リッキーの喧嘩



家の前を散歩していた和菓子屋のしろ君と喧嘩をしてしまった。
僕が玄関でご主人のママさんのウォーキングの帰りを待っていると、
近所の権太がみょうにうるさく吠えている、何事かと玄関の網戸を開けて
外に出てみると和菓子屋のしろが通過するところだった。
「なーんだ」、とそのまま知らんぷりしていると、しろのやつ、僕にいちゃもんをつけてきた、わんわん、うるさく吠え立てるので、「うるさーい」と怒鳴ると
僕に飛び掛かってきた、僕はおもわず、しろを押さえつけ耳の変を軽く噛み付いてみた、いつもおとなしいと評判の僕がちょと暴れたので和菓子屋の奥さんはビックリしたそうで、しろを無理やりひっぱていった。
その日は
ママさんこの事件のことはしらない。
そうさ、ママガ帰ってきた時は、僕は何事もなかったかのように、いつもと同じ顔をしていたからね。
翌日、和菓子屋の奥さんが、ちょびちょびと、電話をしてきた。
昨夜の出来事をママに伝えたらしい。
ママは電話に向かって何度もおじぎをしていた。
なんでも、しろは耳を少し負傷したので、化膿止めの注射をしてきたらいい
やれやれ、軟弱な奴だ。
ママは、おお慌てで、しろのお見舞いに出かけた。
ビーフの缶詰を1ケース、持って行ったらしい。
「僕、悪くないよ」あいつが手を出さなければ、喧嘩は、始まらなかった...
その日から、玄関の網戸は僕には開けることができなくなった。
ひとりで、玄関から出て、ボーと空見るのすきだったのに(T_T)


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