HAPPYLIFE@我が家。

6.どん底。そして浮上。



ある日のバイト中、あたしは女の子としゃべっていた。

ケンチチのこと好きやってみんなに言おうか・・・

応援してもらえるかもしれない。

他の子がケンチチを好きになっても大変やし。

さりげなく言おう、そうしよう。

あたしはタイミングを見計らってた。

その時!!

『ケンチチさんって、最近彼女さんとどうしてはるんやろ。』

えっっっ!?

カノジョ!?

「え!!ケンチチくんて彼女いてるん!?」

あたしは反射的に聞き返していた。

『えー?見たことはないけど、大学におるって聞いたことあんで。』

大学・・・。

やっぱ大学か・・・。

彼女、おるんや。

「そうなんや。知らんかったー。それほんまなん?」

『らしいで。でもどうなってるか知らんで。』

「ふーん・・・。聞いてみようかなぁ。」

『どしたん?えらい気にしてへん?』

「え、いや、そうか?(焦)」

『なになに?好きなん?』

「え、だれをよ(焦)」

『もー、隠さんでえーって。その態度ばれてんで。』

「え!?ウソ!ババババレてる??」

『ええやん。ケンチチさんいい人そうやし好きになってもええんちゃう?』

「いやそんな好きなんて。カッコイイなとは思っとったけど。」

『・・・カッコイイ?それは疑問やわ。』

「あれ?カッコよくない??」

『よくないやろ。普通。』

「あ、そう・・・」

タイミングを待っていたのに、あっさりばれてしまった。

それにしても。

彼女がいるという情報はショックだった。

あたしはズーンと地底に落ちた感じだった。

今もまだ付き合ってるんだろうか。

どんな人だろう。

ケンチチは毎週土曜バイトやけど、彼女にとったら不満じゃないだろか。

心広い彼女なんだろか。

「ケンチチくん、彼女さんといつデートしてるんですか??」

心の声のつもりが、声に出して訊いていた。

最近不自然な話しかけが多いかもしれない。反省。

でもケンチチは普通に答えてくれた。

『ん?彼女おらんで。別れたから。』

ワカレタ???

地底から空へ一気に浮上した。

ケンチチにとっては不幸なことだったと思うが

あたしは幸せだった。

大きな壁を1つ乗り越えたような気がした。


恋の炎はどんどん燃え上がる。

こんなに誰かにドキドキしたのは久しぶりだ。














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