかは、下を参考に考えてみてください。

自己負担限度額

住民税非課税世帯の場合・・・35,400円(多数該当24,600円)

一般 ・・・72,300円(多数該当40,200円)
医療費が361,500円を超えた場合は、その超えた分の1%を加算します。
(平成15年4月より、医療費が241,000円を超えた場合。 )

上位所得者(標準報酬額が56万円以上)・・・ 139,800円
医療費が699,000円を超えた場合は、その超えた分の1%を加算します。
(平成15年4月より、医療費が466,000円を超えた場合。 )

具体的には。

★組合管掌健康保険に所属し、区分が「一般」の患者の1ヶ月の自己負担額が100万円かかったとき。

総医療費:1,000,000円(1ヶ月) ←361,500円を超えている。
組合負担: 800,000円(8割負担)
自己負担: 200,000円(2割負担) ← 72,300円を超えている。

医療費が361,500円を超えた分について、自己負担額が1%増えます。
増加自己負担額:6,385 = (1,000,000円-361,500円)×0.01

自己負担額は、72,300+6,385円 = 78,685円 となります

要するに多くの場合1ヶ月あたりの医療費負担は1ヶ月に7万から8万円程度ということなんですね。

だから私はお客様に医療保険をお勧めするときに、こんな風にお話ししています。
1日あたり5000円が1回の入院で少なくとも120日出る医療保険に加入したほうがいいですよ。

なぜ1日あたり5000円か、それは上を見ていただければわかりますよね。
5000円×30日で1ヶ月あたり150000円確保できれば、少なくとも医療費の負担は感じなくてすみます。

後は入院したら個室に入りたいとか、皆さんのライフスタイルとお財布の中身で決めればよいのです。

もうひとつ、なぜ120日か。
主要傷病別の平均入院日数はこんな感じです。

1 心疾患  29.3日
2 胃がん  39.3日
3 糖尿病  42.3日
4 高血圧性疾患 45.7日
5 脳血管疾患 102.1日

病気全体の平均 37.9日

つまり120日カバーできれば平均的な病気は大体OKということになるわけです。
医療保険は必要保険ですが、ただいわれるままに入ればいいというものではありません。このようなことを考えながら、無駄なく加入する必要があるのです。




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