New Worid

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唯一の同時優勝

 1994年1月22日ロードアイランド州プロビデンスにてロイヤルランブル94が開催しました。ヨコヅナ政権の長期化、ルーガーかブレット、どちらが主役となるのか?そしてブレットとオーエンの確執、前年からの課題が積み重なって今回への流れとなりました。
 第1試合はタタンカVSバンバン・ビガロ。第2試合はケベッカーズ(ジャック&ピエール)VSブレット”ヒットマン”ハート&”ザ・ロケット”オーエン・ハートによるWWE世界タッグ王座戦。第3試合はレイザー・ラモンVSアーウィン・R・シャイスター(IRS)によるWWEインターコンチネンタル王座戦。第4試合はヨコヅナVSジ・アンダーテイカーによるWWE世界王座戦。そしてメインはランブル・マッチ。
 それでは第1試合です。しかしどう考えても消化試合的な組み合わせです。ビガロはチャンスに恵まれてません。タタンカはスターになり損ねた印象だし。第2試合は何気にカナダ人同士の対戦です。フランス系のケベッカーズとイギリス系のハート兄弟。しかし焦点は試合よりもブレットとオーエンの関係。サバイバーシリーズ93で険悪というかオーエンが一方的にブレットを責めた形ですが、なんとか修復してタッグ王座獲得のため力を合わせます。しかし誤爆により獲得ならず。怒り心頭のオーエンは負傷したブレットのヒザを攻撃して完全に関係は最悪の状態に。
 第3試合はラモンの順当勝ち。当初はヒールだったラモンですが、ヒール的要素を上手く残してベビーターンに成功した好例ですね。このあとショーンとインターコンチを巡る戦いとなりレッスルマニア10でのラダーマッチへと発展します。第4試合はテイカーが優勢に進めますが、ヨコヅナ軍団が乱入してヨコヅナを助けます。その中に天龍とカブキがいます。WWEのファンは知りませんが、当時天龍はWARのトップ、カブキは平成維新軍のメンバーとして2人は敵対していました。まあそれ以前に良き先輩後輩の間柄ですが。さすがのテイカーも大勢のレスラー相手ではひとたまりもなく敗退。このあとテイカーが昇天する演出があります。
 いよいよランブル・マッチです。トップレスラーとなったブレットとショーンが始めて、そして最後に絡んだランブル・マッチでもあります。
 1.スコット・スタイナー(4、ディーセル)
 2.ヘッドシュリンカー・サムー(1、スコット・スタイナー)
 3.リック・スタイナー(2、オーエン・ハート)
 4.クワン(6、ディーゼル)
 5.オーエン・ハート(5、ディーゼル)
 6.バート・ガン(3、ディーゼル)
 7.ディーゼル(ケビン・ナッシュ)(13、複数)
 8.ボブ・バックランド(7、ディーゼル)
 9.ビリー・ガン(8、ディーゼル)
 10.バージル(9、ディーゼル)
 11.”マッチョマン”ランディ・サベージ(11、クラッシュ)
 12.ジェフ・ジャレット(10、ランディ・サベージ)
 13.クラッシュ(17、レックス・ルーガー&スーパー・プラグ)
 14.ドインク(12、バンバン・ビガロ)
 15.バンバン・ビガロ(24、レックス・ルーガー)
 16.メイブル(ビセラ)(14、複数)
 17.スパーキー・プラグ(ハードコア・ホーリー)(18、ブレット・ハート&ショーン・マイケルズ)
 18.”ハートブレイク・キッド”ショーン・マイケルズ(28、レックス・ルーガー)
 19.モー(22、ファトゥ)
 20.グレッグ”ザ・ハマー”バレンタイン(19、リック・マーテル)
 21.タタンカ(23、バンバン・ビガロ)
 22.ザ・グレートカブキ(15、レックス・ルーガー)
 23.レックス・ルーガー(優勝)
 24.天龍源一郎(26、レックス・ルーガー&ブレット・ハート)
 25.バスチャン・ブーガー(16、自ら)
 26.”ザ・モデル”リック・マーテル(20、タタンカ)
 27.”ヒットマン”ブレット・ハート(優勝)
 28.ヘッドシュリンカー・ファトゥ(27、ブレット・ハート)
 29.マーティ・ジャネッティ(25、ショーン・マイケルズ)
 30.アトム・ボム(21、レックス・ルーガー)
 1番目と3番目でそれぞれスコットとリックのスタイナーズが登場します。結局このランブル・マッチを最後にWWEからフェードアウトします。WCW色の強い2人には馴染めなかったのかな。4番目に登場するクワンはのちにサヴィオ・ベガというプエルトリカン系(実際にプエルトリコ人です)キャラで初期のストーンコールドのライバルとして活躍しました。序盤はディーゼルが活躍しました。今回最多の7人を落しました。12番目にTNAを創設し現在も活躍しているダブルJことジェフ・ジャレットが登場します。90年代はWWEとWCWを渡り歩いて自身の価値を高めていきました。17番目に名脇役の1人でもありました。スパーキー・プラグことのちのハードコア・ホーリーが登場します。当時は元カーレーサーというキャラで活動していました。
 18番目にショーン、23番目にルーガー、27番目にブレットと主役クラスが揃ったところで盛り上がってきました。偶然ではありますがブレットとショーンがホーリーを落すという連携が成立するというのもランブル・マッチならでは。その後ショーンが脱落しいよいよルーガーとブレットの一騎打ちへ。ところが両者同時に転落。サドンデスかと思いきや、両者優勝という結末に。ランブル・マッチ史上唯一の2人優勝ということになりました。
 レッスルマニア10に向けてブレットとルーガーの主役争いが激化。ビンス・マクマホンはルーガー寄りな感じですがオーディエンスはブレット寄りかな?果たしてレッスルマニア10の勝利者は誰か?



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